約百meterのbody partを持つDemi-Godから見てもGiantな凍土で出来た、大蛇の群れに襲われ、Gohn達は壊滅的な被害を受けていた。
『我が主の仇を――!』
『せめて一太刀!』
真っ先にその被害を受けたのは、生き残っていたZepaonとSiriusのHeroic spirit達だった。激昂してZepaonの魂を喰らったVandalieuに復讐せんと、間合いを詰めていたため、避ける間もなくDivine Spirit Magicが直撃したのだ。
『皆を一撃で!? くっ、おのれ、かくなる上は我が奥義で――』
比較的離れていたHeroic spiritは、なんとか回避する事が出来た。
「Legion -dono直伝! 【physical】!」
『ばぱぁっ!?』
しかし、Periaに投げられたPure-breed Vampireにして【Muscle Technique】の元祖、Zorcodrioの体当たりによって、熟れた果物のように弾けて散った。
一方最初から範囲外の空高くを飛んでいた『Beast King of Eagles』と『Beast King of White Birds』は、そのまま上空から凍土の蛇を攻撃し、仲間を援護しようとした。
『けっこおおおおおきつぅいいいい! 【God Flash】!』
『【Spiral Piercing】! ……死ぬかと思いました』
だが、RicklentとZuruwarnに投げられたRitaとSalireのGlaiveとHalberdの一撃によって、翼を大きく負傷して、screechをあげながら凍土の蛇が蠢く地上に向かって落ちていった。
『ギヤアアアアアアアアァァァ――――』
そしてincreaseして避けようとした鳥系のBeast Kingも、大蛇が先回りして移動範囲を制限し、そのまま巻き付いて凍土で押し包んでいく。
『ギギギギギギ!?』
凍土を砕こうと、己の貝殻の硬度と巨体の突進力を信じてChargeしたGiant巻貝達……『Beast King of Shells』Halinshevのchild達も、凍土の蛇を砕くどころか巻きつかれ、そのままのみ込まれていった。
『砕けん! この凍土は生半可な攻撃では砕けんぞ!』
凍土の蛇はVandalieuの膨大なMana、そしてOrbia自身の力によって作られている。山をも砕くTrue giantやBeast Kingの一撃でも、簡単に砕けはしない。
そして、渾身の力を込めた攻撃によって砕かれたとしても、材料である湖水と湖底の泥は幾らでもある。凍土の大蛇は凄まじいSpeedで伸び続け、Demi-God達の動きを封じた。
『離れるな! 分断されるぞ!』
『まさか……それが狙いか!』
Vandalieuが【Grand Frozen Death Snake】を放った狙いの一つは、敵の分断だった。炎や電撃とは違い、その場に残る氷でDemi-God達の移動とCoordinationを封じようとしたのだ。
『よくも……!』
そして、もう一つはWater-AttributeのDemi-God達が操るための水源を無くす事だ。
怒りと焦りに震えるMadrozaは、自身が利用できる力の源が急速に奪われていくのに耐えられず、圧縮されたWater Breathを吐いた。
直撃すれば砲弾型Demon King Familiarも潰せるAttack PowerがあるRaging Streamだが、相性が悪かった。
凍土の蛇にぶつかったWater Breathは、凍土を砕くどころか逆に凍らされ、蛇の体積を増やす事しか出来ない。
『よくもっ! よくも! よくもぉぉぉぉ!』
だが、激昂し我を忘れたMadrozaはBreathを吐き続ける。
『Madroza、怒りに我を忘れるな!』
Gohnが事態に気がついて凍土の壁の向こうから叫ぶが、Madrozaには届かない。
『母上! Gohn -donoの言う通りです!』
『怒りをお鎮めください!』
だが、Madrozaのchild達には届いたようだ。今は亡き『Great Vortex Dragon God』Zwoldoのbrothers達が、前の戦いで負った傷が癒えていないconditionでBreathを吐き続ける母を制止する。
しかし、Vandalieuはそれを見逃すつもりはない。
「もう、苦労して生かしておく理由はありませんからね」
これまでは、MadrozaとBlateoを倒してしまうと、Defense CorpsがGohnのCommandingの元、一つに纏まってしまうので倒さないようにと加減して戦ってきた。
だが、これはGohn達との最後の戦いだ。もう、enduranceする事はない。
「では、お願いします」
『良いの? 凍土の伸びが止まるけど』
「長さはこれくらいで良いでしょう。湖水もほぼ枯れましたからね。では、これを試すのは初めてなので、無理だったら言ってくださいね」
『は~い。頑張ってみるね!』
