基本的に、Humanに亜種はいないとされている。しかし、実際には同じHumanでも産まれた場所によってappearanceや体質がSlightly異なっていた。
北で生まれた者の肌は雪のように白く、逆に南では色素が濃く褐色から黒に近い肌を持つ。そしてどちらでも無い地域では、黄色い肌を持つHumanが多い。他にもmuscle organizationや内臓に僅かながら違いがある。そんな時代もあったらしい。
一説にはAge of Gods Era、『War-God of Fire and Destruction』Zantarkや『Mother God of the Earth and Craftsmanship』Botinらと南に住んでいたHumanの子孫が肌の色が濃い者達。『Goddess of Water and Knowledge』Periaと、『God of Wind and Art』Shizarionと共に北に住んでいたHumanの子孫が肌の白い者達。そして残りのGodsと住んでいたHumanの子孫が黄色い肌の者達だとされていた。
「しかし Demon King Guduranisとの戦いの後、数少ない生き残りは一か所に集められた。それから現在のように増えた過程で、Humanの混bloodが進んだそうだ。その過程で特徴が平均化され、Statusに差が出る程では無くなっていった。
結果、Humanには亜種はいないと言うのが定説になっている。……なっていたと言うべきかね」
「なるほど、another worldにはanother worldの歴史があるわけだな」
落ち着いた-sama子で解説するLucilianoに、Dougは顔を強張らせながらそう感想を言った。
「それで……何であんたはストリップしてポーズを決めてるんだ? 答え次第でぶん殴るぞ」
そしてwireのように細く、しかし引き締まったbody partで謎のポージングを決めているLucilianoに、拳を握りながらそう尋ねた。
「ストリップ? まだ上半身しか脱いでいないだろうに。後、殴るのならMental Powerでは無く拳の方で頼むよ。Mental Powerの方だと、私は最悪死んでしまうからね」
「raceが変わったimpactでbody partにも変化が起きてないか調べているのね。Statusで確認できないbone格とか、muscleのつきかたとか、内臓の位置と数とか」
「正解。Melissa -kunは察しが良くて助かる」
Hell raceとなった事を含めてStatus上の変化は既にrecordしたLucilianoは、Statusで表示されない変化が起きていないかと自分のbody partを観察する事で確認していたのだ。触診だけではなく、magicも使って自分のbody partの-sama子を調べている。
Lucilianoもraceが変わった事に動揺はしているようだが……それは興奮と知的好奇心による物のようだ。
「【Abnormal Condition Resistance】を含む幾つかのskillを獲得したが、それがHell raceのrace的特徴なのか、私の素質によるものなのか調べたい。しかし、今すぐ冷静に質問に答える事は-kun達には難しいだろう? だから、とりあえず自分自身を調べているのだよ!」
Lucilianoよりも大きく動揺し喜びのあまり泣き出す者までいる-sama子の元SlaveのShoujo達を強引に調べようとしない分、周囲に配慮しているのだろう。彼の基準では。
「その冷静に質問に答える事が難しい女childの前で、上半身裸で怪しげなポーズを決めて何言ってんだ」
しかし Dougの言う通り、Lucilianoの基準の配慮は他人にとっては意味が無い場合も多いのだった。
だがMelissaはそれよりも気になる事があるらしい。
「上半身までなら大丈夫でしょ。GhoulやGiant raceの男の中にはそんな恰好の人もいるし。
それより調べた結果Doug達はどうなったの? Sunlightに弱くなったとか、銀で肌が焼けたりするなら困るのよ」
「流石にすぐには分からんよ。一先ず、bone格や内臓の位置と数は変化していないと言う事だけだな。Sunlightについては地上に出ないと分からないが……銀については大丈夫だろう。シルバーのpendantをしている-kunに抱き止められても、Doug -kunのskinが焼けるような事は無かったようだしね」
それを指摘されたMelissaは半眼になり、Dougは思わず頬を紅くする。
「……自分も倒れ込んでいる最中だったのに、よく見てるわね」
「うむ、これでも研究者の端くれなのでね。
DwarfやBeast raceはHell race以外のraceになったようだが――」
「あたし、Wolf-species Beast raceから、魔Wolf-species Hell Beast raceになりました! 【Beast Transformation】ってskillも覚えました!」
「私達DwarfはDvärgensってraceになったよー! 人によって色が黒くなったり、青白くなったり、色々だよ!」
多少耳やtailの毛が増えている元Beast raceのShoujoに、Self申告通り肌の色が変化している元DwarfのShoujoの報告に頷いて、Lucilianoは後ろを振り返った。
「まあ、彼女達のraceがどんな特性を持つraceなのかも含めて、調べてから改めて報告しよう。それで良いかね、師Artisan?」
