白目を剥き、泡を吹いてfaintedしている。今の彼のconditionをHumanに例えるなら、そんなconditionだ。
……ただのHumanの目には、光を発しているGiantな人shadowにしか見えないため、faintedしているのかただ横になっているだけなのか、判別できない。しかし、Familiar Spiritになった者達の目には、はっきりその醜態が映っていた。
そんな醜態をさらしているRodcorteを半眼で眺めながら、Aranは呟いた。
『神もfaintedするんだな……驚いた』
『色々限界を超えたからでしょうね。Manaで創った人形とはいえFamiliar Spirit三柱に、blessingsを与えたReincarnator四人の魂を次々に喰われたのだから』
『彼が、Job changeしたimpactも大きいかもしれないな。一体どんなJobに就いたのか……だが、faintedにまで追い込んでくれて助かった。あのscreechをあげ続けられたら、私の方がfaintedしていたかもしれない』
同じ元ReincarnatorのRodcorteのFamiliar Spiritである泉とKouyaも、それぞれの感想を口にしながら、耳を押さえていた手を降ろす。certainly、Familiar Spirit……『Earth』での天使や神の使いに相当する存在である三人に、本当の意味での耳は無い。
Humanだった時の習慣が残っていて、思わずしてしまっただけだ。
『前……【Death Scythe】のKonoe Miyajiが此処で魂を砕かれた時は、平気そうに見えたけどな。あの時は、reincarnationする前だったから平気だったのか?』
MurakamiやHajime、そしてKouyaと同時期に『Origin』で死亡し、Divine RealmからVandalieuに対して攻撃を仕掛け、反撃で魂を砕かれた男の事を思い出してAranが首を傾げる。
『本人に聞けばいい……と言いたいところだが、暫く目覚めそうにないな。conjectureだけれど、Aranの言うようにreincarnationする前のconditionで、blessings等を改めて与える前だったから魂を砕かれても、痛みを感じなかったのかもしれない』
Kouyaがそうconjectureする。もしくは、実際には痛みを感じていたが、それに耐えて隠していたのかもしれないが……この-sama子を見る限り、Rodcorteにはそんな事は不可能だろう。
Misaが魂を喰われた時点で、Rodcorteは大きなscreechをあげていた。痛みを、それも激痛を押し殺して隠せる者があげるscreechではない。
『【Gungnir】のKaidou Kanataはreincarnationしてから砕かれたはずだけど、その時は?』
『それこそ本人に聞かないと分からないと思うが……実は痛みにのた打ち回っていたのか、それとも魂が砕かれる場合に備えて、手を打っていたのか。どちらかだろう』
『じゃあ、RodcorteはMurakamiやHajimeが、Vandalieuに勝てると期待していたせいでfaintedしているって事ね』
【Familiar Spirit Advent】用にManaで創ったFamiliar Spiritと、Murakamiに回収し修繕した【Gungnir】と【Death Scythe】の力を与えた。さらに万が一の場合、suicideする事でこのDivine Realmに戻る仕掛けまで施している。
その他にも、Oracleの形で-sama々な情報を提供している。かなりの大盤振る舞いである。
それからconjectureすると、泉の言う通りRodcorteはMurakamiに対してかなり期待していたのだろう。
そして、恐らくsuicideしてDivine Realmに戻る仕掛けを施したために、RodcorteはMurakami達の魂と一緒に自身's Divine ProtectionとFamiliar Spiritを喰われた痛みを防げず、faintedするはめになったのだろう。
『God of Thunderclouds』Fitunに取り込まれていた、Hajime Inuiの魂を砕かれた事もimpactしたのかは泉達には分からない。その時にはRodcorteはfaintedしていたのだから。
『とりあえず、どうする? 俺は今の内にAsagi達とMaoに渡す情報を纏めておくが』
『Maoはともかく、Asagiに送って大丈夫? 変な正義感を燃やしたりしない?』
AsagiはVandalieuが魂を砕き……喰らい、滅ぼす事に憤りを覚えていた。Murakami達の最期を知った彼が、「俺がVandalieuを止めなくては!」と、妙な正義感や使命感に駆られやしないかと泉は危惧しているようだ。
