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Chapter 350: 目覚めるInstinct

 VandalieuManaを収束させる時間を短縮して放った、Rapid Fire式【World Breaker Hollow Cannon】。Attack Powerを犠牲にしてActivateまでにかかる時間を短縮した攻撃を前に、標的となったRokudouHeinzは同じ行動をとった。

 Rokudouは素早くManaを練り、【World Breaker Hollow Cannon】を防ぐためのmagicを展開するために。そして、Heinzmagicを唱えた。


「【Radiant Roll】!」

 ただ、唱えていたのは防御ではなく移動速度をEnhanced (1)するためのmagicだった。Vandalieuが次に自分ごとRokudouを攻撃しようとした時に備えて、Heinzはすぐ【Radiant Roll】を唱えられるように備えながら戦っていたのだ。


『くっ!? 【Absorption Magic Shield】!』

 それに慌てたのはVandalieuではなくRokudouだ。防御のためのmagicは唱え終わっていたが、Attack Powerが数段下がっていても【World Breaker Hollow Cannon】を防ぎきる事は難しいからだ。


『うおおおおおおおおっ!』

 Manaを振り絞り、押し寄せてくる強大な黒いManaの奔流を受け止め切ろうとする。だが、Rokudouが張ったManaの盾は今にも貫かれそうだ。


(だが、これなら何とか致命傷は避けられる! 死ななければこの【Demon King Fragment】で作られたBodyは、すぐに再生する事が可能だ! ……ん?)

 何とかなる。そう思ったRokudouが見ている前で、片手でRapid Fire式【World Breaker Hollow Cannon】を放っているVandalieuに動きがあった。


「【World Breaker Hollow Cannon】」

 なんと、もう片方の手で新たに【World Breaker Hollow Cannon】を放ったのだ。だが、それはRokudouに向かってではない。Heinz達もいない、あらぬ方向に向かってだ。

 

「な、何のつもりだ!?」

『っ!?』

 Rapid Fire式【World Breaker Hollow Cannon】から逃れたHeinzが仲間達と共に困惑した-sama子でVandalieuの行動を警戒するが、Rokudouは彼が何をするつもりなのか理解し、whole bodyに寒気が走った。


「【Teleportation Gate】」

 あらぬ方向に向かって放たれた【World Breaker Hollow Cannon】の前方に、Gufadgarnが【Teleportation Gate】を開いた。そして、Rokudouの背後に、その出口が現れる。


『【Absorption Magic Shield】! やはり同時に撃てたのかぁああああああああ!!』

 Rokudouが背後に二つ目の防御magicを展開した次の瞬間、【World Breaker Hollow Cannon】が激突した。


「片方を逃した分、捕まえた方の標的はこのまま確実に圧殺しましょう」

 Vandalieuが最初にRapid Fire式【World Breaker Hollow Cannon】を放ったのは、RokudouHeinzの動きを止めるためだった。本命は、二発目の十分に練ったManaを乗せた【World Breaker Hollow Cannon】。それをGufadgarnの【Teleportation Gate】で軌道を変え、動きを止めた標的の背後から当てて、挟み撃ちにする。


 これなら一発なら耐えられる標的達も倒せる……最悪でも致命傷に近いDamageを与えられるはずだ。

 Heinzには逃げられたが、それは構わない。HeinzRokudouを守るためにVandalieuを攻撃しないし、Orbaum人々を攻撃しようとはしない。


 状況的にRokudouを倒した後、SClass adventurerHonorary EarlHeinz達を殺すのは難しいので、いっそこの間に逃げ出しても構わないのだが――。

「やったかっ!?」

「いや、まだだ!」

 と言い合っている-sama子を見る限り、そのつもりはないようだ。彼等としては、Rokudouが死ぬのを自身の目で見なければ退けないのだろう。


Rokudouを攻撃している間動けない俺を攻撃しないだけ、まだマシだと思うしかないか)

 だが、Vandalieu同時に【World Breaker Hollow Cannon】をActivateさせるのは負担が大きい。Staff of the Five Sinsを持ってきていなかったら、反動で腕が砕け散って肉片を地上に撒いていただろう。……そうなったとしても、地上のmonstersを退治するためのDemon King Familiarが増えるだけだが。


