Knightが見せた【Demon KingのEquipment】から作られたという黒い剣と盾に対して、Corbit Elected KingやDolmad Marshall達Centerの主だったNoble、そして各DuchyのGeneral Officer達は嫌悪の視線を向けた。Knightの近くにいたGeneral Officerなど、思わず席を立って距離を取ったほどだ。
それだけ彼らの中で【Demon King Fragment】は恐ろしく、忌まわしい存在なのだ。人体に重大なimpactを及ぼす有害物質でできた剣と盾だと思えば、彼らの反応を理解できるだろうか。
Alcrem DuchyのGeneral OfficerやHadros・Jahan Dukeも例外ではなかったのも、当然だ。たしかにVCreamも【Demon King Fragment】を利用して作られているし、Vandalieuはそのfragmentを数えきれないほどAbsorptionしている。
しかし、だからと言ってTelkatanis Prime Ministerが見せた武具が、安心安全という保証にはならない。安全だという実績のあるVandalieuと同じ材料を使っているからといって、それは根拠にならない。寧ろ、彼らは「Vandalieuと協力体制にあるわけでもないのに、【Demon King Fragment】を素材として利用できるのか?」と疑問を持っていた。
「率直に尋ねるがPrime Minister -dono、それに触れて大丈夫なのか? 触れた途端Infestされるなんてことはないだろうな?」
「それはない。諸-kunも、【Demon King Fragment】のsealedを利用して作った、【Demon KingのEquipment】がある事は知っているはずだ」
「それと同じだとでも? 【Demon KingのEquipment】もrunawayの危険があるではないか!」
歴史上、【Demon KingのEquipment】を戦争に利用した国は幾つもある。【Demon KingのEquipment】は強力なWeapon Equipmentであり、ArtifactであるOrichalcum製の武具に匹敵する。それをAClass adventurer相当の超人の中の超人が振るえば、小国の軍なら瞬く間に蹴散らす事ができる。
だが、そうして戦争に勝った国の末路の多くは【Demon KingのEquipment】が損傷した事でrunawayし、それによって滅びるというものだ。もっとも、歴史に語られている中には【Demon KingのEquipment】の危険性を訴えるための創作がいくつか混じっていると思われるが。
「runawayの危険はない」
しかし、Telkatanis Prime Ministerはまったく動揺を見せずに断言した。
「何故ならこれは【Demon King Fragment】から作られた武具であって、【Demon King Fragment】そのものではないからだ。【Demon King Fragment】について研究している、Birgit DuchyのGeneral Officer -donoなら私の言っている事が分かるはずだが?」
「……我がDuchyで行っているのは、【Demon King Fragment】をrunawayさせない事、より安全にsealedを行う事を目的とした研究です」
面長の狐のBeastmenであるGeneral Officerが、苦虫を噛みつぶしたような顔でTelkatanis Prime Ministerの言葉をcorrectionする。
「ですが、Prime Ministerの言いたいことは理解できます。runawayした【Demon King Fragment】や【Demon KingのEquipment】が残した部位の内、生きていない物……抜け落ちた髪や欠けた爪、剥がれた外殻の一部と同じという事でしょう?」
runawayした【Demon King Fragment】は自身の一部を飛び道具としてProjectile Fireしたり、外部からの攻撃によって破損した時に部位を残す。【Demon Kingのneedle】や【Demon Kingの棘】のneedleや棘、そしてrunawayした【Demon King Fragment】の外殻やblood、肉片がそれだ。
bloodや肉片は蒸発したり、塵になったりして消える事が多いが、needleや棘、boneや殻のfragmentは残る事が多い。
【Demon KingのEquipment】なら、sealedから生えたantennaや髭を鞭にしたり、外殻を盾や棍棒、角を槍として使うが、sealedから生えた部分を切り落とされても、再び生やす事ができる。
そして切り落とされた部分は、Equipmentに使われている【fragment】の種類にもよるがその場に残り続ける。それはHumanやmonstersが触れてもInfestすることはなく、Manaを込めても再生することはない。
つまり、生きていないのだ。