『まあ、その可能性もあると思うが……俺達が黙っていても、Asagi達はVandalieuが何かした事に気がつくだろう』
『ああ、確かにContinent規模で割れたり砕けたりしているね、FitunのIdol Statueが』
Damageを負った神の像が傷ついたり、目からbloodを流したりする事が、今まで幾つもあった。しかし、今回は神main bodyの消滅、死である。
impactはMoksiの町があるAlcrem Duchyに留まらず、 Bahn Gaia continent全土を更に越え、別のContinentや島のIdol Statueにまで及んでいた。
当然、Asagi達がいるBirgit Duchyにもimpactは及んでいる。Birgit DuchyのFitun信仰はそれ程盛んではなく、Idol Statueの数も少ないが、Asagi達が見過ごす事はないだろう。
そうなれば「Vandalieuがこの件に関わっているのではないか?」と彼等が考えるのは、想像に難くない。
『それもそうか。なら、accurateな情報を早めに渡しておく方が良さそうね』
『それに、こういうと何だが、やられたのはあのMurakami達とHajimeだ。だからと言って良い気分はしないだろうが、頭にbloodを上らせてVandalieuに向かって行く事は無いだろう』
納得する泉に、Kouyaがそう言い添える。MurakamiとAkira、Misa、そしてHajime。彼等はAsagiやKouyaと同じ学校の出身者であり、Reincarnatorであり、そして『Bravers』の仲間だった。
だが彼らはAsagiやKouyaを裏切り、Aranや泉はMurakamiの手で殺されている。同じReincarnatorではあるが、限りなく敵に近い関係だ。
熱blood漢のAsagiでも、その彼らの魂が喰われたからと言って我を失う程頭にbloodを登らせる事は無いだろう。
そう言うKouyaも、Murakami達の消滅を悼む気持ちは殆ど無かった。既に彼らが『Origin』で死亡するのを見ているため、「いい気味だ!」とも思わないけれど。
哀れだなと思うが、Vandalieuに対して怒りを覚えたりはしない。寧ろ、裏切り者の後始末を押し付けたような気がして、申し訳ない気分になる。
『Origin』でMurakami達が行った事に関しては、『Origin』で彼らが迎えた最期によって区切りがついたと無意識に思っているのかもしれない。
それに、Murakamiの仲間だったはずのKanakoやDoug、MelissaはVandalieu達に受け入れられているようだから、あまり深く考えると悩む事になりそうだ。
しかし、あの『Transform』は誰の提案なのだろうか? やはりあのKanakoか。だとしたら、彼女は余程うまくVandalieuに取り入ったのだろう。
『ともかく、HajimeがFitunって神と一緒にやった事も-chanと伝えれば、Asagi達もVandalieuが無暗に魂を喰らった訳ではないと理解するだろう』
結論の出ない思考を余所に追いやって、Kouyaはそう纏めた。
『そうだな、その辺りの事情も詳しく纏めておく。……そう言えば、そのMurakamiから離れたGotoudaについては、どうする?』
『【Super Sense】はMurakamiから離れて、Vandalieuに関わるつもりはもう無さそうだとだけ伝えましょう。居場所を教えても意味は無いだろうし、 Bahn Gaia continentを出ているから偶然出会うという事も無いはずだから』
『その後はどうする?』
泉の問いにAranとKouyaは周囲を見回した。
今回の事件でまたAlda達と会議か打ち合わせをする事になるだろうし、魂を傷つけられたEdgarの治療もまだ終わっていない。
『Origin』の方も【Avalon】のRokudou Hijiriが、Amemiya HirotoとNarumi coupleのchild達にちょっかいをかけているようだ。
『特別な事は何もしない』
『日常業務だけだ』
だが、Aran達に出来る事は無い。Alda達との会議や打ち合わせに向かうのはRodcorteだし、自分達は彼の許しが無ければこのDivine Realmから出る事は出来ない。魂を傷つけられたEdgarの治療も、彼等では手を出せない。
……治療の妨害ならできるが、実行すると確実にRodcorteにばれるので、やはり不可能だ。
『Origin』の方も、Aran達は見ているだけで具体的な手助けは何も出来ない。幸い、child達にはVandalieuのCloneのような存在が憑いている。余程の事が起こっても、大丈夫だろう。
それに、あまりchild達に強く注目すると、VandalieuのClone、Bandaの存在をRodcorteに知られてしまうかもしれない。