Vandalieuはそう応えるOrbiaに、さらに濃いdeath attributeのManaを注ぎこむ。閉じ込め、分断したDemi-God達を殺すために。
「【Billion Death Ice Pillars】」
凍土の大蛇の側面から、先端が鋭いcountlessの凍土の槍が生え、まるで茨のようになった。
『ガハアアアアア!?』
『ギ!? グウウウッ! グ……ハ……』
身を捩って回避する事も叶わず、凍土の槍はDemi-God達のbody partにthrust刺さり、穂先は臓腑やboneにまで至った。
硬い龍のscaleも、Beast Kingの強靭なfurや殻も、そして、鎧のようなmuscleも、役に立たない。役に立てさせない鋭さの槍をthrustだしたのだ。
しかも、凍土の槍に触れているだけで、体温と共にVitalityが吸われていくのだ。body partから槍を抜かなければ、Demi-God達の再生Abilityも発揮されない。
『お、恐るべし、Demon King……Vanダ……ルー!』
それは堅牢な甲殻に守られたGabildesも同じだった。脚も鋏も貫かれ、身動きが出来ないままVandalieuを睨みつける。
『ア、Aldaよ。急げ……急がなければ、Heroを幾ら育てても……我に、援軍など……送ってくれるな……よ』
ガクリと、Gabildesのwhole bodyから力が抜けた。
「tonightはカニ鍋……いや、カニしゃぶかな?」
さすがに、あの大きさのカニを茹でる鍋はない。殻を剥いて切り身にして、しゃぶしゃぶにするべきかとVandalieuは思った。ミソ醤油にしたミソに付けて食べると美味しそうだ。
「いや、まずはDolsteroと同じようにLife-deadにして、身とミソを継続して取れるようにするべきですね」
そうGabildesの活用方法を口に出して考えながら、VandalieuはMadrozaに視線を戻した。
『グルルルル……!!』
そこには、幾つもの凍土の槍に貫かれ、明らかに致命傷を負った龍の姿があった。傷口と口から大量のbloodが流れ、大地にbloodの河を作っている。
既に咆哮をあげ、Breathを放つ力も残っていないのか、憎々しげにVandalieuを睨むだけだ。
『Madroza!』
Gohnが救援に向かおうとするが、彼自身も凍土の蛇の側面から生えたcountlessの槍によって、浅くない傷を負っている。とても凍土の蛇の壁を越えて駆けつける事は出来ない。
『ええいっ! 退けっ、退かぬか!』
midairで戦っていたため、【Grand Frozen Death Snake】の効果範囲から外れていたPozeliがrescueに向かおうとするが、Godwinがそれを見逃すはずがない。
「行っても構わんぞ! 背後から臓腑まで抉ってやろう!」
『ぬぅううおおおお!』
Godwinと一対一で勝負しているPozeliは、Madrozaの救援に向かえばその隙を突かれる事が分かっている。そのため、駆けつける事が出来ない。
「【Cursed Phantom Threads】。中々しぶといですね」
「【Super Acceleration】!」
『グオオオオオオ! ガアアアアアア!』
同じくmidairで戦っているZanapherは、Madrozaと同じく瀕死のconditionに追い込まれていた。Bellmondの糸とEleonoraの剣によって、whole bodyを傷つけられ、既に目と脚の数が半分にされている。
Godwinと違って彼女達には戦いに拘りがないので、砲弾型Demon King Familiarが容赦なく撃ち込まれているのも大きい。むしろ、よくここまで持ち堪えたと彼を褒めるべきだろう。
だが、そのZanapherの額に剣を構えたIslaが突っ込んだ。
『【Divine Massacre】!!』
そして、たとえ神でもslaughterできるようにと編み出した、必殺のMartial ArtsをActivateさせ、剣を額にthrust立てた。
『―――――!?』
IslaのMartial ArtsによってEnhanced (1)されたthrustの衝撃は、Zanapherの頭蓋boneを破壊し、脳に穴を開けた。
声にならない絶叫をあげたZanapherは、耳と鼻からbloodを噴き出すと白目を剥いて落下し始めた。旋風のDragon Godは落ちたのだ。
これでMadrozaを助ける者はいなくなった。Zepaonが健在だったらmonsters達を差し向けただろうが、彼は既にVandalieuに喰われている。
そして生き残った僅かなHeroic spiritは、Bakunawaが後ろに下がった事で自由になったDarcia達や、Bone Manが相手をしており、今にも決着がつきそうである。
『よくも……私のchild達を……!!』
Madrozaの周囲には、凍土の槍に貫かれたまま動かなくなった龍が二柱いた。彼女を助けようとした、child達だ。
