VandalieuがTalosheimの王に成る事を了承した一週間後、盛大に戴冠式が行われた。
「王に成りますって一言言うだけじゃだめですか? その後の宴会は-chanと用意しますから」
「Miko、こう言った儀式的な事は一見無駄に思えても意識を切り替え、自覚すると言う意味があるのです」
そういう訳で、-chanと儀式的な事も行う事に成り、準備に色々かかったのだ。
まず王冠と玉座だが「とりあえずこれで間に合わせましょう」とVandalieuがOrichalcumでひょひょいと作った。Dragon Golemの破片が材料なので黒鉄色だが、これだけで売れば城の一つや二つ軽く買える価値があるらしい。
Tareaが是非と作りたがったが、今は武具を作るのを優先して貰った。どうせこのOrichalcumの王-sama goodsもすぐ盾や鎧の材料にするので、戦争に勝った後改めて作ってもらう事にした。
後は皆に戴冠式の日にちを告知して、ご馳走の準備をした。これが一週間の大半だった気がする。
「王-sama自らCooking……クッKingって名乗りましょうか?」
『Bocchan、それがStatusに表示されたらどうするのですか』
ダジャレはウケなかった。
後は着飾って(とは言っても、綺麗なfur等で作った服なので見た目はやはりBarbarian Tribeチック)王城前のOpen Plazaに作ったVenueに整列。
『おいおいっ! なんで俺が武官の、それも先頭に立たなきゃならないんだ!? 俺は自由なadventurerだぜ!』
「ぼ、坊や、儂はまだ修行中の身でな、宮廷Mageが立つ位置に居るには相応しくないと思うのじゃが……」
『Bocchan! 私はただの馬番兼Couch Drivingです! civil official -samaの位置など畏れ多くてとてもとてもっ!』
「……何で俺が決心したのに皆が決心してないんですか。往生際の悪い。
特にSam、馬車が乗れるVenueを俺が作ったのは何故だと思っているんですか」
儀式には意味があるそうなので、空いている武官やらcivil officialやら宮廷Mageの位置には皆を容赦なく配置した。まあ、それを言うならOpen Plaza中貴賓席の-samaなものだが。
「では、これより戴冠式を行います」
式の進行は、Nuazaが行う。本来ならChurch of VidaのTemple Headが行うのが通例なのだが、現在Church of Vidaに居るのは元Apprentice Cleric-warriorの彼だけなので、必然的に彼がTemple Head代理という事になった。
NuazaもTemple Head役をやる事にかなり難色を示したが、「じゃあ、代わりの人を指名してください」とVandalieuが言うと、誰も指名できない事に気が付いて観念してくれた。
「この日を迎えられた事にGoddess Vidaと我等が父祖Talosに感謝を。この場におられない先王陛下、Levia First Princess -dono下、Zandia第二Princess -dono下も喜んでくださるでしょう」
そしてこのTalosheimの歴史を短くまとめた物をNuazaは話し、その歴史を継ぎTalosheimに更なる繁栄を約束するとVandalieuが宣言し、王冠を頂いて太陽王の称号を受け継ぎ戴冠式は完了。
後はお祭り騒ぎになるのだが――。
「しかし、我々は新しい歴史を今日から歩むのです。
Mikoよ、初代【Eclipse King】の称号と共にTalosheimの王権を受け取り、納める事をお誓いください」
Vandalieuが受け取るのは、太陽王の称号では無い。今のTalosheimを考えると、その称号は不似合いだからだ。
今のTalosheimは、昼よりもnightの方が活気に満ちている。住人は月明かりで十分物が見えるGhoulに、Dark nightが昼間同-samaに見えるUndeadや新種達だ。
例外はCemetery BeeとImmortal Entぐらい。
なので称号は【Eclipse King】となった。【King of the Dark Night】としないのはあまりにimageが悪いのと、将来的にTalosheimから避難したGiant raceやその子孫にも来てもらいたいからだ。VandalieuもHonorary Nobleに成る等、社会的な地位を固めたら交易など色々してみたい。
だから光でも闇でも無いという事で、Eclipseにちなんで【Eclipse King】としたのだ。
「我はTalosheimと共に在る」
まあ、実際には出たり戻ったりを繰り返すけど。そう思いつつ決まった言葉を言って、Orichalcumの王冠を頂く。
「ここに【Eclipse King】Vandalieuの即位が成りました」