ちなみに、Rodcorteの寝首をかくのも不可能だ。ただのFamiliar Spiritでしかない三人には、Rodcorteを傷つける事は出来ない。実行しようとした途端、石になったように動けなくなるためだ。
『そうね、そう言う事にしておきましょう』
来たるべきその日まで、何事もないとRodcorteが錯覚するように。ただCircle of Reincarnation systemの理解に努める。それが彼女達の役目である。
Alda's FactionのGodsが集まる『God of Law and Life』AldaのDivine Realmは蜂の巣を突いたような騒ぎになっていた。
『あのWar God、機会にさえ恵まれればDemon King Army RemnantsのEvil God (M) Evil God (P)を幾つも討ち取れただろうと謳われた『God of Thunderclouds』、Fitun -donoが喰われた!?』
『Godsの中でも多くのHeroic spiritを抱えていたFitun -donoが受肉し、Heroic spirit達を率いたと言うのに……全滅! Demon Kingを討ち取るどころか、配下の一人も倒せず、逆にHeroic spirit全員に、RodcorteのReincarnatorの魂も喰われ返り討ちにされるなんて……これは現実なのか!?』
Fitun達が敗れたことに驚愕するGods。
『BAKANAっ、頭部を、脳をほぼBisectionされても死なず、再生するなんて……Demon King Guduranisでさえ、頭部を傷つけられた時は動きが鈍ったと言うのに、奴は何なのだ!? whole bodyをすり潰して灰にして、別々の場所に埋めなければ死なないとでも言うのか!?』
『急所が無いにしても……何なのだ、奴は!? 『Blue-flame Sword』のHeinz達と戦った魂を【Materialization】させてbody partに纏う術も、Dungeonを破壊しCuratos -donoを滅ぼしたあのmagicも使わずに、全力を出さないままFitun -donoを滅ぼした!』
Vandalieuの不死性とその力に畏れ、頭を抱えて叫ぶGods。
『Fitun -donoの目の前でHeroic spiritの魂を喰らうとは……! horror心を煽り、Mentalを動揺させる策だったとしても、何て悍ましい手を!』
『Heroic spirit達の魂をeating preyされる際に、実際痛みを覚えているように見えた。Heroic spirit達そのものか寄り代にしたbelieverに何らかの力を与え、Enhanced (1)しており、その力ごとeating preyされたためとも考えられるが……? それともDemon Kingが何らかの力を発揮したimpactか?』
VandalieuがHajime Fitunを追い詰める為にとった手段を非難する神や、冷静になろうとしているのか、頭を働かせて分析しようとする神。……「なんらかの」が多用されている分析は、ほぼ役に立たないだろうが。
『いや、Vandalieuの配下達が問題です。受肉したHeroic spiritと戦いうるUndeadやmonsters、Vampireを始めとしたVida's New Races。これ程の配下が揃っていては、生半可な戦力で攻め込んでもDemon Kingに届かずその配下に一掃されるのは確実』
『かと言ってどうする。Demon KingがBoundary Mountain Rangeの向こうに戻ってしまえば、それこそDemon Kingを倒すのはdespair的だ! 奴がElective Kingdomに居る間に討ち取らなければ……だが、我々が育てているHero達を今差し向けても、みすみす犬死にさせるだけか……』
『そもそも、おかしい。何なのだ、あの連中は。Vampireはまだ分かる。歴史上、Rank13を超えるNoble-born Vampireが出た事があるからな。Ghoulも、始祖はVampireの始祖と双子だったと聞くし、それだけの潜在Abilityがあったのだろう。それに、育った災害指定種が厄介なのも、理解できる。
しかし、【Heroic Spirit form】していなかったとはいえ、Heroic spiritを一撃でSlash殺すSkeletonに、植物系のmonsters、多種多-samaなGhostに、極めつけは通常spaceと異spaceを行き来する馬車のUndeadだと!? どうやったらそんな配下を創りだせるのだ!?』
Vandalieuの強力な配下に戦慄し、Bone ManやEisen、Orbia達。そしてSamの存在の奇妙さに混乱するGods。
『奴らの力が強く、倒すのが至難の業である事は、前からわかっていた事だ!
