<- Previous | TOC | Next ->
Special thanks to MBA and the Users from the LBN #spoilers Discord. Without them this would not be possible.

Chapter 388: 狂神と秘された神

 地上ではGuduranissoul fragmentInfestされたDemon King Army Remnantsの邪悪な神や、Vida's Factionの神やDemi-Godによって各地が騒然としている頃。Alda's FactionGodsが集うDivine Realmでも勝るとも劣らぬ騒ぎになっていた。


『これはどういう事なのですか!?』

『何故、何故sealedしていたGuduranissoul fragmentを、それも同時にいくつも解き放ったのです!?』

『お答えください、Alda -sama!』


 Demon King Guduranissoul fragmentsealedを解く。それは日和見を決め込んでいた決断力のないGodsですら、我を忘れて集まるほどの大事件だった。

 Dark Avalon事件の時も、Guduranissoul fragmentsealedが複数解かれ、Guduranisが不完全revivalしている。だが、その主犯はRodcorteだった。


 しかし、今回sealedを解いたのは彼らがGodsの長と仰ぐAldaだ。彼らが覚えた衝撃は、前回の比ではない。

『それも、Demon Kingに従うEvil God (M) Evil God (P)ならまだしも、何故Vida's FactionGodsにまでGuduranisの魂をInfestさせたのです! そのような事をすれば、Vandalieuを倒したとしてもVida's Factionとの確執が終わらなくなりますぞ!』

 AldaVandalieuを倒すことでworldは守られると自らに従うGodsに説いてきた。だが、Vida達他のGreat Godを倒す事を説いてはいない。


 何故なら、このworldを維持するのにGodsの存在は欠かせないからだ。現在はAlda's FactionGodsだけで、どうにか維持する事に成功している。だが、十万年前にAldaVidaが争ったような争いが再び、そして以前よりも大規模に起これば、今度こそこのworldを維持するのにGodsの力が足りなくなるかもしれない。

 もっとも、worldは維持管理が滞った次の瞬間に滅ぶのではなく、端から徐々に崩れるように滅び始めるので早くても百年はもつ。しかし、百年程度で十分な新しい神を揃える事はまず不可能だろう。


 いや、Godsの争いでAlda's Factionが勝てるとも限らない。


 Alda's FactionGodsは、ただでさえ今回の聖戦のためにAmid Sacred Empireの国力を消費させている。Holy Armyがどれだけ生き残れるか定かではないが、believerが大幅に減るのは間違いない。いや、Aldaが各地にGuduranissoul fragmentを埋め込んだGodsを放ったことが知られれば、Eileekのような一部の狂信的な者達や外部から情報が入ってこないような僻地にいるbeliever以外、Aldaを見放すだろう。


 Godsが放たれた場所がそれぞれ離れているため、各地の情報を纏めて分析できるのは今はVandalieu達ぐらいだ。そのため、Holy ArmyEileekの出まかせで誤魔化せているし、各地のAlda believerも何が起きているのか把握していない。

 だが、時間が過ぎて情報が巡れば、この一件を起こしたのはVandalieuでもなければ、Vida's FactionGodsでも、Demon King Army Remnantsですらなく、Aldaである事を人々は理解するだろう。


 何故ならGuduranissoul fragmentを埋め込まれたGodsは、Vandalieuの戦力が存在するだろう場所にしか現れておらず、Amid Sacred Empire側ではVidal Magic Empire軍とHoly Armyの頭上にしか出現していないのだから。


 その結果、信仰のenergyは急速に不足し、Alda's FactionGodsの力も下がる事が予想される。Vandalieu達を倒せばVida's Factionも同じように信仰が再び弱まるだろうが、impactが大きいのはAlda's Factionの側だ。

 最悪の場合、Guduranisの魂のsealedを解いたAlda's Factionへの不信感から人々Vida's FactionGodsbelieverに鞍替えし、Vandalieuを倒してもAlda's FactionVida's Factionに敗北する事も考えられる。


『我々とVida's Factionで、永遠に争う事になりますぞ!』

『それともまさか、此度の聖戦でBoundary Mountain Range内部だけではなく Bahn Gaia continent全体を焼け野原にするおつもりなのですか!?』

