『いたぞ!』
『追えっ! 地上にAdventさせるな!』
Alda's FactionのGodsのDivine Realmでは、大騒ぎになっていた。
『God of Mountains』Borgadonにsealedされていると思われていた、二柱の邪悪な神、『Evil God of Robbery』Forzajibarと『Evil God of Cannibalism』Zeezoregin。それが実際には、ZeezoreginがBorgadonとForzajibarを喰ってAbsorptionし、sealedされているように偽っていた。
それが明らかになったためである。
愕然としたGodsだったが、すぐに自分達の中に巣食っていた間者を捕まえにかかった。
間者とは、『God of Mountains』BorgadonのFamiliar Spirit。そう偽っていた、ZeezoreginのFamiliar Spirit達の事だ。彼のFamiliar Spirit達は、Camouflage Humanのように姿を自在に変化させ、他のFamiliar SpiritをAbsorption同化するようなAbilityは持たないが、優れたspyだった。
十万年以上、Godsの目を欺き続けたのだから。Familiar Spiritの中には他の土attributeのGodsに謁見し、何度となく直接言葉を交わした者もいたのだが、その正体が邪Evil God (P)の走狗である事を気がつかれる事はなかったのだから。
『これで全てか?』
『少なくとも、我々の手が及ぶ範囲に存在するFamiliar Spiritはこれで全てだ。尤も、残っていたのはegoを持たない、Manaで創られたFamiliar Spiritばかりのようだが』
『事前にばれる事を予想し、己の近くに引き戻していたという事か……Pile of Lawを打たれても、main bodyにimpactが出ないように。なんと狡猾な奴だ』
Alda's FactionのGodsに仕えるHeroic spirit達は、捕獲したZeezoreginのFamiliar Spirit達を見降ろしながら、悔しげに顔を歪ませる。数だけで考えれば中々の戦果だが、実際は切り捨てられたlizardのtailを拾い集めたのと変わらないのだから、当然だろう。
『何故約十万年もの間、Godsにとっても長い時間、奴らの正体に誰も気がつかなかったのだ。幾ら、AbsorptionしたBorgadonのManaやDivinityを利用していたとしても、おかしいではないか!』
LambdaのGodsは全知全能、万能無限からは遠い存在だ。しかし、Humanを超越した存在である事に違いはない。
そのGodsならもっと早く、Zeezoreginの存在に気がつく事が出来たのではないか?
『奴の存在がもっと早く明らかになっていれば、『God of Thunderclouds』Fitun -donoも自棄を起こす事はなかっただろうに……!』
Wind-Attributeの神に仕えるHeroic spiritが、そうDestinyの皮肉を嘆いた。本物の戦いから遠ざかった故に、神としての道を踏み外したFitunがZeezoreginの存在に気がついていれば、彼は邪Evil God (P)との戦いに嬉々として赴き、それで満足していたかもしれない。
神にあるまじき最期を迎える事も、なかったのではないだろうか? そう思うHeroic spiritに、槍を持っているHeroic spiritは首を横に振った。
『無理を言うな。確かにGodsなら、邪悪な企みに気がつく事が出来るだろう。だが、逃げた者達も含めてZeezoreginのFamiliar Spirit達の頭の中に、邪悪な企みが無いのでは気がつきようがないだろう』
『何を言っている!? 邪Evil God (P)が邪悪ではないとでも言うのか!?』
『違う。ただ単に、俺達が捕まえたFamiliar Spiritも、逃げたFamiliar Spiritも、この十万年間普通のFamiliar Spiritと同じ事しかしていなかったから、怪しいとGodsですら疑わなかったのだと言いたかったのだ』
『な、何だと? そんなはずが……』
言われたHeroic spiritは思い返してみるが、ZeezoreginのFamiliar Spirit達は十万年の間怪しい言動を見せた事はなかった。それどころか、極めて真面目にFamiliar Spiritとしての務めを果たしていたように見えた。
特定の情報について不自然な調査をしたり、手に入れた情報を秘匿したり、偽情報を他のGodsのFamiliar Spiritに流して混乱を引き起こそうとしたり。そんな事は何一つしていない。