それよりも、奴の母親だ! Vida’s Divine Protectionを受け、町のHumanからは『Saintess』と敬われている! これは実際の強さ以上に厄介な問題となるぞ!』
『確かに。今はまだMoksiの町周辺にしかimpactは無いが、このままだと他のDuchyへも、そしてOrbaum Elective Kingdom全体に及びかねない。
勢力図がひっくり返されてしまう!』
Darciaの宗教的なinfluenceと、それが今後広がっていく事を考えhorrorするGods。
『Rodcorteが自慢していたReincarnatorも、あの程度か。……やはり、奴の協力など不要では?』
『それは早計だろう。Fitun -donoが敗北したとはいえ、あれほどDemon Kingを追い詰めたのはReincarnatorのBodyがあればこそではないか?』
『だが、結局はそのReincarnatorのせいで、Fitun -donoはあのような無-samaな最期を迎えたのだぞ』
Vandalieuでは無く、Rodcorteとの協力体制をどうするか、そしてReincarnatorの有用性について話し合うGods。
Aldaの勢力に属するGodsは多い。そのため、この事件に対して秩序ある議論ではなく、Chaosとした意見のぶつけ合いしか行えないconditionになっていた。
それだけ、Fitunの完全な敗北はGodsに対して大きな衝撃を与えていた。
Hajimeが『Lambda』にreincarnationして数か月経った頃から、FitunはDivine Realmから抜け出し、Alda's Factionを離れて好き勝手に動いていた。
そしてAldaはFitunを見離し、しかし Vandalieu達相手に挑むなら一定の戦果は上げるだろうと行動を放置した。その時点で、GodsはFitunがVandalieuに勝つのは難しいだろうとは思った。
Great Godすら滅ぼしたGuduranisに続くDemon Kingである。ただの神が一柱だけで立ち向かったところで、勝つ事は出来ないだろうと。
しかし、一定の戦果は出すだろう。Demon Kingの配下を幾つか討ち取り、Demon Kingの命には届かなくても、重傷を負わせるか、魂を喰われる事無く撤退に成功するはずだ。
それぐらいGodsはFitunに期待していたのだ。
Vandalieuが滅ぼした神、『God of Records』CuratosはAldaの腹心でAlda's Factionでは重要な地位に在った。だが、戦いは不得手で、本来なら前線に出るような神では無い。
『Evil God of Joyful Life』Hihiryushukakaは、Demon King Army Remnantsの邪悪なGodsの中ではtop classのEvil God (M)だ。Pure-breed Vampireのbody partに受肉しており、その点ではFitunと同じだ。しかし、やはり戦いは得意とは言えない。
Hihiryushukakaの本分は、physical battleや、magic戦ではない。狡猾に立ち回り敵対する者を陥れ、苦しめながらじわじわと嬲り殺しにする事だ。
だから、十万年間HihiryushukakaはAlda's FactionのGodsから逃げ回っていたのだ。それがDemon Kingの前に姿を現したために、返り討ちに遭ったとして、驚きはしても衝撃を覚える程では無い。
しかし、FitunはWar Godで、その手の逸話に不自由しない神だ。Humanだった頃は戦場で活躍し、その武術の腕をそのまま活かせるHumanのbody partに受肉した。
Weapon Equipmentは褒められた事ではないが、Demon KingのEquipmentをOrichalcumの刃でsealedした曲刀二本。寄り代はRodcorte自慢のReincarnator。
もし相手がDemon King Army Remnantsの邪悪なGodsなら、余程の大物でなければ倒し、sealedしていただろう。
それが碌な戦果も残せず、魂を喰われて敗退したのだから、Godsが動揺し混乱するのも無理はない。
あのFitunでもダメだったのだから、もうDemon Kingは倒せないのではないか? そんな予感を覚えたGodsもいるかもしれない。
『鎮まれ!』
だが、元Championであり、Wind-AttributeのHeroic God、Nineroadが鋭く叱責した途端、Godsは不毛な言い合いを止めて彼女に視線を向けた。
彼女は沈痛な眼差しを地上に向ける『God of Law and Life』Aldaに向き直ると、膝を突いて一礼した。
『Fitunは滅びましたが、あの者を見出し『God of Thunderclouds』を任せたのはこの私。かの者が犯した狼藉の数々の責は、私にあります』
Fitunが犯した狼藉。それはAldaや直属の上司であるNineroadの元を離れ、勝手にVandalieuに勝負を挑んだ事でも、Rodcorteが送り込んだReincarnatorを利用した事でも無い。
以前からReincarnatorの存在に気がついていながら、黙っていた事は確かに問題だが……この場合は違う。
Nineroadが問題としているのは、Gordonや『Flame Blade』等、believer達を廃人にしてHeroic spiritの寄り代として利用し、更にVandalieuとその手先の手に落ちつつあったとは言え、町を人質にとるtacticsを立て、実行した事だ。
それらは、Human同士の戦争ならありふれたと評するのは言い過ぎかもしれないが、珍しい事ではないだろう。
