【Super Sense】のKaoru Gotoudaが置きletterを残して消えた事は、【Sylphid】のMisa Andersonや【Odin】のAkira Hazamadaには、衝撃的な出来事だった。
だが【Chronos】のJunpei Murakamiにとっては痛手ではあったが、驚きには値しなかった。
「ここ暫くの間に、それなりにやって行けるようになったからな。この遅れたworldでも」
前世で習得したmagicの腕を抑え、Cheat Abilityを出来るだけ使わないようにして地道に鍛えながら過ごしてきたお蔭で、Murakami達は全員がCClass adventurerに昇Classする事に成功していた。
reincarnationして手に入れたBodyのageが十代半ばであるため、CClass adventurerとしては注目されてもおかしくない程の若手だ。しかし今まで何度も拠点にする町を変えてきたお蔭で、それほど目立ってはいない。……普段から自分達の等Classや実力をひけらかすような真似をせず、目立たないよう行動している事も大きい。
今この町で彼等がCClass adventurerである事を知っているのも、guildの職員と一部のadventurerぐらいだ。
そんな気を使わなければならないCClass adventurerにまでMurakami達が昇Classしたのは、magicの腕が優れていたり、Unique skill(Cheat Ability)を持っていたりする事がばれても、この等Classならそれほど疑われずに済むとconjectureしたからだ。
CClass adventurerは、DClass以下のadventurerから超人の領域であるBClassに向かって一歩踏み出した存在だ。だからそうした特技があっても、「なるほど、だからあんなに若くてもCClassになれたのか」と納得するだろうと。
それにCClass adventurerになるとDClass以下とは手に入る情報の質が変わる。町の情報屋とconnectionを作るのも楽に済む。
そして何より、欲しい装備を購入するのに十分な収入が得られる。
このworldの杖は『Origin』より技術力で劣っている。グローブと腕時計が一体化した-samaなappearanceをした『Origin』の軍用杖のように、優れた機能性と携帯性を併せ持つmagic媒体は望むべくもない。
しかしこのworldには『Origin』には存在しなかった、monstersの素材や魔導金属が存在する。そのため、Murakami達の目から見ても有用な装備やmagic itemが幾つも存在していた。
だが、それらを購入するために十分な収入はこのworldでも十分な生活を過ごす事が出来る経済力に繋がる。
「それであいつは『このままでも良いじゃないか』と思ったんだろう。危ない橋を渡って、『Earth』に生まれ変わる事はないと」
CClass adventurerの収入なら、Murakami達から見ても十分豊かな生活を送る事が出来る。KaoruはRodcorteの報酬よりも、このworldでそれなりの人生を生きる事を選んだのだろうとMurakamiは断言した。
それに、『The 8th Guidance』に潜入していた時と違ってMurakami達の社会的な身分は、普通のadventurerでしかない。地理的にも開かれており、逃げようと思えばすぐ逃げられる環境なのも彼女の背を押した要因の一つだろう。
「チッ、流されやがって。このworldで一生monsters相手に命がけの仕事を続けるつもりかよ、俺達やVandalieuのshadowに怯えながら。idiotじゃないのか」
「もしかしたら、情にでも流されたのかもね。男が出来たとか。私達に対する裏切りには変わりないけど」
「Murakami -san、本当に追わなくて良いのか? もしあいつがVandalieuに捕まって命惜しさに俺達の事を喋ったら拙いぜ」
AkiraとMisaがそう口々に言うが、MurakamiはKaoruを追うつもりは無かった。
「追っても無駄だ。Kaoruは前から準備してこのtimingで逃げた。なら、もうこの町には居ないだろう。そうなると追いつくには時間がかかる。
捕まえてどうする?」
「どうするって、そりゃあ……簡単には殺せないよな」
