神はOracleを下した。

『遥か彼方より天翔ける船にのり、Abyssが死を率いて訪れん。汝、Abyssを招くべし。さすればかの者は地を統べ、光を喰らうであろう』

　だからこそ彼女は待っていた。-sama々な毒や強酸が混ざり合わずに隣り合い、毒々しいマーブル模-samaをなしている海の中で。

　毒素や強酸は、彼女の【Demon King Fragment】によって完全に防がれている。しかし、瞼を開けるだけで目を痛めそうな明るいpinkの海を見て、待つのは暗い緑色の海にすればよかったと後悔する。

　しかし、彼女が持つ【fragment】である【Demon Kingのmucus glands】で出すmucusは、暗い緑の海の強酸よりもpinkの海のMental毒の方が耐えられる時間が長い。

　常に【Demon Kingのmucus glands】をActivateさせ続けていれば、何日でも耐えられるのだが……それでは【Demon King Encroachment】が瞬く間にincreaseしてしまうので、彼女のMentalの方が耐えられない。

　そのため彼女は【Demon Kingのmucus glands】をActivateするのは、纏うためのmucusを分泌する時だけにし、後は眠らせる事にしていた。【Demon Kingのmucus glands】を停止しても、分泌したmucusは残るからだ。

　彼女はこの方法で長年【Demon King Encroachment】のlevelを低いまま維持している。

(しかし、最近妙な感覚を覚える事が増えた。妙な昂揚感や、何かを焦らされている焦り……これも『Abyss』とやらのせいか？)

　それらの感覚は、【Demon Kingのmucus glands】をActivateさせた瞬間や、直後に覚える事が多かった。だとすると、この忌々しい【Demon Kingのmucus glands】のimpactだが……。

(そう、忌々しい、だ。忘れてはならぬ。我が一族がこれまで纏まって来られたのは、神への信仰とfragmentを守るという使命故。そして、忌々しい『Five-colored blades』から受けた傷に耐えられたのも、生き残った一族を連れてBahn Gaiaからここまで逃げ延びられたのも、このfragmentの力だ。

　だが、これは忌まわしいDemon King Guduranisの一部。惑わされるな)

　そう自分に言い聞かせる彼女だが、この日は妙だった。Activateしていないfragmentが疼き続けているのだ。

　これが『Abyss』が訪れている証拠なのかもしれないと思う彼女だが、空を仰いでみても、天翔ける船とやらは見えない。

　余程高い場所に浮かんでいるのか、雲に隠れているのか。そう考えていると、大気が震えた。

「ん？」

　そして、空から何かが落ちて来た。彼女がいるDevil Nests化した海、Demon Seasから離れたまだDevil Nests化していない普通の海に落ちたようだが……山のような水柱が上がり、彼女のところまで波が押し寄せた。

　驚いて再び空を見れば、十柱以上のgiantや龍がはるか上空を飛んでいるのが見え、彼女は慌てて海中に潜った。

(これがAbyssが来たという事か！　早く妾の所に来てくれ、Abyssよ！　だが、間違っても妾の上にgiantや龍を落としてくれるでないぞ！)

　その頃上空では、激しいmidair戦が繰り広げられていた。

　giantや龍の放つ雷撃やBreath、そしてmagicと、Cuatroから放たれる怪光線や卵弾、Martial Artsやmagicの激しい応酬。

　戦況は、今のところ互角だった。

（互角、か）

　自身も戦いに参加しながら、『Rock Giant』Gohnは胸中で苦々しくそう呟いた。

　十万年以上前のDemon Kingとの戦いに加わりながら生き延びた彼は、『God of Law and Life』Aldaを頂点とする勢力のgiantの中でも古株で、幹部と見なされている。

　そのため、Demon KingのContinentにsealedされた『Mother God of the Earth and Craftsmanship』Botinの護衛と、Vandalieuの手の者がContinentに近づいた場合の防衛tacticsのCommanderを任された。

