まるでfeather虫が飛び回っているかのように、不愉快なsignがRoyal Palaceからする事に、Rokudouは気がついた。
『……Vandalieuとその手先か。私が潜んでいると気がついたか？ いや、まだ確証は得ていないな』
確証を得ていたら探るのではなく、もっと直接的な手段に出るはずだと、Rokudouは推理した。
Telkatanisに命じて、自身が作った剣と盾を【Demon King Fragment】を利用した武具として他のNoble達に見せ、偽装情報を流した。
この事態は、その成果と言える。
手先を送り込まれて探られているのに、成果と評するのは奇妙かもしれない。しかし、RokudouのconjectureではVandalieuはoriginally彼の事を警戒しているはずだった。
『Origin』で戦いに負け、しかし魂を喰われず逃げ延びたRokudou。彼がRodcorteによって何らかの調整をされ、『Lambda』に送り込まれる事を、Vandalieuが予想しないはずがない。
Urgen・Telkatanisが突然【Demon King Fragment】を、templeではなく自身の手元に集め始めた事。Vandalieuならそれを自分の存在と結び付けるはずだとRokudouは予想していた。
『今のところは、Telkatanisの周辺を嗅ぎまわっているだけのようだ。だが、Vandalieuならminionsではなく、その黒幕……私を直接叩こうとするはずだ』
『Origin』と違い手足となって働く者が限られているこのworldで、Telkatanisを失うのは痛い。痛いが、既に新たなBodyは手に入れ、reincarnationは終わった。
Telkatanisが殺された場合は、彼の魂が知っている全ての情報を吐くので、準備が整う前にfrom here全力で逃げなければならなくなるので、Rokudouとしては致命傷だ。
しかし、RokudouはRodcorteのDivine RealmでVandalieuについての情報を調べた。それによる推理では、Vandalieuなら、事態が切迫しない限りそれはしないと予想した。
Vandalieuは警戒し、恐れるはずだからだ。追い詰められたRokudouが暴れだし、Orbaum Elective Kingdomの人々を戦いに巻き込む事を。
『Vandalieuでも、まさか私がGuduranisのsoul fragmentを完全に制御し、【Demon King Fragment】で作ったBodyにreincarnationしたとは夢にも思わないだろう。しかし、Vandalieuは私が『Ark Avalon』以上の力をつけるなど、何らかの勝算があってこのworldにreincarnationしてきたと考えるはず』
実際、勝算がなければRokudouも『Lambda』にreincarnationしようとは思わなかった。worldの片隅に逃げ延び、Vandalieuに滅ぼされるまで怯え続ける人生など、ただのTortureだ。
だからこそ、Rokudouは勝算を手に入れるためGuduranisのsoul fragmentをAbsorptionするという我が身を危険に晒す賭けに出て、その賭けに勝ったのだ。
そして、前のようにRokudouを楽に倒せるはずがないと警戒したVandalieuは、慎重になるはずだ。そう彼は考えていた。
その思考は、前世で自らの野望を挫き、殺したVandalieuに対する警戒。そしてそれ以上に、Rokudouが自分自身を高く評価したいが故のものだ。
一度は自分を倒した存在なのだから、再び動き出した自分を大きな脅威だと警戒しているはずだと、そう考えたいのだ。
有象無象の人類から進化し、worldにReignする存在に至ったと確信し肥大した自尊心は一度死んでも元の大きさには戻らない。
『だが、稼げる時間にも限りがある。この体を早く完全に私の物にしなければ……』
Rokudouは、そう言いながら体の調子を確かめるように拳を握る。
「ブギィィィィィ！」
「グモオオオオオ！」
その背後に、OrcやMinotaurらしいmonstersが出現した。
それぞれRank１０を超える強大なmonstersに見えるmonsters達は、無防備なRokudouの背中にWeapon Equipmentを振り下ろす。
「ブギィ！？」
「モ゛っ！？」
しかし、次の瞬間、monsters達が振り下ろしたWeapon Equipmentが砕け、さらに胸のCenterや頭部の半分が何かに削り取られたように消えた。
「オォォォォ……」
「グルルルゥゥゥ」
そのmonsters達がまき散らしたbloodや脳漿の臭いに惹かれたのか、さらにmonstersが現れる。Rankは先ほどRokudouが倒したmonstersと同じかそれ以上。
そんなmonstersが数百匹、Rokudouの周囲を囲んでいる。しかも同士討ちをする-sama子もなく、ただただRokudouにInsanityにも似た凶暴さを向けている。
ＡClass adventurerでも死を覚悟し、ＳClass adventurerであっても死闘を覚悟しなければならない状況。しかし、Rokudouは微塵もhorrorしていなかった。