「当たり前だ。傍から見れば、Kaoruはただadventurer partyから勝手に抜けただけだ。褒められた事じゃないが、それで殺したら俺達はお尋ね者だ。……ばれないように殺すにしても、準備やらtacticsやら面倒だ」
それにKaoruのCheat Abilityは【Super Sense】だ。five sensesが鋭くなるだけと言えばそうだが、その鋭さはある意味超Abilityじみている。彼女の耳や鼻に気がつかれずに接近する事は、まず不可能だ。……『The 8th Guidance』のGhostが近づけたのは、その特異な隠形の力故であってMurakami達にその力は無い。
追って見つけていざ口を封じようとしても、先に察知される可能性が高いのだ。余程念入りにtacticsを練らなければならない。
「それに考えても見ろ。奴もVandalieuからは逃げるはずだ。そう簡単に見つかるような事は無いだろ」
「確かに、考えてみれば…。Kanako達のように寝返るつもりだったら、流石にRodcorteから警告も来るだろうし、心配いらないかも知れないわね」
Misaがふと口にしたRodcorteの名に、Murakamiは胸中でclicking tongueした。何故ならRodcorteは知っていたはずなのだ。Kaoruが自分達から抜けて逃げだすつもりである事を。
それなのに警告も何も無かったのは、単純にKaoruに注意を払っておらず見過ごしたのか、それとも彼女がいなくてもMurakami達三人の行動に支障は無いと考えたのか。
(警告しても仕方がないって事かもしれない。抜けると決心していた以上説得しようがないし、troubleにdevelopmentする前に穏便に消えて貰った方が良いと考えたのかもな)
Murakamiには他人のMemoryを改竄し、意思を捻じ曲げるような力は無い。言葉でKaoruを説得できる可能性が低いのだから、下手に揉めて刃傷沙汰にdevelopmentして死人が出てまたやり直しになるよりはと考えたのかもしれない。
(こういう時に、KanakoのAbilityがあったらとは思うが……無い物ねだりをしても仕方ないな)
無意味な仮定に逸れていた思考を元に戻して、Murakamiは残ったAkiraとMisa、二人の仲間に対して宣言する-samaに言った。
「Kaoruがいなくなったのは残念だが、Vandalieuを殺すtacticsは変わらない。あいつがいなくなった分の穴を塞ぐ方法は考えるが、お前等がいればどうとでもなる。
これからも頼むぞ」
「ああ、任せてくれよ。前世とは違うと証明してみせる」
「『Origin』での失態は今生で取り返すわ」
そう請け負う二人に、これ以上手勢が減ったら困るMurakamiは頷いた。
「奴を殺して、このきな臭いworldとは縁を切って、俺達はanother worldで人生をやり直す。Kaoru達を尻目にな」
Rodcorteは未だに何も言ってこないが、Murakamiはこの『Lambda』worldが危険なconditionになりつつある事を察していた。
最近Adventurer’s Guildで聞いた噂……【Demon King Fragment】のrunawayや、それまで生息していなかった高Rankのmonstersの出現。それに合わせたかのように、adventurerやKnightが神に選ばれ神's Divine Protectionを授けられ、templeに保管されているArtifactを贈られる事が増えている。
噂の中には、【Demon King Fragment】やmonstersのrunawayに居合わせたadventurerやSoldierに、直接神のSpirit CloneやFamiliar Spiritが降りてきてblessingsとArtifactの両方を授けられ、それらを討伐したと言うものまである。
どう考えても普通では無い。このworldの多くの人々とは違い信心が薄く捻くれたMentalの持ち主であるMurakamiには、神が故意にtroubleを起こし、それを事前に選んだHumanに解決させHeroに仕立てているようにしか思えなかった。
何故Godsがそんなマッチポンプをするのか……それは大勢のHeroを必要としているからだろう。
(そして、そこまでしてでもHeroを揃える必要があるって事はこのworldが危険なconditionにあるって事だ)