　彼はBotinのSubordinate Godではなかったが、『Rock Giant』の名を主神であり父であるZernoより与えられており、土attributeのGreat Godである彼女とも親交があった。

　それに、BotinのSubordinate Godの内三分の一は十万年前、愚かにもVidaにallyし、偉大なるAldaとChampion Bellwoodと袂を別った。今では、その多くがVida's Factionの神としてsealedされている。

　残りの三分の一はBotinと共にsealedされており、Alda's Factionには残った三分の一ほどしか属していない。

　この十万年の内に多少は新しい土attributeの神が誕生したが、originallyのbelieverの数がAldaやNineroad達と比べると少ない為、在りし日の数まで回復するには至っていない。

　そのため、GohnがCommandingする護衛部隊には土attributeの神は数えるほどしか参加しておらず、しかも今この場には居なかった。

　代わりに多いのが、彼と同じTrue giant、龍、そしてBeast King達Demi-Godである。

　Gohnは神ではなくDemi-Godを主戦力としてその特性を利用する策を考え、Vandalieuの手の者が現れたら迎撃するtacticsを立てた。

　すなわち、数の暴力で圧殺する！

　数十柱のDemi-Godで攻め、Vandalieu達を海の藻屑にするのだ。

　別にVandalieu達を侮っている訳ではない。Gohnと同じくDemi-GodであるEvil God (M)派のPure-breed Vampire共や、『Evil God of Joyful Life』Hihiryushukaka、『God of Records』Curatos、そして寄り代にAdventした『God of Thunderclouds』Fitun。

　これ程のGodsを倒した存在を、侮れるはずがない。

　そして、彼が集めたDemi-God達の中には手練れもいるが、それ以上にDemi-Godとして最低限の力しか持っていない者もいる。VandalieuがBotinのsealedに向けてChargeを敢行した場合、止められるとは限らない。

　最も恐ろしい展開は、Vandalieuが攻撃と撤退を繰り返すHit & Run戦法を繰り返し、Gohn達が各個撃破される事だ。

　このDemon KingのContinentの大きさに対して、Gohn達は少ない。神のfive sensesと速さがあれば目は届くが、VandalieuからsealedされたBotinを守るためには少数のgroupに分かれ各地に配置するしかない。

　そこを襲われ、少しずつ数を減らされれば、最後はsealedされたBotinの傍で防衛戦を行うしかなくなる。そこでAldaの『Trial's Dungeon』を破壊したような大magicを行使されれば、Botinに危害が及ぶかもしれない。

　だからGohnはVandalieuの手の者が現れても立ちはだからず、隠れたまま包囲網を完成させる事を優先した。そしてVandalieu達がこちらに気がつく前に、全方位からの集中攻撃を行い、圧倒的な攻勢でVandalieuの手の者に対応される前に倒しきる。そんなtacticsを立案した。たとえ、Vandalieu本人が来ていたとしても、数の力で押しきれる程の戦力を揃えて。

　certainly、Gufadgarnの存在も忘れてはいない。あのEvil God (M)のSpace-Attribute Magicを妨害するために、space attributeの神三柱に協力を取り付けた。彼等は全員若い神で、実力はGufadgarnに遠く及ばない。だがEvil God (M)がVandalieu達を【Teleportation】させようとしたら、彼等の力で数秒から数十秒それを止める事は出来る。

　そして、その一分未満の時間で身動きが取れないVandalieu達を倒す算段だった。

　Bodyを持つが故に地上でも全力を振るう事が出来るという、Demi-Godの強みを最大限発揮し、驕ったDemon Kingに目に物見せてやるつもりだった。

（だと言うのに！　何だ、この有-samaは！？）

　しかし、現実はそう上手くいかなかった。

　Vandalieuの手の者らしき不審な船が現れたと、隠れたままGohn達に報告するはずだった見張りのgiantと龍が、Demon KingとVidaに対する憎しみを抑えられず自分達だけで襲い掛かってしまったのだ。