自分のmaster以外のGodsにも敬意を持って対応し、このworldの維持管理を『眠っている』と評していたmasterのBorgadonの分も調整し、Vandalieuに関する情報も残らず報告していた。
『確かに……おかしなところが一つもない』
『ここ数日は-sama子がおかしかったが、それは事を起こす事をZeezoreginから伝えられていたからだろう』
『では、こいつ等は何がしたかったんだ?』
斧を肩に担いだHeroic spiritが訝しげな顔でchinに手を当てると、他のHeroic spiritが答えた。
『『God of Law and Life』Aldaを頂点とする、Godsの動向を探るためだろう。自身が疑われていないか、Godsに大きな隙がないか確かめるために。……普通のFamiliar Spiritも、主である神に見聞きした事を報告しているので、これも怪しい動きとは言えないがな』
『それだけなのか? やろうと思えば、大規模な悪事も働けただろうに。我々は誰一人奴の正体に気がついていなかったのだから』
『確かに、Demon King Guduranisに率いられていた邪悪なGodsの一柱とは思えない、cowardとすら感じる程の慎重さだ。Familiar Spiritはcertainly、僕のCamouflage Human達にやらせてきただろう事も含めても。
だが、そのcowardなほどの慎重さのせいで、Zeezoreginの存在に誰も気がつかなかったのだろう?』
槍を持つHeroic spiritの言葉に、他のHeroic spirit達も『確かに』と頷いた。今回の一件……ZeezoreginがVandalieuの【Demon King】skillを狙って起こした事件がなければ、Godsは今もZeezoreginの正体に気がついていなかっただろう。そして数百年後か数千年後か、いつかHeroic spirit達の言う『大規模な悪事』をZeezoreginが起こしていたかもしれない。
『それを考えれば、今回はVandalieuのお蔭という事になるのか。複雑な気分だな。LukeやJoshuaを含めた、数多のHeroic spiritを滅ぼしたDemon Kingに救われるとは』
『フンッ、Demon Kingと言っても奴はHumanだ。another worldからのReincarnatorであっても、侵略者ではない。このworldそのものがどうにかなってしまえば、奴自身も困る。それだけの事だ。恩義を感じる必要はない』
『しかし、これからどうする? 我々は見ているだけでいいのか? もしZeezoreginが勝ち、VandalieuをAbsorption同化すれば、とんでもない事になるぞ』
『その逆でも、とんでもないことになる。VandalieuがZeezoreginを喰えば、奴の力は増すばかりだ』
Heroic spirit達がそう言いだすが、槍を持つHeroic spiritは溜め息を吐いた。
『見ているだけでと言うが、見ている事しか出来ないの間違いだろう。地上にAdventしようにも、我々の神's Divine Protectionを受けたHero Candidate達は、Alcremの都から離れて一人も残っていない。『Holy Wastelands』周辺も含めてな』
Godsは育ちきっていないHero Candidateを害されないよう、彼らをAlcremから離れた場所に向かわせ、Vandalieuから遠ざけた。
誘導に失敗してAlcremから三日程しか離れていない、Moksiの町に向かった者達もいるが、今から彼等をAlcremに戻らせても、間に合わないだろう。
『確かに、その通りだが……Demon Kingに託すくらいなら、いっそ!』
『自力でAdventするような自棄は起こさないでくれ。起こしたとしても、最悪の場合お前の言うDemon KingにAdventする途中で撃ち抜かれて終わる』
同僚を止める槍を持ったHeroic spiritだが、今の状況に思う事がないわけではない。
『それよりも、まず捕まえたこいつ等をsealedして貰うため、Godsの元に戻るのが先だ。その後は、恐らく他の邪悪なGodsのsealedが正常かどうか確かめる事になるだろう。第二第三のZeezoreginが潜んでいたら、それこそworldの命運に関わるからな』
しかし、自分達がDemon Kingと呼び、Heroic spiritや神の魂を喰ったVandalieuに任せるしかないのが現実だった。
出来れば共倒れになって欲しいところだが、そうはならないだろうと思いながら。