「そうした残骸は、これまでは多くの場合templeにDemon King Fragment同-samaにsealedされるなど何らかの方法で処分されてきた。ただ、そうした残骸を素材にして武具を作成した例もあったと我々の手元にある古文書に記されていました。OrichalcumでできたArtifactを持たない者にとって、runawayした【Demon King Fragment】に対抗できる貴重な武具だったでしょうから。
Telkatanis Prime Minister -donoは、それと同じことを行おうとしているのでしょう」
「その通りだ。ただ、いくら言葉で説明しても皆の理解は得られないようだ」
そう言うと、Telkatanis Prime Ministerは自ら黒い盾を手に取った。
「よって、私自ら実演して見せよう。誰か、magicでも剣でもいい、私に攻撃してみてくれないか?」
その言葉に多くのNoble達がどよめく。
「私でも構わないかね?」
「では、私も」
そして二人がすぐ名乗り出た事に、さらにどよめきが大きくなる。
名乗り出たのは、Hadros・Jahan Duke。そしてAlcrem DuchyのGeneral Officerだった。
「武勇でも知られるJahan Dukeか。お手柔らかに頼もう。それと、言うまでもないと思うが……」
「分かっている、-chanと盾に当てるとも。それと【Familiar Spirit Advent】は使わないので安心してくれ」
HadrosとAlcrem DuchyのGeneral Officerが名乗り出たのは、もちろんTelkatanis Prime Ministerが用意した【Demon King Fragment】製の武具の性能を確かめ、Vandalieuに知らせるためだった。
Telkatanis Prime Ministerの武具がrunawayして自身が危険な目に遭う可能性もあるが、それはほぼないと考えていた。そうなればTelkatanis Prime Minister自身が死亡する可能性が最も高いからだ。
Hadrosは護衛兼秘書官のLudarioから、鉄のガントレットを受け取り装着する。
「【Familiar Spirit Advent】は使わないと言ったし、これは戦闘用のAdamantiteではなく儀礼用の鉄製のガントレットだ。しかし、私の【Unarmed Fighting Technique】skillのlevelは6。【Halberd Technique】程ではないが、かなりの腕前だと自負している。本当に大丈夫かね?」
そう確認を取るHadros。ちなみに、【Familiar Spirit Advent】のskillは使わないのではなく、ActivateするとAldaではなくVidaのFamiliar Spiritが空からAdventするか、VandalieuのCloneがやってくるので、Telkatanis達の前で使いたくないだけだ。
「構わないとも。たとえこれで腕のboneが折れようが、儂が死ぬことになろうが、貴公の責任は問わないと約束しよう。書面に残すかね?」
「いや、結構。では……【重拳】!」
Hadrosの拳が唸りをあげる。装備しているのが見栄え重視のただの鉄製のガントレットだとしても、Giant raceに生まれついた事で手に入れた高いbody part Abilityと、これまでの人生で培った技があれば、並みのKnightなら盾の上からでも撲殺する事ができるだろう。
そんなガントレットに包まれた拳が黒い盾に命中し、Noble達が思わず慄く程の衝突音が響く。
「ぬぅっ!」
だが、Telkatanis Prime Ministerは立っていた。黒い盾はHadrosの拳を受けて砕けるどころか、衝撃をもAbsorptionしたのだ。
「っ!」
「これは、予想以上だ」
そればかりか、逆にHadrosのガントレットの方にヒビが入っていた。もし【Familiar Spirit Advent】や【-Surpass Limits-】等も使用して全力で殴っていたら、砕けていたのはHadrosの拳の方だったかもしれない。
「しかし、ガントレットを壊させてしまったのは申し訳がない。弁済しよう」
「いえ、構いませんとも。それよりもさすがの強度だ、【Demon KingのEquipment】から作ったというだけはある。MythrilやAdamantiteの盾でも、こうはいかなかったでしょう」
「だろうな。MythrilやAdamantiteなら、盾は無事でも儂がどうにかなっていた」
Hadrosの感想に、Telkatanis Prime Ministerもどこか安堵している-sama子で息を吐く。二人が言うように、MythrilやAdamantite製の盾でもHadrosの一撃に耐える事は出来ただろう。しかし、衝撃をAbsorptionしきれずTelkatanis Prime Ministerは後ろに吹き飛ばされていたはずだ。
Urgen・TelkatanisもMarquis 家に生まれた者の嗜みとして、それなりに武術を嗜んでいる。だが、しょせんは嗜み程度。Dukeでありながら武勇も知られるHadrosとは、地力に差があるのだ。
その後、Alcrem DukeのGeneral Officerが嗜んでいたmagicをいくつか唱え、Telkatanis Prime Ministerが構えた盾に向かって放ったが、やはり黒い盾は高熱もcoldも完全に防いで見せた。