「……そう言われても、全く罪悪感が沸かないのが、我ながら不思議ですね。まあ、別にいいか」
『あ、Van -kun。あたしはもう大活躍したし、止めを刺すだけだったら新しい子に譲ろうかなって思うんだけど、良い?』
「そうですね。止めを刺すだけでも、彼女達ならRank upするでしょうし」
『貴-samaっ! 私を……この私を!』
Madrozaがbloodを吐きながら、屈辱に瞳の炎をさらに滾らせた。龍の中でも上位にある自分を、Vandalieu達がExperience Pointとしか見ていない事に、彼女のprideが傷つけられたからだ。
しかし、Madrozaの怒りはやはりVandalieuのMentalを全く動かさなかった。
VandalieuをDemon King Guduranisの化身や、Successorのような存在としか見なかったMadrozaは、彼にとって共感できる存在ではなくなっていたのだ。
「出なさい、Jane Doe」
Vandalieuの言葉に従い、『Earth』では身元不明のfemaleの死体に名づけられる名を与えられた、space attributeのGhost達が現れた。
『ああああああぁぁぁぁぁぁぁ』
それは、一見するとMercuryで出来たLegionのように見えた。countlessのHumanの部位が、頭や腕、脚が出鱈目に生えている。
何故こんな形になっているのかと言うと、それはspace attributeのGhost達の中に、Darciaの仇の一人のGhostが混じっているからだ。
『Trial of Zakkart』で死んだ霊の集団であるJaneは、『Five-colored blades』の一人、ElfのSpirit User、Martinaの霊を含んでいる。しかし、それがどの霊なのかは彼女達も、そしてVandalieuですら分からない。
Janeたちは生前の姿だけではなく、Memoryも人格もなにもかも失っているからだ。
Rank upすればMemoryや人格が戻るかと思われたが、そうはならなかった。何故ならJane達は生前の自分を取り戻す事によって、自分達の中にいるMartinaが見つかる事よりも、Martinaかもしれない自分がVandalieuに魂を砕かれる事を恐れたからだ。
そのhorrorによってJane達は一つとなり、思念の集合体……Ghost Legionと化したのである。
ここまで変異してはVandalieuも、「もうMartinaは死んでreincarnationしたと思う事にしましょう」と、諦めるしかなかった。
そうして晴れて存在を認められ、attribute Ghostの仲間入りをしたJane Doeに、VandalieuはManaを注ぎこんだ。
「【Death Room】」
そして、音もなく範囲内に存在するだけでVitalityを奪われるspaceが展開される。【Death Cannon】が【Death Bullet】を収束させたmagicなら、これは範囲内のspace全体に濃厚な死を拡散し、満たした【Divine Spirit Magic】だ。
凍土の槍に貫かれたままのMadrozaは、逃げる事も出来ず、そのまま命を失うしかない。
『おの、れ……』
Guduranis率いるDemon King Armyとの戦いを生き延びた『Ocean Dragon God』Madrozaは、自分達がDemon Kingと呼ぶVandalieuによって倒された。
「さて……Gufadgarn、誰かが【Teleportation】してきそうなsignはありますか?」
Madrozaを倒した感慨もなにも抱かず、VandalieuはGufadgarnに、Alda's Factionから援軍が送られてきそうか、Demon King Familiarを通じて確認を取った。
「来ようとしていますが、私がこの周辺への【Teleportation】を妨害して止めているconditionです」
「……撤退も視野に入れるべきでしょうか?」
「いえ。手応えがweakので、AldaやNineroadの命で編成された援軍ではないと考えます。おそらく、一部の神やHeroic spiritが、ZepaonのHeroic spirit達と同じように、命令を無視してAdventしようとしているのではないかと」
Aldaとしては、当然だがDefense CorpsのDemi-God達やZepaonを失いたくはなかった。しかし、今のDemon KingのContinentに援軍を送っても、彼等を助けるどころか犠牲者を増やすだけなのは明らかだった。
Vida側のDemi-Godでも力を持つTalos、Diana、Tiamatが揃い、さらにVandalieuの仲間の中でもRank13以上の存在、すなわち神と互角に戦える存在が集まっている。