三代目Demon Kingをself-proclaimedするZeezoreginの野望は、Demon King Guduranisになり代わる事だが、実はそれでもまだ通過点に過ぎない。
Demon Kingとなり、その力を使ってGodsの頂点をself-proclaimedする『God of Law and Life』Aldaを喰らってAbsorption同化する。
それによってZeezoreginは、『Demon King』であると同時に『God of Law and Life』、このworldの光と闇の双方にReignし、人類を支配する唯一無二の存在となるのだ。
そしてworldと人類を管理する。意味もなく滅ぼすような真似はしない。このworldが無くなれば、Zeezoreginも困るのだから。worldの管理は今まで通り行い、人類が滅亡しないよう守護もするつもりだ。
『Demon King』としてのZeezoreginはmonstersをCreationし、災害を起こし、Diseaseを流行らし、愚か者を戦乱に駆り立てる。災いを起こして人類が増え過ぎないよう、力をつけすぎないよう間引いて管理する。
そして『God of Law and Life』としてのZeezoreginが人々の祈りに応えて、believerの中にいる英傑にblessingsを与えてmonstersを倒させ、災害やDiseaseから立ち上がり復興するための力を与え、戦乱に傷ついた人々を癒す。
人類は『Demon King』Zeezoreginを畏怖し、救いを『God of Law and Life』Zeezoreginに求め祈る。
人類の祈りと畏れ、両方を独占する存在となった時、このworldはZeezoreginへ捧げるための食料をProductionする人類牧場となるのだ。
そのために十万年以上の時間を、Evil God (M)とは思えない程大人しく過ごした。このworldは何れ自分が手に入れる牧場、これはその為の実験……予行演習だと思えば、家畜である人類を繁栄させるために悩むのも、下僕であるCamouflage Humanを動かすのも、苦ではなかった。
実際、人々はsealedされたEvil God (P)である『Evil God of Robbery』Forzajibarを恐れ、『God of Mountains』Borgadonに祈りを捧げた。どちらもZeezoreginである事を知りもしないで。
このマッチポンプが上手く機能すると確かめたZeezoreginは、具体的に自分がworldの闇と光にReignするための策を練った。
そして潜伏している間に本拠地である『Holy Wastelands』を、本物の聖地だと思わせ、Human達に【Demon King Fragment】や邪悪な神のsealedを自主的に納めさせようとし、幾らかは成功した。
後は傷を癒し、力を蓄えるだけだ。そして数百年後、再びAldaとVidaが争い出したら寄り代に宿って、各地の【Demon King Fragment】のsealedを奪い、それらの力を使い、Alda達Godsを倒してAbsorption同化して更に力を高めるつもりだった。
もしVida's FactionとAlda派、両勢力のGodsが再び大きな争いを始めていれば、Zeezoreginは野望達成のために動き出していただろう。
だが、Vandalieuがreincarnationした事で、全ての歯車が狂いだした。驚くべき速さで力を身につけ、Guduranis同-samaに魂を砕き、Godsにすら滅びをもたらすanother worldからのReincarnator。
Alda's FactionのGodsを倒し、勢力を弱めてくれた事自体は好都合だが、Demon King Fragmentを集め、次々にAbsorptionしているのは都合が悪かった。
何れ、この『Holy Wastelands』にも来るに違いない。その時Zeezoreginがsealedされていない事や、Camouflage Humanの存在に気がつかれたら、十万年以上の努力は全て水泡に帰す。
まずVandalieuに喰われないよう逃げねばならないが、逃げ延びても僕のCamouflage Humanと人々からの信仰を失う。
更に、Aldaの『Pile of Law』から逃げる為、逃げ続けなければならない。
それぐらいならVandalieuを倒して喰らい、Demon King FragmentとVandalieuの力を手に入れ、そのまま『God of Law and Life』Aldaをも喰らうと言う、一見無謀な策に出るとZeezoreginは決めた。