　その直後、狼煙代わりに上がったGiantな二つの水柱によってGohn達は緊急事態に気がつく事が出来たが……すぐ集まる事が出来たのは、予定していた数の三分の一未満。お蔭で、包囲網は穴だらけで、戦力も足りない。

　Bodyを持つが故に、Demi-Godであるgiantや龍は物理的なimpactを免れる事が出来ない。Gohn達から見てContinentの反対側に配置していた戦力が、地上を走り、空を飛んでここまで駆けつけるのに時間がかかっているのだ。

『何を嘆いておる！　戦場では予想外の事が起きるのが当然である事を、忘れる程呆けたか！？』

　モジャモジャと癖の強い髪と髭を生やした、『Lightning Giant』Blateoがその名に相応しい雷をCuatroに向かって降らせながら、Gohnを叱責する。

　だが、その言葉に説得力をGohnは感じなかった。

『先走った一人は、貴-samaの息子だろうが！』

　Vandalieu達に攻撃を仕掛けたgiant、『Thunder Giant』RadatelはBlateoの息子の一人であった。

　だがBlateoは動揺せず、Cuatroへ攻撃を続行しながら『その通りだ！』　と叫び返した。

『我が息子Radatelは、亡き母の恨みを忌まわしきDemon Kingに思い知らせんと、雄々しく戦ったのだ！

　さあ、誇り高きZernoのbloodを引く者達よ！　Marduke、Ganpaplioの子等よ！　禍々しきSecond Coming of the Demon Kingに、堕落したGoddessの子の成れの果てに、今こそ我らの力を示すのだ！』

　Blateoの叫びに、allyが鼓舞され士気が高まる。tacticsを台noneにされたGohnも、彼の統率力は認めていた。妻をDemon Kingに殺された恨みでrunaway気味でなければ、GohnではなくBlateoが此処のCommandingを執っていた事だろう。

『だが、確かに失敗した策に固執している場合ではないか。ヌオオオオーリャアア！』

　土attributeのManaでGiantな岩を創りだしたGohnは、それをCuatroに向かって投げつけた。続いて『Beast King of Shells』や『Starfish Beast King』がChargeを敢行する。

　Cuatroはこれまでは持ちこたえていたが、Giantな岩や、Beast King自身の身をWeapon Equipmentにした攻撃に、そのDestinyは風前の灯かと思われた。

　しかし、小さな砦ほどもある岩はmidairに飛び出して来た女に粉々に砕かれ、Beast King達は正体不明のmagicで勢いを奪われてmidairで身動きが取れなくなってしまった。

　更に、Blateoの雷も出現した水の膜とぶつかり、なんと防がれてしまった。

『何だと！？』

『奴らがこちらの攻撃に対応し始めたのだ！　くっ、援軍は……Sirius達はまだか！？』

　驚愕するBlateoに、そう叫んだGohnは、頼りになるはずの仲間の姿を探し求める。だが、その彼らに向かってVandalieu達の反撃が始まった。

　Barrierを張って防ぎ、大砲や怪光線で牽制しながら、Vandalieu達は反撃、そして逃走の算段を練っていた。

「あの毒々しい海に行けば、何とかなるの？」

「ええ。あのpink色の所から、【Demon King Fragment】のsignを感じます。今も動いていないので、恐らく俺達に対する合図でしょう」

『Trapって可能性は無ぇのか？』

「あの海に飛び込む選択肢にだけ、死のsignを感じませんから、Trapではないでしょう。……偶然【Demon King Fragment】を宿したmonstersか何かが棲みついているだけ、と言う可能性はありますが」

『そうか。まあ、Trapだったら【Teleportation】でさっさと逃げちまえばいいだけの事だしな！』

『じゃあ、とりあえず何人か倒して包囲に穴を空けないとね！　ところであの大きな貝と星型は何かな？　美味しい？』

「あれは『Beast King of Shells』Halinshev、『Starfish Beast King』Repobillis。……少なくとも、Repobillisは不味いかと」