『ぐあっ!? く、Idol崩れ如きがぁっ!』

 一方、Rokudouは消滅の危機に全力で抵抗していた。そんな彼の体に、Telkatanis Prime Ministerの執務室からDemon King Familiarが放つ怪光線が何度も撃ち込まれる。光線を放つために必要な【Demon King's Luminescent organs】が仕込まれた【Demon King's Eyeballs】を交換しているKanakoに、Rokudouは憎悪の眼差しを向ける。


『ぐうううううううううう! こ、このままでは……【Demon KingRight Arm】、【Left Arm】!』

 しかし、すぐに視線を向ける余裕すらなくなった。Rokudouは堪らず切り札の一つとして隠していた、【Demon KingRight Arm】と【Left Arm】をActivateさせた。Telkatanisが集めた【Demon King Fragment】の中に含まれていた【Demon KingRight Thumb】や【Demon KingLeft Wrist】等がそれぞれintegrationされ、腕となったものだ。


 その腕力と硬度、そして対magic Defense Powerは尋常ではない。それを利用して【World Breaker Hollow Cannon】を抑え込もうとするのだが……黒いManaの奔流に【Demon KingRight Arm】と【Left Arm】が耐えられず裂け始める。

BAKANA! 【Demon KingRight Arm】と【Left Arm】は私の計算によれば、Orichalcum製のWeapon EquipmentによるMartial Artsにも耐えられるはずだ! まさか、VandalieumagicDemon King Guduranisをも超えたというのか!?

 ……いや、違う!)


 Rokudouは損傷していく【Demon King's Arm】の再生をさらにManaを注ぎ込んで促しながら、必死になって打開策を探す。

(違うっ! VandalieuGuduranisを超えたのではない! 私が、Guduranisの体本来の性能を引き出せていないのだ!)

 Demon King Guduranisは、『Dragon-Emperor GodMarduke達を屠る程の力を持ち、Champion Bellwoodでも単身では勝負にならない程の力を誇っていた。


 たしかにVandalieuは強い。規格外と言うしかない。だが、単純な戦闘AbilityGuduranisを超えるほどではない。もし超えているのなら、Heinz達相手にこれほど苦戦するはずがない。

 では何故か。それは、RokudouDemon King Guduranis程強くないからだった。


(何故だ!? Demon King Guduranissoul fragmentを持つこの私が、数か月間Trainingを続けたこの私が、このBodyを使いこなしていないというのか!?

 Bodyだけではない! Demon King Guduranissoul fragmentもあるというのに! いったいどうすれば、私はGuduranisを超える……並ぶことができるのだ!?)


 このままではBodyを砕かれ、魂を喰われて滅ぼされてしまう。horrorと危機感に生存Instinctscreechをあげ、reasonが焼き切れそうになる。

『っ!』

 その瞬間、はっとした。そうだ、【reasonで押さえつけているから力が発揮できていなかった】のだ。


(私の魂に埋め込まれたGuduranissoul fragmentは、【Instinct】と【Memory】! reasonで押さえつけたconditionで本来の力を発揮できるわけがない! 【Vandalieuに勝つには、Instinctを開放するしかない!】 【大丈夫だ、私ならそのconditionでもegoを保つことができる!】)


 そう考えた瞬間、Rokudouwhole bodyに力が漲った。

『うおおおおおおおおああああああああああ!!』

 そして消えかかっていた【Absorption Magic Shield】を瞬間的にrevivalさせ、一瞬だけ前後の【World Breaker Hollow Cannon】を防ぎ、その僅かな時間で離脱した。


「雰囲気が変わりましたね」

 Vandalieumagicを止め、折れた腕のboneを【Demon King's bones】で再生させてそう言った。

『ふふふ、分かるかね? 経験は人だけではなく、神も成長させてくれる。危機に晒されたことで、【私は】悟ったのだよ。【Instinctを活かしてこそ、この戦いに勝つことができる】のだと!』


 今まで以上に禍々しい、そこにいるだけで周囲の存在に対してhorrorを覚えさせ背筋を震わせるようなsignを放ちながら、Rokudouは笑っていた。

(考えてみれば当然の事だった。生存Instinctに狩猟Instinct、そして闘争Instinct……戦いにInstinctは必要だ。だというのに、何故【Instinctreasonで抑え込もうなんて】考えていたのか。【Instinctの囁きを聞いてこそ、【Demon KingMemory】を自らの経験として使う事ができる】のだ!)