少しでも勝率を上げるために、VandalieuがAlcrem Dukeと会談を行うこの日を決行の日と定めた。
Alda's FactionのGodsが自身のHero Candidate達をAlcremから遠ざけ、更にCamouflage Humanを使って偽Face-Stripping Demonをでっち上げ、人々からAldaが司る法への信用を落とした。そして人々がFace-Stripping Demonを義賊として賞賛しても、逆に社会不安を煽る賊として畏れても、Zeezoreginの力となる。
そして遂に【Demon King】skillを、VandalieuをDemon Kingたらしめているskillを手に入れたのだ。
『さあ、恐れおののくがいい! これが新たなるDemon Kingの力だ! ふはははははははは!』
寄り代に宿ったZeezoreginが、哄笑をあげると、それに合わせて彼のBodyが膨れ上がった。ひょろりとした四肢が、見るからに薄かった胴体と首回りが、太く逞しくなる。
それを見たVandalieuは、Zeezoreginが何をしたのかピンときた。
「【Demon King Fragment】ですか」
『正解だ。この十万年の間、Human達が我の下へ届けてくれたものを、【Absorption同化】したのだ!』
当初、Zeezoreginの策では、【Demon King Fragment】をAbsorption同化していくと言うものだった。
他のfragmentの使用者と違い、【Demon King Fragment】をAbsorption同化によってZeezoreginの一部としたため、fragmentがrunawayする事はない。……fragment一つをAbsorption同化するのに、千年以上かかるのが難点だったが。
『だが、貴-samaの【Demon King】skillによって、これからは【Absorption同化】が間に合わなかったfragmentも使う事が出来る。ハハハハ!
更に、我が僕達が十万年かけて集めたskillを合わせれば、貴-sama等を倒す事も不可能ではない!』
Zeezoreginは、『Holy Wastelands』に残っていたCamouflage Human達を自身の寄り代にAbsorptionし、そのskillを全て宿していた。優れたskillはGordiとその補佐である『partner』に渡していたため、殆どのskillは5level以下だ。
しかし、同じskill同士を次々にintegrationさせ、levelを強引に上げていく。
『さあ、古きDemon Kingよ! 王座を明け渡してもらうぞ!』
存在感も、物理的な体積も倍以上に膨れ上がったZeezoreginが、隙のない踏み込みで間合いを詰め、拳を振るおうとする。
「【Death Cannon】」
その前に、Vandalieuが【Death Cannon】をManaのごり押しでActivateさせた。しかし、黒い光線はskillのlevelが足りないためか、収束が途中で乱れてcountlessの【Death Bullet】に変化して飛び散った。
『ぬぐあっ!?』
不意を突かれたZeezoreginは足を止めて回避に専念するが、散弾の幾つかを受けてしまう。その彼に、Gufadgarnが攻撃を仕掛けた。
「貴-sama如きが、至高なる御座につこうなど、arroganceにも程がある。身の程を弁えよ」
ElfのBishoujoにCamouflageした寄り代の姿を現し、縦に裂けて体内の亜spaceに収納している蜘蛛の脚に似た器官を繰り出した。
小柄なShoujoの中にあったとは信じ難い長さと太さの蜘蛛の脚、その先端に生えたclawsが縦横無尽に振るわれ、Zeezoreginを攻め立てる。
『至高なる御座だと!? 貴-samaが崇拝していたのはDemon Kingではなく、Zakkartであったはずだぞ!』
しかし、Zeezoreginは【Unarmed Fighting Technique】のMartial Arts【Flowing Willow】でGufadgarnのArthropod Legsを捌き、逆に掴みとって圧し折ってしまう。exoskeletonが砕け、青い体液が飛び散る。
「その通りだ。偉大なるVandalieu Zakkartが在る座こそ、至高なる御座である」
しかし、痛みを感じないのか、Arthropod Legsを何本か折られる程度では大したDamageにならないのか、その声に動揺は見られなかった。
「……別にDemon Kingの座自体は渡しても構わないのですけどね、俺は。ところで、足をeating preyされたらskillを奪われるのではないですか?」