二十数名から三十名ほどの犠牲で、Rank12から14相当の戦力を同じ数だけ用意できる。そんな方法があったら、戦争に臨む国なら躊躇わず手を伸ばす。
一度戦争が始まれば、犠牲は数十人どころか数千人に……下手をすれば数十万に及ぶ。それを考えれば、たかが二十から三十人程を犠牲にすれば、短時間で戦争を早期に終結できる大戦力が手に入るのなら、驚くほど小さな犠牲だ。
ましてや、今回の場合相手にするのは敵国の軍では無い。Demon Kingとその配下達だ。
Demon King Guduranisとの戦いで、当時の『Lambda』worldの全人口の内九割九分以上が犠牲になった事を考えれば、無きに等しい犠牲だ。
Fitunが町を人質に使った事も、やはりHuman同士の戦争なら珍しくはない。『Earth』や『Origin』と違い、このworldでは戦争に関する国際的rule等は無い。大きな戦争となれば、村や町が略奪を受け、場合によっては住民が虐殺され滅ぼされる事もある。
……流石にDungeonを故意にrunawayさせ、monstersの群れに町を襲わせる策は、滅多に行われないが。
monstersを敵国にぶつけられれば戦果は大きいが、それで結局敵国がmonstersの巣窟になったのでは、得る物が無い。それどころか、増えたmonstersが今度は自国にfangsを向ける可能性が高いからだ。
だが、相手がDemon Kingなら話が別だ。一つの町がDevil Nestsと化す程度の犠牲で倒せるならと、納得するHumanも少なくないだろう。
Fitunの行為は、Humanが戦争で執るtacticsとしては、問題はない。では、何が問題なのかと言うと……FitunがHumanではなく、神であると言う点である。
生前はlegend的なmercenaryだったFitunだが、今はEvil God (M) Evil God (P)と戦う、『God of Law and Life』Aldaに従う『Heroic God』Nineroad旗下の『God of Thunderclouds』だ。
そう、人に正しき道を説き、理想を見せ、時に罰し、時に許し、より良くGuiding存在である。
Godsはbeliever達に、現実を見るな、夢想家であれ、頭の中にはお花畑を維持しろと求める訳ではない。
believer達が霞を食べて生きている訳ではない事、常に教義を守れるとは限らない事、自分達が罪であると教える事も犯さなければならない事がある事も、神は知っている。
しかし、だからと言って神が目先の現実ばかり説くようになったら、それこそ世も末だ。人々は善悪の規範を失い、何が正しいのか分からなくなり、人心は乱れ地上は荒廃するだろう。
だから、Godsは、常に教義を定め、人をより良く導こうとする。それがAldaと、彼に従うGodsの認識だ。
だと言うのに、Fitunは神でありながらHumanと同じ方法でVandalieuに対して戦争を仕掛けたのだ。それが問題なのである。
『確かに。Fitun -donoが教義でSelf犠牲のMentalや、大義の為に自らを捧げる献身の重要性について説いていたのなら、ともかく……』
『いや、そもそもあの寄り代にされた者達、彼等の中で進んでBodyを提供した者は一人もいなかったはず。信仰する神その者に廃人にされ、Bodyを利用されたのでは、裏切られたと言っても過言ではない』
そう囁くGodsが言ったように、Fitunが最初からそうしたSelf犠牲や献身を説く神だった場合は、ある程度弁護も出来る。しかし、実際の教義にはそんな教えは無い。だが、Vandalieuとの戦いで見せたような生き汚さや、冷酷さを説く教えも無い。
日々の研鑽を続ける持続性の重要さや、勇猛さ、勇敢さを説く教義だった。
Fitunは、mercenaryとしての自分と戦闘狂の欲望を、神となってから隠し通していたのだ。
だからこそ、Fitunの行いは罪深い。
『如何ような罰も受ける覚悟です。『Pile of Law』を打たれ、Divinityを剥奪されても構いません』
その罪をNineroadが償おうと進み出たが、Aldaは首を横に振った。
『その必要は無い、Nineroadよ。そもそもFitunの独断専行を罰せず、放置したのはこの我。それに、奴の真意を見抜けなかった我の失態でもある』
『ですが――!』
『それに、今、汝を罰する余裕は我々にはない』
NineroadはDemon King Guduranisに滅ぼされた『God of Wind and Art』Shizarionの後を引き継ぎ、Wind-AttributeのGodsを纏める存在だ。
『Demon King』Vandalieuが出現し、その力を日々蓄えている今、そんな重要な立場に居る彼女に『Pile of Law』を打ち、Divinityを剥奪するような重い罰を下す余裕が、今のAlda達にはない。
『Nineroad -dono、貴女の誠意はこの場に集う全てのGodsが理解している。だが、滅ぼされたFitunの穴を塞ぎ、Demon King Vandalieuを倒す事が償いだと納得して欲しい』
『……了解した、Niltark -dono』
『God of Judgement』Niltarkの言葉に頷き、Nineroadは引き下がった。
『しかし、これからどうなりましょうか? Human達がFitun -donoの行いを知れば、一気にVida's Factionへ傾くのでは? Vandalieuはその本性を隠し通しており、既に町の者達の心を掴みつつあったのですから』
『ですが、Human達にはあれがFitun -donoだとは分からないのでは? Heroic spirit達にしても、結局誰も町に到達せずにDemon Kingの配下に倒され、町のHuman達が見たのは門に攻め寄せた二人だけ。