『構いませんよ。とりあえず、変異してAbility Valuesが下がったり、体調が悪くなったりした人はいないようですし。報告書はMelissaがMoksiの町に戻る時に受け取ります。
後、Kanako達と一緒にいるKnochenや、Bone Manの-sama子も見てもらえますか。……二人には【Demon King's bones】を組み込んでいるので、何か変化しているかもしれませんし』
こちらもDeath-Attribute Magicでいろいろ調べていたPseudo- Main Body-type Demon King Familiarが、そう答える。
『でも、とりあえず服を着なさい。後、下は皆の前では絶対脱がないように』
一方Moksiの町の商業guildでは、VandalieuがPseudo- Main Body-type Demon King Familiarを通じて見た光景をDarciaに伝えていた。
「皆が望みどおりに変異して、それで無事なら良かったわ。
HumanやDwarfだけじゃなくて、Beast raceまで変化したのは意外だったけど、これで私がElfをChaos Elfに変化させれば、world中Vida's New Racesになるわね」
そう言って、Darciaは微笑んだ。
「Hell race等は、俺のbloodを飲んだ事と【Fragment Bestower】のJob効果で変異したので、Vida's New Racesとは言えないかも知れませんよ」
「そうかもしれないわね。でもこれからはHumanやDwarfのReincarnator -sanが私達に合流したい時は、導かれるのを待たなくても変異して貰えば済むようになったわね」
「……それはそれで、Reincarnator達のpsychological hurdleが高そうですけどね」
「それとVandalieu、私、遂に例's Divine Protectionが全部表示されるようになったのよ! 予想通り、【Vandalieu’s Divine Protection】だったの!」
それまでStatusでも文字が伏せられていた、例's Divine Protection。それが完全に明らかになった事をDarciaは喜び、Vandalieuを、赤ん坊に「高い高い」をするように持ち上げる。
何を話しているのかは【Silence】のmagicで聞こえなくなっていても、Darciaの大きな動きに商業guildの受付嬢や職員がギョッとするが、彼女は気にしていないようだ。
Vandalieuもあまり気にしてない。originally、Dark ElfとDhampirの母子と言う事で目立っている。それに奇行の十や二十加わっても誤差でしかないと言う認識のようだ。
「むぅ、遂に全て明らかに……これで否定できなくなってしまいました」
明らかになった真実……それまで表示されていた文字等から、とっくの昔に彼女を含めたVandalieuの仲間全員が、彼's Divine Protectionだろうと気がついていた。
ただ、Vandalieu本人がそれを認めたがらないでいた。
「きっと【Fragment Bestower】に就いたのがきっかけね。もうGiant石像建立を止める事は出来ないかも」
その理由の一つが、TalosheimのChurch of Vidaの実質的な最高責任者Nuazaによる、Giant Vandalieu石像建立計画を止める為である。
blessingsを他者に与えるような神に等しい存在ならば、Idol Statueに等しい大きさの石像をtempleに建立しても構わないはず。そんな事を彼は日々訴えているのである。
「……別に意識してあげている訳じゃないのですけどねー。certainly、kaa-san達の力になれるのなら喜ばしい事ですけど」
「Vandalieu -san、手続きが終わりました。Counterまでお越しください」
「あ、はーい」
受付嬢の呼び出しに従ってDarciaに持ち上げられたままCounterに向かうと、受付嬢は憂いを漂わせた顔でVandalieuを待っていた。
そして金属製のCardを一枚差し出す。
「こちらが商業guildの仮登録証となっています。損傷や紛失の場合、再発行するには料金がかかるので気を付けてください」
「おぉ……分かりました」
「やったわね、Vandalieu!」
生まれて初めてのguildの登録者Cardを受け取って、Vandalieuは小さく感嘆の声を漏らした。
仮登録証は通常のguild Cardと材質は同じだが、nameとraceしか書かれておらずStatusを表示する機能も無い。しかし、晴れて審査に合格した時この仮登録証に再び加工が施され、正式なguild Cardになるのである。
そして仮登録証でも、身分証としての効果は正式なguild Card同-samaの効果がある。
「後……すみませんが、Food Stallを出す場所は東四番通りの『七色の霧』亭と『宵の杯』の間にある路地に決まりました」
目線を下げ、受付嬢が謝罪しながらFood Stallを開いて良い場所を教えた。だがそれは、Vandalieuには聞き覚えのある場所だった。
「東四番通り、ですか?」
小さな感動をすぐわきに退け、Vandalieuが確認の意味を込めて聞き返すと、受付嬢は同情的な眼差しを彼では無くDarciaに向けて頷いた。
「はい、東四番通りです。申し訳ありませんが、そこ以外の場所でFood Stallを開いた事が分かった場合、penaltyが課せられてしまいます。