そうNuazaが言い終わった瞬間、割れんばかりの大歓声が響き渡った。
『うおおおおおおお! うおおおおおおおお!』
「Kingっ! Kingっ! Kingっ!」
Open Plazaには拳やWeapon Equipmentをthrust上げ、歓声とVandalieuを称える声を響かせるUndeadやGhoul達。
空にはEarthでの鳩の代わりに、空を舞うBone ChimeraとPteranodon Zombie、Cemetery Beeの群。
彼らはこの戴冠式が、Mirg Shield Nationの遠征軍を迎え撃つためのものだという事を既に知らされている。このTalosheimを一度滅ぼしたMirg Shield Nationの軍が、またやってくる。それを知って彼らは戦意を滾らせた。
Undead Giantは「親の恨みを子に及ぼさない」という倫理観をUndeadに成った今でも保っている。
しかし、それは当然今の世代が自分達に及ぼそうとしている害を甘受する事にはならない。今の世代がまたTalosheimを滅ぼそうというのなら、遠慮無く叩き潰すまでだ。
『ううっ、あの小さかったVandalieuが……今も小さいけど立派に成って』
Darciaが嬉し涙を零す程喜んでいるのでVandalieuも嬉しいが、今も小さいは余計だと思う。
「from here Van -samaの覇王legendが始まりますのねっ」
Tarea、始まりません。そんなlegend。
(さて、後はご馳走を食べて皆で騒いで今日は終わり。対遠征軍防衛線のpolicyと、それまでにやる事を説明するのは明日と)
のんびりしているように思えるかもしれないが、今はまだ夏の終わり。遠征軍が来るのは早くても春だ。
しかも、既に遠征軍がtunnelを抜けたら通るだろう場所には、一定間隔で監視用UndeadとGolemを配置している。
軍が近づけばすぐわかる。例え少数のSpyが放たれたとしても、同じだ。城壁はそのまま監視用のGolemになるし、それを超えても町の建物はGolemだらけ。
空にはCemetery Beeが飛んでいるので、更に警戒網は厚くなっている。
(うん、万全)
《【Eclipse King】のsecondary nameを手に入れました!》
(……このsecondary nameを手に入れる事以外は)
OracleのMikoがsecondary nameに成らないから大丈夫だと思ったが、大丈夫では無かったようだ
(まあ、secondary nameにはもうGhoul Kingがあるし、王-samaっぽいのが二つに成っただけだから大丈夫だろう)
そう思いながら皆を見ていると、ふと気が付いた事があった。
(あっ、俺達に共通するものと言うか、要素と言うか、そう言うのがあったじゃないか。これが使えるかは分からないけど、試す価値はあるな)
でも、流石にこの場で試す事ではないので、その日は皆と船盛の刺身やNeedle Wolfの味噌鍋、恐竜steak、Kobolの実の蜂蜜漬けにfruits寒天等のご馳走を食べて過ごした。
Bormack Gordanは鎧を脱ぎ、僧服を纏った姿で自身が率いるCleric-warrior達からの意見を聞いていた。その姿はまるで好々爺の-samaで、Vandalieuのみならず彼の戦いぶりしか知らない者は目を疑うだろう。
「では、お前達は今回のMirg Shield Nation遠征には参加するべきではないと考えるのだな?」
「はい、High Priest -sama。何度考えても、我々の力はもっと他の事に使うべきだと思うのです」
まだ少年と言って差し支えない若いCleric-warriorの一人が緊張した-sama子で、だがしっかりと意見を口にした。
「我々Cleric-warriorは、Soldierでもadventurerでもありません。国の都合に従うべきではないのでは」
「monstersとの戦いに臆したつもりはありません。ですが、遠征に従軍する意味があるのでしょうか?」
Cleric-warriorとはDemon Kingがmonstersを創り出すよりもずっと前に、人里離れた場所にあるtempleのClericが危険な野獣を狩るために武装したのが始まりとされている。
そして現代においてはtempleとbelieverを守るため、そして辺境に住む人々に教えを説くために武力を持ったClergymanの事をいう。
そんなCleric-warrior達にとって、来年の春に行われるMirg Shield NationのBoundary Mountain Range遠征はbloodが滾るようなものではなかった。
二百年前のTalosheim遠征同-sama、教養がある彼らにとっては政治的な動機があからさまである事。