「さて、盾でこの性能だ。同じ素材を用いて作られた剣がどれほどの物かは、想像に難くないだろう。さらに、儂を見れば分かるように【Demon King Fragment】にInfestされる事もない。
これらの装備を量産し、将兵に装備させる。この事に異論のある者は意見を述べてほしい」
Prime MinisterがDukeやGeneral Officerの協力を得て、性能を実演して見せた【Demon KingのEquipment】製武具。その反応は大きかったが、やはり賛成多数とはいかなかった。
どれほど高性能で安全だったとしても、【Demon King Fragment】を利用しているためimageが悪かったからだ。
将兵に装備させれば、それだけで戦力が数段上がる。しかし、肝心の将兵やtempleの反発を予想すると、簡単には手を出せない。
実際、Hadrosは「Alda templeの力が強いJahan Duchyの為政者」として反対のポーズをとった。Alcrem Duke 家のGeneral Officerも同-samaだ。
……RokudouからAlcrem DuchyとHadros・JahanがVandalieu側である事を知らされているTelkatanisは内心、彼らに対して「いい面の皮をしている」と吐き捨てたい気分だったが。
ただ、「Productionされた武具の性能が優れているとしても、Productionする過程を見なければ安全だと判断する事はできない」という意見は、もっともだと他のNoble達から同意を得ていた。
「採用するには、制作過程を確認する必要がある。武具の制作過程に危険な箇所があれば、【Demon King Fragment】がrunawayしてしまう可能性は消えない」
「それに、万が一runawayした際に迅速な対応ができるのか検証が必要かと。Prime Minister -donoもご存じの通り、我がDuchyには専門の研究者もいる。良ければ、協力を提案いたしましょう」
と、明らかにVandalieuに情報を伝えるための情報公開を迫るHadros・Jahan。そして、自領で行っている研究事業をここぞとばかりに売り込むBirgit DuchyのGeneral Officer。
一方、Sauron DuchyのGeneral Officerは武具の採用に賛成した。Amid Empireが荒れている今の内に旧Scylla Autonomous Territoryを平定しようとして他のDuchyに借りを作ってまでorganizationした軍が敗走したため、彼らは軍事力の再編に躍起になっているのだ。
「先ほどの実演を見たところ、武具の性能はMythrilやAdamantiteと同等かそれ以上と判断した。是非、我がSauron Duchyの国境守備隊に供与していただきたい!」
「BAKANAっ、そんな事をしてAmid Empireを刺激したらどうする? 多少高性能な武具があったところで、大軍と精鋭に踏みつぶされるだけだぞ!」
「所詮は高性能な剣や盾。並みのKnightに持たせれば百人分の働きをするとしても、Empireの侵略軍は万単位だ。それに、こちらから打って出ようにもMirg Shield Nationの城塞は堅牢極まる」
「そうですな。Boundary Mountain Range遠征で精鋭部隊六千を失ってからもう数年が経つ。再建が進みつつある精鋭部隊に無傷の守備隊が加われば、簡単には攻め落とせまい。そう、多少性能の良い剣や盾がいくつか加わった程度では」
しかし、反対に限りなく近い慎重論を述べる他のNoble、特にDolmad Marshallの意見の前にSauron DukeのGeneral Officerの声は埋没してしまう。
「Telkatanisよ、そもそも武具はどこでどのようにして作っている? まさか場所すら明かせないのか?」
「Elected King陛下、申し訳ありませんが陛下の命でもこの場では明らかにすることはできませぬ。どこからか情報が洩れ、過激な思想の持ち主が何か企てるようなことがあれば、それこそ大惨事ですので。
ただ、私が囲い込んでいる職人やCleric、alchemistによって製作されているとだけ言っておきましょう」
その後、この議題は結局継続……つまり結論が出なかったため、先延ばしにされた。
(さて、これでどれほど時間を稼ぐことができるか。Alcrem Duke 家のGeneral OfficerとHadros・JahanがVandalieuに情報を流すとして……)
Vandalieuに情報が流れるのは想定内だ。寧ろ、流れてくれなければ困る。
【Demon King Fragment】製の武具を作っているという偽装情報に惑わされ、Telkatanisが【Demon King Fragment】を集めていたのは武具を製作するためだと信じる……という事はあるまい。
(だが、主から目を逸らす事はできたはず。しばらくの間、奴らは存在しない武具の工房や職人達を探そうとするだろう)
Telkatanisが用意した武具は、実はRokudou自身が作ったものだった。工房も、職人も、alchemistも最初から存在しない。彼が演出した偽情報だ。