『行くぞっ! まずは……貴-samaだ!』

 そのInstinctの囁きに従ったRokudouが矛先を向けたのはVandalieuでも、Heinz達『Five-colored blades』でもない。城から怪光線を放つ目障りなDemon King FamiliarKanakoだ。


『くらえっ、【Fire Prison Bullet】!』

 手に【Sebaceous glands】から分泌した皮脂を凝縮し、それに火をつけて炎の玉にしてKanako達に向かって放った。Vandalieuの【Death Flame Prison】を模倣したDeath-Attribute Magicだ。

 執務室にまだいるかもしれないTelkatanis Prime Ministerを巻き添えにする可能性も考慮せず、KanakoDemon King Familiarを抹殺しようとする。


 Vandalieuはその【Fire Prison Bullet】を無視して、Rokudouに対して【Death Bullet】や【Hollow Bullet】で攻撃を繰り返す。

「っ!? 仲間を助けないのか!?」

 Heinzが驚愕した次の瞬間、【Fire Prison Bullet】はElected King城のTelkatanis Prime Ministerの執務室に命中。赤黒い炎をまき散らして爆発する。


「城がっ!」

 しかし、煙の中から脳の上半分が欠けたDemon King Familiarと、そのArthropod Legsに捕まれたKanakoが現れて空をFlightしてVandalieuの横につける。


「お帰りなさい、Telkatanisは生きていますか?」

「生きてますよ。ついさっきJaneが回収してましたから、今は安全なところにいるはずですよ。でも、おかげでBug Brain-kunがただの蟲-kunになっちゃいましたけど」


 そう、何事もなかったかのように会話を交わす二人にRokudouは【Death Bullet】を腕で薙ぎ払いながら声をかけた。

『ほう、ずいぶんと大事にされているようじゃないか。いや、良いようにされていると言うべきか? 活動を援助する見返りにBodyMentalを変異させられ、利用されている。

 Murakamiを裏切ってもVandalieuminionsにしかなれない。-kunは所詮、誰かに使われる事しかできない器なのだよ、Kanako -kun


「それよりVan、ちょっとShowが足りないんじゃないですか? せっかくVida信仰やVida's New RacesUndeadの有用性をappealする絶好の機会なのに。

 ところで、あの腕が妙に肥大したwhole body鼻男が何か言ってますよ」


 嘲りの言葉を無視され、しかもDemon King's Nose】を両手足や胸部に背中でActivateしているのをwhole body鼻男と評されたRokudouの顔が、分かりやすく苛立ちに歪む。

『キサマアアアアアアア!』

 そして、そのまま激高してRight Arm全体を【Demon King's Nose】、象の鼻のように変形させ、そこから前よりもAttack Powerが数段上がったvirus空気砲をKanakoに向かって放つ。


「ひぇっ! なんか汚い!」

 そうscreechをあげるKanakoに届く前に、Gufadgarnは【Teleportation Gate】を開いてvirus空気砲をRokudouに返そうとした。

「……む」

 しかしvirus空気砲が【Teleportation Gate】をくぐろうとした瞬間、【Teleportation Gate】のManaが掻き消されて消えてしまった。


『では、役目も終わったので俺が行きましょう』

 そして、KanakoVandalieuに渡したDemon King Familiarvirus空気砲に突進して受け止め、そのまま諸共砕け散った。


「ああ、Bug Brain-kun!」

「いや、あれも俺ですからね」

「でも、まだ袋の中に交換用のeyeballがたく-san余ってるんですよ!?」

「それは有効活用しましょう。Gufadgarn、【Teleportation Gate】が消えたのは?」

「おそらく――」


 Vandalieu達がそう話している間にも、Rokudouは再び象の鼻と化した腕からvirus空気砲を放とうと、鼻を膨らませた。しかしHeinz達が隙ありと見て取ったのか、それともElected King城を攻撃して破壊した事で危機感が増したのか、Rokudouへ再び攻撃を仕掛けた。