変更は通常は受け付けていません。……Guild Masterは出張中で今月の半ばから再来月の頭まで留守にしています。Yosef -san以外のSub Guildmasterは、直訴しても……」
『どうやら、その東四番通りと言うのは余程問題のある場所のようですな』
GhostのChipurasが姿を消したまま、VandalieuとDarciaにしか聞こえない声で呟く。
『Slum街か、それともGuardが見回りに来ない治安の悪い地域か……あの小者がVandalieu -samaに袖にされて大人しく引き下がるのはおかしいと思っていましたが、早速嫌がらせを始めたようですな』
受付嬢の言葉からも、YosefがSub Guildmasterの権限を使って法律に反しない範囲で嫌がらせに出た事は察せられる。
法律に反しない嫌がらせは、とても厄介なのだ。何せGuardに訴えても取り合ってくれないのだから。
『やられる側に回ると、厄介さが分かりますな。Vandalieu -sama、こうなったら奴を洗脳して傀儡にし、しかる後に口を封じてしまいましょう』
『いえ、それほどではありません。寧ろ、好都合です』
そう提案するChipurasにVandalieuは生者の耳には届かないTelepathyで答えると、受付嬢に分かりましたと頷いてCounterから離れた。
「その……気を付けてください。おkaa-sanも……最近、『Hungry Wolf』のMichaelって男が現れて瞬く間にその辺りを纏め上げてしまっていて……危険な奴らしいですから」
「ええ、ありがとう。気を付けるわね」
どうやら、このguildのサブMasterはHuman性に難があるようだが、受付嬢は良い人らしい。単に、Yosefの日ごろの行いが余程悪いのかもしれないが。
「Vandalieu、それで東四番通りってどんなところなの?」
「……Eleonora達がいる犯罪organizationのhideoutがある、この町の歓楽街です。『七色の霧』亭と『宵の杯』の間と言うのはよくわかりませんけど」
だがそのYosefの嫌がらせは、Vandalieu達にとってはSlightly嫌がらせになっていなかった。
『Five-colored blades』のleader、Heinzは魂に傷を負ったconditionがどんなものなのか、身を以て経験していた。
(分からない。自分がどんなconditionなのか……思い出せない事があるのが傷のせいなのか、originally忘れていただけなのか、その違いが分からない。
emotionsも……罪悪感も、悲しみも何も沸いてこない。これは私が敗北感に打ちひしがれているからか? それとも、魂のemotionsを司る部分が傷ついているせいなのか?)
『魂とMentalは異なるのですよ、Heinz』
Heinzに今の彼のconditionを教えた『Goddess of Sleep』Millは、穏やかな口調で答えた。
『Memoryやemotionsは、魂がBodyの内部に在る時のみ正常に働くものです。今の貴方は魂がBodyから離れているconditionです。Memoryやemotionsが不確かなのは、そのせいもあります』
Memoryを維持するにはBodyにある脳が必要で、emotionsもBodyに大きなimpactを受ける。UndeadがMemoryに欠損をきたし、負のemotionsをrunawayさせる事が多いのはそのためだ。
(では、魂が傷ついている私は、どんなconditionにあるのですか?)
『それは、残念ながら分かりません』
穏やかな、しかし頼りないMillの返答にHeinzの思考が止まった。
『Heinz、神にも分からない事はあるのです。今のあなた程魂が傷ついた場合、普通なら生きてはいられませんから』
Orichalcumに代表される魔導金属製の武具による一撃や、超一流のMageが唱えた大magicなら、本来触れる事が出来ない魂に傷を与える事が可能だ。
しかし、そんな一撃を受けた者はBodyに致命傷を受けてすぐに死んでしまう。Heinzのように、生きたまま魂がBodyから離れていたconditionで、魂だけを傷つけられた者は過去に存在しなかった。
『そうして命を終えた魂達は、そのままReincarnationの輪を潜ります。極少数、神に招かれFamiliar SpiritやHeroic spirit、そしてSubordinate Godへと至る者も存在しますが、その場合は傷を癒してから存在を昇華させるので、魂が傷ついたconditionで生きているHumanのconditionがどんなものなのか、詳しくは分かっていないのです。
しかし、conjectureは可能です』
そしてMillは、そのconjectureをHeinzに伝えた。
Ability Valuesの低下、skillのLost及びlevelの低下。魂が傷ついた事によりManaが本来の上限まで回復しない。そしてBodyに戻った時四肢やBodyが麻痺し、急に痛み出す事がある。
そしてやはりMemoryやemotions、感覚のLost……。
『ですがHeinz、あなたの魂は我がDivine Realmで治療を受けています。眠りは人を癒すもの……この治療が終わりbody partに戻った時、あなたが重い症状に悩まされる事は無いでしょう』
砕かれ消滅してしまった場合は不可能だが、傷がついた程度ならMillのような『癒し』に関する権能を持つ神なら治療が可能なのだ。
しかし Heinzが心配しているのは自分の事では無かった。
(では、私の仲間達はどうなりましたか?)