「その危険を予想したので、まずは私が。私はGufadgarnの寄り代。skillを奪われても、後日また寄り代に宿り直せば元通りです」
Gufadgarnの寄り代にとって、Arthropod Legsの数本程度はHumanにとっての小指程度でしかない。Camouflage Humanにeating preyされたとしても、skillを奪われる事はないはずだ。
しかし、相手はCamouflage Humanではなく、そのCreatorであるZeezoreginの寄り代だ。Camouflage Humanよりも強力なskill強奪Abilityを持っていても、おかしくはない。
それを確かめるために得意なSpace-Attribute Magicではなく、彼女はphysical battleで挑んだのである。
「しかし、この-sama子ではその危険性は無いようです。邪悪One Nearest Godとは言え、skillの強奪はCamouflage Humanと同じと見るべきかと」
圧し折ったArthropod Legsをeating preyする-sama子がない事から、Gufadgarnはそう判断した。
『抜かせっ。貴-samaのskillに興味を覚えんだけだ!』
そう言いながら、更に繰り出されたArthropod Legsを叩き折るZeezoregin。しかし、その言葉はただのハッタリで、実際はGufadgarnの判断が正しかった。
skillの強奪は、Zeezoreginがoriginally司っていた『Cannibalism』に、彼がAbsorptionしたForzajibarが司っていた『強奪』が合わさった事で、偶然誕生したAbilityだ。
『Magic God of Time and Arts』Ricklentが作り上げ、Demon King Guduranisが干渉し、そして『Statusの神』達が運営するStatus system。彼らのskill強奪は、そのsystemからすれば不正利用だ。
そのためか神であるZeezoreginも、skill強奪に関してはCreation物であるCamouflage Humanと同じ程度でしかない。彼が『Statusの神』を喰らえば、変わるかもしれないが……今は、これが限界である。
「私のSpace-Attribute Magicに、貴-samaが興味を持たない訳がない」
しかし、Zeezoreginのハッタリも、Gufadgarnの自負の前には脆くも崩れ去った。
『そう言う事なら、もう-sama子見をする必要はない!』
そう叫んで前に出たのは、首にチョーカーを嵌め、拘束具と鎖を連想させる鎧に身を包んだ女だった。
『Vandalieu -samaになり代わろうという不敬、Vandalieu -samaの腹を満たす事で償うがいい!』
Moksiの犯罪organizationをほぼ完全に掌握したため、一日休暇を取ってVandalieuのshadowに潜んでいたVampire Zombie、『The Eclipse Emperor’s Hound』Islaである。
『ガアアア! Pauvinaの分もっ、殺す!』
『『『アアアアアアア!』』』
更にAlcrem Duke達にはまだ刺激が強いだろうと、Pauvinaと一緒にshadowから出なかった、複数のHumanやmonstersの死体を繋ぎ合わせて創られたRapiéçageと、Hydraの首にそれぞれ異なるraceの美女の上半身を縫い付けて創られたYamataが加わる。
『Undeadまで連れ込んでいたとは……!』
嫌悪感も露わにZeezoreginが叫ぶ。
まだVandalieu達は気がついていないが、彼のskill強奪が可能な対象に、Undeadは含まれていない。Undeadはそもそも生きておらず、Humanだった者であって、Humanではないためだ。
だからこそ、ZeezoreginはVandalieuが邪魔なUndeadを連れてこないだろう都で、Gordiにskillを奪わせたのだが……。
「ばれなければいいのです、ばれなければ」
Vandalieuの順法Mentalは、理由がなければ破らないが、相応の理由があれば破ってもやむない、と言う程度だったため、彼は強力なUndeadと戦うfeather目になっていた。
しかし Zeezoreginは、同じ神を二柱Absorptionした邪Evil God (P)だ。TransformしたIslaの【Slaughter Sword Technique】やRapiéçageのMysterious Strength、Yamataの多重音波砲を受けても大きなDamageは負わず、すぐに対応しようとする。