Heroが求められているworld程、危うい場所は無い。
その危険なconditionに陥っている要因の一つは間違いなくVandalieuだろうが……そのVandalieuを殺しただけで何もかもが解決するともMurakamiには思えなかった。
こんな面倒で生き難いworld、さっさと出て行くに限る。
月と星が輝くnight空の下、Marmookを経由したSchneider達はTalosheimへの移住希望者を連れて、待ち合わせの場所に来ていた。
「前に連絡した時より、大人数になっちまったが、大丈夫だと思うか?」
「……さあな。伝言を頼んだ奴には、『千人でも二千人でも、いるだけ連れて来てください』って言っていたそうだが」
「額面通りに受け取って千人も集めてどうするのよ……」
ぼそぼそと言い合うSchneiderとDaltonの背後から、女DwarfのMeldinが半眼になってそう指摘する。千人と言えば、このworldでは小規模な町の人口とほぼ同じであり、簡単に受け入れられるものでは無い。
certainly Schneider達も、最初は移住希望者を百人程に抑えるつもりだった。そしてその百人の中には、そのまま移住するのではなく、隠れ里にTalosheimの-sama子を伝える為の視察に来た者達が半分以上含まれているはずだった。
だが各隠れ里を巡っていたら、思った以上に切迫している状況の隠れ里が多く、「adventurerが来ない土地なら、荒野や砂漠でも構わない」と言う者もいた。
特にSchneider達が接触して、初めて自分達がVida's New Racesであると自覚したGhoul達に多く居るようだった。
そうした者達を【Teleportation】で移動させて集めていたら、この数になったのである。
「まあ、仕方ないわよ。他の隠れ里も人数や食料にそう余裕がある訳じゃないんだから、匿ってもらう訳にもいかないし」
「それに我々Vida's New Racesは、raceごとに生態が異なりますからな。一時的にとは言え、馴染みの無いraceと同じcommunityで暮らすのはtroubleの元です」
LissanaとZodがそう二人をfollowする。
「もしTalosheim側の食糧が足りないなら、itemボックスの食材を提供すると言う方法がありますからな。尤も、妻子を匿ってもらう以上、これ以上の迷惑はかけたくないのですが……仕方ありますまい」
「そう言えば、RachelとSiegは馬車の中?」
「ええ、certainly休ませています。大切なbody partですので」
Rachelとは、Amid EmpireのEmperor Mashkzarが主導した工作によって、Memoryを改竄され彼の子を孕んだconditionで【Storm of Tyranny】に送り込まれたfemaleだ。そしてSiegとは、その後生まれたMashkzarのbloodを引く赤子である。
その二人を何故Zodが妻子と呼ぶのかと言うと……そう言う事であった。彼の正体がPure-breed Vampire Zorcodrioである事を知っている者には驚かれたが。Vampireとは、そうした欲求は薄いか殆ど無いのではないのかと、Dark Elfや他のVida's New RacesのElder衆もそう言って目を丸くした。
それに対してZodは、「何と、Vampireはそう言うものだったのですか」と逆に驚いたと言う。……十万年前のVidaとAldaの戦いでsealedされ、数年前Schneider達の手によってsealedを解かれた彼の主観では、HumanからPure-breed Vampireに変化して百年と少々しか経っていないのだ。寿命の無いVampireにとっては、それほど長くない年月である。そのため、Zodは自分の生態がHumanだった頃からどれ程変化しているのか、libidoの減退などから見ると些細な点まで自覚しきっていなかったようだ。
それに、十万年前はDemon King Guduranisとの戦争で荒廃したworldの復興とnew-racesの為の国づくりの為に忙しく、【Storm of Tyranny】に加わってからは時代の変化に夢中でそれどころでは無かったのである。