『……JenniferとDaianaは魂に傷を負っていません。あのDemon Kingは二人の魂を傷つけようとしなかったようですから。
Delizahも大丈夫です。あなたが負った傷よりも、彼女の傷は軽いから』
仲間の心配をするHeinzに、Millは彼女達のconditionをざっと教えた。彼の魂から、安堵した-sama子が伝わってくる。
『ですが、Edgarのconditionは悪く……予断を許さないconditionです』
だが、Edgarの事を知るとHeinzは激しく動揺した。
『彼の魂は砕ける寸前のconditionで、本来であればMemoryも人格も摩耗しきった廃人となるのを止められないconditionでした。とても私では癒す事は出来ません。
今、魂を司る神が彼の治療を行っていますが……廃人になる事を免れたとしても、以前と同じ彼では無くなっているかもしれません』
Millは、Rodcorteの事をぼかしてEdgarのconditionを説明した。普通なら傷Disease者に大きなEmotional shockを与えるのは良くないのだが、Heinzは魂の傷を癒した後、Demon King……Vandalieuと戦わなければならない。
仲間のconditionを伏せたままではおけないのだ。
(Demon King……あのDhampirの少年、Vandalieuの憎悪は、私とDelizah、そしてEdgarにのみ向けられていた。いや、違う。彼は五対一の状況で、DaianaとJenniferを見逃す余裕とreasonがあった。そういう事か)
Heinzは胸に大きな穴を空けられたような、深い敗北感を覚えた。
あの時のHeinz達はVandalieuが魂を砕き、喰らう事が出来る事を知らなかったが、全力で戦った。しかし Vandalieuはそれでも復讐の対象者を絞るだけのreasonと、恐らく良心を残していた。それを確信したからだ。
『Heinz、それは違います。かのDemon Kingは確かに二人の魂を攻撃しませんでしたが、それはDemon Kingにとって手加減には含まれなかったはずです』
(だとしてもMillよ、魂を攻撃する事は彼にとって手加減と同-samaに、負担では無かったはずです。それをしなかったと言う事は……やはり彼は復讐の対象を絞ったのでしょう)
Millの言葉を否定したHeinzは、思い出せるだけのMemoryを辿ってVandalieuの事を思い出す。その戦い方は真面なHumanには真似できるものでは無い。
しかし母親の仇では無い二人の魂には攻撃せず、偽物と分かっていても咄嗟に母親を庇ったのは事実だ。
(それに比べて私は……これでは、どちらがDemon Kingなのか分かりません)
『Heinz、それは違います。確かにかの者にも、彼なりの言い分や大義はあるでしょう。しかし、かの者の行いによってworldが乱れ、今後人類にとって大きな災厄となるのは――』
(そのDemon Kingを! 彼をDemon Kingにしてしまったのは、この私だ! ……私が、彼の母親を売り渡したせいで……彼はあのような異形に、そして神を滅ぼすような恐ろしい存在になり果ててしまった)
HeinzはMillの言葉を遮って、そう叫んでいた。
過去にMirg Shield NationのAdventurer’s Guildで依頼を受け、Darciaを捕まえGordan High Priestに引き渡した事。Vandalieuと実際に戦うまでは、Heinzはその過去を仕方のない事だったと割り切り……割り切ったと己を偽っていた。
しかし Vandalieuの幾らDhampirだとしても異-sama過ぎる姿と戦い方、そして十age過ぎの少年である筈なのに自分達を圧倒する強さを目にし、そして今Millから彼には魂を喰らうと言うDemon King Guduranisを超える悍ましい力を持つに至っていた事を知り、更に敗北した事で、Selfの正当化が維持できず破綻してしまった。
GodsがDemon Kingと呼ぶ存在が生まれるきっかけを、自分達が作ってしまった。それにより、Heinzはあの時Vandalieuに向かって言った言葉が、全て翻って自分に返って来た事を嫌でも自覚していた。
Mirg Shield Nationの遠征軍や、かつての仲間『Green Wind Spear』のRiley、Hartner DuchyやSauron Duchyで起きた事件。それらに、自分も責任があるのだと。
しかし、それはHeinzを含めて人が知り得る事から考えればの話だ。
『Heinz……それは違います。もしあの時あなたがAdventurer’s Guildを経由したThomas Palpapek Earlの依頼を受けなかったとしても、結局他のadventurerや聖Gordanのpupils達の誰かがあのDark Elfを捕まえ、彼女は処刑されていたはずです』
当時のDarciaは高く見積もってもDClass adventurerの枠を超える力は無かった。Mirg Shield NationのEvbejiaの町周辺に潜伏していると知られた時点で、Heinzが依頼を受けても受けなくても捕まるのは避けられない事態だったのだ。
そして結局Vandalieuは復讐を志す事になる。変わるのは、対象が『Five-colored blades』でない事だけだ。
(それでも……もし私が彼女と赤子だったVandalieuを助けるために動いていれば――)