だが、それでも遅すぎた。
「temple内、及び周辺に生命反応none。巻き添えが出る心配もないので……【大骸炎獄滅連弾】、収納」
Vandalieuの周囲に一つ一つがGiantな黒い炎で出来た髑髏が出現し、次の瞬間光に逆らって形を変え、伸びたshadowにIsla達の姿が飲み込まれる。
『っ!? 取り戻したばかりのmagicで、これ程の術を行使できるはずが――!?』
「これは【Divine Spirit Magic】ですから。では、宜しく」
『はい! 皆行きますよ!』
黒い髑髏に姿を変えたPrincess Levia達がZeezoreginにChargeしていく。嘗て、Hartner Duchyに存在したSlave鉱山を消滅させた大magicによって、Zeezoreginとその背後にあったtempleが飲み込まれ、轟音が響き渡った。
これで終わったかと思われたが……土煙を割くようにして黒い刃が飛び出してきて、Vandalieuに迫った。
Vandalieuが去った後の別邸での戦いは、早くも決着の時が迫っていた。
「ええい! 奴らにだけでかい顔をさせるものか! 我が【Knight of Flames Sword Technique】で塵にしてくれる!」
『Knight of Roaring Flames』Brabatieuが、Gordi 's ancestor父よりも前の『Knight of the Crumbled Mountain』の姿のCamouflage Humanに切りかかる。
「確かにっ、このままじゃ良いところがない!」
『遠雷のKnight』Sergioが、自身の大伯母の姿にCamouflageしたCamouflage Humanと切り結びながらそう同意する。
彼等『Alcrem Five Knights』は、Samの中にDukeが保護されたため、Dukeの護衛をRalmeiaに任せ、前線に出ていた。
「舐められたものだ。お前達の腕は、今までの『Alcrem Five Knights』の平均的な水準から出るものではない」
「腕は我々の方が若干だが、優れている。この意味が分かるな?」
Camouflage Human達はそう言いながら、それぞれBrabatieuとSergioに攻撃を繰り出す。その言葉通り、彼らの動きは洗練されていて無駄がなく、敵ながら見事な武術だと思わせる。
しかし、Gordiの先祖役が放った鋭い斬撃はBrabatieuの剣に「ぬぅん!」と受け止められ。ジスティナの隙が無いはずの槍捌きを、Sergioが盾で回避する。
「確かに技は見事。地力も十分、だが同じ『Alcrem Five Knights』で、そこまで実力に違いが出る訳なかろうが!」
Brabatieuの言う通り、歴代『Knight of the Crumbled Mountain』を務めたCamouflage Human達は、ある一定以上に強くならないようにしていた。それは、表舞台で活躍しすぎるとGodsの注目を浴び、Camouflage Humanである事が暴かれる可能性があったからだ。
「こっちは本物の大伯母上と同じskillにAbility Valuesなんだろうが……お前が使っているのは、うちの家に伝わるSpear Techniqueだ! お蔭で他の武術より先が読みやすいぜ!」
そして他者からskillを奪う事が出来るCamouflage Humanは、それ故に自力で独自の武術やmagicを編み出す事を苦手としていた。そのため、skillを奪った後自らの武術に組み込むような事はせず、そのままの方向性で使い続けていた。
「皆の偽物は、これで全部か」
「ほぼ見かけ倒しでござったな。Simon -dono達も、Transformしたら一気に勝てたようでござるし」
Camouflage Humanの屍を乗り越えて、GizaniaとMyuzeが息を吐く。Camouflage Human達はMoksiの町でDarcia達が披露したTransformation Equipmentについても知っていた。しかし、当然だが知っているだけでその機能を再現する事は出来なかった。
……見た目だけは再現できたので、見た目だけTransformする偽物もいたが。
「Zadiris……ボクが偽物を倒すのが遅れたばっかりに、知らない所でTransform姿を披露する事になっちゃってごめんね」
magicとBreathで氷像と化した偽Zadirisを砕きながら、Privelは本物のZadirisに詫びていた。
だが、彼女達の活躍もあって、残っているCamouflage HumanはBrabatieu達が相手をしている、過去のHumanにCamouflageした数人だけだ。既にGordiの『partner』も倒れている。