ただ、曲者は彼だけではない。
「……こんな調子で良かったかな?」
会議室を後にしながら、Hadrosが近くにいるLudarioにすら届かない、小さな声で呟く。
『もちろんです。ありがとうございます、Hadros』
だが、その呟きに応える者がいた。Hadrosの耳の中に潜んでいる、小型Demon King Familiarである。
『Prime Ministerが出席する会議に潜入しないかと言われたときは驚きましたが、意外とどうにかなるものですね』
「私としても、まさか耳の中に潜まれるとは思わなかったが」
ちなみに、Alcrem DuchyのGeneral Officerの耳にも同じDemon King Familiarが潜んでいる。
『極限まで小さく作りましたからね。……そのせいで耳の中に潜んで外の-sama子を見聞きする事しかできませんが。稼働時間も短いですし。
ただ、あなたの勘が正しかったようですね』
HadrosからTelkatanis Prime Ministerが【Demon King Fragment】や【Equipment】を集めている事を知らされたVandalieuは、まずは情報を収集する事にした。Even now Alda templeが【Demon King Fragment】の警備体制を厳重にするために一か所に集めようとしていたが、それとは何かが異なるとHadrosは感じていた。
働いている思惑がtempleとは違うと、長年政治のworldに身を置きtempleとも取引してきた彼の勘が働いたのだ。そして、それは正しかった。
「Telkatanis 家製の【Demon King Fragment】の武具か。-kunはどう思う?」
『俺もそれなりに武具を見る目はありますが、それから見るとMythrilやAdamantiteで作られた武具に匹敵する……つまり、良く言って駄作。悪く言えば、玩具にしか見えません』
Vandalieuが下した評価に、Hadrosは小さく驚いた。ただ、Vandalieuから素材を受け取ってTransformation Equipmentや武具を作っているTareaやDataraが見たとしても同じ評価を下すだろう。
『Hadros、落ち着いて考えてください。あれはOrichalcumでないと対抗できない【Demon King Fragment】や【Equipment】からとった素材を利用した武具です。
それでOrichalcumより脆い、MythrilやAdamantiteに匹敵する程度の武具しか作れないのでは困るでしょう』
「たしかに……鋼鉄を使って銅の盾と同じ硬さの盾を作るようなものか。しかし、【Equipment】にManaを流すだけで素材を無限に手に入れられるなら、MythrilやAdamantiteで武具を作るよりも利便性は高いのでは?」
『それはそうですが、Prime Ministerが言っている程安価に作れるとは思えません。安価に大量Productionできるのなら、そしてそれを採用させたいなら、今日の会議でそれをもっと強く主張して、その証拠として大量の盾や剣、槍や鎧等も用意したと思います』
危険なDungeonから持ち帰るか鉱山からMiningしてRefiningするよりも、【Demon KingのEquipment】から素材を入手するのは楽だ。それを可能にし、さらに安全性を保つ体制を整え維持するのが通常はほぼ不可能だが。しかし、それさえ可能なら、素材をいくらでも取る事ができる。Vandalieuのように。
だからこそ、Telkatanis Prime Ministerがそれを可能にしているのなら、見本として見せたのが剣と盾一つずつだけなのはおかしい。
『それに、盾と剣の作り自体が荒かったですからね。多少は誤魔化されていましたが、塊からそのまま削り出しただけのような、剣や盾の型に流し込んで固めただけのような、そんな感じです。剣の方は近くで見ていないので、あまり確信がありませんが』
「なるほど。そのあたりが、性能が落ちている理由なのかもしれないな。となると、盾の方だけ試させたのもそのためか。そうなると、Prime Ministerが言っていた職人やalchemistは存在しないか、しても粗雑な腕しかない無名の者を使っているのかもしれないな」
考えてみれば、Prime Ministerが囲い込んでいる程の職人やalchemistが制作にかかわっているなら、いくら試作品でも装飾の一つも施すだろうし、硬く衝撃をAbsorptionする以外の効果も付与するはずだ。
何せ雇い主が、Corbit Elected KingやDolmad Marshall達Elective Kingdomを動かすtopや各Duchyから派遣されたGeneral Officer達の前でお披露目するのだ。自分達の仕事と人生を左右するのだから、気合を入れないはずがない。
それに将兵に持たせるという事は、一兵卒だけでなくKnightやそれをCommandingするGeneralなどにも持たせる予定があるという事だ。なら、当然機能だけではなく見栄えにも拘らなくてはならない。
「それが無いという事は、これは偽情報。それも、慌てて打った下手な手という事か。