「【Familiar Spirit Advent】! 皆はHeroic spiritを降ろせ!」

『邪魔をするな! 似非Champion共め!』

 そうしてできた時間に、Gufadgarnconjectureを述べた。


「【Magic Absorption Barrier】や奴が開発した【Absorption Magic Shield】と同じ性質のmagicを、鼻息に仕掛けていると考えられます。……私のmagicを触れただけで消すには、相当なManaが必要なはずですが……申し訳ありません」

「いえ、謝る事はありません。先ほどから、Rokudousignが大きく変わりました。あれを見ていると……appetiteが刺激されて堪りません」


 憎い、悍ましい、苛立つ、喉が渇く、臓腑が震える、fangsが疼く、あれが欲シイ!

 そんな欲望を、先ほどから急に覚えるようになった。


「何故でしょう?」

maybe、さっき奴が言っていたInstinct云々が関係あるに違いないッス!』

 ガタガタと震えているStaff of the Five Sinsから、Fidirgが怯え切った声を出した。


「たしかに、あの時から奴のsignGuduranisにより近づいたように感じます。おそらく、奴に埋め込まれたGuduranisの魂の一部が、Instinctだったのでしょう」

「むう……より危険なconditionになっていますね」

「追い詰められた事で新たな力に目覚めるのはお約束ですけど、なんであっちなんでしょうねー」


 口々にそう言うVandalieu達が-sama子を見ている間も、RokudouHeinz達と戦い続けていた。Heinzがまだ力を温存するためにBellwoodを降ろしていないとはいえ、Familiar Spiritは降ろしている。さらに仲間は全員【Heroic Spirit Advent】を使用したconditionなので、【Demon KingInstinct】を全開にしたconditionとはいえ簡単に蹴散らす事はできなかった。


 Vandalieuも、Rokudouが放つvirus空気砲を【Disinfect】するのに地味に忙しい。


『くっ、monsters共! 何をしている、【それでもHumanNemesisか! 我に従い戦えっ! 殺せ! 壊せ!】』

 そして苛立ちのまま、非常にsimpleな命令を叫んだ。少し前までなら、何の意味もない叫び声に過ぎなかった。だが今のRokudouDemon King Guduranisの、このworldmonstersを最初に創り出したCreation者のsignを発している。


『【そして我が元に参じろ!】』

 Instinctを刺激されたmonsters達の咆哮が響き渡り、monsters達の動きがより活発になった。




 その頃Upper Class Noble Distructでは人々Silkie Zakkart Mansionに強制rescueされるか、自主避難するか、Samrescueされるか、そしてAlcrem Duke 家の別邸の地下に避難していた。

『偶然お使いに来ていた私達がmonstersを倒している今の内に、避難してくださーい!』

『今は政治を忘れて、生き延びる事を考えてくださいねー! Sauron Duke 家の人でも構いませんよー!』


 次々にmonstersを屠っているRitaSalireに、Alcrem Duke 家に仕えるKnight Delegation Leaderは苦笑いを浮かべた。

「気持ちは分かるが、本当にSauron Duke 家の方が来たらどうするつもりだ?」

 Elizabethとその母親のAmelia関連の因縁がもっとも大きな理由だが、originally Vandalieu達はSauron Duke 家といい関係とは言い難い。なので、その事を確認すると、RitaSalireはあっさりと答えた。


『ああ、大丈夫です。大使をしているVeedalって人は、臣やServantの人達も含めて父-sanが拉致……保護しましたから』

Sauron Duke 家の人でも構わないというのは、物の例えです』

 どうやら、既にSauron Duke 家Vandalieu達に大きな借りを作ってしまったようだ。この事は、後々利用される事になるだろう。何故なら、彼女達は「今は」政治的な事を忘れて、としか言っていないからだ。


「まあ、彼らに同情している余裕はないか。我々もあの方の援護をしなくては」

 Knight Delegation Leaderが部下を率いて援護に向かう先では、一人の若きKnightが戦っていた。彼は刃が炎に包まれたMagic Swordを振るい、RitaSalireほどではないがmonsters相手に善戦して人々の避難を助けていた。