『丁度いい時間だな』
Rokudouはそう言うと手を伸ばすのと同じ感覚で、背中や肩からtentacle状の何かを伸ばした。
monsters達は咆哮をあげながらclawsを、fangsを、Weapon Equipmentを振るい、炎や氷、電撃、衝撃波を放ってRokudouを殺そうとする。
そしていくつもの断末魔が響いた。しかし、Rokudouは先ほどと変わらない位置に立っていた。
『【Demon King Fragment】はそれなりに使えるようになった。少なくとも、この手足と同じ感覚で。……もっとも、その手足も【Demon King Fragment】でできているのだが』
Rokudouは順調に【Demon King Fragment】の使い方を学習し、Humanとも、そして『Ark Avalon』とも異なるBodyに適応しつつあった。
このworldのHumanやmonstersは【Demon King Fragment】を使用する事で、【Demon King Encroachment】skillを獲得しMentalを徐々に乗っ取られるが、そうした事もない。やはり【Demon KingのInstinct】や【Demon KingのMemory】といった、Guduranisのsoul fragmentを取り込んでいるからだろう。
『そして私自身のMentalもimpactは受けていない……とは言えないか。以前の私なら、こんな食生活は考えられなかっただろう』
Rokudouはreincarnationしてからずっと、monstersしか喰らっていなかった。しかも生きたまま、肉も内臓もドロドロに溶かしてboneも残さず啜っている。
『Origin』で文明人として生活してきたRokudouにとって、そしてmonstersの肉を食材として利用しているこのworldの人々にとっても、異常な食性だ。
しかし、Rokudouはその事に嫌悪感を覚えず……もっと言うなら、こうして自分のMentalは【Demon King Fragment】のimpactを受けていないかと考えるまで、意識もしていなかった。
皿の上に乗ったCookingを食べるのと同じような感覚で、monstersを食い殺していたのだ。
『やはりBodyのimpactを受けているという事か。-kun達はどう思う？』
monstersが使っていた武具が転がっているだけで、Rokudou以外には生命が存在しないspaceに彼の声がむなしく響く。
『問題があるとは思いません、Rokudou -san』
しかし、Rokudouの声に応える者が存在していた。【Shaman】のMoriya Kousukeだ。
『体が変われば、Mentalにimpactを受けるのは当然ですよ。Humanの感覚のままでは、【Demon King Fragment】でできた体を使いこなす事はできません』
しかし、そう言うMoriyaの姿は輪郭がぼやけており、半ば透き通っている。そう、彼は物理的に存在していない。
そう、彼はreincarnationせず魂のままRokudouに憑いてこのworldに降りた存在、Ghostなのである。
彼以外にも【Artemis】のCatherine Millerに【Ares】のSugiura Nanayaや【Sleipnir】のMurakaga Yoshihiko、【Balor】のJohnny Yamaoka達もいる。【Copy】のIguchi TakeoはVandalieu……のCloneであるBandaに魂を傷つけられたので、顔も確認できない人型の靄としか確認できないconditionだが。
彼らがreincarnationせずGhostと化してRokudouに憑いているのは、彼の力となるためだ。人としてreincarnationしても、短い時間で前世以上の力を手に入れるのは難しく、さらには彼らから足がついてVandalieuに存在を察知される可能性まで生じてしまう。
それぐらいなら、Rokudouが【Dead Spirit Magic】で使うためのGhostとなったままの方がいい。そう考えたからだ。
なお、【Sahadeva】のDa Longは円滑に情報をやり取りするために、RodcorteのDivine Realmに残っている。
『そうか。私の事をよく知っている-kun達の言葉は信用できる。これからも頼むよ。
ランチの次はmagicの訓練と開発を行いたいが……Dungeonでも強いmonstersの生成には時間がかかるのが面倒だな』
Rokudouがいるのは、Royal Palaceのある地下室に彼自身が創ったDungeonの内部だ。Demon King Guduranisのsoul fragmentを持つからか、彼はVandalieuと違い通常と同じDungeonを創る事が出来た。尤も、Dungeonで生まれるmonstersは制御できなかったが。
【Demon King Fragment】はRokudouをDemon Kingとして認識しているのに、Dungeonで生まれたmonsters達はRokudouを異物として激しく敵視し、ついさっきのように殺そうと襲い掛かってくる。
