「我はEnt使いに賭けるぞ」
『へっ、甘いな。俺はArmor Masterに賭けるぜ』
「ふーむ、難しいのぉ……Golem工場長でどうじゃ? あの列に成ったGolemは工場と言うのじゃろ?」
「あのー、何を賭けてるんですか?」
Adventurer’s Guild跡――もうPlace of DistributionとかPlace of Exchangeにnameを変えた方が良いだろう――でJob changeのためにやって来たVandalieuは、一階ロビーでVigaroやBorkus達が何か賭けているのを見かけた。
彼らの手にCardでもあれば……いや、このworldの紙は高価なのでトランプ等は無いのだが、似たような物を持っていれば不自然には思わなかっただろうけど。
「ああ、これはの、坊やがJob changeする度に新しいJobが増えるじゃろ?」
VandalieuはRodcorteから【Cannot learn existing jobs】のCurseを受けているが、Job change roomに行く度にこのLambdaに今まで存在しなかったJobが表示され、増えていく。その事をVandalieuは知識の多いZadirisや、adventurerとして経験豊かなBorkusに相談していた。
今までに存在しなかったJobなのでcertainly Jobその物に関する知識は無いのだが、似たnameのJobがあればそれを参考にconjectureが可能だからだ。
因みに、Vandalieuは戴冠式の後自分の抱えている事情はTalosheimの面々に話している。GhoulもUndead Giantも、一応Cemetery BeeとImmortal Entにも。一人の例外も無く、全員彼が前世や前々世がanother worldのHumanだった事や、God of Reincarnationに呪われている事、百人のReincarnatorがいずれこのworldにやって来る事を知っている訳だ。
その時の反応は――
『なんだか良くわからねェけどスゲー!』
「ただ者じゃないとは思ってたけど、スゲー!」
「前世はイセカイってContinent? 島? のチキュウって国だったんだ。スゴーイ」
ブブブブブブブブブブブブ。
ガサガサガサガサガサガサ。
まあ、受け入れられたらしい。another worldの事は理解していない-sama子だったが、Circle of Reincarnationの概念は在るそうだし。
そもそもUndead Giant達の中には、薄々察している者も多かったらしい。考えてみれば、childがChampion Zakkartの残したlegend上の調味料、味噌や醤油(accurateには魚醤)を作ったのだから、「もしかしてMikoもanother worldから来たのでは?」と推理されるのは当然だった。
神に呪われている話も、既にこのworldで最大の勢力を誇るGod of Law and Life Aldaとそれを支持するGods、あとEvil God (M)派のPure-breed Vampireから敵視されている現在、そこにnameも知られていないRodcorteが一柱加わっても今更という感じらしい。
何とも頼もしく嬉しい事だ。
それはin any case、VandalieuのJobがどうしたのだろうか?
「それで、今度はどんなJobが増えるのか賭けておるのじゃよ」
『坊主がどのJobを選ぶのかはin any case、表示されるJob change出来るJobは何か増えるだろ?』
「それで何が増えると思う?」
「……新Jobが確認されるのって数十年、若しくは数百年に一度じゃありませんでしたっけ?」
Age of Gods Eraが終わった直後はworldの転換期でJobも【Knight】や【Soldier】等、新Jobが次々に確認された。しかし、時が経つにつれて新Jobが確認される事は少なくなった。
だから今ではAdventurer’s Guildを初めとして、各guildでは新Jobの発見者に報奨金を支払う等しているのだ。
『だがよ、坊主は二年前から次々に発見してるじゃねぇか』
「だから今回も増えるだろうと思ってな」
「……増えなくても怒らないでくださいね」
「それで、坊やはどんなJobが増えると思うのじゃ?」
Zadirisに聞かれたVandalieuは少し考えてから答えた。
「植林士、かな?」
このLambdaで種からEntを発生させたのはVandalieuが初めてだろうから、どうしてもそこに行きつくらしい。
それに、DungeonやDevil Nestsで見つけた木をVandalieuは次々に植樹してImmortal Entにしている。
『植林か? それならもうHumanの国でやってるぜ。Jobにはなってないはずだが』