神とは無関係な、ただの賊として処理されるのではないでしょうか?』
FitunはReincarnatorであるHajimeの、他のHeroic spirit達もGordonや『Flame Blade』等のadventurerのBodyを寄り代に使っていた。普通のHumanが見る事が出来るのは、寄り代の姿だけだ。
彼等がActivateさせた【Heroic Spirit form】や【God form】も、空から光の柱が降りてくるような前触れは無く、遠目にはただbody partが光っているように見えるだけだ。Godsしく見えるかもしれないが、Light Attributeの付与magicをかけたのだろうと判断されるかもしれない。
だから、その神は、Fitun達をただの賊としか認識していないのではないかと、楽観的な意見を述べた。
だが、Niltarkがその意見を否定した。
『それはあまりにも楽観的だ。Fitunは、自身のtempleに納められていたOrichalcumの武具……そして【Demon KingのEquipment】を持ちだしている。
そこからFitun templeの関係者だと判明するだろう』
『確かに……あの町の者達にとって今回の事は大事件のはず。正門に現れた二人のHeroic spiritだけではなく、Vandalieuに挑んだ者達の調査も念入りに行うとすれば……遠からず判明するでしょう。
だとしても、Fitun -dono本人だとは分からないでしょうが……あのHajime Inuiと言うReincarnatorを、Fitun -donoが育てていたHeroだと考えるかもしれません。多くのGodsがHeroを育てている事は、多くのHumanが察している事ですから』
『いや、VandalieuがDemon KingのEquipmentをAbsorptionするのでは? だとすれば、Fitun -donoの事も隠せるはず。証拠さえなければ、いくら奴があの町で発言力を持っているとしても、他の町、他のDuchyではまともに扱われない!』
『かもしれんが……どの道Fitunが今回の件に関わっている事は、良い目と耳を持っている者には隠しようがない。
見よ、またFitunのIdol Statueが一つ、砂のように崩れた』
Aldaがそう言ったように、魂を喰われて滅ぼされたFitunのIdol Statueは、次々に割れ、砕け、崩れていた。それも、Fitunの信仰が盛んな場所にあるIdol Statue程速く、そして派手に。
Moksiの町や、Alcrem Duchyだけの話ではない。Orbaum Elective Kingdom、 Bahn Gaia continent、『Lambda』world全てで同じ事が起きているのだ。
このworldには、瞬く間に情報を共有できるSNSやnetは存在しない。しかし、それが必要無い位の規模でFitunのIdol Statueが破壊されているのである。
数年前からGodsが動いている事を察している者ほど、この件に興味を持つ事だろう。
眠り続ける『Goddess of Water and Knowledge』Periaを守る彼女のSubordinate God、『Goddess of Streams』PargutaltaはGodsの会合には出席していなかった。
だが、Alda達が『援軍』として派遣した年若いGodsは全てAldaのDivine Realmへと向かっている。
残っているのは、彼女だけだ。
『ようこそ、お姉さま』
だが、邪魔者の不在を察して姿を隠し、訪れた神がいた。
『……我は、何時汝の姉になったのだ』
Pargutaltaにお姉さまと呼ばれたRicklentは、顔を顰めて聞き返した。
『我は確かに汝の先達ではあるが、汝は我が姉にしてImoutoであるPeriaがCreationしたFamiliar Spiritから昇華した存在。姉ではなく、オバ、若しくはオジと呼ぶのが正しい。私は両性、若しくは無性の神なのだから』
Ricklentは多くの場合三人の美女、もしくは老人と若者、そしてchildのmaleの姿を取る。これは現在、過去、未来、つまり時の象徴であるためだ。
そのため、人々はRicklentを両性、若しくは性別を持たない神だと認識している。
『相変わらず、口先だけは老け込んでいますね、お姉さま』
『……汝は、十万年前よりも執拗になったようだ』
『それで本日のご用件は? 私の心を巡って、我が主Periaと盤上遊戯にて競い合いにでも来ましたか?』
Mythの中には、Magic God of Time and ArtsであるRicklentがPargutaltaを気に入り、彼女のmasterであるPeriaと彼女の身を巡って盤上遊戯で何百年も争ったと言う逸話が伝わっている。
『我が眠っている間にHuman達が創作したMythを、さも事実のように語られても困惑するしかないのだが。これだから神と人の距離が離れた人治の世は面白い』
だが、実際にはただの創作である。神が直接人々を治めていた時代とは違い、Godsが直接人々と言葉を交わすのが難しくなった十万年前からは、度々Mythやlegendが創作されるようになった。
実際にあった出来事を曲解するなどして出来てしまう場合や、Bardが面白おかしく歌った創作の歌が何時の間にかMythやlegendとして語られるようになった場合等、理由は-sama々だ。
『面白いのですか?』
『我等Godsが地上に居た時には、起きなかった現象だ。面白いとも。
……ところで、そんな話を出して我を煙に巻こうとするという事は、『流れ』はまだのようだな』