その事にRokudouは若干違和感を覚えていた。monstersは本来、GuduranisがRodcorteのCircle of Reincarnation systemを模倣したDemon King式Circle of Reincarnation systemによって魂がReincarnationしているからだ。
だが、RokudouはGuduranisでもその配下の邪悪な神でもない。しかし、創ったDungeonではmonstersが問題なく発生している。確認したが、魂も宿っていた。
なら、そのmonstersに宿っている魂は何処から来て、何処へ還るのか。Vandalieuに情報が漏れないように、Dungeonの入り口にはx2三重にBarrierを張り、霊が出入りする事はできないようにしている。だから、外部から入ってきた霊がmonstersにreincarnationしているという事もない。
だが、Rokudouは『それは重要な事ではない』と考え、すぐに考察を辞めてしまった。
もしかしたら、Demon King Guduranisのsoul fragmentを持っているため、無意識にDemon King式Circle of Reincarnation systemが干渉しているのかもしれない。または、Dungeonが発生すると自動的にDemon King式Circle of Reincarnation systemが干渉してmonstersを供給する仕組みになっている可能性もある。
どちらにしてもVandalieuという強敵、そしてその後はAlda's Factionとも戦わなくてはならないかもしれないRokudouにとって、『Selfの研鑽より優先するものではない』と結論付けた。
『Origin』の時の実験体のように、monstersをminionsとして使えれば戦力の足しになるかとも思ったが、それは『くだらない考えだ』とすぐに思い直した。前世の時のようにVandalieuに寝返るか、殺された後Undead Transformationして寝返るだけだろう。
彼は、Vandalieuが創ったDungeonで発生したmonstersは、Dungeon内では魂の宿っていない肉人形同然の存在である事を知らないため、自分が創ったDungeonで発生したmonstersの奇妙さに気がつかなかった。
『しかし、数か。Alda達が育てているHero Candidate達や、既にreincarnationしているMaoやGotouda、そしてOrbaumの将兵を駒として使えれば役に立つのだが。
特に、何も知らない将兵を利用できれば、Vandalieuは殺すのを躊躇うだろう』
何も知らないただの将兵でも、Rokudouが武具を揃えてやれば多少は役に立つはずだ。しかし、それも先日の会議があの-sama子では、難しいだろう。Telkatanisに協力させれば、部隊の一つや二つ程度なら、時間と手間をかければどうにかなるだろう。しかし、時間と手間をかけてその程度では、支払う労力に成果が釣り合っていないのでやる意味はない。
『Status system。初めて聞いたときはgameのようだと思ったが……自分だけがその恩恵に与れないとなると、羨ましいものだ』
そう言いながら、RokudouはDungeonの奥に向かった。
OrbaumのRoyal Palaceに入り込んだmouseは、物陰や天井裏、床下を這いまわり情報を集めていた。
『ちゅー、ちゅー』
『ギィィ～、ギュギィィィ～』
『チュ～チュ～』
『ヂュォォ～、ヂュォォ～』
「チュ～チュ～」
「さすが偉大なるVandalieu、どのような状況でも余裕を忘れない」
『いえ、ちょっと時間が出来てしまったのでmouseの真似をしていただけですが』
Gufadgarnのmagicによってspaceを歪め、拡張されたRoyal Palaceのあるroomの天井裏は、Royal Palaceへ潜入したVandalieu達の前線基地となっていた。
そこにはmouseらしく偽装したDemon King Familiarや、おそらくmouseの真似をしているらしいYomotsushikome、mouse Demon、生前mouseだったBone Man、そして本物のmouseがmouseらしさを競っていた。
numberワンmouse Contestでも開催しているのだろうか。
Demon King Familiarの頭部にあるのは大きな単眼と蟲のantennaで、足にはカエルなどのsuction cupsがあり、Legionの人格の一つであるIzanamiが創るCloneであるYomotsushikomeは、skinがなくmuscle繊維が剥き出し、Bone Manに至っては変装も何もしていないので、鳴き真似以前の問題だ。appearanceだけで落選間違いなしである。
mouse Demonは小さな角が生えていてeyeballが真っ赤な事を除けばmouseそのもののappearanceをしているので、もっともmouseに近い。
『とりあえず、優勝は新しく友達になったTadano・mouse -sanです』