　そう短いtactics会議を終えたVandalieu達は、攻勢に出る事にした。

『まず、Transform！　【Familiar Spirit Demonic Advent】！』

『【Familiar Spirit Demonic Advent】！』

『そう言えば、何で私は降魔を覚えられないんだっけ？』

「Adventと降魔は、降ろしているのが神のFamiliar Spiritか、俺のsoul fragmentかの違いだけで、実質同じskillだからでしょう。JeenaならAdventでも、俺のCloneを降ろせるでしょう？」

『まあ、それもそうか。じゃあ、Transform！　『Familiar Spirit Advent』！』

　Transformation Equipmentを既に持っているZandiaとJeenaがTransformし、そうでない者もVandalieuのCloneやFamiliar Spiritをその身に降ろす。

　その時Gohnが投げたGiantな岩と、HalinshevとRepobillisの体当たりがCuatroに迫った。

『よっしゃ、ここは俺の――』

『私の出番だぁーっ！』

　Borkusを追い越して、TransformしたJeenaがCuatroから飛び出す。その背中に慌ててVandalieuのFlight補助型Demon King Familiarが張り付いた。

『Thank you！　【-Transcend Limits-】！　【Magic Shield -Transcend Limits-】！　そして【All Ability Values Enhanced (1)】で……【Shield Bash】！』

　Jeenaの逞しい腕のmuscleが更に膨張し、その腕が振るう盾と飛来する岩が衝突する。そして轟音を響かせ、岩が砕け散った。

　そして岩と同時に迫っていたHalinshevとRepobillisに対しては、Gufadgarnがspaceを捻じ曲げてやり過ごそうとしたが、その前にVandalieuが動いた。

「最近ふと思いついた術ですが……【Impact-Negating Barrier】」

　Vandalieuの周囲に、黒い靄のようなBarrierが出現する。だが、これではVandalieu自身は守れても、Cuatroを守る事は出来ない。

「そしてBarrierを手に、球状にして収束し、撃ちだす」

　Vandalieuのbody part全体を覆っていた【Impact-Negating Barrier】が、両掌の中に集まる。そして球状に丸まったBarrierを、それぞれこちらに迫ってくるHalinshevとRepobillisに向かって撃ちだす。

「名づけて【Barrier Bullets】。……まあ、Barrierを撃ち出すだけの、なんて事のない術ですが」

　後はそれを繰り返し、【Impact-Negating Barrier】を【Barrier Bullets】にして二柱のBeast Kingに向かってSustained Fireする。何せ全長百meterを超える巨体が自分から真っ直ぐ近づいて来るので、外れようがない。

　そして黒い球状のBarrierだらけになったHalinshevとRepobillisは、運動energyを全て吸われてmidairに制止する。

　更に上から降り注いでいたRoaring Lightningを、ZandiaとPrivelのmagicで創り上げた水のBarrierが防いだ。

『陛下-kunに聞いた雷を通さない純水って言うのと、普通の水を組み合わせて雷撃を誘導して逸らしているけど、結構キツイ！』

「Van -kun！　Orbia姉-sanをこっちに回すか、交代してくれない！？」

「では、前者で。それと、再調整したTransformation Equipmentをどうぞ。今度はJugarionのFamiliar Spiritが宿っています」

「本当っ！？　ありがとう、早速試してみるよ！」

　Water-AttributeのGhostのOrbiaが加勢し、更にPrivelは受け取ったTransformation Equipmentを早速Activateさせる。

「Transform！　これは……凄く馴染むよ、ボクのtentacleにピッタリ！」

　液体金属が繊維状になり、Privelの上半身とlower bodyのtentacleに絡みつき、Transformが完了する。

　どうやら、八つの首を持つJugarionのFamiliar Spiritは、八本のtentacleとその先端にDragonの頭部を持つPrivelと相性が良かったようだ。