「えっ? そうなんですか」
Earthだと昔はDeforestationしたらそのまま放置で、Dryingした気候の土地だと禿山や荒野が増えてしまうなんて事があったはずだが、Lambdaには植林が行われていたらしい。
『おう、ChampionがDemon Kingとの戦いで荒廃した土地に木を植えたのが始まりらしいな』
……流石のBellwoodも、植林を否定して放置し、自然に緑がrevivalするのを待つ-samaな真似はしなかったようだ。
しかし another worldの技術はダメだが、植林は可って、Champion Suzukiは元のworldでは過激な自然保護活動家だったのかもしれない。
まあ、recordに残っていないだけでDemon Kingが現れる前から植林が行われていた可能性もあるが。
「それで、何を賭けているんですか?」
現在Talosheimには通貨が無いので、物の売り買いは物々交換で行われる。今のところ通貨代わりの主な物品も出て来ていない。
maybe、食べ物だと思うのだが。
「儂はシダ茶じゃよ」
「我はAmmoniteの一night干し」
『俺はこの前取って来たNoble Orcの肉だな。Barigen減命山で結構狩れるんだよ』
「じゃあ、俺は新しいJobは増えないに蜂蜜を賭けましょう」
「坊や、何故そこで後ろ向きになる?」
「良い事が続くと、何時Fortuneが終わるのかと怖くなるからです」
そう言って、Job change roomへ。
《選択可能Job 【Soul Breaker】 【Venom Fist User】 【Insect User】 【Archenemy】 【Zombie Maker】(NEW!) 【Tree Caster】(NEW!)》
Vandalieuの予想に構わず、今回も二つ増えていた。
「Zombie MakerにTree Caster……Tree Casterは『きじゅつし』と読むのか。maybe木の種や取って来た枝を片端からImmortal Entにしているからだろうけど……」
なんだか手品師みたいだ。このLambdaではマジシャンでは無く、手品師と呼ばれ旅芸人の一座に加わるか大道芸をして生計を立てているらしいが。
恐らくTamerの植物系monsters限定バージョン+植物のmonsters化がやり易くなると言った感じのJobだろうか?
しかし、植物系のmonstersはUndeadや蟲系monstersとは違って普通にTamerできるはずだが……まあ、後で考えよう。
不思議なのは【Zombie Maker】の方だ。このworldには、【Evil God of Joyful Life】's Divine ProtectionでUndeadを作り支配できるPure-breed Vampire、GubamonとTerneciaが十万年前から存在している。
奴等ならとっくに【Zombie Maker】はcertainly【Dead Spirit Mage】等のJobを発見して就いている物だと思ったのだが。
「もしかしてあいつ等、Jobに就いてない……就けないのか?」
Evil God (M)側に付いた事でmonstersに近づきすぎて、Jobを失ったとか。そう根拠無くconjectureしたが、EleonoraはPure-breed Vampire達のrace名もRankも知らなかったので、確認は出来ない。それはまたの機会にしよう。
とりあえず、賭けに負けたのは仕方ないとして、次はどのJobに就くかだが……
「全体的な戦力upを考えるなら、【Insect User】か【Tree Caster】だ。でも、春に来る軍にはHeinzの仲間だったRileyが加わっている」
是が非でも自分の手で奴を殺したいとまでは思っていない。もしその機会があったとしても、戦略上の問題で諦めるしかないなら、躊躇なく諦められる。
皆が自分の代わりに仇を討ってくれるだろうという確信と信頼があるからだ。
しかし、諦める理由が自分の無力さだとしたら話は別だ。それはとてもenduranceならない。
「……【Soul Breaker】を選択」
だからVandalieuは【Soul Breaker】を選択した。
《【Spirit Form】、【Soul Break】、【Long-distance Control】skillのlevelが上がりました!》
《【Parallel Thought Processing】、【Materialization】skillを獲得しました!》
・Name: Vandalieu
・Race: Dhampir(Dark Elf)
・Age: 5age
・Title: 【Ghoul King】 【Eclipse King】(NEW!)