「残念だねぇ。Yomotsushikomeも、skinさえあればねぇ」
『元mouseとしては悔しいですが、今は勝者を称えましょう』
「チューッ！」
mouseのTadanoは喜ぶと、優勝賞品であるVandalieuのbloodと肉が入ったsoup皿に頭を突っ込み、ごくごくと飲んでいく。そこに同じ群れの仲間なのか、それともfamilyなのか、複数のmouseとmouse Demonと小mouseたちが走り寄ってきてbloodを飲んでいく。
それをほほえましい光景を眺めるように見つめる一同。一匹参加者が混じっているが、細かい事は誰も気にしない。
Urgen・Telkatanisの企みと、おそらく彼を裏で操っているだろうRokudouについて探っているはずなのに、こんなことをしている時間があるのかという意見もあるだろうが、時間はあるのだ。
Vandalieuは今のところ、強引な情報収集を……情報を持っていそうなHumanを拉致してTortureや洗脳を用いて情報を絞り出すような事は、控えている。
その代わりに行っているのが、小動物にCamouflageしてRoyal Palaceの各roomにstealth込んでの盗聴や、Braga達による書類の窃盗である。
また、対象を拉致しての尋問も行っている。常習性がなく後遺症も残らない薬を用いて前後不覚にした人を拉致し、尋問して、薬の効果が解ける前に元いた場所で解放するという親切仕-samaで。
そのため、人手が余るのだ。
Royal Palaceは広いと言ってもroomに限りはあるし、盗聴する対象も同-samaだ。同じroomに複数のmouseをendureばせるのは無意味ではないが、十何匹も配置するのはただの過剰だ。
情報収集のためにSteal書類も、一度VandalieuのCloneであるDemon King Familiarに見せれば【Perfect Recording】skillの効果で、一文字も違えることなく覚える事ができる。
それらの書類を書き写すのも、CloneのDemon King Familiarが行うので問題ない。
薬のCompoundingも、患者達が色々な意味で患者ではなくなったため暇になったPsychiatric clinicのDirectorが行っているので、順調である。
しかし、それでも情報収集は順調とは言えない。Decomposition Nobleの不正の証拠や、歴史に埋もれたOrbaum Elective Kingdomの暗部の情報だとかは、既にダース単位で手に入れられた。しかし、Rokudou HijiriのshadowやTelkatanis Prime Ministerとの関係、何を企み何処にいるのかといった情報は、全く手に入っていない。
『しかし、Rokudouはどこにいるのでしょうね？』
「Telkatanisが【Demon King Fragment】や【Equipment】を集めていた証拠は割と簡単に手に入ったんだけどねぇ。まあ、これは写しだけれど」
前髪を真っすぐ切り揃えたJapan人形に似た、Bishoujoと美女どちらと見るか微妙なageに見える『Legion』の人格の一人であるIzanamiは、そう言いながら小指を引きちぎって投げ捨てた。
『ギィア゛ァァァ！』
投げ捨てられた小指は、大きめのBrown Rat程度の大きさの猿に似たフォルムの醜悪な獣、Yomotsushikomeに変化する。
前世では生み出したIzanami自身も、自分達を襲わないようにすることしかできなかった制御不能の凶暴なMonstrosityである。
当然、そんな存在に諜報活動ができるはずがない。
「次は私。さぁ、Surgeryしましょうねぇ」
しかし、Izanamiは一瞬で褐色の肌のエキゾチックな雰囲気の美女、IsisにTransformして逃げ出そうとするYomotsushikomeを踏んで捕まえ、その頭部に用意してあったメスをthrustさす。
「ギイィィィィ～っ！」
「フフフ……はい、できた」
だが、メスを数度動かして小型Demon King Familiarを埋め込むと、すぐ北欧系の美女、Valkyrieに交代する。
「さあ、新たな勇士よ！ 戦装束を受け取り、戦列に加わるのだ！」
『ギィ』
Isisによって改造されたYomotsushikomeは、Valkyrieに従って戦装束……mouseと同じ色のfurをHaoriって、他の改造済みYomotsushikome達と同じ場所に並んで待機する。
「King、直接Telkatanisに聞くのはダメなのか？」
『それをしたら手っ取り早く済むのでしょうけど、同時にRokudouが気づくでしょうからね。奴に対して情報を何も掴んでいない段階では、それは避けたいのです』
RokudouとTelkatanis Prime Ministerが繋がっている事は、状況証拠としては真っ黒だ。書類を調べてみたが、やはりUrgen・Telkatanisは【Demon King Fragment】に関する研究の類は一切していなかった。それなのに、突然Prime Ministerは【Demon King Fragment】を集め、先日には【Demon King Fragment】製の武具をNoble達にお披露目した。