「これなら大丈夫、雷撃はボク達に任せて！」

「好調なようで、producer冥利に尽きますね。では、俺は大技の為に力を溜めるので、ちょっと時間を稼いでください」

『御意！』

　Vandalieuの言葉に応えて、Bone Manがwhole bodyのboneをバラバラにして、身動きが取れないRepobillisに襲い掛かる。

『右舷怨狂砲の方々！　出番です！』

　同時に、同じように身動きが取れないままのHalinshevに向かって、Cuatroの右砲門が開く。

『させんぞ！』

『待てっ、突出するな！』

　身動きが取れない仲間を助けるために、金色の鎧を纏ったTrue giantや、『Great Vortex Dragon God』Zwoldoと似た、しかしより小柄な龍がCuatroに向かって行く。

　それをGohnは止めながらも、さらに激しく投石を行う。

『まさかこいつをgiantに使う日がくるとな！　【Dragon God Killer】ぃぃ！』

『【Revolving God Spear】！』

　だが金色の鎧を纏ったTrue giantは、Jeenaに遅れてCuatroを飛び出したBorkusが放った【Sword King Technique】のMartial Artsにより、胴を深く切り裂かれた。

　龍も、Mikhailの槍に胴を打たれ、scaleと肉が混じったblood飛沫を空に散らした。

『ぐおおおっ！　儂の鎧を易々と切り裂くだと！？』

『おのれっ！　……貴-samaはMikhail！　Undeadとなり、Demon Kingの手先に堕ちたか！』

　金色の鎧を纏ったTrue giantと龍は深手を負いながらもその場に止まり、それぞれBorkusやMikhailとphysical battleを繰り広げる。

　Gohnが投擲する大岩はJeenaに叩き落とされ続け、Blateoが放ち続けているRoaring LightningはPrivel達によって防がれている。

『『『■■■■■■！！』』』

　そしてHalinshevに向かって、Cuatroの右砲門が火を……絶叫を放った。

　右砲門とは、【Demon Kingのlips】と【tongue】、そして【lung】を組み込んだ、音波砲型Demon King Familiarだった。main bodyであるVandalieuが【Vengeful Berserker】Jobに就いた事で、音や叫びに寄る攻撃に補正がかかり、更にStatus Effect効果を乗せる事が可能になったため、専用のDemon King Familiarを設置したのだ。

　大砲型よりも射程距離は短く、瞬間的なAttack Powerも劣る。

『ぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ！？』

　だが、HalinshevのGiantな巻貝の殻のような、物理的に硬質な物には大砲と砲弾よりも有効だ。奇妙なscreechをあげるHalinshevの殻に細かなひびが走る。

「ギシャアアア！」

『ハッハァ！　殻が無ければこちらのものだ！』

『壺焼きにしてあげます！』

　そこにVandalieuのshadowから出現したGiantな黒いCentipede、Rank１２のMagic Steel Roaring Lightning Centipede KingにRank upしたPeteが突進し、更にLight AttributeのGhostで元Noble-born VampireのChipurasが光線を、Fire-AttributeのGhostのPrincess Leviaが炎を放つ。

　ひび割れた殻にPeteの角がthrust刺さってDeadly Poisonが流し込まれ、光線と炎で焼かれたHalinshevは再び絶叫をあげる。

『【Hollow Bone Blade Storm】！　ヂュゥ、どこに急所があるか分からん！』

　一方、Bone ManはRepobillisのbody partに己のbody partを構成するBone Bladesと剣を振るい、countlessの傷をつけていた。だがRepobillisはStarfish Beast Kingだ。True giantや龍とは違い、どこが急所なのか分かり辛い。

　更にstarfishはVitalityが強い生物で、その王であるRepobillisはbody partをBisectionされても再生する事が出来た。

『ギュイイイイイイ！』

　だが、whole bodyを切り刻まれて痛くないはずがない。奇怪な咆哮を上げ、body partを回転させたその勢いでBone Manを吹き飛ばそうとするが、Vandalieuの【Barrier Bullets】が残っていて思うようにいかない。

　Vandalieu達の反撃を受けて深手を負う者が続出するが、まだ倒れた者は一柱もいない。三分の一の数でここまで持ちこたえられるのは、流石はVandalieu相手に攻めの防衛戦を仕掛けるだけの事はあると言えるだろう。