・Job: Soul Breaker
・Level: 0
・Job History: Death-Attribute Mage、Golem Transmuter、Undead Tamer
・Ability Values
Vitality: 125
Mana: 247,013,388
Strength: 90
Agility :89
Endurance :95
Intelligence :457
・Passive skills
Mysterious Strength:1Lv
Rapid Healing:3Lv
Death-Attribute Magic:5Lv
Abnormal Condition Resistance:5Lv
Magic Resistance:1Lv
Dark Vision
Mental Corruption:10Lv
Death-Attribute Charm:5Lv
Chant Revocation:3Lv
Strengthen Follower:7Lv
Automatic Mana Recovery:3Lv
Strengthen Subordinates:4Lv
・Active skills
Bloodsucking:4Lv(UP!)
-Surpass Limits-:4Lv
Golem Transmutation:6Lv
No-Attribute Magic:4Lv
Mana Control:4Lv
Spirit Form:4Lv(UP!)
Carpentry:4Lv
Engineering:3Lv
Cooking:3Lv(UP!)
Alchemy:3Lv
Unarmed Fighting Technique:3Lv(UP!)
Soul Break:3Lv(UP!)
Multi-Cast:3Lv
Long-distance Control:3Lv(UP!)
Surgery:1Lv(NEW!)
Materialization:1Lv(NEW!)
Coordination:1Lv(NEW!)
Parallel Thought Processing:1Lv(NEW!)
・Unique skill
God Slayer:1Lv
・Curse
Experience gained in previous life not carried over
Cannot learn existing jobs
Unable to gain experience independently
Job changeした瞬間、skill補正の効果で【Spirit Form】や【Long-distance Control】、そして【Soul Break】のlevelがincreaseした。どうやら【Soul Breaker】は霊に関係するskillに補正が掛かるらしい。
そして【Parallel Thought Processing】と【Materialization】なるskillを獲得したが……何だろう? maybeこれも霊とか魂とかに関係あると思うのだが。
Slightly、期待していたほどには戦闘力が上がらない気がする。
「……【Venom Fist User】にするべきだったかな? 若しくは観念して【Archenemy】とか」
まあ、【Soul Break】はmagicや武術での攻撃に効果を乗せる形でActivateするskillだ。きっと戦闘力もincreaseするだろう。
そう自分を慰めつつVandalieuはroomを出ると、一階で待つZadiris達に結果を報告し蜂蜜を振る舞ったのだった。
そしてそのまま去年から通っているBorkus’s Sub-Dragon Savannahに向かったのだった。
既に冬の足音が聞こえる上に、東西を高いMountain Rangeによって挟まれているTalosheimだったが、まだまだ昼間の日差しは強かった。
その王城の裏手にある中庭は、【Giant of the Sun】TalosとGoddess Vidaを称える石碑が立てられており、Talosheimでも最も太陽が降り注ぐ場所だと言われていた。
実際、何故か中庭の日差しはとても強い。まるで夏の-samaだ。もしかしたら、TalosやVidaの石碑があるからかもしれない。
「うっ、ああっ、ひっくぅ~っ」
「ひっ、あっ、そ、そこああぁっ、深いぃっ」
「いっ……くぁぁっ……あ、熱いぃ、body partが、焼けちゃいそうっ」
「も、もうダメ、もう注がないでぇっ、溢れるぅっ」
その石碑のある中庭で、肌も露わな美女達が喘ぎ悶えていた。
「……いつでも止めますからねー」
目に毒だなぁ。そう思いながら、Vandalieuは四人の美女……Bilde、Basdia、Eleonora、Katiaに声をかけた。
別にVandalieu達は背徳的なあれやこれやでイチャイチャしている訳ではない。
これには一応理由があるのだ。
「い、いいえっ! まだやれるわ!」
白い肌から白い煙をしゅうしゅうと立てているEleonoraが、「春の戦争に備えて【Sunlight Resistance】を獲得したいの」と言い出したのが始まりだった。