そんなZodがRachelと結ばれたのは、特別な理由は無い。偶々彼がRachelと話す機会が多く、性格等相性が良かった。そうして惹かれあった結果として結ばれ、結ばれたなら妻が夫を求めるのは必然で、それに応えようと夫が思うのも道理だろう。
そうした経緯の結果、ZodはSiegの義理の父親になり、Rachelの中には彼との間に出来た第二子が成長している。
今ではその経緯にEmperorの作為があったのではないかと、Rachelと結ばれたのは彼女がMashkzarの手の者にMemoryを消された後、彼女の意識に『Storm of Tyranny』のmemberに取り入るよう命令が刷り込まれていた、洗脳されていたからではないかと疑う事は出来る。
しかし Zodはそこに拘らない。それがただの考え過ぎなら、考える意味が無い。事実だったとしても、後十年と持たず失脚する男の謀に拘って自らの愛情を否定するのは、愚かな事だ。
「繰り返しますが、妻は大事なbody partです。例の件についてはまだ内密に」
だがRachelと、幼いSiegには真実はまだ伏せてあった。
「分かってる。お前のchildだって思うとDragonに踏まれても平気そうだが、Rachelは違うしな。だが、Vandalieuにはもう伝えてあるぞ」
Schneiderの言う通り、RachelとSiegについての真実を、移住先の為政者であるVandalieuには黙ってはいられない。
下手をすると将来戦争の火種になりかねないからだ。これが普通の国のRoyal Nobility相手ならSchneiderも全てを教える必要は無いと思うのだが、Vandalieuは彼が信仰するVida's Miko……それも直接Goddessと交流があるような人物である。
秘密にするよりも、自分から打ち明けて信頼を得ておいた方が良い相手だと判断したのだ。
「無論、覚悟の上です。……大丈夫だとは思いますが。我がGoddessのMikoでありますし」
「そうだな、懐が深いのか無関心なのか微妙だが、maybe Siegの出自にも拘らないと思うぜ」
Zodの言葉に、この中で唯一Vandalieuと直接会った事があるDaltonがそう保証する。
ただの印象だけでは無く、根拠もある。Vandalieuが復讐の対象だったMirg Shield NationのMarshall、Thomas Palpapekの妻子や部下、Servantに一切手を出そうとしなかった。それどころか、警備のKnightすら殺さず意識とMemoryを奪うだけに留めていた。
それはphilanthropyのMentalでは無く無関心から来る寛容さのようにも見えたが、懐の深さも垣間見えた。
certainly、属国のEarlの妻子とAmid Empire Emperorの息子では立場や価値に大きな差があるのだが、それも込みでDaltonは楽観していた。
「それにもしダメだったとしても、Zodが籠絡すれば解決だ」
Vandalieuがmuscleに強い執着を持っている事を知っている。彼ならmuscleの化身であるZodがpump upしながら頼めば、多少の無理は嬉々として頷きそうだ。
……実際、VandalieuはZodの事を「Zorcodrio -sama」と崇めているのだが、流石にそれはまだDalton達には伝わっていなかった。
「まさかこのmuscleが脅迫以外で交渉に役立つ時が来るとは……Dalton -dono、Schneider -dono、もしもの時は助勢をお願いしますぞ」
「おう、任せとけ!」
「……ちょっと自信無くすわー。別に色仕掛けしたい訳じゃないけど」
「私も微妙かも」
LissanaとMeldinが半眼になってそう呟く。二人共Typeは異なるが、異性を惑わすには十分すぎる魅力を持つ美女だ。しかし、Vandalieuを籠絡するのには適当とは言えない。
「俺はパスだな。ageのせいか二十代や三十代の頃より痩せて来たし、衰え盛りの五十代のmuscleなんざ、誰も見たくないだろう」
Schneiderがそう言い出したのは、そんな二人に不必要な配慮をしたからでは無く、本当にそう思っているからだった。
「いや、違うんだって。言っとくがマジだぞ、四十代になった頃に服のSizeが落ちたんだ!」
「それは衰えたんじゃなくて、引き締められたの! 無駄なmuscleが落ちて機能的な体つきになっただけよ!」
言い終わった瞬間周囲から集まってくる「またこいつは……」と言う呆れが混じった視線に、慌てて違うんだと主張するSchneiderに、すかさずツッコミを入れるLissana。