【Teleportation Gate】で助けようとすれば、Gufadgarnが妨害し、力ある神がAdventすればrevived Peria達が黙ってはいないはずだと、Alda達は考えているのだろう。
そうした妨害や障害を掻い潜る事が出来たとしても、Gohn達本人に逃げるつもりがなければ意味がない。彼等は、無事に撤退する事が出来る状況で、自ら選択して死地に残ったのだ。
そのため、Alda達はGohn達の救援に消極的なのだろう。
『確かに、自分から残ったのはあいつ等だもんねぇ』
Orbiaが首を傾げて言う。武人風に言うのなら、「死に花を咲かせてやろう」という事なのかもしれないが、彼女には理解できない価値観だ。
理解できるGufadgarnも、殊更弁護しようとは思わなかった。
「あのHeroic spirit達のように、【Teleportation】でspaceを渡るのではなく、直接Adventする者達もいないようなので……これ以上の邪魔は入らないかと」
「なるほど。では、このまま倒しきりましょう」
一瞬、Blateoをこのまま生かしておいて、Alda's Factionを引き続き、かき回させようかという考えが過った。しかし、Demi-God中心のDefense Corpsならともかく、Alda's Faction全体では彼にそこまでの発言力と求心力はないだろう、と判断して却下した。
そのBlateoの命運がつきようとしていた。
『どうした、醜悪なchunk of meatよ!? 貴-sama等の攻撃はこの程度か!? 儂は一人になっても戦うぞ!』
whole bodyに雷を纏ったBlateoは、見るからに満身創痍といった有り-samaだが、その戦意は高まるばかりだった。恐らく、Vandalieuへの間違ったfeeling of revengeを滾らせ、命をかけて戦う事にpsychological満足感と快感を得ているためだろう。
誇りと信念のためなら命を殉ずる覚悟と評せば美しいが、その誇りと信念が間違ったものだと、ここまで醜悪に見えるのかと、Legion、特にValkyrieは顔を顰めた。
せめて、VandalieuをGuduranisと同一視していなければ、『良い覚悟だ』と称賛する事も出来たのだが。
『そうか、【Bravers】の連中には、我々がああ見えていたのか! なんとも、滑稽で見苦しいな!』
『過去の反省には役立つけれど…Knochenの手も空いて来たし、そろそろ合体して倒しましょうか』
『うむ! そうしよう!』
『おおおおおおおん!』
Valkyrieが同意したのを合図に、Knochenを構成するboneの中でもよりGiantなboneが凍土の蛇の隙間を縫うようにして集まった。
『Fitunの小僧共と戦った時のように、エセgiantにでもなるつもりか!?』
『その通り! だが、あの時とは違うぞ!』
Peria Defense CorpsのTrue giantの亡骸から回収し、Knochenの一部となったbone格にLegion達が巻き付き、体長約百meterの肉のgiantに変化する。
何が違うものかと、Blateoはwhole bodyに纏った雷で自身のnerveとmuscleを刺激し、Bodyの限界以上の速さで突っ込んだ。
Zodの【Muscle Technique】の猿真似だが、この技によってBlateoはwhole bodyのmuscle organizationがバラバラになるまでBodyを操る事が出来る。内臓が弾けても、heartが破壊されてもだ。
今のBlateoは本当の意味で死兵なのである。
『醜い紛いものめ、打ち砕いてくれる!』
所詮はboneに纏わり付いて、形だけgiantらしくなっただけ。自らの一撃を避ける事は出来ないだろうと確信し、Blateoは拳をthrustだした。
『【Flowing Willow】』
だが、giantとなったLegionは素早く、そして滑らかな動きでBlateoの拳を逸らした。
『【Tornado Kick】』
そして、体勢を崩したBlateoの胴体に、竜巻のように激しく回転して蹴りを叩きこんだ。
『ぐぼああああっ!? がはっ!』
肋boneを何本か圧し折られ、Blateoはbloodの混じった唾液を吐きながら槍が生えた凍土の蛇に叩きつけられた。
驚愕に目を見開くBlateoの腹から、凍土の槍の穂先がbloodと共に顔を見せる。だが、Blateoの頭にあるのは激痛でも死へのhorrorでもなく、疑問だった。Legionの動きが、報告で聞いていた、『God of Thunderclouds』Fitunとの戦いで見せたgiant formでのものとは全く違ったからだ。
まるでwhole bodyを自由自在に操る武術の達人を、そのまま大きくしたような巧みな技。しかも、それを電撃でnerveとmuscleをAccelerationさせた自分に付いてくるbody part Abilityと共に活かしている。
(いったい、何故!?)