VampireにとってSunlightと銀、Light Attributeの攻撃magicは普遍的な弱点だ。Vampireが持つ【Abnormal Condition Resistance】もそれ等には効果を発揮しないし、Sunlight Resistanceや銀Resistanceと言ったskillを後天的に獲得する事は出来ない。
だがEleonoraの場合は事情が異なる。Vandalieuが【Eclipse King】のsecondary nameを獲得した事で、彼女は【Sunlight Resistance】を獲得する事が可能になった。
そして春に攻めて来るだろうMirg Shield Nationの遠征軍は、確実に昼間に攻めてくる。相手がnight目の利くmonstersだと分っていて、nightに戦うHumanは居ない。
遠征軍にはVampireの刺客が紛れ込んでいるだろうが、厚手の外套をHaoriるなりfullプレートArmorを着るなりして、Sunlightが肌に触れない-samaにすればいいらしい。普通の町でやれば目立つ事この上ないが、遠征軍の中ならそれほど目立たないだろう。
それに、Vampire達は正規軍に紛れ込むのではなく、Nobleの私兵かmercenary団と偽って参加して来るのだろうから、正規軍と武装が違っていても問題無い。
Eleonoraもそれに習って分厚い外套や覆面、板金鎧を着ればいいのではないかと思ったが、彼女は身軽なconditionでの戦いに慣れている。金属鎧一着分くらいなら多少動き難くなるくらいだが、春まで時間があるのだし【Sunlight Resistance】skillを獲得した方がいいと言う話になったのだ。
そこで冬が近くなった今でも日差しの強いここで、Sunlight浴しながらresistance skill獲得に挑戦しているのだ。
胸と腰に布を巻いただけの刺激的な格好でSunlightに焼かれながら、【Rapid Regeneration】skillで火傷を治し、Manaが足らなくなればVandalieuがManaを譲渡して補給する。
かなりのスパルタだが、この方法にEleonoraが何故か凄い熱意を見せたので実行となった。
Vandalieuも最近彼女を甘やかしていなかったので、彼女の希望に添う事にした。
そこにBildeやBasdia、Katiaが通りがかり、この状況である。certainly Bilde達はGhoulなので【Sunlight Resistance】を獲得する必要が無い。単にVandalieuからManaを譲渡されながらmagicの練習をしているだけだ。
「だ、だって、Vandalieuの(Spirit Form Transformationした)手が(凝っている場所を)揉むから……」
「そうだぞ、Vanがツボとかいう所を押すから、つい変な声が出てしまうんだっ」
BildeとBasdiaにはManaの譲渡だけでは無く、最近疲れが溜まって凝っているらしいので以前TareaにもしたSpirit Form massageをしていた。
【Spirit Form Transformation】した手を体内に減り込ませ、直接凝っているmuscleやツボを刺激するのだ。意思を持った低周波massageのようなものだ。
「それに……ツボと言うのはこんな所にもあるのか?」
「ありますよ」
やや恥ずかしそうにもじもじするBasdiaに、Vandalieuは断言した。
ツボは頭の天辺や足の裏などにもあるが、異性が気軽に触れるのには躊躇われる場所にも結構ある。Vandalieuはそう言った場所も、「ここのツボを押しますねー」と押していた。手は【Spirit Form Transformation】して枝分かれしてtentacle状になっているため、肌の感触も温もりも柔らかさも『生命体に触れている』としか認識できないので気楽な物だ。
「そうか……なら、良いんだが……」
certainly、別にBasdiaにセクハラしたい訳ではないので執拗に触れたり押したりはしない。
因みに、科学とmagicの両方が存在するOriginでは気功術はmagicの一formとして認知されていて、その流れでツボやneedle治療、灸等の東洋医学も西洋医学並に研究され広く利用されていた。
そのため、東洋医学にDeath-Attribute Magicが応用できないか、Vandalieuは当時散々実験に協力させられたのだ。
今では【Spirit Form Transformation】したconditionでその生物のbody partを調べれば体中のツボとその効果をIntuition的に理解できる。お蔭で今では人とは違うGhoul独自のツボの位置と効果をばっちり把握していた。
肝心のDeath-Attribute Magicの東洋医学応用は、あまり成果が出なかったらしいが。
「あ、別にお前に触られるのが嫌な訳では無いんだ。寧ろ嬉しいが、突然積極的に成られると戸惑ってしまってだな」