「健康趣味は良いけど、年寄りぶるのは止めなさい! 皆も何か言いなさいよ!」
「そうですな。しかし Lissana -dono、先方が着いたようですぞ」
「えっ? これは……」
Zodが指差した先のspaceには、黒い円盤状の何かが発生していた。Lissana達は、それがspaceに空いた穴だと直ぐ理解した。
何者かが此処にspaceを渡って現れようとしている。
「……お初にお目にかかる、『Thunderclap』のSchneider、希代のSpiritual Mage Dalton。そして十万年の時を超え再会できたことを、光栄に思います。Pure-breed Vampire Zorcodrio -sama」
耳に心地よい、しかし平坦な口調の声と共に穴から現れたのはElfのShoujoだった。
肉感的な体つきのLissanaとは逆に凹凸の薄い、銀髪に白い肌をしたか弱そうな、だがどうしようもなく人形を連想させる。
そんなShoujoが、普通の存在ではない事をSchneider達は感じ取っていた。
「あんた、Evil God (M)かEvil God (P)か。Zodに会った事があるって事は、LissanaみたいにVida's Factionに付いた転向組か」
「いや、お待ちください、Schneider -dono。転向組のEvil God (M) Evil God (P)と言えど、私に-samaを付けて呼ぶような方はいなかったはず。貴-donoはいったい?」
「申し遅れました、私は『Evil God of Labyrinths』Gufadgarnと申します。この度は、我が主Vandalieuより皆-samaの送迎を申し付かりました」
Shoujo、GufadgarnがそうSelf introductionすると、ZodとLissanaは暫し硬直し、その後仰け反って驚いた。
「何とっ!? あのZakkart -donoのEvil God in the backのGufadgarn!? 信じ難いが、このManaは確かに……!」
「ええええええっ!? 何でそんな姿になって、しかも Zodを-sama付で呼んでるの!? Zakkart以外とは殆ど会話しなかったあんたが!」
思わず叫んだZodとLissanaの言葉には、十万年前のGufadgarnがどんな風に思われていたのかが現れている。二人とも十万年前はそれ程Gufadgarnと親しかった訳では無いのだが……それでもMemoryに濃く残るほど、彼女のZakkart信仰はthrust抜けていたため周囲から奇異に映っていたのである。
「偉大なるVandalieu Zakkartが崇める存在に、僕たる私が無礼を働く訳にはいかないからです。
お前、いや、あなたはJurizanapipeか。気がつくのに遅れて申し訳ない」
一方、当時のGufadgarnはZodとLissanaと話した事も無かったので、実はnameと顔ぐらいしか覚えていなかった。なので、実は再会したと言う感動はあまり無い。
「崇めるって、その子、そこまでmuscleが好きなの? って、いうかZakkartって、本格的に二代目になったの?」
「ふむ……流石に若干プレッシャーを覚えてきましたぞ。ですが、その姿に成った理由は如何に?」
時間があれば二人の疑問について説明し、この寄り代がZakkartの嗜好に叶っている事がまた証明された事に悦に入りたいGufadgarnだったが、midnightに千人程の移住希望者を待たせ続けるのはどうかと思ったらしい。
「説明は、送迎が終わった後に。では、順番にこの【Teleportation Gate】を潜ってTalosheimに向かってほしい」
黒いspaceの穴、【Teleportation Gate】を潜った先はVandalieuが建設を急いでいた移住希望者用の新市街地のOpen Plazaだった。
全体的には未完成だが、半分以上の建物には居住が可能で、家具も最低限だが運び込んである。
「移住希望者の皆-san、これから説明会を行います! 体調が思わしく無い方は申し出てください!」
「思ったよりもGhoulが多いようじゃな。皆よ、町が気になるのは分かるが今は大人しくこのOpen Plazaで待つのじゃ!」