混乱するBlateoだったが、Legionの動きの良さは、Legionだけではないからこそ発揮できるものだった。
『良い調子だ、Knochen! 流石、Vandalieuに古くから仕える古参の勇士だ!』
『おおおおおーん!』
Fitunとの戦いでLegion達が巻き付いたのは、ただのGIANTのboneだった。獲れたて新鮮だが、単なるカルシウムである。
しかし、今纏わり付いているのはKnochenの一部だ。自らの意思で動く、Rank15のBone Pandemonium Gigant Gigasだ。
そして、Legionの人格の一つ、ValkyrieはUndeadをCommandingする事で、最も力を発揮する。
Valkyrie以外の人格が新たに習得した【Muscle Technique】で、whole bodyの肉を精密にcontrolし、ValkyrieがKnochenを【Commanding】し、LegionとKnochenが【Coordination】して動く事で、並のTrue giantを上回るbody part Abilityと、【Unarmed Fighting Technique】の達人の動きが可能になったのだ。
『では、最後に【Muscle Technique】のMartial Artsを見せてやろう!』
肉とboneが軋む音を響かせて、giantと化したLegionの胴体が一気に細くなった。それを見たBlateoは、反射的に両腕で頭と胴体を守ろうとする。
(なんだか分からんが、あれを受けたら終わりだ!)
そう彼のIntuitionが告げていたのだ。
『【Acceleration Projectile Fire】!』
細くなった胴体が一瞬で膨張し、その勢いで肋boneが槍のようにProjectile Fireされる。これがLegionの【Muscle Technique】、振動による発電や膨張ではなく、純粋にmuscleの動きをEnhanced (1)するMartial Artsだ。
それで体内のboneをProjectile Fireする時点で、通常の生物には習得不可能だろうが……Knochenがいれば幾らでも弾を補充する事が出来る。
『…………!! 無……ね……』
腕を貫通したGiantな肋boneに額を貫かれ、『Lightning Giant』Blateoは凍土の蛇に縫い付けられ立ったまま逝った。
『Madrozaだけではなく、Blateoまでやられた!?』
残り少なくなったDefense CorpsのDemi-God達は、副官格の二柱の死によって動揺が走った。Blateoは彼等を背水の陣に巻き込んだ張本人なのだが、彼等の認識はGohnを支えてきた頼れる副官格のままだった。
『やはり、敵わんか……!』
そしてCommanderのGohnも死に瀕していた。彼はDefense CorpsをCommandingしていたが、凍土の蛇によって分断されそれがままならなくなってからは、Bakunawaが下がった事で自由になったDarcia達と戦っていたのだ。
「降伏するのなら、魂の安全だけは保障するわ」
Darciaが杖を向けて尋ねるが、Gohnはgrinningと笑って拒否した。
『そして未来永劫、貴-samaの息子に仕えるのか? それは儂ではない。儂は、儂のまま戦い、そして滅ぶ! その方がまだマシだ!』
Gohnのwhole bodyにManaが満ち、瀕死だったBodyが岩に覆われる。そして、巨岩と化して、Darcia達に体当たりを敢行した。
原始的だが、Gohnの巨体を最も生かす事が出来る攻撃だ。Demi-GodのManaによって創られた岩は、小山なら割る事が出来るAClass adventurerでも、割る事は難しいだろう。
「では、望み通りお前のまま滅びなさい。【Spiral拳投】、もう一撃【Spiral拳投】」
だが、上空に居るのはAClass adventurerを超える、彼がDemon Kingと恐れ倒そうとした相手だった。
Vandalieuが切断し、【Throwing Technique】で放った両腕はHigh-Speedで回転しながら巨岩の後部にthrust刺さり、そのまま【Muscle Technique】の効果で膨張。岩の三分の一を木端微塵に砕いた。
「そう言うと思っていたわ。……【全Ability Enhanced (1)】!」
『【Mana活性化】! 【Enhanced Senses】! 【Muscular Strength Super Enhanced (1)】!』
そして、Gohnの前にいるのもAClass adventurerを超える者達である。Darciaと、Borkusに続いて合流したJeenaが付与magicをかけて皆をEnhanced (1)する。
『ぐぼあああああ!?』
その衝撃で前に押し出されたGohnは、体勢を大きく崩した。
「任せろ! 【巨神断ち】!」
『ヂュオオオオ! 【Bone Blades 山砕】!』