　そんなGohn達の健闘を称えるように、勇壮な角笛の音色が響いた。

『Sirius、やっと来てくれたか！』

　Demon KingのContinentの方を振り返れば、そこには『God of War Horns』Siriusを先頭に十柱程のGodsの姿があった。

　Demi-Godと違いBodyを持たない神であるSirius達は、本来ならDivine Realmに限りなく近いspaceとなっているsealedされたGoddessの周囲以外では、地上で活動する事は出来ない。

　それを補うため、Gohn達はDemon KingのContinentの上空のspaceの一部を、出城のように半Divine Realmに変化させていた。これでSirius達神も、地上で戦う事が出来るのだ。

　当初の予定ではallyが集結し、Vandalieu達が半Divine Realm化したspaceに近づいたところで仕掛けるはずだった。

『ややDivine Realmから離れているが、ようやく本来のtactics通りの展開に近づいてきた！　まだ遠いがMadrozaもこちらに向かっている！　このまま勝つぞ！　HalinshevとRepobillisを助け、brothers達を援護しろ！』

　Gohnの号令にDemi-God達が咆哮で応える。彼等はSirius達の角笛や陣太鼓の音によってbody part AbilityがEnhanced (1)され、傷も癒されている。

　このままではVandalieu達はじわじわと追い詰められてしまう。

「皆、そのままで」

　その時、VandalieuがCuatroの船首に降り立ち、Left Armを斜め後ろに向ける。

「【World Breaker Hollow Cannon】」

　AldaのDungeonすら破壊し、『God of Records』Curatosを滅ぼした、Vandalieuが使うmagicで現在最も高い破壊力を誇る術がActivateした。

　しかも Vandalieuは、暗黒のManaの奔流を放ったまま、Left Armを斜め後ろから正面、そして右斜め後ろに向けて振り抜く。

『な、何だと！？』

『ギュイイイイイイイ！！』

『防ごうとするな！　避けろおおおおお！』

『ぐわぁぁぁ！　我が角笛が！？』

　戦場を一薙ぎされただけで、Gohn達は大きな被害を受けた。余波を受けただけでHalinshevの殻は完全に砕け散り、Cuatroに接近していたgiantや龍は四肢やtailに重傷を負って海に向かって落ちて行った。

　直撃を受けたRepobillisは五つの足の内、三つを粉微塵に砕かれてしまった。それでも生きているのは、驚異的なVitalityだと賞賛に値したが……。

『今だ！　【Hollow Bone Grand Wheel】！』

　whole bodyのboneを車輪型に組み替えて放つ、Bone Manの【Hollow Bone Swordsmanship】の奥義によって、残る二つの足と中心も粉々にされ、その命を終えたのだった。

　そしてRepobillisやHalinshevの貝殻のfragmentを、Gufadgarnがmagicで回収する。亜spaceに身をひそめるspace attributeのGodsはそれに気がついていたが……彼らはVandalieu達が逃走する時に備えていなければならないため、見守る事しか出来ない。

　Vandalieu達が戦利品を回収するのを妨害して、肝心な時にManaが足りず逃がしてしまったら元も子もないからだ。

「今です」

『総員、本船に帰還せよ！』

『Cuatro、目標海面に向かって全速前進！』

　だが、そんなspace attributeのGodsのpatienceは、無駄になりそうだ。【World Breaker Hollow Cannon】を限界以上に長く放ち続けたため、反動でchunk of meatと化したLeft Armを自ら切断し、【Demon King's Jaws】ですぐに食べたVandalieuの言葉に応えて、CuatroがDeadly Poisonの海に向かって奔り出した。