結果は変わっていたはずだ。そう主張しようとするHeinzの心の声を、今度はMillが遮った。
『それは不可能だったでしょう』
当時のHeinzは若くしてBClassに至ったとはいえただの、本当にただのadventurerに過ぎない。もしDarciaとVandalieuを逃がす為に動いていれば、Gordan High Priestとの戦いになり彼の方が破れていた可能性も十分考えられる。
それに自分達が生まれ育った国の法と神の教えに逆らって、今までのachievementを全て投げ打ち犯罪者の汚名を背負う決断が出来たかどうか。Heinzも含めて当時のDelizahやEdgar、そして今は亡きMartinaにそれができたかのかは疑問だ。
少なくとも、Rileyの説得には失敗していただろう。
(それは……分かっています。私なら全てが可能だったと思い上がるつもりはありません。ですが、彼が恐ろしいDemon Kingになってしまったきっかけを作った者として、私には責任がある。
それを否定する事は……誤魔化す事はもうできません)
Orbaum Elective Kingdomでは、Heinz達がAmid Empireから密入国までして活動する国を変えた理由が、「Dhampirの母親が火刑に処せられたのを見て、心変わりしたから」と広まっている。そのDhampirの母親を捕まえたのが、Heinz自身である事を伏せたまま。
これはHeinz自身が意図したものでは無かったが……真実を公にするのに躊躇いがあったのは事実だ。
この真実はMirg Shield NationではAdventurer’s Guildのrecordにも残されている事なので、Orbaum Elective Kingdomでも情報網を持つ者達とその周囲の者達は知っている程度の秘密だ。だが、Heinzにはそれに耐えられなくなりつつあった。
(そして、彼女は一体何者なのか……何者となったのですか? 一度は、魂が傷ついた事でMemoryが混乱しているのかと思いました。しかし、何度思い浮かべてもはっきりと覚えている。
私とDelizahに、『許さない』と言った彼女は……Darcia。私達が捕まえ、そして処刑されたはずのVandalieuの母親だった)
HeinzはVandalieuとの戦いの直後、魂だけのconditionになった彼の前に現れ、杖のSingle Flashで彼とDelizahを消し飛ばしたDarciaの事を覚えていた。
死者は生き返らない。その常識から最初は自分のMemoryを疑い、次にVandalieuは自分の母親さえもUndeadにしたのではないかと思ったが……。
(あのGodsしい姿は……Undeadとは思えない。まるで神そのものとなったような……もしや彼女はVidaのFamiliar Spirit……いえ、Subordinate Godとなったのではありませんか? その彼女が許さないと言うのなら……それはVidaの意思でもある筈。
だとしたら、私は……)
しかし Darciaの姿からUndeadでは無く、それどころか彼女はVidaのFamiliar SpiritやSubordinate GodとなったのではないかとHeinzはconjectureしていた。
だが、それならこれまでAlda Reconciliation Factionとして、Vida's New RacesもHumanと共存する事が出来ると考え活動してきたのは何だったのか。
HeinzのMentalは、自責とSelf否定に苦しんでいた。
それを察したMillは、Heinzにとって驚くべき真実の一端を明らかにする事で自責の念を解す事にした。
『Heinz、あのDark Elf、DarciaはVidaのFamiliar SpiritやSubordinate Godとなったのではありません。彼女は生き返ったのです。
恐らく、Vandalieuによって』
(生き返った!? そんな……死者の蘇生はGodsでも不可能なはずではなかったのですか!?)
絶大な力を持つGodsでも、死者を生者に戻す事は出来ない。死者をFamiliar SpiritやHeroic spirit、Subordinate Godとして昇華させる事は出来るが、それは地上に戻って来られないと言う意味では、死と変わらない。
それが常識だった。
それはVidaが死したChampion Zakkartを生き返す事が出来なかった事からも、明らかであるとされてきた。
『ええ、我々神には不可能です。我が主Aldaにも、そして、Vidaにも。ですが、Champion Zakkartの遺産とVandalieuの力が合わされば可能です』
『God of Law and Life』Aldaは、Zakkartが創り出した『The root of life』について覚えていた。それを手に入れたVandalieuが、Darciaを生き返したのだろうと言う事もconjectureしていた。
『ですが、彼女はただrevived訳ではありません。彼女はrevived Vida’s Incarnationとなったのです』
(Vidaの!? ……たしかに、Dungeonに入る前に噂でVidaがrevivedと囁かれているのを聞きましたが……彼女がその化身になるなんて)
Vandalieuが『Trial of Zakkart』を攻略した直後にAldaのDungeonに入ったHeinzだったが、その頃にはDevil Nestsに作った拠点を訪れる商人からそんな噂があると耳に挟んでいた。
(ですが……それはより深刻な事態なのでは?)