「義理の孫に良いところを見せてやる! 【轟鬼死閃】!」
そこにBasdiaの大ぶりの斧の一撃が、Bone Manの剣と自身のboneの刃の連続攻撃が、VigaroのSpirit Formの腕も使った斧の四連撃が、Gohnの巨岩に穿たれる。
『【Divine Spear of Ice乱雨】! 【Flame Light破閃】!』
『【光姫超Clone】! 【風神駿槍】!』
Zandiaがmagicで氷の槍を降らせ、その直後に炎と光の光線を放って岩を砕き、Zadirisが実体のあるCloneを作り出し、それぞれのCloneが風の槍を放つ。
『うおおおおおおっ!?』
巨岩が砕け、中から現れたGohnに、Cuatroからの砲撃と、Chipuras達Light AttributeのGhostの光線と、Princess Leviaの炎、Kimberlyの雷が降り注ぐ。
「望み通り、お前自身のまま偉大なるVandalieuの一部となるがいい」
そして、Gufadgarnが放ったspaceの刃によって、Gohnの首が刎ねられた。
ここに、Demon KingのContinentにおける戦いは終結したのだった。
――――――――――――――――――――
・Name: Knochen
・Title: 【Ten Thousand Bones-dono】 【Concert Venue】 【Giant of Bone and Flesh】(NEW!)
・Rank: 15
・Race: Bone Pandemonium Gigant Gigas
・Level: 0
・Passive skills
Dark Vision
Monstrous Strength:10Lv
Spirit Form:10Lv
Bone Precise Operation:6Lv(UP!)
Physical Resistance:10Lv
Super Absorption Recovery(bone):2Lv(UP!)
Fortress Form:10Lv
Ability Values Augmented (2):Fortress Form:1Lv(Strengthened Attribute Values: Fortress Form awakened into!)
Ability Values Augmented (2):Creator:1Lv(Strengthened Attribute Values: Creator awakened into!)
Self-Enhancement: Guidance:8Lv(UP!)
Magic Resistance:4Lv(UP!)
・Active skills
Silent Steps:2Lv
Breath【Poison】:10Lv
High-Speed Flight:8Lv
Projectile Fire:10Lv
Parallel Thought Processing:10Lv
Architecture:6Lv(UP!)
Musical Instrument Performance:4Lv
Dancing:5Lv
Familiar Spirit Demonic Advent:2Lv(UP!)
Dismantling:4Lv(UP!)
Size Alteration:2Lv
Coordination:5Lv(NEW!)
Unarmed Fighting Technique:1Lv(NEW!)
・Unique skill
Vandalieu’s Divine Protection
Bone Group Manipulation:3Lv
Group Body:2Lv
Vida’s Divine Protection
Rojefifi’s Divine Protection(NEW!)
Name: Legion
Age: 3
Title: 【Holy Flesh-wife】 【Nameless Heroes】(NEW!) 【Giant of Bone and Flesh】(NEW!)
Rank: 13
Race: Eclipse Dark Moon Legion
Level: 99
Job: Giant Muscle Warrior
Job Level: 0
Job History: Apprentice Mage、Mage、Apprentice Warrior、Warrior、Meat Sphere Warrior、Enormous Meat Sphere Warrior、No-Attribute Mage、Flesh Manipulator、Thief、Assassin、Dark Fighter、Mass Caster、Occult Meat Warrior、Grouped Meat Warrior、Grouped Mass Warrior、Muscle Warrior
・Passive skills
Mental Corruption:7Lv
Composite Soul
Magic Resistance:7Lv(UP!)