そして声を張り上げて気真面目そうなSuccubusと、変わった杖を持ち額に第三の目があるShoujoのappearanceを持つ女Ghoul、IrisとZadiris、他にも何人ものVida's New Races達が指示を出していた。
「なるほど……こいつは大したもんだ。千人でも二千人でも連れて来いってのは、冗談じゃ無かったらしい」
移住希望者もだが、Schneiderも町の建物を見て驚き、感心していた。
どの建物も作りがしっかりしていて、Human社会なら普通に不動産屋が高値で取引する類の家だ。Nobleのmansion並とは言わないが、平均的な中流層のHumanが住むには十分な作りと広さのように見える。
「from hereじゃ町全体は見えないが、千人どころか一万人連れて来ても問題無さそうだな」
これを移住希望者がいるとSchneider達が伝令に寄越した者から聞いた後に建て始めたのだから、そのArchitecture Abilityは凄まじい。似たような家が多くてやや没個性だが、それは一人がArchitectureをCommandingした結果である。
「……ところでGufadgarn、何でさっきから黙ってんの? 説明は?」
Lissanaが【Teleportation Gate】を閉じた後はまるで置物のように黙ったままじっとしているGufadgarnに話しかけると、彼女は淡々とした口調で答えた。
「私は、あなた達が主を讃える言葉を聞き、優越感に浸っていたのです。Jurizanapipe」
「そ、そう。あなた色々変わった……のかしら? それとも、ずっと前からこういう奴だったっけ?」
「説明は、これから主によって行われる。拝聴する事をお勧めします」
Gufadgarnが無表情な瞳の中に恍惚とした光を宿して見つめる先を見ると、そこにVandalieuがいた。
「では、Talosheim Emperor Vandalieu Zakkart陛下主催の説明会を始めます!」
【Telekinesis】で浮かせているらしい椅子に腰かけた小柄な人物を、Irisがintroductionする。
「…………」
ぐったりとした-sama子で椅子にもたれかかった。十代に入ってからそう時間が経っていないように見える白髪と屍蠟のような肌をした少年。その真紅と紫紺のオッドアイからも、まるで死んだ魚のように生気を感じない。
普通なら威厳やcharisma性は全く感じられないだろう。
「おぉ……!」
「あれが、『Vida's Miko』……『Eclipse Emperor』!」
しかし移住を希望してやって来たVida's New Races達の目には違うものが映っていた。強大な何かがAdventしたかのような強烈な存在感を覚え、しかし圧力では無く優しく包み込まれるような……心地良いぬるま湯につかっているような安心感があった。
それらをどれ程感じるかは個人毎に違いがあるようで、BeastmenやDark Elf、Ryuujinは高揚した-sama子で見つめるぐらいだが、monstersにrootsを持つrace、KijinやLamiaは頬を染めて熱狂的な視線を向ける。
「うぉぉぉぉぉ!」
「話には聞いていたけど……これが『Ghoul Emperor』!」
特にGhoul達の反応は顕著だった。感極まって涙を流しながら咆哮し、高鳴る胸を思わず押さえ、気がつけば膝を地面に突いている。
「何と、何と言う事でしょう……!」
それはBlood potionを飲み、Abyss種のPure-breed Vampire、Abyss Pure-bornに変化したZodも例外では無かった。興奮のあまり無意識のままpump upし、困惑と懐かしさが混ざった眼差しでVandalieuを見つめる。
「おい、Zodどうした!?」
普段は落ち着いている仲間がいきなり戦闘態勢になった事に驚いたDaltonが声をかけるが、彼の耳には殆ど届いていない-sama子だった。
「私には今まで三人の親がおりました。Humanとして生まれた時の両親と、Pure-breed Vampireとなった時に祝福を賜ったTrue Ancestor -samaです。
ですが、あの方からも同じ親しみを……同じbloodが流れている事を感じる。secondary nameは聞かされていたので、ある程度のimpactはあるだろうと思っていましたが、ここまでとは」