Aldaよ、どうかお答えください!』


 AldaDivine Realmに詰め掛けた彼等は、堅牢な門によって阻まれていた。そして、門の前には『God of JudgementNiltarkが黙したまま立っている。

Niltark -dono! どうかAlda -samaへお取次ぎを!』

『貴-donoは今回の事を、事前に聞かされていたのですか!?』


 彼はoriginally AldaSubordinate Godの中でも幹部的な存在であり、『God of RecordsCuratosが消滅してからはAldaの腹心と目されてきた。

 他に主だった存在としてNineroadや『God of IceYupeonがいるが、Nineroadは『Five-colored blades』達に付いているためDivine Realmにおらず、Yupeonもどこにいるのかは不明で姿が見えない。


 そのため唯一自分達の前に現れたNiltarkに、Alda's FactionGodsは注目した。

『残念だが、私もAldaの御心を明かされてはいない』

 そしてNiltarkの言葉に、Godsは動揺を露わにした。AldaNiltarkにすら相談せず、独断でGuduranisの魂のsealedを解く暴挙を行ったのかと。


 Aldaはいったい何を考えているのか、ますます分からなくなる。

『な、ならばAlda -samaを今からでも止めるべきでは!?』

『事態の収拾を図らなければ! Guduranisが再び不完全revivedら、今度こそworldが滅びるかもしれないのですから!』


 そして、もうAldaが何を考えていたとしても関係ないと、Godsの一部が事態の収拾を最優先するべきだと訴え始めた。

 その主張はとても正しい。これがAldaの深慮遠謀による策であり、Vandalieuを倒すことができたとしても、その過程でAlda's FactionGodsの力が激減するような事態や、worldが滅びるようなことがあっては意味が無いからだ。


『……なるほど。お前達の意思は分かった。どうやら、私も役目を果たさなければならないようだ』

 Niltarkが重々しくそう述べると、Godsは彼が腹心としての役目を全うするためにAldaを諫めに向かうのだと思った。


『ぐっ? え……?』

『な、何を!?』

 しかしNiltarkは表情を硬くしたままAldaを諫め止めるべきだと訴えた二柱の神に対して、彼の象徴である大鎌を振るった。


 大鎌に切り伏せられ、倒れる二柱の神。一旦遅れて、他のGodshorrorの混じった声をあげながら後ろに下がる。

『な、何をなさるのです!?』

 怒号ともscreechともつかない声で問うGodsに対して、Niltarkは静かに答えた。


『私は私の役目を果たし、罪を犯したものを断罪したのみ。何を疑問に思う事がある?』

 Niltarkは『God of Judgement』。死刑執行人や復讐者、賞金稼ぎが主に信仰する神だ。彼が背負っている大鎌……Death Scytheは断罪の象徴であり、Divine Authorityでもある。


『ぐ、うううっ』

『わ、我らがどのような罪を犯したというのですか?』

 その効果は『Pile of Law』の下位互換であり、傷つけた存在の自由を奪う事ができる。当然だが、Damageを与える事はできても魂を砕く事はできない。


『長の行動に異を唱え、あまつさえ聖戦を阻もうと反逆する事を大罪と言わずなんという?』

『なっ!? worldの存続を願う事の、何が罪だというのです!?』

Aldaが定めた法に反する行いは、いかなる理由があったとしても罪だ』


AldaDemon Kingsealedを解くようなことをしたとしてもですか!?』

『その通りだ』

 Niltarkがそう断言すると、今度こそAlda's FactionGodsは絶句した。その彼らに、Niltarkはなおも語り続ける。


『何が罪か、それを定めるのが法であり、AldaこそがGod of LawAldaが罪であると言えば罪であり、罪にあらずと言えば罪ではない。至極当然の事を、何故汝らは理解できない?』

 何がどれほどの罪となるのか、それは国ごとに異なる。人の命を奪っても、犯人がNobleで被害者が平民なら軽い罪にも問われない国もあれば、NobleですらSlaveの命を奪っただけで牢に繋がれる国もある。馬を盗んだだけで死罪になる国もあれば、賠償金を支払うだけで済む国もある。