『そうですね。既に我が信徒、DaianaとJenniferは知っていますが、あなた達『Five-colored blades』全員に『Vida's Enemy』のsecondary nameが付いています』
GoddessからNemesisとして認識されている事に愕然とするHeinzに、Millはさらに続けた。
『Heinz、あなたはこれから更に驚くべき真実を知らなければなりません。本来であれば人の身で知るには過ぎた知識ですが、Demon King Vandalieuを止めworldを守る使命を背負うあなたは知らなければならないでしょう。
そもそもの始まりはVandalieuが、Vandalieuとなるずっと以前にさかのぼります。彼が、ZakkartやArk、Solder、Hillwillowと呼ばれていた頃に』
商業guildから出たVandalieu達は、早速Food Stallの開店準備を整えた。
『陛下、そこまでしなくても良いのでないですか?』
『そうだよ、周りに全部合わせなくってもいいじゃん』
「二人の言う事も分かりますが、それなりに合わせないといけないのですよ」
そう、Princess LeviaとOrbiaを宥めるVandalieuは、炭の包みを抱えていた。串焼きを焼くための燃料として使うのである。
『薪の方が安いのですが、あのFood Stallは構造上太い薪で火を起こすには向いていないので仕方ないでしょう』
『そう言う事じゃなくて……肉を焼くならLevia達Fire-Attributeの死霊でも良いじゃないのさ! それなのに態々炭を買うなんて、Leviaの気持ちをもっと考えてやってよ!』
『いいんですっ、Orbia。陛下が私じゃなくて炭火の方が良いと言うのでしたら、私は……っ!』
怒って抗議し続けるOrbiaと、彼女を止めつつも辛そうに瞳を滲ませるPrincess Levia。それを受けて、Vandalieuは自分が浮気に走ったかのような気分になった。
自分はただ偽装工作をしているだけの筈なのだが。
「いや、実際にFood Stallで肉を焼く時はPrincess Leviaにお願いしますよ」
『えっ? そうなんですか?』
「そうなのです。炭火って火加減が難しいですから。その点、Princess Leviaに頼めば自由自在ですし」
Princess LeviaはFire-Attributeの死霊である、Satan Prometheus Ghostである。彼女の炎は、鉄が溶ける超高温からぬるま湯程の温度まで自由自在に調整する事が出来る。
しかも、薪より割高な炭と違ってcostはVandalieuのManaだけなのでただ同然である。
それなのに炭火を選ぶ程の拘りをVandalieuは持っていない。
『だったら、何で炭なんかを買ったんですか?』
「それはcertainly camouflageです。炭や薪を買わないと、燃料費はどうしているのかと疑いの目を向けられかねませんし、商業guildに帳簿を誤魔化したと思われるかもしれませんから」
町でFood Stallを営んでいる者達の多くが、薪や炭を買って燃料にしている。中にはManaを燃料にして熱を発する魔導コンロなどのmagic itemを導入しているFood Stallもあるが、それは少数派である。
魔導コンロは現代では下Classとは言えmagic itemであるため、Food Stall稼業で買うのは勇気がいる。それに、魔導コンロの燃料であるMagic Stoneも、薪や炭よりも高いのだ。
「だから炭をこうして購入しても、実際にはPrincess Leviaに頼みたいと思っています」
『そ、そうだったんですか……! やだ、私ったらてっきり……そう言う事なら最初から言ってくださいよぅ♪』
途端に機嫌を直すPrincess Levia。Vandalieu達以外に見えないconditionのまま、彼に抱擁するように纏わりつく。
『……Cookingって、水も使うよね?』
『……ふぅ、雷は何時使うんすかねぇ~』
『……まあ、私はアドバイザーですからな』
その姿にちょっとjealousyする他のGhost達。
「Vandalieu、炭を買う前にLevia -sanに説明した方が良かったわね。次は頑張りましょう」
「はい、kaa-san。ところで不動産屋は?」
「それなら問題無かったわ。東四番通りの近くの空き家で今すぐ住めて、地下室がある一戸建ては一つだけだって」
Darciaは商業guildにintroductionして貰った不動産業者と会って、希望の物件があるか調べていたのだった。
「二階まであって、掃除さえすればすぐに住めそう。値段は、賃貸なら月500Baum。買い取りなら一万Baumですって」
「……妙に安いですね。歓楽街とSlum街が近いにしても、聞いていた相場の三分の一もありません」
『ふむ、前の住人がslaughterでもされましたかな? 若しくは、その不動産業者が早急に現金を必要とするconditionなのか。
それとも、Darcia -samaに下心があるとか……』
「Chipuras -san、不動産屋-sanは女の人だったから大丈夫よ。変な事は何も無いから。ただ引っ越した人は一年以内にDisease死するって言ういわく付きなだけよ」
『おお、そうでしたか、それは失礼を』
「じゃあ、早速買いに行きましょうか」
その日、歓楽街は概ねいつも通りだった。
朝方はGhostタウンの-samaだったのに、日が暮れるにつれて息を吹き返す人々も、通りで客を誘う男女も、それを物色する客も、そうした人々全てのstomach袋を満たすFood Stallもだ。
certainly歓楽街にも食事を出す店はあるし、洒落たバーなどもある。だがそれらは総じて価格設定が高く、歓楽街で働く者達の多くや、遊びたいが懐に余裕がない客等がFood Stallの主な顧客層だった。