私も含めて、会議に出席している者は【Demon King Fragment】が関係する装備と聞いて、その衝撃に飲まれて細かいところまで気がつかなかった。-kunに意見を聞けて助かったよ」
『いえいえ、こちらこそ助かりました。それでは後で会いましょう』
そう声がしたかと思うと耳の中からモゾモゾと動くsignがして、ポロリと小さな甲虫のようなものが落ちてきた。
Hadrosはそれを手の平で受け止め、ハンカチで丁寧に包む。
「閣下?」
「ああ、しばしの別れというやつだ。何を話したのかは、mansionに戻るまでの間に話すよ」
ここは危険地帯だ。Hadrosはそう考えている事を悟られないよう、穏やかな足取りのままサロンに向かい、そこで他のDuchyのGeneral Officer達やCenter領のNoble達、そしてCorbit Elected Kingと話して意見と情報の交換……つまり政治的なやり取りを行い、それからRoyal Palaceを出た。
「彼も運が悪いな。事が起こるのがもう少し後なら自領に籠っていられただろうに」
「Corbit Elected Kingの事でしたらたしかにそうですが、事が事だけに Bahn Gaia continentの何処にいても危険なのは変わらなかったかと」
「たしかに、その通りだな、Ludario」
《『Giant Emperor』のsecondary nameを獲得しました!》
その頃、Demon KingのContinentでは一組の親子が語らっていた。
「そういう訳で、お姉-chanとお義kaa-sanが増えます。そして今さっき、何故か今更『Giant Emperor』なるsecondary nameを手に入れました」
『Papaすごいぃ~、歯ごたえが堪らないぃ~』
ボリボリとGiantな岩を齧りながら、Bakunawaがsecondary nameの増えたPapa、Vandalieuを称賛する。
『maybe、新しく友人になったJahan Dukeがsecondary name獲得の理由じゃろう。Boundary Mountain Range内のGiant raceだけではなく、外のGiant raceにも認められる存在になったということじゃ』
Tiamatはそう言いながらも、あまり『Giant Emperor』のAbout Titles:は興味がないらしい。
『それよりも、妾の次に娶った娘と、そのやや子が気になるのぅ。いつの間に産ませたのじゃ?』
「いえ、Elizabeth -samaは俺の義理の娘です」
『何故娘に-sama付なのじゃ?』
「義理の娘になる前から-sama付で呼んでいたので、変えるのも変かなと思いまして」
『……普通は-sama付で呼ぶような娘の義理の父親になる事自体が変じゃと思うが、まあ、それは言わんでおこう。Humanの社会は複雑怪奇なようじゃし』
Tiamatからすると Bahn Gaia continentのHuman社会は、そう見えるらしい。Alcrem DukeやJahan Dukeも同意見だから、無理もない。
『お姉-chan、どんな味かなぁ? Papaみたいに美味しい?』
『これこれ坊や、食べてはダメじゃ。食べていいのは敵と妾達が食べていいと言った物と、Papaだけじゃ』
『うん、舐めるだけにするぅ』
「……Elizabeth -sama、大丈夫でしょうか? でも、Bakunawaに味と匂いを覚えてもらった方が、もしもの時に助かりますし」
Gluttony Dragon God、BakunawaのSense of smellは味覚に次いで鋭い。だが、その感覚器官は鼻ではなくtongueの方が鋭い。そのため、舐める事でBakunawaは対象の味だけではなく匂いも覚える事ができる。
そして味と匂いを覚えると、万が一Bakunawaの口に入ってしまった時、飲み込む前に気がついて吐き出す事ができる。
「最近は俺noneのpartyでもRank5のmonstersを倒せるそうですし、tongueに触れるだけなら大丈夫かもしれませんね」
『それより、やっとJob changeしたのじゃろう? 何になったのじゃ?』
「はい。【Demon Ruler】に……なった瞬間、まだ使い方を決めていなかった【Body World】の一つがDemon系のmonstersで溢れてlevelがmaxedしたので、【Spirit Tuner】になりました」
これまでAdventurer's School校に入学した後、Elizabethや他の仲間のlevellingやAmeliaの治療を優先したのと、Telkatanis Prime Ministerが何事か企んでいる事が分かるまでは、強敵らしい強敵が出なかった事もあり、Vandalieuのlevelのincreaseは非常に緩やかになっていた。
そしてやっと百levelになったので、【Demon Ruler】にJob changeした。何故なら、Demonに関係する事をすれば、levelが速く上がりそうな名称のJobだったからだ。
結果、何故か【Body World】の一つがDemon系のmonstersで溢れた。魔界が顕現したのかと思うほど、Demonが出現し、その【Body World】のVandalieuを王と呼び、Loyaltyを誓っている。