 何が罪でどんな罰を受けなければならないのか、決めるのは法であり、法を定めるのはこのworldでは国を支配する為政者達だ。

 故に、Godsの法はGodsの長であるAldaであるべきだとNiltarkは考えている。


『分かったら各々の役目を果たすといい。この二柱は、聖戦が終了した後相応の処分がAldaより下されるだろう』

 このまま抗議を続ければ、自分達も大鎌の餌食にされる。そう理解したAlda's FactionGodsAldaDivine Realmから離れた。


『まさかここまでとは……』

『我々は機会を逸したのか』

 Vandalieuを倒してworldを守るために、worldを危険に晒しても構わない。Aldaの思考は、そんな矛盾にも気が付かない程歪んでいる。その事に彼らが気づいたのは、あまりにも遅かった。


 だが、Niltarkに守られた扉の向こうではAldaが悔しげに唸りながら地上を見ていた。

Guduranissoul fragmentを埋め込んだDemon King Army RemnantsVida's FactionGods相手に、これほど食い下るとは……奴らの戦力は想定をはるかに上回っていたという事か……!』


 Aldaの目算では、Vandalieuは本拠地であるTalosheimから動かず、各地に配置した戦力はその場で釘付けになる。そして、その隙にHeinz達はNineroadによってBoundary Mountain Rangeの内側深くに潜入するはずだった。

 だがしかしVandalieuTalosheimから動いた。現地にbelieverがいないため詳細は分からなかったが、『Goddess of RegenerationLuzmazelaが、彼がInfestさせたGuduranissoul fragmentから解放されている。そんな事ができるのはVandalieuだけだ。


 そしてVandalieuが各地に配置した戦力は予想以上に強力で、Aldaが放ったGodsと互以上に戦っている。もっとも、それはAldaにとって想定外だが不都合ではない。不都合なのは、Heinz達『Five-colored blades』が素早くTalosheimまで進もうとしないことだ。


 彼らは散歩でもするかのように歩いて進んでいる。今の内ならNineroadの風に守られているので、monstersだけではなくVandalieu本人や使い魔の目にも彼らは映らないはずだというのに。


『いったいどういうことなのだ、Heinzよ』

 彼の思惑では、Vandalieuを倒してlevel upし、さらに強大な力を手に入れたHeinzが再びGuduranissealedするはずだった。


 soul fragmentとはいえ一つだけなら、以前不完全revived Guduranis程の脅威にはならない。Vandalieuの配下たちには、HeinzVandalieuを倒すまでの間、Guduranissoul fragmentが合体しないようその場に留めていてくれればいい。ついでに、そのまま死んでくれればさらに都合がいい。


 そしてGuduranissoul fragmentを再sealedしたHeinzは、Vandalieu討伐のachievementと合わせて新たなChampionとして生き残った人類をGuiding……というはずだった。


『何を考えている? まさか、Vandalieuが我の放ったGodsを倒し、Guduranissoul fragmentを全て喰らうのを待っているのか!?』

 AldaVandalieuGuduranissoul fragmentを幾つか喰らう事は想定していた。その上でも、Heinzに十分な勝ち目があると彼は考えた。しかし、全てのsoul fragmentを喰らったVandalieuが相手では、話が違う。


『勝つ自信があるというのか? ほぼ全てのGuduranisを喰らったVandalieuに』

 自覚していないがInsanityに囚われているAldaでも、そこまでHeinzBellwoodを妄信する事はできない。だが、彼が打てる手は残り少ない。


 Demon King Army Remnantsの邪悪な神やVida's Factionの神のsealedはまだあるが、ただ解き放つだけではこれらは意味がない。Demon King Army Remnantsなら、逃亡の余地があるなら逃げる可能性が高い。Vida's FactionGodsなら、まずはVidaと合流しようとするだろう。

 彼等にはその場に留まって戦う理由がないからだ。


 やはり、sealedされたGodsを捨て石にするには、Guduranissoul fragmentを埋め込まなければならない。だが、残っているGuduranissoul fragmentは二つ。【reason】と【wisdom】だ。だが、この二つを解き放つのは危険だと今の彼ですら理解できる。