「Orc肉の串焼きだよ! お兄-san、遊ぶ前に精を付けていったらどうだい!?」
「肉に魚に野菜も揃ってる! 具沢山のsandwichは如何かねー!?」
歓楽街の入り口では、比較的高Classな食材を使ったFood Stallが盛んに呼び込みを行う。
「はいよ、肉団子のsoup三人前。器はいつも通り後で返しに来な」
「へい、sandwichお待ち」
入口から入った歓楽街の中では、働いている者達向けの安い値段設定のFood Stallがまばらに並んである。
そして歓楽街の中でも通りから外れ、Slum街と繋がる路地に少し入ったところにはSlumの住人も買いに来る不味いが激安のFood Stallが隠れるように存在していた。
売っているのは硬いbreadならまだ上等な方で、謎の肉団子……Adventurer’s Guildからタダ同然で仕入れたGoblinやKoboldの討伐証明部位である耳や、他のFood Stallで売れ残った肉等を刻んで混ぜた、ツミレのような物……を使ったsoup等もある。
肉団子は、誰かがそれに卵やbread粉などを混ぜて焼く事を思いついたら、そのままハンバーグになりそうではあるが。このworldでのハンバーグの由来は、SlumのFood Stallで売る肉団子のsoupと言う事になるのかもしれない。
……GoblinやKoboldの耳が混じっている間は、一般には広まらないだろうけれど。
そうしたFood Stallは売込みを行わず、Slum街からやって来る陰気な客とwhisperingと小声でやり取りし、商売を行っていた。
「串焼きはいらんかねー」
そんな中、酒場兼娼館の『七色の霧』亭とDancerのshowが見られる店『宵の杯』の間にある裏路地に出店した、Vandalieu達のFood Stallは目立っていた。声を出して売り込みをしている事以外にも、Food Stall自体が綺麗で、しかも『Goddess of Life and Love』Vidaのsymbolであるheart markが新たに描かれている。
この何処かほの暗い空気が蔓延している裏路地の雰囲気から、Food Stall全体が浮いているのだ。
「美味しいですよ~」
そしてVandalieuと一緒に声をかけているDarciaは、存在そのものが裏路地の雰囲気から浮いていた。表情と声が、あまりにも明るすぎて。
そのため、普段なら裏路地に迷い込んできた客から財布をPickpocket盗り、恐喝を行うようなチンピラも怪しんでFood Stallを遠巻きにしていた。
明らかに売れない状況を認めたChipurasは、怒りに顔を歪ませていた。
『……Vandalieu -sama、今からでもあのYosefを締め上げませんか?』
Chipurasがそう怒るのも無理はない。この場所で営業するFood Stallの主な客はSlum街の住人で、歓楽街に遊びに来た客は間違ってもやって来ない。
そしてSlum街で生活する者達には、金銭的な余裕は無い。つまり、価格設定を極限まで安くしないと彼らには売れない。
しかし VandalieuがFood Stallで売る串焼きの為に肉屋から仕入れたのは、安いが普通のeating meat……大量に採れるGiant RatやHorn Rabbit等、Rank1のmonstersの肉である。当然だが、タダ同然のGoblinやKoboldの耳等よりも、ずっと高価である。
『このままでは串焼きは売れず、三か月後には不合格の判断を下されてしまいますぞ! Guild Masterや他のSub Guildmasterがいない以上、奴の首を締め上げてでもこの場所を変えさせなければなりません。
歓楽街なのはいいとしても、せめて表通りに出なければ!』
「まあまあ。俺としては心の準備が出来て丁度良いです。Cookingの経験はあっても、Food Stallは初めてですからね」
そう言いながらVandalieuは実に手際良く串焼きを焼き、その度にappetiteを刺激する良い香りが広がる。
「Chipuras -san、そんなに心配しなくても、とっても良い匂いだからその内お腹が空いた人が買いにやって来てくれるわ。確かに他のFood Stallより高めだけど」
Slum風肉団子のsoupは一杯五Baum(受け取った器を返すと交換で三Baum戻って来るので、実質二Baum)で、他のFood Stallや店で余った肉や野菜クズを混ぜて焼いた物を硬い黒breadに挟んだSlum風sandwichは、一つ二Baum。どちらも量はそれなりで、大食いでなければ一つ食べれば十分食事になる。
しかし VandalieuのFood Stallの串焼きは、一本で五Baumである。barbecueで使う大きさの串に丁度良い大きさの肉を四つから五つ刺して焼いているが、それだけで食事にするには物足りないかもしれない。
「タレだって手作りだもの。美味しさではきっと負けないわ」
Vandalieuは肉には拘らなかった。しかし、Darciaが言ったように焼く前に肉を付けるタレには拘っていた。
香草や果物を刻んで混ぜて作ったタレは、Vandalieuの【Cooking】skillの高さとあいまって中々の出来だ。裏路地のFood Stallどころか、表通りの飲食店でも通用するだろう。
「【Tree Caster】で覚えた【Plant Binding Technique】の効果で俺自身に生やした香草や果物を使っているから、材料費を帳簿に書かずに済みますしね」
しかも、材料費はタダだった。
もし商業guildでタレについて聞かれたら、「自分で集めた草を独自の配合でblendして作りました」と言い張る予定である。