当然彼がHadros達に説明するとき存在を語った職人やalchemistたちも存在しない。Telkatanis 家のmansionはもちろん、所有する施設は既に調べてある。家臣の中にArms Artisanはいないし、alchemistはRoyal Palaceに出入りしていなかった。
こうなると、Telkatanisは何者か……Nobleや商人、そして犯罪organizationや既に虫の息であるEvil God (M)派のVampire organization以外の存在と組み、それの指示で動いているとしか思えない。
そうであるなら、その「存在」は限られる。『God of Law and Life』Aldaか、RodcorteのBack upを受けたRokudou Hijiriだ。この二者なら、『Oracle』という手段を使って痕跡を残さずTelkatanisと接触できる。
しかし、Aldaの線は調べれば調べるほど薄いと思われた。Aldaなら【Demon King Fragment】製の武具を、Hadrosによればcamouflageとしてだが軍で採用するようにTelkatanisに提案させるとは思えない。
それに、Aldaの指示で動いているならTelkatanisはもっと堂々と「これは神の意志だ」と言いそうなものだからだ。陰謀を企むにしても一人だけではなく協力する同志を募るか、templeに協力を要請するなりなんなりするだろう。Aldaから何らかの指示を受けていたとしても、Aldaが神である以上地上で行動するのはHumanであるTelkatanisなのだから。
だからRokudouの可能性が濃厚であると、Vandalieu達は考えていた。
『主よ、Rokudouはもしやまだreincarnationしていないのでは？』
「なんだとっ！？ それではこうして探しているのは無駄だったというのか！？」
「Valkyrie、声がでかくてびっくりする」
「私のmagicで振動を遮断しているため、このroomでの音は外には漏れない。だが、気を緩めすぎるのは良くない」
「むっ！？ それはすまない！」
『小声で叫ぶとは器用になりましたね、Valkyrie。それはともかく、reincarnationはしているはずです。Telkatanis Prime Ministerに【Demon King Fragment】製の武具を渡したのは、彼でしょうから』
『なるほど、たしかに。しかし、そのconjectureが正しいとすると、Rokudou Hijiriは【Demon King Fragment】を体にInfestさせているか、【Demon KingのEquipment】を使用して材料を作っていると。
やはり後者でしょうか？』
「偉大なるVandalieuと同じくDeath-Attribute Magicの適性を持つと言っても、Rokudou Hijiriなる者に偉大なるVandalieuと同じことが可能とは考えにくい。私も後者であると考えます」
【Demon King Fragment】を体にInfestさせると、徐々にfragmentに意識を乗っ取られてしまう。だから、sealedが維持されている限り危険性の無い【Equipment】を使っているのではないか。そうBone ManとGufadgarnはconjectureしていた。
「だが、Rokudouが体にInfestさせていないならTelkatanisが集めたはずの【Demon King Fragment】のsealedがどこかにあるはずだ！」
小声でそう叫ぶValkyrieの言葉に、Demon King Familiar達がnod。
『Rokudouが【Demon King Fragment】を体にInfestさせているかはともかく……おそらく隠しroomの類がまだあるか、space attributeか、Rokudouが開発した新たなDeath-Attribute Magicか、それとも何らかのCheat Abilityで特殊なspaceを作ってそこに籠っているのでしょう。
もしかしたら、Dungeonを創って入り口を物理的に塞いで普通の壁に偽造するとか、そんな事をしているのかもしれません』
「なるほど、それで数を揃えるためにmouseを変化させようとしているのですね」
『まあ、それもあります。野生の勘が助けになるかもしれませんから』
そう話している間に、Vandalieuのflesh and bloodをたっぷり食べて腹を満たしたmouseたちは、soup皿から顔を上げて鳴き声を発した。
「チュ～」
大きさも顔つきも色も体重も、appearanceは何もかもmouseのままだ。
『見た目は変わっていませんが、monstersです』
「普通、monstersは大きくなる。小さいmonstersはweak。頭が良くて小さいmonsters、珍しい」
『とりあえず、小悪魔mouse……Imp Mouseと名付けましょう。さあ、城の中を探すのです』
「ヂュゥゥ～！」
Imp Mouseと名付けられたmouseたちは、Rokudou Hijiriを探すために城中に散って行った。