『はい、そのようです。そちら側に行く気が在るのなら、絶好の機会である事は、分かっていますが』
邪魔な年若いGodsがおらず、Alda達の注意がFitunの行った狼藉に集中している。Periaが此処を抜け出し、Vida's Factionに加わるには絶好の機会だ。
しかし、Periaが動くsignは無い。まだその時ではない、という事だろう。
『では、我は戻ろう。Periaにも考えあっての事、無理に引きずり出す意味は無い』
『我が主が、Alda側に残る事を決断するとは思わないのですか?』
『思うのなら、我一柱だけでのこのことやって来はしなかった。今の我は、汝だけでも組み伏せられるのだからな』
『おや、誘っているのですか、お姉さま』
『……汝もしつこいな』
『百合だとか腐だとか、そうした文化にChampion Arkは造詣が深かった筈だと思いますが』
『それはSolderの方だ』
そう言い残し、Ricklentは幻のようにPargutaltaの前から姿を消した。
こうして、Alda's Factionの会合のshadowに隠れて行われた密会は終わったのである。
――――――――――――――――――――――
・Name: Junpei Murakami
・Race: Human
・Age: 2age(appearance age17age)
・Title: 【Reincarnator】
・Job: Magic Sword User
・Level: 27
・Job History: Thief、Assassin、Mage、Dagger User、Magic Swordsman、Magic Fighter、Fire-Attribute Mage
・Vitality: 149,647
・Mana: 247,005
・Strength: 5,822
・Agility :7,365
・Endurance :6,455
・Intelligence :6,938
・Passive skills
Disease and Poison Resistance:10Lv
Death Attribute Resistance:5Lv
Detect Presence:4Lv
Fire-Atribute Resistance:4Lv
Short Swords weapon equipped, then Attack Power Augmented (2) : Small
Non-metallic armor equipped, then Enhanced Agility : Very Large
・Active skills
-Surpass Limits-:10Lv
Silent Steps:7Lv
Dagger Technique:9Lv
Throwing Technique:5Lv
Unarmed Fighting Technique:5Lv
Archery:5Lv
Fire-Attribute Magic:9Lv
Wind-Attribute Magic:5Lv
Mana Control:9Lv
Lockpicking:5Lv
Trap:7Lv
Survival:3Lv
lifesaving:5Lv
Mount:3Lv
Coordination:5Lv
Familiar Spirit Advent:9Lv
Armor Technique:8Lv
Assassin Combat Technique:3Lv
Magic Fighting Technique:3Lv
Chant Revocation:1Lv
・Unique skill
Chronos:8Lv
Super Mana Regeneration:5Lv
Target Radar:一定以上のdeath attributeのMana保持者
Rodcorte’s Divine Protection
Status Concealing
Pseudo- Gungnir
Pseudo- Death Scythe
Emergency Escape:suicide
・Name: Akira Hazamada
・Race: Human
・Age: 2age(appearance age17age)
・Title: 【Reincarnator】
・Job: Magic Fighter
・Level: 99
・Job History: Warrior、Swordsman、Light Warrior、Mage、Archer、Earth-Attribute Mage
・Vitality: 184,915
・Mana: 141,189
・Strength: 6,955
・Agility :7,001
・Endurance :6,327
・Intelligence :6,564
・Passive skills
Disease and Poison Resistance:10Lv
Death Attribute Resistance:5Lv
Intuition:2Lv
Detect Presence:5Lv
Sword weapon equipped, then Attack Power Augmented (2) : Small
Strengthened Defensive Power while equipped with metal armor:中
Enhanced Dexterity when Equipped with Bow: Medium
Mana Recovery Rate Increase:3Lv
・Active skills
Dagger Technique:6Lv
Unarmed Fighting Technique:7Lv
Archery:6Lv
Throwing Technique:3Lv