Boundary Mountain Rangeの向こうには守るべき人々が居ない事。
この二つが彼らに遠征の参加を拒ませている。
「我々God of Law and Life Aldaの信徒にとって、monstersとの戦いは推奨される事。特にCleric-warriorにとっては、義務と同じです。monstersが跋扈しVidaのRemnantsが潜むBoundary Mountain Rangeで遠征軍と共に戦う事は、意義のある事だと分っています。しかし、直接monstersの脅威にさらされている人々を守る事を優先すべきではないでしょうか?」
軍と共に危険な未踏の地で戦うよりも、今もmonstersの脅威に晒されている辺境の村を守り、今までのように社会に潜むVampire、そして誘惑に負けたVampireのシンパ等を狩りだす事を優先すべきではないかという意見だ。
遠征が成功した場合Alda templeが得られる利益や名声よりも、使命感や教義の正当性の順守を選ぶ青臭い考えとも言える。
「確かに、お前達の言う事も尤もだ」
しかし、Gordanも世俗のHonorary名声や利益よりも青臭い理想を選ぶ人物だった。そうでなければCardinalへの推挙を断って、このageまでFirst線でCleric-warriorを続けはしない。
「High Priestが望んでいるあのDhampirの討伐に異を唱える訳ではないのですが――」
「いや、構わん。あれは儂の私情に過ぎん。気遣いは無用じゃ」
今までの長い人生で、Gordanはtargetを討ち漏らした事は無い。どれ程巧妙に隠れ潜んでいてもVampireやLamiaを見つけ出して討伐し、Dhampirもその親も複数塵に還している。一度の例外を除いて。
その例外もまたDhampirだった。その名をVandalieuと言い、母親のWitchこそ灰にして浄化したが生後半年ほどだったのに逃げ延び、三ageになるかならないかの頃にはSpiritualistのJobに就き数百匹のGhoulの上にReignしていた、規格外中の規格外。
そのVandalieuは手勢のGhoulを引き連れ、Boundary Mountain Rangeを何らかの方法で越えて逃げてしまった。それを防げなかった事をGordanは悔いていた。
(何らかの方法でMountain Rangeを越えたという事は、またその方法でMountain Rangeを越え手勢を引きつれ襲撃してくる事もあり得るという事じゃ)
Boundary Mountain Rangeによって隔てられた Bahn Gaia continent南部。そこにはVida's New Races達が巣食い、強大な力を持つPure-breed Vampireの生き残りまで存在すると伝えられている。
数百匹のGhoulだけなら町一つの危機だが、あのDhampirを放置すれば一国……いや、このContinent全体の存亡にかかわるかもしれない。そんな予感がした。
(あのDhampirが手下を更に増やしたとすれば、儂らが越える事が出来ないMountain Rangeを自由に往来できるmonstersの軍勢をorganizationし、Mountain Range沿いの地域は西も東も滅ぼされてしまうかもしれん)
だからこそ、今回のtunnel発見によって可能に成ったBoundary Mountain Range遠征に参加しないかと打診があった時は、これはAlda神が与えた機会に違いないと年甲斐も無く胸を躍らせた。
しかし、遠征の目的は二百年前の遠征で失われた国宝の奪還と、Talosheimの浄化だという。
当然だ、Vandalieuを危険視しているのはあくまでもGordan個人であって、Mirg Shield NationやAmid Empireの上層部には、当時のPalpapek Marshall以外禄に情報すら伝わっていないはずなのだから。
冷静になって考えてみれば、Boundary Mountain Rangeを越えてもContinent南部は広い。その中からVandalieuを発見できる望みは薄いだろう。出来たとしたら、それは奴が遠征軍を待ち受けていた場合だけだ。
(あのDhampirは、狡猾で用心深い。勝てないと思えば迷わず逃げるはず。逆に遭遇したとしたら、それは奴が勝てると思った時だけだ)
Gordanはそう考えた上で、今回の遠征軍に加わってもVandalieuは現れないと確信していた。
あれから僅か二年。その程度の年月で遠征に加わるような何千もの精鋭兵に勝てる戦力を集める事は出来まい。堅牢な城塞都市……例えばTalosheimにでも立てこもれば可能性もあるが、あの都市の城壁は二百年前の戦争で大きな穴が空いている。今頃崩れているだろう。
だから、遠征に参加しても意味は無い。