そして、今気がついたがVandalieuの周囲を漂う魂がほんの少しだけ減っている。
「maybe、【Demon Ruler】はDemonを作る事ができるようになるJobだったのでしょう。脳内アナウンスで、【Evil Binding Technique】や【Demon Training】のskillを獲得したと流れましたし。もう他のskillにintegrationされましたけど」
Manaや自身のflesh and bloodでDemonのBodyを創り、それに周囲に漂う魂を入れる。やっている事はGolem Creationや擬似reincarnationと同じ事だ。
それが【Qliphoth】に就き【Body World】skillが在った事で溢れ出し、Body World一つに満ちるDemonの大群を作りあげ、それによってlevelがmaxedしてしまったのだろう。
『あ、あったぁ。美味しいboneのfragmentぁ』
そう話していると、Bakunawaがtongueの先についた白いfragmentを近づけてくる。
『ふむ、ではVandalieuよ、bloodを――』
「だめです、二つ目はKnochenにあげる約束ですから、第二子はしばらくお預けにしてください」
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・Name: Vandalieu Ark Hillwillow Solder Zakkart
・Race: Dhampir(Mother: Goddess)
・Age: 12age
・Title: 【Ghoul Emperor】 【Eclipse Emperor】 【Guardian of the Cultivation Villages】 【Vida's Miko】 【Scaled Emperor】 【Tentacle Emperor】 【Champion】 【Great Demon King】 【Oni Emperor】 【Trial Conqueror】 【Transgressor】 【Black Blood Emperor】 【Dragon God Emperor】 【King of the Stalls】 【Genius Tamer】 【True Ruler of the Red-Light District】 【Patron Saint of Transforming Equipment】 【Goddess Liberator】 【Giant Emperor】(NEW!)
・Job: Spirit Tuner
・Level: 3
・Job History: Death-Attribute Mage Golem Transmuter Undead Tamer Soul Breaker Venom Fist User Insect User Tree Caster Demon Guider Archenemy Zombie Maker Golem Creator Corpse Demon Commander Demon King User Nether Guider Labyrinth Creator Creation Guider Hell Healer Disease Demon Magic Cannoneer Spirit Warrior Fragment Bestower Dream Guider Demon King Demiurge Whip Tongue Calamity Divine Enemy Dead Spirit Mage String User Great Demon King Vengeful Berserker Destruction Guider Hell King Mage Pale Rider Chaos Guider Divine Guider God Destroyer Hollow King Mage Divine Spirit Mage Dungeon Master Qliphoth Demon Ruler
・Ability Values
・Vitality: 924,482+(55,468) (67,347UP!)
・Mana: 16,030,429,383+(16,030,429,383) (503,386,604UP!)
・Strength: 85,638+(856) (1232UP!)
・Agility :80,370+(803) (2131UP!)
・Endurance :90,628+(906) (1778UP!)
・Intelligence :117,060+(1,170) (2,204UP!)
・Passive skills
Super Strength:2Lv(UP!)
Super Rapid Regeneration:8Lv
Hell World God Magic:5Lv
Status Effect Immunity
Magic Resistance:10Lv
Dark Vision
Manas-Vijnana Enticement
Chant Revocation:10Lv
Guidance:Manas-Vijnana
Constant Mana Recovery:9Lv(UP!)