 そして、残っている邪悪な神の中で最も力があるのが、『Evil God of Sinful ChainsJyarodeepsBellwoodと相打ちになったという逸話は、彼に畏怖という信仰の力を与えた。

 だが、彼を解き放つことは【reason】と【wisdom】以上に危険だとAldaは判断した。【Pile of Law】に何万年も耐え続けたEvil God (P)だ。そのMental力なら、Guduranissoul fragmentを抑え込み、再びBellwoodを眠らせようとDivine Authorityを振るう可能性がある。


 他の邪悪な神を使うにしても……。邪悪なGodsDemi-GodならBodyがあるので、埋め込むのはBodyfragmentでも構わない。だが、残念ながら、Divine RealmにはBodyfragmentsealedは存在しない。


『いよいよとなれば……私自ら降りるしかないか』




 その頃、地上のある場所ではGodsの争いが激化していた。

『グオオオオオオオオオ!』

『ヒギャアアアアアアア!』

『■■■■■■■■■■!』

 巨体がぶつかり合い、怒号が弾け、爆発が連鎖する。大地が裂け、が崩れ、湖が割れる。


『グオオオ! ガアアアア! グルオアアア!』

 滅茶苦茶に咆哮を張りあげているのは、Giantな熊だ。Vida's Factionの『Bear Beast KingUrgusGuduranisの【ostentation】を埋め込まれたためか、狂乱しながらも自らを強く見せるために後ろ足で立ち上がり前足を振り回している。


『ヒイイイイ! ギヤアアアアアア!』

 咆哮のようなscreechを叫び続けている褐色の肌をしたTrue giantは、『Desert GiantBazarazaGuduranisの【horror】を埋め込まれたため、狂乱とhorrorのあまりreasonを失い暴れまわっている。


『■■■! ■■■!!』

 そしてこのworldの存在には聞き取れない音で咆哮を張りあげ、上記の二柱のDemi-Godと戦っているのは、『War-God of Fire and DestructionZantarkAldaが犯した暴挙に対して激怒するあまり、reasonが消し飛ぶ寸前である。


Zantarkっ! 鎮まるのじゃ!』

 駆けつけた『Mountain Queen Dragon GodTiamatが、堪らずZantarkを制止する。彼女もVida's FactionGodsにまでGuduranissoul fragmentを埋め込んだAldaに対して、激しい怒りを覚えている。


 しかしZantarkの暴れっぷりが激しすぎて宥め役に回らざるを得なかった。戦場はDemon continent唯一の街から十分離れているが、同時Zantarkが普段いるPseudo-Divine Realm……聖域の外だ。


 TiamatのようなBodyを持つDemi-Godならともかく、ZantarkGreat Godmiasmaによって汚れ、Age of Gods Eraとは環境が異なる地上で行動するのには、大量のenergyを消費するはずなのだ。

 Zantarkanother worldから現れた邪悪な神二柱をAbsorption FusionしたためBodyのようなものを得てしまっているため、必要なenergyの量は本来消費する量に比べれば、だいぶ抑えられているだろうが、それでも少なくないはずだ。


Tiamat、■■■―! ■■■■、■■■!? ■■■!!』

『だから鎮まってくれぬか!? お願いじゃから!』

 しかし、残念なことに彼女ではZantarkとの意思疎通に難があった。彼がああなってから長い付き合いなので、TiamatZantarkの言葉が全く分からないわけではない。ただ、落ち着いてゆっくり話してくれないと聞き取れないのだ。


 だが、ZantarkTiamatの言葉を理解しているはずだ。しかし、戦いを止める-sama子はない。故意に大きく動いてUrgusBazarazaの注意を惹き付けながら、赤黒い炎の弾丸をまき散らし、黒いオーラに包まれた拳を振るっている。


 こうなったら、いっそ自分も戦いに加わり少しでも早く終わらせるべきかとTiamatは判断に迷った。

 だが、その彼女の前方にそそり立っていた氷のが突然砕け散った。


『ぐうっ! Tiamat、暇をしているなら力を貸せ!』

 を砕いて現れたのは、『Giant of the MoonDianaだ。Vandalieuから受け取ったGiant Transformation Equipmentを身に着けた彼女が、キラキラと光を反射させる氷の破片を纏っている-sama子は美しかったが、それを意識できる余裕がある者は存在しない。