「いや、別に積極的とか消極的とか、そう言う話じゃないので。certainly俺もBasdiaに触れたくない訳じゃありませんが」
これはmassageである。行うVandalieuの手が【Spirit Form Transformation】してtentacle状に枝分かれして名状し難い-sama子になっているが、あくまでもmassageだ。厭らしい意味は無い。ただ、skinshipはとても大事な事である事は言うまでもない。
「はぁ、はぁっ、はぁっ……ヴァ……ンっ、Manaを、注ぎ過ぎっ」
そしてKatiaは単純にManaを譲渡しているだけなのだが、この-sama子である。
「うーん、でもちょっとしか譲渡してませんよ?」
「そ、そのちょっとがっ、多すぎなのよっ! 私の最大Mana、二百もないって言ったじゃないっ」
【Apprentice Mage】にJob changeした今のKatiaの最大Manaは、二百未満。magicに適性のあるGhoulの女の平均を下回るが、男よりは若干多い程度だった。
これは彼女がoriginallyはHumanで、しかも adventurerの前衛職だった事がimpactしていた。
WarriorやKnightと言った前衛職は、rearguard職のMage等と比べてManaが少ない。その分、Vitalityや力、EnduranceやAgilityと言ったAbility Valuesが高くなっている。
Mageと違って前衛職は【Martial Arts】でも使わない限りManaを消費する事は無いので、これは当然だ。寧ろVitalityよりManaが多いような者は、普通前衛職を選ばない。
そしてKatiaはその前衛職だったので、Ghoul化の際のAbility Valuesのincreaseもそのimpactを受けた。他のAbility ValuesよりもManaのincrease率は高かったが、originallyの数値が少なかったので最終的なManaの数値も少なくなったのだ。
そしてその少ないManaで【Apprentice Mage】にJob changeしたのだが、Manaが少ないためにmagicの練習量が足りなくて中々skillのlevelが上がらない。
そこでVandalieuがこうしてManaを譲渡しながら練習に付き合っている訳なのだが……問題なのはVandalieuの感覚だ。
Manaが二億を優に超える彼によっての「ちょっと」は数万。二百少々なんて、「ほんの一抓み」の十分の一以下程度でしかない。
そのため、Manaが無くなる度にKatiaはVandalieuにとっての「ほんの一抓み」、最大Manaの十倍程の量を注がれているのだ。
思わず「溢れる」と喘ぐのも無理は無い。
「それはそうですけど、別に溢れたからってbody partに害はないのでは?」
「いや、そうだけど、でも、すごっく……」
「じゃあ、Manaも回復したしまた練習してください」
「そ、そんなっ、練習したら私のManaじゃすぐに無くなって……」
「無くなったらまた譲渡してあげますから」
「あっ、あうぅぅぅっ……」
何故か半泣きで練習を再開するKatia。BildeとBasdiaは彼女より先に練習を再開している。
因みにBildeは土attribute、BasdiaはWater-AttributeとWind-Attribute、そしてなんとKatiaは火、風、光、spaceの四attribute適性の持ち主だ。ただ、Bildeは平均的だったが、Basdiaはmagic的なaptitudeに乏しく「これなら武術を学んだ方が当時は群れの為になると思った」と武術にのめり込むほどで、Katiaの場合は「使いものになったら奇跡だ」と言われてmagicの道は進む前に諦めたらしい。
ただBasdiaの場合はRank upで、KatiaはGhoul化とJob changeによってManaやIntelligence等のAbility Valuesがincreaseしたためこうして練習できる程度には成った。
因みに、Eleonora以外の三人の露出度が高いのは、普通のGhoulらしいfashionによるものだが、「体が熱い」と言って更に脱いでしまったからだ。
幾ら日差しが強いとはいえ、解せぬ。
「はっ……うぅぅっ……ヴぁ、Vandalieu -sama、もう少し、もう少しでskillを……」
「うーん、地面を操るのって難しい。Kingはどうやってるの?」
「よし、もう一度始めからだっ」
「は、早くskillを手に入れないと、癖になっちゃう」
雪のような眩しい白から嗜虐的な赤、そして白にまた戻るEleonoraの肌。艶やかだったり健康的だったりする灰褐色のBildeとKatia、そしてそこに赤いラインが加わって曲線を強調している濃い目の灰褐色のBasdia。
刺激的な肌色に零れそうになったり揺れたりする曲線。石碑を前に罰当たりではないのかとも思うが、VidaもTalosもこういう事はとてもオープンなKami-samaだったらしいので、問題無いらしい。
(そう言えば、Vidaって俺にはOracleをくれたりしないのだろうか?)