Special Five Senses
Physical Attack Resistance:10Lv(UP!)
Form Shift:5Lv(UP!)
Super Rapid Regeneration:10Lv(UP!)
Monstrous Strength:1Lv(Mysterious Strength awakened into!)
Mana Enlargement:6Lv(UP!)
Vitality Enlargement:4Lv(UP!)
Strengthened Attribute Values: Consumable Meat:10Lv(UP!)
Fire and Lightning Resistance:7Lv(UP!)
Strengthened Attribute Values: Creator:5Lv(UP!!)
Self-Enhancement: Guidance:6Lv(UP!!)
Self-Reinforcement: Henshin / Transformation:1Lv(NEW!)
Allure:1Lv(NEW!)
・Active skills
Limited Death-Attribute Magic:10Lv
Size Alteration:10Lv
Commanding:6Lv(UP!)
Surgery:7Lv
Unarmed Fighting Technique:10Lv(UP!)
Dagger Technique:7Lv
Fusion:4Lv(UP!)
Charge:10Lv
Chant Revocation:5Lv(UP!)
Long-distance Control:10Lv(UP!)
No-Attribute Magic:6Lv
Mana Control:6Lv
-Surpass Limits-:8Lv(UP!)
High-Speed Running:9Lv(UP!)
Strengthened Regeneration: Consumable Meat:10Lv(UP!)
Throwing Technique:6Lv(UP!)
Cooking:3Lv(UP!)
Lockpicking:4Lv
Assassination Technique:5Lv(UP!)
Assassin Combat Technique:4Lv(UP!)
Silent Steps:3Lv(UP!)
Trap:3Lv(UP!)
Magic Fighting Technique:4Lv(UP!)
Singing:3Lv(UP!!)
Dancing:3Lv(UP!)
Familiar Spirit Demonic Advent:3Lv(UP!)
Muscle Technique:3Lv(NEW!)
・Unique skill
God of Origin’s Divine Protection
Zuruwarn’s Divine Protection
Ricklent’s Divine Protection
Gazer:5Lv
Encroachment Fusion:3Lv(UP!)
Vandalieu’s Divine Protection
Diana’s Divine Protection
Multiple Parallel Thought Processing:3Lv(UP!)
Jieryubfan 's Divine Protection(NEW!)
○Monster explanation::Bone Pandemonium Gigant Gigas Luciliano著
Legionと協力して、『Giant of Bone and Flesh』というsecondary nameまで獲得したKnochen。しかも、ちゃっかり【Unarmed Fighting Technique】skillまで獲得している。
これまでの戦いでDemi-God達のGiantなboneを複数手に入れた事で、よりGiantな砦やConcert Venueになる事が出来るようになったようだ。
……このworldの最もGiantな建造物は、Knochenではないだろうか? True giantは住居を持たないそうだから、その可能性は高そうだ。
another worldにもこれ程の大きさの建造物はないのではないかとKanakoに質問したが、「少なくとも、Concert Venueとしては最大です」と答えてくれた。
ちなみに、GartlandのPatron Godの一柱である『Evil God of Bone Fangs』Rojefifi’s Divine Protectionも得ているので、さらなる進化が期待できる。
○race解説:Eclipse Dark Moon Legion Luciliano著
Knochenと合わせて、『Giant of Bone and Flesh』というsecondary nameを獲得したLegion。やろうと思えば、True giantの数倍……数百meterの巨体にも変形できるそうだ。ただ、さすがにbalanceが悪いし、muscleの伸縮が上手く出来ないので、百meterぐらいがちょうど良いらしい。
だんだん、彼女達の解説を、「race解説」でして良いのか疑問を覚えてきた。
彼女達の大半もそうした事に無頓着だが、Enmaだけは常識人なので、やはり人のままで良い気もするが。
そのEnmaだが、『Evil God of Decayed Flesh』Jieryubfan 's Divine Protectionを獲得したために手に入れた、【Allure】skillにshockを受けていた-sama子だった。どうやらJieryubfanが司る肉の堕落とは、肉欲に溺れるとか、そういう意味が含まれていたらしい。
時々研究を手伝ってもらっているので、私は落ち込んでいる彼に「少し艶めかしくなっただけじゃないか、気にする事はないと思うがね」と慰めたが、それからLegion全体から避けられている気がする。
気のせいだろうか?