「さあ、お嬢-san、今の内だ!」

「あ、ありがとうございます。nameを伺っても?」

「私はAlcrem Duke 家に仕えるKnightの一人にすぎません! さあ、行ってくだされ!」


 まだ少年のvestigesを残している若いKnightだというのに、年寄りぶった口調で話し経験を積んでいる事を思わせる剣捌き。

「まるで『Alcrem Five Knights』のKnight of Roaring Flames Brabatieu卿の生き写しだ!」

「隠し子と聞いていたが、どうやら私は彼を色眼鏡で見ていたようだ」

「行くぞっ! Brabatieu Juniorを援護するのだ!」


 その名を、Brabatieu Junior。旧Scylla奪還tacticsで亡くなった『Knight of Roaring FlamesBrabatieuの隠し子……という事になっている、Brabatieu本人である。

「ぬおおおおおっ! かかってこいmonsters共ぉぉぉ!」

 彼が叫んでいるのは、Knight Delegation Leaderたちの声を掻き消そうとしているからなのかもしれない。




 Noble街と商業区から離れた、街のOpen PlazaではJahan Duke 家が所有する宿屋で『Fierce Mountain Shield General』のLudario人々を地下のtheaterに避難させていた。

「これは……Orbaumの復興には時間がかかりそうだな、Ludario

「今から復興の心配とは、余裕ですね」


 そしてHadrosは避難誘導の陣頭Commandingに立っていた。彼はmonstersと戦えるほど強くはないが、護衛がいれば今の状況でも生き残る事ができる程度には強い。そして、Duke本人が避難誘導の先頭に立つ事で人々の避難をスムーズに進める事ができた。


 それでもcountlessの門の向こうから次々に現れるmonstersによって、被害は広がりつつある。それまでmonsters達は門から出た直後から、Selfの判断で動いていた。周囲の状況確認や、別の門から現れたmonstersと遭遇して戸惑って動きが止まるなどして、数秒から数十秒の隙があった。

 しかしRokudouの命令によってmonsters達は門から出た瞬間から周囲に存在する目につく物に対して無差別に攻撃するようになったのだ。


 人的被害はVandalieu達によって最低限に抑えられているが、建造物等街の被害は大きくなるばかりだ。

 石畳は踏み砕かれ、建造物はmonstersの巨体に押しつぶされて倒壊し、流れ弾が当たって爆発炎上している。


Jahan Duke閣下! Shelterは安全ですか!?」

 その時、あるadventurerの一団がそう尋ねてきた。本来なら不敬罪一歩手前の質問だが、Hadrosadventurer達と彼らが守っているShoujoの顔を一瞥すると、「もちろんだ!」と力強く答えた。


「我がJahan Duke 家の名と信仰にかけて、このShelterは安全だ!」

「……ありがとうございます、Duke閣下。MaximSelenについていてくれ」

 adventurerの一団は、AClass adventurer partyRoaring Swordsmen』。そして守っているShoujoは、DhampirSelenだった。


Rembrandおじ-san……頑張って。-chanと帰ってきてね!」

「ああ、任せろ!」

 ここにたどり着くまでの間にManaを使い切ってしまった仲間のMageSelenを預けると、Rembrand達はmonstersから人々を守るために再び戦いへ身を投じた。


「……よろしいので?」

「もし避難しに来たら受け入れるよう頼まれている。それに、AClass adventurerである彼らは貴重な戦力だ。できれば、彼らをOrbaumに連れてきた『Five-colored blades』も、避難誘導やmonsters退治の方に回ってほしかったが」

「それはご友人の意見ですか?」

「私の意見でもある」


 そう言い合う主従の視線の先では、Rembrand達が戦いに加わるところだった。


「『Roaring Swordsmen』だ! 助太刀させてもらう!」

「【Super Provocation】! 助かるぜ、俺が惹きつけている間に倒してくれ!」

 Shelter近くの門から出てきたmonstersと戦っていたのは、六人組のadventurerだった。leaderらしい盾職の青年に、SwordsmanThief、そして両手に盾を構えた変わった戦闘styleの女盾職に、逆に両手に剣を構えた女Warrior、そして女Swordsmanと、変わった構成だ。


 だが、その腕はRembrandの目から見てもたしかだった。盾職の青年はFire GIANTの蹴りを盾で受けきり、Swordsmanと女Swordsmanがその隙にFire GIANTの膝を裏から切断し、倒れたところで首を刎ねる。