「よし、お前達の気持ちは良く分かった。遠征の話は儂から断っておこう」
こうしてGordanは遠征軍参加を断ろうとしたのだったが、その日のnight、彼がsleeps前にAldaに祈りを捧げていると今まで数度受けた事があるOracleが下った。
【再びDemon Kingのshadowあり。探しだし、滅ぼすべし】
「これは……おおっ、我が主Aldaよ! 儂に行けと、Boundary Mountain Rangeを越えあのDhampirを討ち果たせと言うのですね!」
遠征軍に参加する事を断ろうと決めたそのnightにOracleが下った事を、Gordanは偶然では無く必然だと解釈した。
そして、Demon KingのshadowをVandalieuと結びつけた。
その短絡的で、そもそもOracleにVandalieuのヴァの字も入っていないという大穴が空いている推理が正しいとは、Oracleを下したAldaにも思い及ばぬことだった。
戦争に使うためのvirusを作る事に成功した!
「空気や粘膜、blood液で感染し、その後五秒で発Disease。主な症状に激しい吐き気に頭痛、眩暈、発熱腹痛関節痛が在るだけで、死ぬまで何日もかかり、そこまで至る割合もmaybe一割以下だろうけど、まあこんなものでしょう」
うごえ゛え゛っ、 ごふー、ごふぅぅ……。
地面に横たわって白目を剥き、tongueを垂らしている唾液やstomach液や鼻水で地面に染みを作っているDouble Head Tyranosaurを前に、Vandalieuはとりあえず頷いた。
『……Bocchan、それは十分難Diseaseだと思うわ』
『こんなdiseaseがMirg Shield NationやAmid Empireで流行したら、国家機能が麻痺しちゃいますよ』
「でしょうね。でも、生命attributeのMageや御偉いAldaのCleric -samaが居るから大丈夫ですよ」
『diseaseを治すmagicはそれなりの難易度ですし、diseaseの種類によってかけるmagicが異なるのでそう上手くは行かないかと』
「時々【Disease Resistance】とかdiseaseと毒の両方に抵抗できる【Disease and Poison Resistance】ってskillを持っている人もいるけど、少ないしね」
SamとKatiaがいうには、伝染Diseaseの対策はAmid EmpireやMirg Shield Nationでもそれほど高度な物ではないらしい。
経験的にalcoholや熱湯に漬ける事で行うDisinfect方法は知っているが、このworldには抗生物質は存在しない。代わりに在るのがpotionや回復magic、resistance skillだがこれもdiseaseに限ってはかなり不完全だ。
まずdisease用のpotionは在っても高価で、しかも万Diseaseに効く訳じゃない。解毒用のpotionを飲んで、body partに溜まった毒素を中和して症状を軽くし、その間に治す方が一般的だ。
次にdisease用の回復magicは遅々として進んでいない。例えばVitalityをincreaseさせて風邪を治せたとしても、同じ術を癌患者にかけたら体中癌細胞がTeleportationして瞬く間に死んでしまう事もあり得るからだ。
これは生理学や解剖学が進み、body partの仕組みやDisease原菌についての知識が発見され技術革新を興さなければ無理だろう。
resistance skillにしても、disease用の物を取得しているadventurerやKnightは少ない。多くの場合monstersが持っているのはdiseaseでは無く毒だし、Assassinや野盗の類が使うのも毒だ。だから【Poison Resistance】はそれなりに多いが、【Disease Resistance】は少ないらしい。
resistance skillが身に付くほど頻繁にdiseaseにかかる虚弱体質は、普通adventurerになろうとしない。
「思いの外、危険な物を作ってしまったかな? でも、半日で活動を停止するように作ったから大丈夫か」
もし流行しても、半日だけなら死者は出ないだろうし、このworldの人口密度なら町や村を超える事は無いだろう。予期せぬ事態が起こったら、Manaでゴリ押しして広範囲を【Sterilization】してやればいいだけだ。
そうVandalieuがSelf弁護していると、RitaとSalireが覗きこんできた。
『それでBocchan、そろそろ止めを刺しませんか?』
『それとも後半日待ちます?』
「いえ、そろそろ止めを刺しましょう、お願いします」
『はーい』
RitaとSalireは白い臀部を左右に振りながらDouble Head Tyranosaurに近づくと、その二つの首にそれぞれHalberdとGlaiveを振り下ろした。
