Kaidou Kanataは、ハーフの日系アメリカ人だった。real nameは、Kanata・Kaidou
ただ両親が共にAsia系だったためappearanceはほぼJapan人であるため、そう言っても誰も信じてくれないと言う事が殆どだった。
ただそのお蔭で苛められる-samaな事は無く、逆に他の生徒から注目されモテる事も無かった。
成績も平均的で、運動nerveはやや良い程度。英語はJapanの授業英語と本場の英語の違いから、逆に成績が悪かった。
そして、修学旅行中に爆破テロによって命を落とした。
『Kanata、もうすぐ降下pointだ』
昔を思い出していたKanataは、pilotからの声に我に返った。
「はいよ」
そう答えながら、パラシュートと装備の点検をもう一度行う。以前、調子に乗ってmissを犯し降下訓練で死にかけてから、パラシュートの点検は特に念を入れる-samaにしている。
magicやCheat Ability……このOrigin風に言うなら、【Gift】があるから何があっても死なないと言う訳ではないのは、reincarnationしてからの約二十八年の人生で理解している。
「じゃあ、とっとと糞terroristをDisinfectしてやるか」
『おいKanata、ミッションは誘拐された大統領令嬢の奪還だ。それを忘れるなよ』
「分ってるって。ところで、その娘-sanの連絡先聞いたら大統領閣下は怒ると思うか?」
『ノーコメントだ。後、Hanna嬢はまだ十五だ。お前のageの半分だよ、オッサン』
「俺はまだ二十代だ! オッサンじゃねぇ!」
前世も含めると、四十代だが。
『そうかい、じゃあとっとと行って来いよ、Gungnir』
「そのCodename、嫌いなんだよ」
大袈裟で恥ずかしいCodenameにため息をつき、KanataはLight-Attribute Magicを応用した光学迷彩ヘリから飛び降りた。
Originにreincarnationし、EarthのMemoryと与えられた力に目覚めた時、Kaidou Kanataは「Kanata Smith」だった。苗字はin any case nameが同じなのは、Kami-samaの要らない気遣いかと思ったが、新しい環境に彼は順応していく。
科学とmagicがFusionしている事以外OriginはEarthと酷似していて、Continentの数と形もほぼ同じで、国際情勢も似通っていた。それも彼の順応を助けた。
Kanataは与えられたCheat Abilityを隠し出来るだけ使わないようする一方、与えられたmagicの適性は隠さずGenius児として前世とは違う楽しく明るい少年時代を過ごした。
両親はEarthの時より裕福でGeniusの息子に甘く、何でも買ってくれた。学校では常に注目の的で、十代になる頃にはガールfriendが居なかった時期は存在しない。
まさに順風満帆。夢のような二度目の人生だった。大学からは勉学で苦労しそうだったが、その分はmagicの才を伸ばせば十分有Adeptのままで居られる。
そう思っていた。
しかし十代も後半に差し掛かった頃に奴等と、自分と同じReincarnatorと再会してしまった。
(ここで俺がアサルトRifleやコンバットknifeを持って、terroristの住処に向かってスカイダイビングしているのも、全部あいつのせいだ)
Amemiya Hiroto。worldのheroにして、Kanata達百のReincarnatorのleader。
Kanataが一つしか持っていないCheat Abilityを複数持ち、圧倒的な力を持つ男。
彼は自分と同じReincarnatorを以前から探し集めていて、その力をworld平和のために使うべきだと理想を掲げるアメコミbastard。
(力ある者の責任とか、映画以外で初めて聞いたぜ)
そう言えば、あの映画の続編はどうなったのだろうか? Originでは何故か緑色のgiantの方が人気で、あのheroはまだ映画化されていない。やはり、PowerだけでMageの悪役を蹴散らすのが受けているのだろうか?