『ぎぃぃぃぃぃぃ！』

　【Familiar Spirit Demonic Advent】をActivateさせ、黒いオーラを纏いながらCuatroが空を奔る。

『BAKANA！　【Teleportation】以外の方法で逃げるだと！？』

『だから言ったであろう！　戦場では何が起きるか分からんと！』

　Gohnが計算外の事態に驚愕しながら、慌ててCuatroを止めようと自ら動く。Blateoもそれに続いた。

　だが、originally距離を取って戦っていたGohnとBlateoでは、Cuatroに追いつく事は出来ない。

『ぬおおおお！　儂に任せろ、親父ぃ！』

『ＧＡＡＡＡＡ！』

　卵弾や怪光線を受けて海に没していたはずの『Thunder Giant』Radatelと、『Great Vortex Dragon God』Zwoldoが海から再び現れ、Cuatroの前に立ちはだかろうとする。

『【極氷山】！』

「ぶっつけ本番だけど、【氷竜群推参】！」

「ギシャア！」

　だが、RadatelとZwoldoにZandiaとPrivelのmagicによって創りだされた氷山と氷の多頭竜が、そして上半身を伸ばしたPeteの角が直撃する。

　満身創痍だったRadatelとZwoldoはそれらに耐えきれなかった。特に【Dragon Devourer】skillを持つPeteの攻撃と角から分泌されるDeadly Poisonを受けてしまったZwoldoは、断末魔のscreechをあげる間もなくbody partを二つに裂かれて力尽きた。

『すまん、親……』

　そしてRadatelも長く堪える事は出来ず。Cuatroが放ったバリスタの矢を受けて力尽きた。

『おのれ！　よくも倅を！』

　激怒したBlateoが猛追するが、Cuatroはそのままpink色の海面に突っ込む。

「【Disinfect】、超連続Activate」

　その刹那、VandalieuはDeadly Poisonの海に【Disinfect】のDeath-Attribute Magicを放つ。Humanに害がある物質が取り除かれ。pink色の海の一部が普通の海水になった。

　その海水の中に、何か膜のような物に包まれたMerfolkの姿がある事に気がついた時には、Cuatroは海に着水し、そのまま潜航していた。

《【Hell King Magic】、【Super Rapid Regeneration】、【Self-Regeneration: Cannibalism】、【Augmented Attribute Values: Cannibalism】、【Precise Mana Control】、【Scream】、【Demon King Artillery Technique】skillのlevelが上がりました！》

《【Alchemy】が【God Alchemy】skillにAwakeningしました！》

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・Name: Pete

・Rank: １２

・Race: Magic Steel Roaring Lightning Centipede King

・Level: ６０

・Passive skills

Hunger Resistance：３Ｌｖ

Self-Enhancement: Subordinate：１０Ｌｖ

猛Venom Secretion (Neurotoxin): Jaws：２Ｌｖ(Venom Secretion awakened into！)

Wind Attribute Resistance：１０Ｌｖ(ＵＰ！)

Body Super Enhanced (1)：exoskeleton、角：２Ｌｖ(Enhanced Flesh awakened into！)

Monstrous Strength：３Ｌｖ(ＵＰ！)

Self-Enhancement: Guidance：６Ｌｖ(ＵＰ！)

Rapid Healing：６Ｌｖ(ＮＥＷ！)

Strengthened Attribute Values: eating prey：５Ｌｖ(ＮＥＷ！)

Night Vision(ＮＥＷ！)

・Active skills

Silent Steps：１Ｌｖ

Fierce Charge：１Ｌｖ(Charge awakened into！)

-Transcend Limits-：３Ｌｖ(ＵＰ！)

Armor Technique：９Ｌｖ(ＵＰ！)

Roaring Lightning：２Ｌｖ(ＵＰ！)

Coordination：６Ｌｖ(ＵＰ！)

High-Speed Running：１Ｌｖ(ＮＥＷ！)

Familiar Spirit Demonic Advent：２Ｌｖ(ＮＥＷ！)

・Unique skill

Dragon Devourer：９Ｌｖ(ＵＰ！)

Zanalpadna’s Divine Blessing

Vandalieu’s Divine Protection

・Monster explanation:：Magic Steel Roaring Lightning Centipede King　Luciliano著

　Rank１２にまで至り、前Centipede未到かもしれないRank１３まで目前に迫ったPete。CentipedeのBeast Kingなるものが存在するのか、文献には記されていない。しかし、もし存在するとしても、もうすぐ並ぶだろう。