 女盾職は両手の盾を鈍器のように使って防御と攻撃を両立させて戦い、女Warriorはなんと四刀使いで次々にMinotaurの首を刎ね、scout職の青年はmagicのように姿を消してはmonstersの背後から急所を貫いている。


 Rembrandが助太刀に入ってすぐにmonsters達は倒されてしまった。

「助太刀は要らなかったかもな」

「いや、おかげで早く倒せた。その分、他のmonstersを倒したり休憩を取ったりできるよ」


 そう言って青年は、懐から取り出したpotionを口に含んだ。そのpotionの色が赤黒く見え、Rembrandは奇妙に思ったがそれよりも気になる事があった。

nameを聞いておきたい。Duke Farzon領から出て来たばかりで、俺達は-kun達のnameを知らないんだ」

 それは青年たちのnameを知らない事だった。自分達と互以上の実力を持っている事は先の戦いから分かったが、そんな実力者のnameが耳に入らないのは不自然に思えたからだ。


「あー、実は俺達も今日Orbaumに来たばかりなんだ! 俺はKasim、あっちのSwordsmanFesterで、scout職がZeno、そしてKatia -sanGaol、そしてGerda -sanだ」

「そうか。後、そのKatiaGaolTamed Monsterなのか? 首輪はしているようだが……OrbaumTamer guildの首輪じゃないようだが?」


「ああ、これからTamer guildに行くところだったんだ! それがこの騒ぎだから、guildで審査どころじゃないだろ!?」

「仕方ないよな、街中monstersだらけなんだから! でもきっと、guildも大目に見てくれるさ! そう思うだろ?」


 KasimFesterの言葉に不自然さを覚えたRembrandだったが、この状況では多少の違和感は些事だと納得して「そうだな」と頷いた。

「ところで、大丈夫か? 顔色が悪いように見えるが……」


「大丈夫、ちょっと疲れているだけさ。じゃあ、俺達は向こうの門から出てくるmonstersを倒しに行くから、ここは任せていいか? そうか、ありがとう。じゃあ、お互い生きて会おうぜ」

 Zenoは強引に話を切りあげ、Rembrand達から離れる事にした。


 Hell raceに変異している事や、GerdaZombieである事が知られるとややこしい事になり、Vandalieuから頼まれた助っ人としての働きができなくなってしまうからだ。


しかし、『Roaring Swordsmen』って言ったらBClass adventurer partyだよな? それに腕利きって呼ばれるなんて、俺達も強くなったよな!」

Fester、『Roaring Swordsmen』がBClassだったのは何年も前の事だ。俺達がMountain Rangeの向こうにいる間に、AClassになったんだ」


「やはり、私は無理だったのでは……」

「大丈夫、Empusaの事は知られていないようだけど、誰も彼もそれどころじゃないようだから」

Kasim -kun達がHell raceに変異したおかげで、Zombieの私も誤魔化しやすいわね』


 そうして、実はまだadventurer登録すらしていないKasim達は次の戦場へ向かったのだった。




――――――――――――――――――――




Name: Kasim

Race: Hell raceHumanから変異!)

Age: 21

Title: Comrade of the Great Demon King】(NEW!)

Job: Excelling Club Warrior

Level: 98

Job History: Apprentice Warrior Warrior Heavyweight Warrior Guardian Warrior Super-heavy Warrior Shield Warrior Club Warrior Large Club User Holy Guardian



Passive skills

Augmented Stamina:10Lv(UP!)

Augmented Vitality:10Lv(UP!)

Night Vision

Pain Resistance:7Lv(UP!)

Abnormal Condition Resistance:5Lv(Disease and Poison Resistance integrated!)

Metal Armor equipped, then Defense Power Augmented (2) : Very Large(UP!)

Shield equipped, then Defense Power Augmented (2) : LargeShield equipped, then Defense Power Enhanced (1) awakened into!)

Detect Presence:3Lv(UP!)

Intuition:1Lv(NEW!)

Enhanced Vigor:2Lv(NEW!)

Strengthened Attribute Values: Guidance:5(NEW!)

Enhanced Muscular Strength:3Lv(NEW!)

Rapid Regeneration:2Lv(NEW!)