前世紀のmagic偏重主義の反動とか、評論家は唱えていたが。
そんな事を考えながら、パラシュートを開き、同時に唱えておいたmagicをActivate。
熱と大気を操り、周囲の光を屈折させて地上のterroristから透明に見える-samaにする。いわゆる蜃気楼だ。
「さて、これで誤魔化され――てくれないのかよ!?」
パラシュートに穴が連続で空く。地上から撃たれている事に気がついたKanataはパラシュートを切り離し、terroristが立て籠もる郊外の廃墟周辺に落ちていった。
Amemiya Hiroto達他のReincarnatorと合流してからは、Kanataに言わせると最悪だった。
Hirotoは自分達のCheat Abilityを神から与えられた『Gift』だと唱えて、国際的に活動するrescue隊をorganizationした。所謂hero teamだ。
そして自然災害や不意に現れる怪人怪獣Undeadと戦い、チャリtea partyに出てchildにsignを書いたり、televisionに出てインタビューを受けたりした。
その手腕は流石だとKanataも認めている。EarthではNEETで、親に追い出されて親類の工場に住み込みで働くためあのferryに乗り合わせたと言う前世が信じられない程の行動力だ。
だが、俺を巻き込むのは勘弁して欲しいとKanataは思う。
彼は別にAdventureやaction映画のworldに憧れていた訳でもなければ、顔もnameも知らない人達のために汗と埃にまみれて重労働をしたい訳でもない。ただ、楽して周りのHumanにチヤホヤされて楽しく暮らせればそれで良かったのだ。
理解しがたいのは、彼の前世での学友達の多くがAmemiya Hirotoを支持していた事だ。誰も彼もsuper heroに成れて大喜び。喜んで西へ行っては災害rescue、東に行っては犯罪捜査への協力、そしてmediaに大人気と人生を謳歌していた。
certainlyそうして喜んでいる奴等ばかりでは無かった。中にはmediaへの露出を煩わしく感じている者も少なくない。だが、彼らもHirotoを支持していた。magicでは無い特殊な力を持つ自分達がこのworldの国家に望まない形で利用され、搾取されないためには一つのorganizationに所属していた方が良いと彼らは語った。
そしてorganizationを作った以上organization以外の人、特に一般の人々から広く認知され信頼を得る事が何より大事だと。
大多数のReincarnatorがAmemiyaを支持している状況で異議を唱えるのは勇気が必要だったし、それに各国の政府にKanataが特殊なAbilityを持っている事は彼等に再会する前から、既に知られていたようだった。
顔もnameも、OriginではEarthの指紋やretina patternに相当するMana紋も既に知られてしまっている。Amemiya達に再会しなければ、代わりにKanataの前に現れたのは政府のHumanだっただろう。
Amemiyaに言わせれば、一つのorganizationに集まるのもmediaに出る事も敢えて情報をオープンにする事でReincarnator達を諜報機関や犯罪organizationに利用されないよう守るためだったらしいが、Kanataにとっては大きなお世話だった。
Reincarnatorが百人も集まれば、優れたmagicの適性や高いaptitude、他のMageと比べて高いManaも埋没してしまう。Geniusから、一気に「ただの人」になってしまう。
更にKanataが与えられたmagicの適性は高いFire-Attributeと、平均的なWind-Attributeのみ。Cheat Abilityは、かなり『現場向き』だった。
お蔭でGungnirなんて大層なCodenameを貰ったが――
「こうやって、命がけの秘密ミッションを安いギャラでするfeather目になったんだよなぁ!」
地面にたたきつけられる寸前に予備のパラシュートを開き、普通なら開ききらないそれをWind-Attribute Magicで広げ、衝撃を緩和する。
そして地面に転がって、何とか着地を成功させる。
そして頭の中に入っているmapを思い出しながら、「光と熱、Mana」と呟く。すると、Kanataの姿は消えてしまった。
(透明になっただけなんだけどな)
暗闇に包まれた視界で、Memoryだけを頼りにKanataは進んだ。
『テロ屋め、何処で最新のMana sensorを手に入れやがった?』
パラシュート降下に気がつかれたのは、唱えたmagicがsensorに引っ掛かったせいだとKanataは感づいた。だから今肉眼と熱sensor、そしてMana sensorにとって透明と化し、密やかに接近している。
これがKanataのCheat Abilityだ。