『殺せせえええ! 我が我であるうちに早くしてくれぇ!』

 何故ならDianaを吹き飛ばして氷のに叩きつけ破壊した神、『Evil God of All EyesGudjejuzが現れたからだ。一見すればGiantなカエルに似ているが、whole body……後頭部や背中や肘や膝、指の先端に至るまで、countlessの眼がある異-samaな姿をしている。


 だが、自分を早く殺すよう訴えている通り、Fidirgと同じようにDemon King ArmyからVida's Factionに転向した神の一柱である。それに、若干Vandalieuの魂の形に似ている。彼は【Abyss】の力はもっていないが。

『珍しく暇という訳ではないのじゃがなぁ! お主ともあろう者が何故奴を抑え込めない!?』

『くっ、面目次第もないが、倒すわけにもいかないのだ! 分かるだろう!?』


 そして、本来ならallyである存在のため、倒す事ができない。倒した結果、Gudjejuzの意識がGuduranissoul fragmentに飲まれたら、彼を助ける事ができなくなってしまう。

『術で拘束できんのか!?』

『試みたが回避された!』


 Gudjejuzは【Demon King's Demon Eye】以外の全てのMagic Eyeを持つといわれるEvil God (M)だ。その中には、Manaの流れを見る事ができるMagic Eyeも含まれている。そのため、彼にmagicをかけようとしても直ぐに回避されてしまう。回避不能のmagicをかけようとすれば、それすら感知して対抗するmagicActivateさせる。


 全てはGudjejuzの意思ではなく、彼にInfestしているGuduranissoul fragmentに操られているためだ。しかし、その反応速度は徐々に上がりつつある。Gudjejuzが、乗っ取られつつあるのだ。


『さっさとしろ、このトシマのシコメ共が!』

『……わざと妾達を怒らせて、自分を殺させようというのか』

『いじらしい事だ。助けた後でその言葉を取り消してもらわなければな』

 Gudjejuzの意図を理解しつつも、青筋を立てるGoddess二柱。magicではらちが明かないと、physical battleで彼を制圧しようとするが、その時Zantarkが動いた。


『■■■■■―!!』

 地面を踏み砕きながら、猛然とrunawayするGodsに迫ったのだ。

『グォ!?』

『ガッ!』

 UrgusBazarazaを押し寄せて、そのままGudjejuzに体当たりを敢行する。


 だがその動きの大きさから、彼にInfestしたGuduranissoul fragmentは余裕をもって回避しようとするが

『動くなぁぁぁ!』

 しかしGuduranisの支配に抵抗したGudjejuzが、【Petrifying Magic Eye】でなんと己自身のBodyを石化させた。


 その結果Zantarkの体当たりは命中し、石化したGudjejuzの前足が砕け散った。

TiamatDiana、後を頼む! 街を守れ!』

 そして、なんとrunawayする三柱のGodsに伸し掛かったままその身を炎に変えた。


『なっ! 待て、Zantark! まさか、自分ごと彼らをsealedするつもりか!?』

 自ら前に出たZantarkの意図は、Dianaが叫んだ通りだった。Urgus達を自分ごとsealedしてUrgus達の活動を強制的に停止させ、Guduranissoul fragmentにこれ以上浸食されないようにするために。


 力が強大で精密な制御ができないZantarkは、このDemon continent以外で戦えば近くにいるHumanや街を巻き込んでしまう。だから、Demon continentの街の近くでも街を守りながら戦えるDianaTiamat達を残すため、Vandalieuの負担を軽くするため、自分を使ってVida's FactionGodssealedする。


『■■■■■■■■■■■■……■■■■■■■■■■■■、■■■■■■! ■■■■■■! ■■■■■■』

(これがただのDemon King ArmyRemnantsなら、ひたすら叩きのめすだけでよかったのだが……Aldaの愚兄め、見事な戦術だ。この怒りは忘れんぞ! VandalieuAldaの愚弟の始末を任せてすまん! 後日sealedを解きに来てくれ)