Mass Strengthen Adherents:9Lv(UP!)
Deadly Venom Secretion:(Fangs, Claws, Tongue):9Lv
Infinite Body Expansion and Contraction:tongue
Strengthened Attack Power Unarmed : Large
Body Part Enhanced (1)(Hair, Claws, Tongue, Fangs):2Lv(UP!)
Magic Thread Refining:2Lv
Mana Enlargement:10Lv
Mana Recovery Rate Increase:10Lv
Strengthened Attack Power while Firing Magic Cannon : Large
Augmented Vitality:6Lv
Ability Values Augmented (2):Reign:1Lv(Ability Values Enhanced (1) awakened into!)
Strengthened Attribute Values: Target of Faith:10Lv(UP!)
Strengthened Attribute Values: Vidal Empire:5Lv
Self-Regeneration: Cannibalism:4Lv
Augmented Attribute Values: Cannibalism:4Lv
Increased Attack Power Materialized Soul : Small
Murder Healing:7Lv
Self-Reinforcement: Murder:7Lv
Increased Magical Power while equipped with a staff: Large
全Strengthened Attribute Values: 極大
・Active skills
Bloodrule:5Lv(UP!)
-Transcend Limits-:10Lv
Golem Creation:9Lv(【Issun-bōshi】とDemon Training integrated!)
Hollow Boundary God Magic:1Lv
Precise Mana Control:5Lv
Therapy:1Lv
God Alchemy:3Lv
Soul Breaking Arts:8Lv(【Knight】integrated!)
Simultaneous Multi-cast:8Lv
Surgery:9Lv
Realization:6Lv
Group Coordination:4Lv
Super High-speed Thought Processing:7Lv
General Commanding:3Lv
Thread-reeling:9Lv
Grudge Throw Arts:2Lv
Scream:9Lv
Divine Spirit Magic:6Lv
Demon King Artillery Technique:8Lv
Group Shadow Binding Technique:8Lv(Evil Binding Technique integrated!)
Fragment Trascend Limits:4Lv
Spirit Tuning:3Lv(UP!)
Whip Technique:4Lv
Spirit Form Transformation: Thunder
Staff Technique:4Lv
High-Speed Flight:3Lv
Musical Instrument Performance:4Lv
Dancing:2Lv
Muscle Technique:4Lv
Magic Fighting Technique:3Lv
・Unique skill
God Devourer:10Lv
Soul of Multiple Different Appearances
Mind Encroachment:9Lv
Labyrinth Creation:7Lv
Great Demon King
Root
Divine Enemy
Soul Devour:10Lv
Vida’s Divine Protection
Gods of Earth's Divine Protection
Group Thought Processing:9Lv
Zantark’s Divine Protection
Group Manipulation:9Lv
Soul Form:5Lv
Demon King's Demon Eye
God of Origin(God of Origin’s Divine Protectionから変化!)
Ricklent’s Divine Protection
Zuruwarn’s Divine Protection
Perfect Recording
Surpass Limits Soul:5Lv
Mutagenesis
Demon King's Body
Demi-God
Botin’s Divine Protection
Peria’s Divine Protection
Body World
・Curse
Experience gained in previous life not carried over
Cannot learn existing jobs
Unable to gain experience independently
〇Job解説:Qliphoth
体内に十のworldを作る事ができる【Body World】skillを獲得できるJob。【Body World】の広さは所有者のMana量による。
このJobを獲得するには、異なるworldへ複数回わたる事と、【装〇術】skillを獲得している事等が条件に挙げられる。
〇Job解説:Demon Ruler
悪魔の支配者、そのCreationすら支配する存在である事を表すJob。このJobに就くと、Demon系のmonstersを使い魔と同じ感覚でCreationする事ができる。ただし、自分より強いDemonはCreationできず、多くの場合は自分よりも数段以上weak(最大でも、一対一で戦っても、油断しなければ確実に倒せる程度)で、また強いDemonを創る程Manaを多く消費する。Vandalieuもその例外ではない。
なお、Vandalieuが油断しなければ確実に勝てる程度のDemonとは、並みのAClass adventurerが死力を尽くして戦って何とか勝てる程度である。
ちなみに、この「油断しなければ確実に倒せる程度」とは、逃亡や、隠れ潜んでやり過ごそうとする等、Demonが戦闘を回避しようとした場合の事も含まれる。