一応Talosheimに居る時は毎日templeで祈っているのだが、やはりEarthでお地蔵-samaに軽く会釈する程度の感覚では無理なのだろうか?
Nuazaに下ったOracleにVandalieuが明示されている以上、Vidaは彼の事に気が付いている筈なのだが。
今度Nuazaに頼んで祈り方を教えてもらおう。
冬の冷たい空気の中、Soldier達がトンテンカンとCarpentry仕事に勤しんでいた。
「手当が出るのは良いが、俺達は何時からSlaveになったんだ?」
二人一組で石材を運んでいるSoldierの内、片方がそう毒づく。それを聞いたもう一人は、苦笑いを浮かべた。
「おいおい、Slaveじゃ手当も給金も貰えないぞ。まあ、貰ったってここじゃ使えないけどな」
Soldier達が居るのはMirg Shield Nation側のBoundary Mountain Rangeで発見された、tunnelの出口側だ。そこで彼らは簡易的な砦の建設missionに就いていた。
tunnelの内側は【The Second Coming of the Tragic Hero】と称えられるHero Rileyの働きによってmonstersが一掃され、安全に行き来できる。しかし、Boundary Mountain Rangeを越えた後は安全とは無縁のworldだ。
普通ならほぼDevil Nestsでしか遭遇しないRank3のmonstersが跋扈し、それ以上のmonstersも当たり前のように現れて襲い掛かって来る。
そんなBoundary Mountain Rangeの内側、Continent南部に繋がるtunnelを維持するにはmonstersが入って来ないように守る砦が必要なのだ。
しかし、常時monstersに食い殺される危険がある場所では、普通の職人じゃ仕事にならない。よって、Mirg Shield Nation軍はSoldierを派遣し、その三分の一に建設予定地とtunnelの守備を、もう三分の一に建設工事を、そして残りは休ませる。これをローテーションして間に合わせの砦を作る事にしたのだ。
尚、見張りや周辺の偵察、いざという時の防衛等のために主にCClassを中心にadventurerが数十人雇われている。
このtunnel周辺は【Green Wind Spear】のRileyとそのpartyがStone Dragon等Rank8のmonstersを何体か討伐した後はRank5以上のmonstersは出現していないが、念のためだ。
守りがしっかりしているから、今のところinjure人は何人か出たが死者は出ていない。これならOrbaum Elective KingdomとのForefrontの方が余程危険だ。
Vampireや竜種が跋扈する呪われた地とはとても思えない。
「だけど、娯楽がなぁ」
しかし人里から隔絶された地にあるため、当然娯楽は無い。peddlerや旅芸人、Prostituteがやって来る事はなく、非常事態に対応するためSoldier達はcertainly adventurerまでIntoxicationを禁止しているぐらいだ。
そうなると楽しみは食事ぐらいだが、それも大体通常の戦時と同じ焼き固めたbreadと干し肉、そこにcheeseか干し野菜が一品加わるぐらいだ。
Rileyが居た時は気前良くDragonの肉が振る舞われたらしいが、拒否権が無いのに依頼料が安い緊急依頼を受けて参加したCClass adventurerに、Amid EmpireのGeneralと専属契約を交わしたHero内定済みのAClass adventurerと同じ気前の良さを期待するのは酷だろう。
CClass adventurer達は珍しいContinent南部のmonstersから取れるだけの素材を取り、肉も大体自分達で食べてしまう。食べきれない程採れた時は、軍が格安で買い取る場合もあるが……平Soldierである彼らに回ってくる可能性は低い。
「あーあ、そう言えば噂でSClass adventurer【Thunderclap】のSchneiderが遠征の参加を蹴ったらしいぜ」