「最早目的は果たした! 我等Camouflage Humanは、Creator Zeezoregin -samaの駒に過ぎん。このまま貴-sama等を足止めする事に、我々の命は費やす!」
新しくCamouflage Humanを産みだす事を止めたGordiが、TransformしたDarciaと鍔迫り合いを演じながらそう宣言する。
その瞳には死に対するhorrorはない。
「それは、立派な覚悟だと思うわ。でも、私達を足止めする事に意味があるとは思えないのだけど?」
「貴-sama等ほどの戦力を足止めする事に、意味がないはずがない」
「まあ、普通ならそうなのかもね。でも、あの子にはallyが多いのよ!」
乾いた音がして、Gordiの剣にDarciaが持つ戦闘用包丁が食い込む。彼の剣は、倒れた『partner』から回収した宝剣なのだが……。
「くっ! Superior Skillの所有者は厄介だな。【白炎獣推参】! 【氷竜推参】! 【鋼の連刃】!」
このままでは宝剣が切断される。そう見て取ったGordiは、【Chant Revocation】skillでmagicをActivateさせ、超高熱の炎で出来た狼に、氷で出来たDragon。そしてcountlessの刃を出現させる。
彼らCamouflage Humanは奪ったskillを分割する事は出来ないが、skillが同じならintegrationする事は可能だ。それによってGordiは自身のskillのlevelをある程度上げている。
しかし、Superior SkillにAwakeningしているのは、originally彼自身がAwakeningさせた【Shield Technique】と【Armor Technique】のSuperior Skill、【崩山 Shield Technique】と、【山壁守護術】だけだった。
Superior SkillへのAwakeningはskillの熟練度だけではなく、所有者自身の経験が必要なのだ。1levelや2levelのskillを数十、数百integrationしても届きはしない。
更に、同じ名称のskillでも中身は全く異なる事がある。
【Sword Technique】で例えれば、rapierのような細身の剣を使う刺突主体の【Sword Technique】と、バスタードswordのような大きな剣を振り回す【Sword Technique】。両者はsystem上の呼称は同じSword Techniqueでも、中身は全く異なる。
こうした中身が異なるskillは、名称が同じでもintegrationする事が出来なかった。
しかし magic系skillはattributeが同じなら、大体integrationする事が出来る。それを利用してDarcia達を攻撃しようとするGordiだったが―
「【氷腕群推参】!」
「えぇぇぇぇぇい!」
「【-Transcend Limits-】、【Thousand Blades乱斧】!」
しかし、炎の狼はPrivelが作り出したcountlessの氷の腕によって押しつぶされ、氷の竜はPauvinaのOrichalcumの棍棒で砕かれ、countlessの刃はValdiriaのMartial Artsによって阻まれた。
「あなたは逃がすと厄介そうだから、生け捕りなんてことは言わない! 【微塵斬】! 【雷grip talon】!」
Darciaの包丁が閃きGordiがwhole bodyからblood飛沫を上げ、【Chaos】によって猛禽類のclawsが生えた足による蹴りが腹に減り込む。
「こ、こうなれば……貴-samaのskillを道連れに!」
死が目前に迫っている事を悟ったGordiは、Vandalieuにしたように腹部を変化させDarciaの脚をeating preyしようとした。
「っ!?」
だが、Vandalieuの腕と違って、DarciaのOrichalcum製のboneは切断する事が出来なかった。
「貴-sama、このboneは!?」
「私があなたとphysical battleをしていた理由が分かった?」
Darciaは脚を、胴体に生じた口に咥え込んだままのGordiごと上げると、動きのとれない彼の首を戦闘用包丁で刎ねた。
これで、ここの戦いにはほぼ決着が着いたのだが、その時遠くから爆音が響いた。
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・Name: Gizania
・Age: 38age
・Title: 【Military Princess】(NEW!) 【Cow Princess】(NEW!)