……実際タレには分かり易い香辛料は使っていないし、このMoksiの町の何処を調べてもVandalieuがタレの材料を購入した証拠や証言は出て来ないので、商業guildは彼の言葉を否定する事が出来ないだろう。
『むぅ……そうですな。締め上げた後が面倒かもしれませんし、そうおっしゃるなら……』
Chipurasが唸り、だが暫く-sama子を見る事にしたのか頷きながら押し黙る。そのChipurasの向こうから、人相の悪い数人の男達を引き連れた、髪をオールBackにした野性的な顔つきの男がやって来るのが透けて見えた。
「新入りのFood Stallってのはここかぁ? おいおい、誰に断って店を開いてんだよっ!?」
「この町はここに居る『Hungry Wolf』のMichaelの兄貴が仕切る事になったんだ! 商売がしたいなら、まず出すもの出してもらおうか!!」
チンピラ達はFood Stallを半円形に囲むようにして、そう脅しをかけて来る。どうやら彼らは、Vandalieuからいわゆるショバ代を徴収しに来たらしい。
巻き込まれるのは御免だと、originally遠撒きにしていたSlum街のHumanが更に距離を取る。
「はあ。ちょっと待ってくださいね。今、手が離せないものですから」
しかし当然だが、その程度の威嚇ではVandalieuは怯えなかった。……チンピラ達では何をどうしてもVandalieuとDarciaを傷つける事は出来ないので、当然ではあるが。
「んだとこのガキ!?」
「生意気言いやがって……何ならショバ代の代わりにそっちの姉-chanを頂いても良いんだぜ?」
チンピラの一人が、「是非ともそうしたい!」と言う内なる欲望を抑えきれずにDarciaに好色な視線を向ける。
「まあ、どうしましょうかしら?」
その視線を受けたDarciaは、腕を組んだまま黙っているオールBackの男……『Hungry Wolf』のMichaelを見上げる。
視線を向けられたMichaelは、小さく口元を振わせて腕組みを解いて言った。
「お前ら、先に見回りに戻ってろ。俺はこのガキと話がある」
「えっ? そ、そんな、Michaelの兄貴ぃ」
「独り占めは無いですよ、こんな上玉」
「ウダウダ言う暇があったら、さっさと見回りに戻れ! 殴り殺されたいか!?」
先程のチンピラの威嚇とは比べ物にならない迫力の怒鳴り声に、チンピラ達はscreechを上げ、逃げるように通りに戻っていく。
裏路地に居た他の者達も震え上がり、Food Stallの経営者以外は逃げ出してしまった。
すっかり人気が無くなってしまった-sama子の裏路地に、Vandalieuは溜息をついた。
「他のFood Stallの人の営業妨害ですよ。Miles」
「あ、しまった……ごめんなさいね。ボスがあいつ等をslaughterしないようにってつい焦って、やりすぎちゃったわ」
Moksiの裏社会で姿を現してから一カ月と経たない間にボスまで成り上がった男、『Hungry Wolf』のMichael……だと偽って潜入しているAbyss Noble-born Vampire Milesは、いつもの口調に戻って頭を掻いた。
・Name: Miles Rouge
・Age: 数百age
・Title: 【接rostrum】(NEW!) 【Hungry Wolf】(NEW!)
・Rank: 11
・Race: Abyssal Vampire Marquis(Abyss Noble-born Vampire Marquis)
・Level: 20
・Job: Dark Night Fighter
・Job Level: 91
・Job History: Apprentice Thief、Thief、Mage、Fire-Attribute Mage、Unarmed Fighter、Magic Fighter、Clawed Fanged Warrior、Assassin、Dark Fighter
・Passive skills
Dark Vision
Monstrous Strength:2Lv(Mysterious Strength awakened into!)
Rapid Regeneration:9Lv
Abnormal Condition Resistance:5Lv
Mental Corruption:1Lv
Enhanced Body Part (Claws, Fangs):10Lv(UP!)
Increased Attack Power while Unarmed: Very large(UP!)
Detect Presence:3Lv(UP!)
Mana Enlargement:2Lv(UP!)
Self-Enhancement: Guidance:3Lv(NEW!)
・Active skills
Bloodwork:3Lv(UP!)
High-Speed Flight:9Lv(UP!)
-Transcend Limits-:3Lv(UP!)
Trap:4Lv
Silent Steps:6Lv
Dagger Technique:4Lv(UP!)
Unarmed Fighting Technique:10Lv(UP!)
No-Attribute Magic:1Lv
Fire-Attribute Magic:6Lv
Mana Control:3Lv(UP!)
Magic Fighting Technique:4Lv(UP!)
Chant Revocation:2Lv(UP!)
Assassination Technique:4Lv(UP!)
Armor Technique:1Lv(NEW!)
Beast Transformation:1Lv(NEW!)
・Unique skill
Warning
■■■ダルー's Divine Protection(NEW!)