因みに、パラシュート降下中に同じ事を何故やらなかったのかと言うと、Cheat Abilityも使用にはManaをcostに消費するから消耗を抑えたかったため。そしてこのconditionになると自分の視覚も封じてしまうため、着地の時に障害物があっても気がつかずに激突してしまうからだ。
そしてterroristがある国の大統領令嬢を監禁している建物に辿りつく。
「【Detect Organism Heat】」
Abilityを解除して視界を取り戻したKanataは、生物が持つ熱だけを探査するmagicで建物全体を調べる。ついでに、周囲の荒野に生息する小動物の反応まで引っかかるが、すべて無視する。
Human大の熱源が七つ。四つは慌ただしく動いている。奴らが降下中のKanataに気がついて銃を撃った連中だろう。
残りの三つはお互い近い位置にいる。ただし、三つの内二つは位置が低く座っているようだ。残り一つは位置が高く、立っている。
「terroristの見張り二人が、俺よりデカくて重い大統領令嬢の前で椅子に座っている状況なんて、あり得ないよな」
画像を見たが、Hanna嬢は小柄な十五ageのShoujoだ。育ち盛りだからと言って、それは無いだろう。
「とりあえず、先に四人始末するか」
座っている内どちらがHanna嬢か分からないので、動く四人だけを先に始末する事にする。
「建造物」
そう呟き、熱源反応に向かってアサルトRifleの引き金を搾る。すると、銃声を立てて発射された銃弾は眼の前の建物の壁に音も痕跡も残さず、すり抜けて行った。
そしてKanataの探査magicに気がついたterrorist達が既に動き出していたが、突然倒れると動かなくなった。
彼らは、建物の壁や床から前触れも無く現れた銃弾に撃たれたのだ。
その銃撃はまさに【Gungnir】、Kanataの前にはどんな障害物も意味は無く、標的の急所を易々と貫く。
「大袈裟なんだよなぁ。後、Abilityを連想させるCodenameってどうよ? 建造物、金属」
するりと壁や床を透過して、建物の中をKanataはthrust進む。そしてEnhanced (1)樹脂製の柄のknifeを握りしめて、三人の反応があったroomに壁から突入する。
「Gungnir!?」
terroristの大男が叫ぶが、それにknifeをご馳走してやる。
そして素早く残りの二人を確かめる。
一人は銃でKanataの背中を好き勝手に撃っている女terrorist。magicが存在するこのOriginでも、咄嗟に反撃するならやはり銃かknifeだ。magicではどうしても呪文を唱えるために時間がかかる。
尤も、その金属製の銃弾もKanataのbody partを透過して大男のbody partに撃ちこまれている訳だが。
「上玉なのに残念」
そう言いながら、銃弾が効かない事に顔を青ざめさせている白人の女terroristにもknifeの返礼をする。
(大統領の令嬢がいなければ、無敵modeのまま武装解除して一発……いや二発はナニを致したい美人-sanだったのに、勿体ねぇな)
殺し合いをさせられる数少ない役得だと言うのに。
「あ、貴方は?」
「ご無事ですか? BraversのGungnirです。rescueに参りました」
そんな内心を完全に隠したまま、紳士的な態度で身分を明らかにする。Braversと言うのは、ある事件を機に命名されたReincarnator達が属するteam名だ。正式名称は、ハンドレットBravers。
百のChampion達とは、何とも恥ずかしいnameじゃないか。
(思えば、あれから俺達がrescueや支援以外に、こうやって殺しをする仕事も引き受けるきっかけだったっけ)
あれはEuropeの軍事国家の秘密研究所で、実験体の内一匹がUndead Transformationして暴れているのを退治に行った時だった。
それまでもOriginで度々発生するUndeadや、Manaで動物やHumanが変異したMonsterや怪人を退治に行った事が何度もあるが、あれは色々な意味でMemoryに残る事件だった。
まず、願いを実現するために必要な手段等を予言する【Oracle】のEndou Kouyaが倒す手段を予言したのだが、それがとても奇妙だった。
Undeadが研究所から出て来たところを、無防備に待ち構える事。絶対に敵意を悟られてはいけない。するとUndeadが警戒を解くから、その時一斉に攻撃して一気に倒せ。
危険な敵相手に無防備な姿を晒せとは正気かと思ったが、実際にやると本当にUndeadは警戒を解いて自分から一方的に倒された。
本当に何を考えていたのか分からないとKanataは首を捻ったが、事態はそれから急速に動き出した。
あのUndeadが、accurateにはUndead TransformationしたHumanのManaが研究所の在った軍事国家が最近輸出していた最新の医薬品や国で行われていた最新治療の秘密だったのだ。
今まで未発見だったdeath attributeのMana。それをworldで唯一保有する存在を、Kanata達Braversは肉片一つ残さず地上から抹消してしまったのだ。