Earth-Attribute Magic:8Lv
Mana Control:7Lv
Coordination:7Lv
Silent Steps:6Lv
Survival:5Lv
lifesaving:5Lv
Mount:4Lv
Sword Technique:8Lv
Armor Technique:7Lv
Shield Technique:4Lv
-Surpass Limits-:5Lv
Surpass Limits: Magic Sword:4Lv
Magic Fighting Technique:4Lv
Familiar Spirit Advent:7Lv
Chant Revocation:2Lv
・Unique skill
Odin:10Lv
Target Radar:一定以上のdeath attributeのMana保持者
Rodcorte’s Divine Protection
Status Concealing
Emergency Escape:suicide
・Name: Misa Anderson
・Race: Elf
・Age: 2age(appearance age15age程)
・Title: 【Reincarnator】
・Job: Wind User
・Level: 0
・Job History: Mage、Wind-Attribute Mage、Thief、Spy、Explorer、Staff Warrior
・Vitality: 109,274
・Mana: 200,016
・Strength: 950
・Agility :7,948
・Endurance :4,719
・Intelligence :8,110
・Passive skills
Disease and Poison Resistance:10Lv
Death-Attribute Magic Resistance:5Lv
Wind Attribute Resistance:6Lv
Detect Presence:6Lv
Intuition:4Lv
Self-Enhancement:気体化:10Lv
Mana Recovery Rate Increase:5Lv
・Active skills
Wind-Attribute Magic:10Lv
Mana Control:9Lv
Unarmed Fighting Technique:3Lv
Archery:5Lv
Dagger Technique:3Lv
Coordination:5Lv
Silent Steps:10Lv
Survival:4Lv
lifesaving:6Lv
Lockpicking:2Lv
Trap:3Lv
Familiar Spirit Advent:6Lv
-Surpass Limits-:2Lv
Spirit Magic:1Lv
・Unique skill
Sylphid:10Lv
Target Radar:一定以上のdeath attributeのMana保持者
Rodcorte’s Divine Protection
Status Concealing
Emergency Escape:suicide
Murakami、Akira、Misa、三名のReincarnator。
MurakamiとAkiraの場合はそれぞれ短い時間でskillやAbility Valuesを、それなりに幅広く成長させようとしている。
Misaは、physical battleを捨て【Sylphid】を使っての情報収集等に特化する事を目指した。また、ElfのBodyにreincarnationしたためか、magic系のJobに就くうちに、Spirit Magicを偶然習得した。
また、Murakamiはskillを獲得するために必要な時間を短縮するため、【任意のActive skills】を使って【Assassin Combat Technique】を獲得している。そのため、彼は本来【Assassin Combat Technique】の獲得に必要な【Assassination Technique】skillを習得していない。
しかし、それらの努力をしても、彼らのAbility ValuesはAClass adventurerに匹敵するが、skillのlevelは思うように上がっていない。特に戦闘で主に使用するskillが未Awakeningであるため、総合的にはBClass相当の実力となっている。
Rodcorteから多大な援助を受けており、Adventする途中でVandalieuに打ち砕かれないためのFamiliar Spiritの宿った指輪や、すぐsuicideして魂をRodcorteのDivine Realmに脱出させる【Emergency Escape:suicide】等を得ている。Murakamiは更に、Rodcorteが破片を繋ぎ合わせて修復した、不完全なAbility、【Pseudo- Gungnir】と【Pseudo- Death Scythe】を与えられていた。(これらの受け渡しは、【Familiar Spirit Advent】skill使用時に行われている)
ただ、実際の戦いでは、接近戦闘力が最も高いMurakamiに戦いを任せ、Akiraは【Odin】の予知による援護、Misaは【Sylphid】でVandalieuの隙を狙うのに専念していた。
その結果、Vandalieuに一矢報いる事無く敗退している。
なお、levelが低かったり、Job change寸前だったり、逆にしたばかりのconditionで彼らが仕掛けて来たのは、三人とも成長の壁にぶつかっており、levelを上げたくても上げられなかったからである。