「ふん、どうせSClass adventurer -samaは寄ってくる女の相手で忙しいんだろうぜ。あー、俺達が働いてる間も半裸の美女を何人も侍らせてるんだろうな。……死ねばいいのに」
「それぐらいにして置けよ。町に戻る時に楽しみは取っておこうぜ。それに、この砦兼関所は今回のTalosheim遠征の重要拠点だぞ」
「そりゃあそうだろうが……遠征に俺らが参加できると思うか?」
「……無理だな」
噂では今回の遠征には精鋭中の精鋭が選抜されるという話だ。平Soldierの自分達が加われる望みは薄い。平Soldierの数は多く、自分達はその中でも凡庸なSoldierなのだから。
「まあ、いいさ。全てはAlda -samaのおGuidanceってな。きっと、真面目に働けば良い事があるさ」
「へいへい。Alda -sama Alda -sama、真面目な俺達が酒場で女にモテるよう祝福を」
「そこは昇進を祈れよ」
軽口を叩きながら、Soldier達は釘を打つ。
・Name: Eleonora
・Rank: 9
・Race: Vampire Viscount (Noble-born Vampire Viscount)
・Level: 12
・Job: Subordinate Warrior
・Job Level: 45
・Job History: Slave、Servant、Apprentice Mage、Apprentice Warrior、Mage、Demon Eye User
・Age: 8age(Vampire化当時のage 20age 合計28age)
・Passive skills
Dark Vision
Self-enhancement: Subordination:4Lv(UP!)
Mysterious Strength:6Lv(UP!)
Rapid Regeneration:3Lv(UP!)
Abnormal Condition Resistance:6Lv(UP!)
Intuition:3Lv
Mental Corruption:3Lv
Automatic Mana Recovery:4Lv(UP!)
Intuition:3Lv
Sunlight Resistance:3Lv(NEW!)
・Active skills
Mining:1Lv
Time-Attribute Magic:5Lv
Life-Attribute Magic:5Lv
No-Attribute Magic:2Lv
Mana Control:3Lv
Sword Technique:3Lv(UP!)
Unarmed Fighting Technique2Lv(UP!)
Silent Steps:4Lv(UP!)
Steal:1Lv
Housework:2Lv
Shield Technique:2Lv(NEW!)
Armor Technique:1Lv(NEW!)
-Surpass Limits-:2Lv(NEW!)
Chant Revocation:1Lv(NEW!)
・Unique skill
Charming Magic Eyes:7Lv
Job解説:Subordinate Warrior
別名剣闘士。所有者やオーナー等言い方は-sama々だが、Slave的身分にあるconditionのまま接近戦skillを所有し、masterからの許可がある場合にJob changeが可能。Slave的身分にあるかどうかは社会制度や当人のMental conditionでは無く、Subordinateの首輪や、刺青や焼印等Subordinateの証しになる物を装着、若しくはbody partに刻まれている場合で判断される。
skill補正は基本的にはWarriorと同-samaだが、【-Surpass Limits-】や【Robust Health】、【Enhanced Muscular Strength】、他に他者に対してSubordinateしている状況下にある時Ability Valuesがincreaseする【Self-enhancement: Subordination】のskillの獲得に補正がかかる。
ただしWarriorと違い、【Armor Technique】skillに補正がかからないなど、盾職には向かないJobである。