 そんな叫びを残して、ZantarkGiantな黒曜石と化して三柱のVida's FactionGodsを封じたのだった。




 一方その頃、Zantarkと同じように自分ごとrunawayするGodsを封じようとする神がいた。

『ああああああああ!!』

 runawayした神の名は、『God of PurificationDarmatark。いるのは、Pilchikov Duchyの上空。


『ぬああああ! おおおおお!』

 半ば以上意識を失いながらも、埋め込まれた【Guduranisevil】を拒絶しようと自身の炎を盛んに高ぶらせている。問題なのは、それをする度に彼自身の力を大量に消費し、しかも掠っただけで人程度ならwhole bodyが炭化してしまう程高熱の炎が撒き散らされる事だ。


 本来ならDarmatarkの炎はUndeadにしか効果のない浄化の炎なのだが、Infestした【evil】によって炎の性質が変化してしまっているのだ。

 Aldaとしては、浄化の炎が変化しないconditionDarmatarkHartner DuchyBirgit Duchyに展開しているVandalieuの仲間の上空に降らせたかったのだろう。


 だが、それは図らずもDarmatark自身が、錯乱しながらも抵抗した結果地上へ落下する途中で軌道を変え、Pilchikov Duchy上空に来たことと、Alda自身が埋め込んだ【evil】のimpactで防がれたのだった。……Pilchikov Duchy人々にとっては、不幸な流れ弾だが。


『KUOOOOOOO!』

 そのDarmatarkの炎が地上に落ちないよう、featherばたいて風を操っているのは『Bird Beast KingLafazだ。あらゆる鳥の王である彼が本気を出せば、Demon continentから Bahn Gaia continentまで飛ぶのに時間はかからない。

 だが、本気で全力を出しているので長くは続かない。


 だからこそ、ある神が速攻でDarmatarksealedするのだ。

『あああああ!? 貴-sama、よくもっ!』

 Darmatarkがその姿に気が付き、初めて意味のある言葉を紡いだ。

『すまない、俺で悪いenduranceしてくれ!』

 その相手は、十万年以上前にDarmatarkVida's FactionGodsを襲撃したAlda's FactionChampionの一人、Farmoun Goldだった。


『貴-samaぁあああああ!』

 それまで【evil】に抵抗するために燃やしていた炎を、Farmounに攻撃するために放つ。しかしFire-Attributeの神であるFarmounに炎は効果が薄い。


『それに、時間をかける訳にはいかねぇ!』

 Darmatarkのさらに上空から飛び掛かったFarmounは、彼の放った炎を突っ切って自らを使って彼をsealedしにかかった。

 言葉通り、時間をかける訳にはいかなかったからだ。


 それはDarmatarkを助けるためであり、彼自身も地上で活動できる時間が限られているからであり、なによりもFarmounが活躍しているところをHuman達に見られたくないからだ。

 Zantarkに選ばれたChampionでありAdventurer’s Guildの創設者であるFarmounは、Vidal Magic Empireでは五万年前にVida's Factionに転向した事が知られているVida's Factionの神だ。


 だが、Pilchikov Duchyを含めたHuman社会ではAlda's Factionの神として認知されている。

 そのFarmounが活躍すれば、それもVida's Factionの神としてsealedされたはずのDarmatarkと戦っている姿を見られれば、地上の人々は「何らかの理由でsealedから逃れたVida's Factionの神が暴れているのを、Alda's Factionの神となったChampion Farmounsealedしに来た」と認識する事になる。


(だから俺はこの聖戦では活躍しちゃいけないはずだったんだがな)

Lafaz、後は頼む! うまく誤魔化してくれ!』

 FarmounLafazに後を託し、Darmatarkを閉じ込めるjewelに姿を変え彼をsealedする事に成功した。


『クアアアアアア!』

 Lafazはそれに応えてオーブを嘴で咥えると、地上のHuman達にも見えるように大きくfeatherばたきながら飛び、Vidaの聖印を軌跡で描いてから飛び去ったのだった。



<- Previous | TOC | Next ->
Special thanks to MBA and the Users from the LBN #spoilers Discord. Without them this would not be possible.