・Rank: 9
・Race: 大Ushioni Samurai Master(Arachne Large-build)
・Level: 90
・Job: Katana Shrine Maiden
・Job Level: 7
・Job History: Apprentice Warrior、Warrior、Swordsman、Samurai、Magic Sword User、Samurai Master、Onimusha、Berserker、Spider Legs Warrior
・Passive skills
Dark Vision(Night Visionから変化!)
Monstrous Strength:1Lv(Mysterious Strength awakened into!)
Enhanced Agility:7Lv(UP!)
Katana weapon equipped, then Attack Power Augmented (2) : Medium(Katana weapon equipped, then Attack Power Enhanced (1) awakened into!)
Enhanced Body Part (Carapace, compound eyes, body fur):9Lv(UP!)
Strengthened Attribute Values: Loyalty:6Lv(UP!)
Strengthened Attribute Values: Guidance:4Lv(UP!)
Thread Refining:2Lv
Rapid Healing:7Lv(UP!)
Venom Secretion:2Lv(UP!)
・Active skills
Katana Technique:10Lv(UP!)
Armor Technique:7Lv(UP!)
Unarmed Fighting Technique:8Lv(UP!)
High-Speed Running:4Lv(UP!)
-Surpass Limits-:10Lv(UP!)
Coordination:7Lv(UP!)
Surpass Limits: Magic Katana:6Lv(UP!)
Parallel Thought Processing:2Lv(UP!)
Familiar Spirit Advent:5Lv(UP!)
Cooking:1Lv(NEW!)
Archery:3Lv(NEW!)
・Unique skill
Zanalpadna’s Divine Blessing
Garess’s Divine Protection
Vandalieu’s Divine Protection(NEW!)
・Name: Myuze
・Age: 73
・Title: 【Crystal Blade】(NEW!)
・Rank: 10
・Race: Crystal Empusa Kunoichi Master
・Level: 95
・Job: Crystal Kunoichi
・Job Level: 12
・Job History: Apprentice Thief、Thief、Assassin、Dark Fighter、Kunoichi、Kunoichi Master、Illusionist、Scythe Arm User、Crystal Swordsman
・Passive skills
Mysterious Strength:7Lv(UP!)
Dark Vision
Agility Augmented (2):3Lv(Enhanced Agility awakened into&UP!)
Strengthened Attribute Values: Duty:6Lv(UP!)
Enhanced Body Part (Carapace, sickles):10Lv(UP!)
Ninja weapon equipped, then Attack Power Enhanced (1) : Very Large(UP!)
Crystal Body Purification:6Lv(UP!)
Fire-Atribute Resistance:5Lv(UP!)
Detect Presence:4Lv(NEW!)
Poison Resistance:3Lv(NEW!)
・Active skills
Camouflage:6Lv(UP!)
Crystal Blade Arm Technique:1Lv(Unarmed Fighting Technique awakened into!)
Throwing Technique:7Lv(UP!)
Armor Technique:7Lv(UP!)
Silent Steps:9Lv(UP!)
Lockpicking:6Lv(UP!)
Trap:5Lv(UP!)
-Surpass Limits-:7Lv
Assassination Technique:7Lv(UP!)
No-Attribute Magic:1Lv
Mana Control:3Lv(UP!)
Wind-Attribute Magic:4Lv(UP!)
Luminescence:4Lv(UP!)
Familiar Spirit Demonic Advent:2Lv(NEW!)
・Unique skill
Zanalpadna’s Divine Blessing
Lioen 's Divine Protection
Vandalieu’s Divine Protection(NEW!)