Active skills

Farming:1Lv

Club Technique:10Lv(UP!)

Inciting Shield Technique:1Lv(Shield Technique awakened into!)

Magnetic Armor Technique:1Lv(Armor Technique awakened into!)

-Transcend Limits-:3Lv(-Surpass Limits- awakened into!)

Magic Shield -Transcend Limits-:2Lv(Surpass Limits: Magic Shield awakened into!)

Unarmed Fighting Technique:3Lv(UP!)

Coordination:6Lv(NEW!)

Surpass Limits: Magic Armor:9Lv(NEW!)

Familiar Spirit Demonic Advent:5Lv(NEW!)

Housework:1Lv(NEW!)


Unique skill

Vandalieu’s Divine Protection(NEW!)

Farmaun’s Divine Protection(NEW!)




Name: Zeno

Race: Hell raceHumanから変異!)

Age: 21

Title: Comrade of the Great Demon King】(NEW!)

Job: Death Sword User

Level: 94

Job History: Apprentice Thief Thief Assassin Explorer Dagger User Dark Fighter Pursuer Grand Thief 


Passive skills

Super Detect Presence:2Lv(Detect Presence awakened into!)

Intuition:10Lv(UP!)

Night Vision

Abnormal Condition Resistance:5LV(Disease and Poison Resistance integrated!)

Short Swords weapon equipped, then Attack Power Enlarged (3) : SmallShort Swords weapon equipped, then Attack Power Enhanced (1) awakened into後さらにAwakening!)

Non-metallic armor equipped, then Agility Augmented (2) : Medium(NEW!)

Strengthened Attribute Values: Guidance:7Lv(NEW!)

Enhanced Muscular Strength:1Lv(NEW!)

Rapid Regeneration:1Lv(NEW!)


Active skills

Dagger Killing Technique:2Lv(Dagger Technique awakened into!)

Archery:6Lv(UP!)

Trap:10Lv(UP!)

fainted:5Lv(Silent Steps awakened into!)

Dismantling:7Lv(UP!)

Lockpicking:10Lv(UP!)

Throwing Technique:7Lv(UP!)

Armor Technique:10Lv(UP!)

Assassination Technique:10Lv(UP!)

-Transcend Limits-:3Lv(-Surpass Limits- awakened into!)

Surpass Limits: Magic Sword:5Lv(NEW!)

Familiar Spirit Demonic Advent:2Lv(NEW!)


Unique skill

Vandalieu’s Divine Protection(NEW!)

Farmaun’s Divine Protection(NEW!)




Name: Fester

Race: Hell raceHumanから変異!)

Age: 21

Title: Comrade of the Great Demon King】(NEW!)

Job: Excelling Hell Sword

Level:

Job History: Apprentice Warrior Warrior Swordsman Magic Sword User Magic Swordsman Death Swordsman Boundary Swordsman Excelling Sword Great Excelling Sword Holy Swordsman



Passive skills

Enhanced Muscular Strength:5Lv(UP!)

Night Vision

Strengthened Attack Power while equipped with a sword: (Large)Sword weapon equipped, then Attack Power Enhanced (1) awakened into!)

Strengthened Defensive Power while equipped with metal armor:極大(UP!)

Strengthened Attribute Values: Guidance:5Lv(NEW!)

Abnormal Condition Resistance:1Lv(NEW!)

Rapid Regeneration:3Lv(NEW!)

Murder Healing:1Lv(NEW!)

Intuition:1Lv(NEW!)


Active skills

Fishing:1Lv

Boundary Sword Technique:2Lv(Sword Technique awakened into!)

Dismantling:5Lv(UP!)

Armor Technique:9Lv(UP!)

-Transcend Limits-:1Lv(-Surpass Limits- awakened into!)

Transcend Limits – Magic Sword:4Lv(Surpass Limits: Magic Sword awakened into!)

No-Attribute Magic:2Lv

Mana Control:3Lv(UP!)

Earth-Attribute Magic:4Lv(UP!)

Coordination:6Lv(NEW!)

Housework:1Lv(NEW!)

Familiar Spirit Demonic Advent:5Lv(NEW!)


Unique skill

Vandalieu’s Divine Protection(NEW!)

Farmaun’s Divine Protection(NEW!)



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