当然輸出はstop。新しい医薬品やmagic itemを作る事は出来なくなり、world中でその争奪戦が行われた。そして裏では、研究所に残っていたdataや数少ない生存者から吐かせた情報を元に各国が第二のDeath-Attribute Mageの捜索……製造に躍起になった。
Kanata達も「Gift」でDeath-Attribute Magicを再現できないかと、散々聞かれた。【Oracle】で答えられるはずのKouyaは、「あれは……彼はこの世に存在してはいけない存在だった。彼を救うには、ああするしかなかった」と言ったきり、黙秘を決め込んでいる。
実験動物(モルモット)一匹にemotions移入しやがって。これだからアマ-chanはと呆れたKanataだったが、Death-Attribute Magicに関する調査や違法な研究所を摘発していると、自然とあのUndeadがどれ程規格外の存在だったかを知る-samaになった。あのUndeadが自分から殺されなければ、殺されていたのは自分達の方だったかもしれない。少なくとも、あの場に居たReincarnatorの半分以上は死んでいただろう。
毎週教会のMisaに行く彼の気持ちに少しは共感できそうだった。
Death-Attribute Magicを極めればUnaging不死が可能に成るらしいのだが、それを手に入れたい権力者と、それを認めたくない宗教家。あっちこっちが滅茶苦茶だ。
お蔭で大統領令嬢はterroristに攫われ、Kanataはそれをrescueする事になった。
(あれ? 俺ってなんでこんな事思い出してんだ? って、言うか……)
「げはっ!?」
はっと我に返ると当時に、Kanataは口からbloodを吐いていた。
「お、お前……俺の弱点を、何で……大統領令嬢じゃないな……っ」
Kanataのsolar plexusには、抱きついて来たHannaの抜き手が深々とthrust刺さっていた。とても大統領令嬢が出来る事では無い。
「私だよ、Kanata」
そう静かに答えるHanna嬢の姿が、音も無く変わった。白人のShoujoが、二十代後半のAsia系の女に変わる。
「お前、【Metamorph】……何で……?」
同じReincarnatorで、Braversの一員の筈の女、あらゆる存在に成れるTransform Cheat Abilityを得たShihouin Mariだった。
Mariは仮面のような無表情で、しかし瞳に煮えたぎるような憎悪を宿らせて答えた。
「あんたを殺すためにterroristを利用したのよ。本物の大統領令嬢は、今頃別の場所で保護されている頃ね」
「俺を殺す為っ!? なんでだっ、俺はお前に恨まれる覚えなんて……!」
「kaa-sanの仇よ」
「っ! ま、待てっ! 誤解するなっ」
よろよろと、驚くほど反応が悪い body partで後ろに下がり、Mariから距離を取るKanata。傷口を焼き、出bloodを止めながら何とか生き残る道を模索しようとする。
「俺が、あの女を殺した訳じゃないっ、確かに、助けられなかったし、結果的にheartを止めたのは俺だっ。でも、もう首から上が無かったんだぞ!? それに、俺のお蔭でお前の母親は今も何処かで生きて――」
「首から上が無かったのに何故kaa-sanの角膜がmafiaのボスに移植されているのか、教えてくれない? クズbastard」
Kanataの言葉を遮り、Mariが尻を付いたまま後ろに下がろうとしている彼の頭上に、すっと手を上げる。
最悪だ。Mariの【Metamorph】はKanataの【Gungnir】にとって、相性が悪すぎる。五体満足ならそれでも何とか逃げられるが、致命傷を負った今では不可能だ。
「ま、待てよ! こんな事許されると思ってんのか!? 隠し通せるはずが無いっ、あの正義感気取りのHirotoが許す筈……止めてくれっ、俺はまだ死にたくないっ! そのkaa-sanってのはこのworldでお前を産んだだけの女で、本当の親じゃないだろ!? それに俺達は仲間じゃないのかよ!?」
「違うわ。kaa-sanを切り刻んで臓器を売りさばいたあんたなんて、仲間じゃない」
そうMariの声が聞こえた気がしたが、それに応える前にKanataの意識は途切れた。
Hundred Braversのmember、Kanata Smith。Earthでの名をKaidou Kanata。
彼は致命傷を負ったconditionで発見され、医療施設に収容。懸命な治療の甲斐なく、三日後に死亡が確認される。
彼は在る大統領令嬢をterroristから救出するためのミッションに参加しており、その際「Gift」の弱点を突かれたものと思われる。
Kanata Smithは、百のChampionの中で初めてでた犠牲者として人々にMemoryされ、Amemiya Hiroto達残りの九十九人中九十八人に大きな衝撃を与えた。