そう、白い臀部だ。なんと、RitaとSalireは【Spirit Form】skillのlevelをincreaseさせ、念願の食事が出来る、一見しただけでは生きている人と変わらないように見える姿を手に入れていた。
Vandalieu同-sama、その肌は健康的とは言い難い蠟を厚く塗った-samaな白だが、別に問題にはならないだろう。
姉のSalireは背中まで髪を伸ばした一見大人しそうな、Ritaは左右で纏めたtwintailの活発そうなBishoujoだ。
そして、二人とも鎧に合った体つきをしている。
以前は棒Humanだったり性別不明のwhole bodyタイツだったりした彼女達のSpirit Formだが、今はBikiniやHigh-legの胸部を余らせる事無く盛り上がり、その癖腰は細くくびれ、臀部は丸く実っている。ローライズだったりHigh-legだったりするので、面積的には半分ぐらい出ているし。
(凄い目に毒なんだろうなー)
まだ体がchildなのでその辺りの感覚はEmotionalにしか分からないVandalieuだが……あと数年もすれば普通のchildなら初恋を経験してもおかしくないageだ。それまでに二人にはマントを身に着けさせようと決めた。
因みに、二人が初めてあの姿になった時ははしゃいで大騒ぎに成った。
『見てくださいBocchan! 余ってませんよっ、一ミリも余ってません! 余裕なんて全く無いくらい詰まってます! しかもお腹はこんなに細いです! 毎日私は美人でセクシーだって繰り返し唱えてて本当に良かったです!』
『うわぁぁぁぁっ! 凄く美味しいですBocchan! mayonnaiseもお味噌も何もかも! Orcの生姜焼きも恐竜のFrittoもFlying Sharkの味噌煮も、お刺身もワサビ魚醤で食べると堪りません!』
Ritaは自分のBody(Spirit Form)を誇り喜び、Salireは今まで食べられなかった食べ物を次から次に夢中で口に運ぶ。
色々溜まっていたんだな、無理をさせ過ぎたかな、次Living Armorを作る事が在ったら早めに【Spirit Form】skillを覚えさせよう。
そう思いながらその日は二人に振り回された。……形容詞では無く、物理的に。
【Spirit Form】は見た目だけでは無く、Undeadなどがmuscleやboneの代わりにMaterializationさせるものだ。そのため、SalireとRitaの力は飛躍的にincreaseしていた。
因みに、High-leg ArmorやBikini Armorにありがちな、「そんな高い露出度でDefense Powerは問題無いのか?」と言う問題も二人には引き続き無い。
いくらHumanそっくりでも、【Spirit Form】は【Spirit Form】でしかない。頭を砕かれても胸や腹を貫かれ、剥き出しの太腿を切断されても、臓腑はcertainly bloodの通った肉やboneは存在しない。まったく痛くない訳ではないが、あくまでもmain bodyからMaterializationした余剰部分でしかないのだ。
そもそも危ないと思ったらMaterializationするのを止めて、元のがらんどうの鎧に戻れば良いのだし。
『Bocchan、愚かな私を笑ってやってください』
妙にすすけた-sama子のSamが、突然そんな事を言い出した。
『あの時、娘達を宿らせるのは本当にこれでいいのかと聞いたBocchanの真意、今になってようやく分りました』
Samの視線の先には、手甲や脚甲がある分下着よりは露出度は低いがそれでも男の目をこれでもかと惹くだろう二人の娘達。
因みに、Ghoulの男に二人がナンパされた事は何故かないらしい。maybe、Vandalieuの親衛隊だからだろう。
「まあ、俺もここまでとは思わなかったので。それに、マントを付けるとか布を巻くとか色々ありますよ」
しかし、あの鎧を替える事は出来ない。だってあれが二人のmain bodyなのだから。
「ねぇ、もしかして私もああ言う格好した方が良いの?」
「Katiaはそのままでいて下さい」
先日Eleonoraにも同じ事を聞かれたVandalieuは、Katiaの質問にも同じ答えを返した。二人がああいう格好をすると、即座にDefense Power不足に成る。特にKatiaにはEleonoraのようなRegenerative Powerは無いのだから。
……それ以前にそんな調子でfemale陣に高露出度な格好をさせていったら、【Ghoul King】【Eclipse King】に続いて【Erotic King】とか【Lust King】とか、良い効果が無い上に持っているだけで社会的に終わりそうなsecondary nameがStatusに表示されてしまいかねない。