　かなりの巨体で、体長は数十meterに及ぶ。その姿が師Artisanのshadowから現れる-sama子は、私でもつい「師Artisanのmain bodyが現れた！」と思ってしまう程である。

　これはPeteの腹部にくっついて、Pseudo-餌のふりをしてGizaniaを助けた事があるepisodeのせいだろう。師Artisan本人にそんなつもりはなかったようだが。

　Dragonではなく本物の龍を喰らった事で、今後もさらなる成長が期待できる。

　ちなみに、彼がHigh-Speed移動する際はtailを咥え輪になって、回転しながら移動する事もあるらしい。

・Name: Privel

・Age: １９

・Title: none

・Rank: ９

・Race: Scylla Origin Hi-Druid Princess

・Level: ０

・Job: Magical Shaman

・Job Level: ０

・Job History: Apprentice Shrine Maiden、Shrine Maiden、Mage、Spiritual Mage、Water-Spirit User、Tentacle Warrior、Transformable Gear Warrior

・Passive skills

Underwater Adaptation

Dark Vision

Enhanced Body Part (Lower body half)：７Ｌｖ(ＵＰ！)

Ink Secretion：４Ｌｖ(ＵＰ！)

Mysterious Strength：４Ｌｖ(ＵＰ！)

Automatic Mana Recovery：８Ｌｖ(ＵＰ！)

Mana Recovery Rate Increase：６Ｌｖ(ＵＰ！)

Mana Enlargement：４Ｌｖ(ＵＰ！)

Rapid Regeneration：１Ｌｖ(ＮＥＷ！)

Self-Enhancement: Guidance：４Ｌｖ(ＮＥＷ！)

Enhanced Magic and Attack Power when Equipped with : Medium(ＮＥＷ！)

Enhanced Attribute Values: Transformation：１Ｌｖ(ＮＥＷ！)

・Active skills

Farming：４Ｌｖ(ＵＰ！)

Unarmed Fighting Technique：４Ｌｖ(ＵＰ！)

Dancing：５Ｌｖ(ＵＰ！)

Singing：３Ｌｖ(ＵＰ！)

Dismantling：３Ｌｖ(ＵＰ！)

No-Attribute Magic：３Ｌｖ(ＵＰ！)

Water Dragon Princess Magic：１Ｌｖ(Water-Attribute Magic awakened into！)

Earth-Attribute Magic：７Ｌｖ(ＵＰ！)

Mana Control：８Ｌｖ(ＵＰ！)

Chant Revocation：３Ｌｖ(ＵＰ！)

Spirit Magic：６Ｌｖ(ＵＰ！)

Parallel Thought Processing：３Ｌｖ(ＵＰ！)

Ice Breath：７Ｌｖ(ＮＥＷ！)

Housework：１Ｌｖ(ＮＥＷ！)

Familiar Spirit Demonic Advent：１Ｌｖ(ＮＥＷ！)

Silent Steps：３Ｌｖ(ＮＥＷ！)

・Unique skill

Merrebeveil’s Divine Protection

Jugarion 's Divine Protection

Vandalieu’s Divine Protection(ＮＥＷ！)

・race introduction：Scylla Origin Hi-Druid Princess　Luciliano著

　上記のStatusは、Cuatroが海中に逃げ込むのに成功した後、彼女がRank upしたものである。

　Rankは９に、そしてWater-Attribute MagicがAwakeningし、【Familiar Spirit Demonic Advent】skillも獲得している。順調に成長しているのは喜ばしい事なのだろう、本人にとっても。

　secondary nameも、今はないが今後幾つか獲得するに違いない。

　まあ、将来獲得するだろうsecondary nameや、race名やskill名についてとやかく言うのは止めておこう。もう少し時間がたって、彼女が落ち着くまで。彼女の心と私の身の安全の為に。

　……師Artisanは、何故彼女のlower bodyに締められて平気なのだろうか？