「とりあえず、先に進みましょう。春までにlevellingしておきたいですし」
『はーい』
『Bocchan、私も少々levelを上げたいのですが』
「あっ、level上がった! やっとWarrior100level到達ー! Job changeできる~っ!」
《Vandalieuの【Unarmed Fighting Technique】、【Bloodsucking】skillのlevelが上がりました!》
《【Coordination】 skillを獲得しました!》
・Name: Salire
・Rank: 6
・Race: High Magic High-Leg Armor
・Level: 35
・Passive skills
Special Five Senses
Physical Ability Enhancement:4Lv(UP!)
Water-Attribute Resistance:3Lv(UP!)
Physical Attack Resistance:3Lv(UP!)
・Active skills
Housework:2Lv
Halberd Technique:5Lv(UP!)
Coordination:3Lv(UP!)
Archery:3Lv(UP!)
Spirit Form:4Lv(UP!)
Long-distance Control:3Lv(NEW!)
Armor Technique:3Lv(NEW!)
・Name: Rita
・Rank: 6
・Race: High Magic Bikini Armor
・Level: 36
・Passive skills
Special Five Senses
Physical Ability Enhancement:4Lv(UP!)
Fire-Atribute Resistance:3Lv(UP!)
Physical Attack Resistance:3Lv(UP!)
・Active skills
Housework:1Lv
Naginata Technique:5Lv(UP!)
Coordination:3Lv(UP!)
Archery:2Lv(UP!)
Throwing Technique:1Lv(NEW!)
Spirit Form:4Lv(UP!)
Long-distance Control:3Lv(NEW!)
Armor Technique:3Lv(NEW!)
・Title explanation: 【Eclipse King】
獲得条件は、Talosheimの王に成りながらも【太陽王】では無く【Eclipse King】のsecondary nameを希望し、それをTalosheimの住人の九割以上に認められる事で獲得できる。
主な効果は【Eclipse King】の治める民は全て(HumanやElf、Dwarfであっても)【Strengthen Follower】のimpactと効果を与える。
更にrace的に【Night Vision】を持たない民は【Night Vision】skillを、【Night Vision】を持っている民は【Dark Vision】skillが習得可能になる。
更にSunlightやmoonlightにweak民はresistance skillの習得が可能。
・Name: Bormack Gordan
・Age: 65
・Title: 【Vampire Hunter】
・Job: Demon-Crushing Sacred Warrior
・Job Level: 97
・Job History: Apprentice Cleric-warrior、Cleric-warrior、Priest、Sacred Warrior
・Passive skills
Enhanced Senses:3Lv
Intuition:5Lv
Divine Enhancement:Alda:10Lv
Mental Resistance:3Lv
・Active skills
Club Technique:9Lv
Armor Technique:6Lv
Shield Technique:7Lv
Light-Attribute Magic:6Lv
Life-Attribute Magic:5Lv
No-Attribute Magic:1Lv
Mana Control:4Lv
-Surpass Limits-:6Lv
Familiar Spirit Advent:1Lv
Clergyman:5Lv
Commanding:3Lv
Coordination:4Lv
・Unique skill
Divine Message Receipt
・Status Effect
Fanaticism: Religion
Aging(予兆)