約十万年もの間sealedされていたZodだが、自由だった時間だけでも百年以上生きている。そして何より、Bodyを持っているため純粋な神ではないが、龍やTrue giantと同じくDemi-Godと呼べる存在である。
そんな自分が生まれて十年と少々しか経っていない少年を、親としか思えないとは完全に予想外だった。
「そこまでなの? 私はなんだか凄そうって感じしかしないけど」
『Storm of Tyranny』の中で一番受けたimpactが軽いMeldinがそう尋ねると、感極まってそれどころでは無いZodではなくLissanaが答えた。
「うん、かなりの物だと思う。secondary nameの効果や【Guidance】だけじゃなくてManaと……魂も。正直、痺れるわ」
reincarnationしたEvil God (M)であるLissanaは、VandalieuのManaと魂の形を感じ取っていた。
黒く底の見えないManaに、Evil God (M)である彼女の目から見ても異形としか言い表せない魂。そうでありながら、とても穏やかなのだ。
【Demon King Fragment】を幾つもAbsorptionしていると聞いているが、Demon King Guduranisとは印象が全く異なる。Guduranisはhorrorと力故に頭を垂れずにはいられなかったが、Vandalieuは……気がついたら近くで憩いてしまいそうな雰囲気があった。
「シュナと会っていなかったら、コロっといってたかもしれないぐらい?」
「そこまで!?」
「然り。これがVandalieuの偉大さ、その一端です」
Lissanaの言葉に驚くMeldinに、彼等と一緒にVandalieuの説明を恍惚とした-sama子で聞いているGufadgarnがnod。
「魂の形は俺には見えないが、そうした諸々も合わせて【Guidance】って奴なんだろうな。やっぱり凄ぇな、【Guider】は」
特にLissanaに何か言う事も無く、Schneiderはそう感心していた。
『Thunderclap』や『Person Launcher』等数々のsecondary nameを持ち、Amid Empireの勢力圏だけでは無く Bahn Gaia continent全土に名を轟かせてきたSClass adventurer、Schneider。彼はGuider系Jobに就いた事が、一度も無い。
敢えて選ばなかったのではない。一度もJob change可能なJobとして表示されなかった、成れなかったのだ。
表のSClass adventurerとしての立場でも、裏のVida believerとしての立場でも、数多のachievementを打ち立てて来た。倒したmonstersの数は知れず、それで救った人々の数もcountless。
それでも、【Guider】には成れなかった。
そんなGuider系Jobについて、Schneiderは片手間にだが調べていた。
彼にはもう圧倒的な力があったため殊更【Guider】を目指していた訳ではないが、ここまでした自分が成れないJobだと思うと、若干興味が湧いた。幸い、Zakkartを始めとしたChampion達と面識があったLissanaやZodがいたので、手がかりは簡単に手に入った。
それでSchneiderなりにconjectureした答えは、【Guider】とは読んで字の如くGuiding者であると言う事だ。
自らが先頭に立って目標を掲げ、思想を説き、導いた者達を治める。そうした者達が就く事が出来るJobである。
このconjectureなら、七人のChampion達全員が【Guider】だったのも頷ける。another worldから来たChampion達は人々の先頭に立って平和を取り戻す目標を掲げ、another world出身故にこのworldの者達にとって新鮮な思想をそれぞれが持っていた。そして生き残ったBellwoodやNineroad、FarmounはDemon Kingや、Vida's Factionとの戦いの後もそれぞれ国やorganizationを興している。
legendに残っている他の【Guider】も、似たり寄ったりだ。Schneiderとは違う。
Vida's New Racesを保護すると言う目標を掲げFirst線で戦って来たが、表向きには身分を偽っていたし、何かを説いた覚えも無い。治めるなんてやった事も無い。
表と裏、両方で動くAdventure bastardとしての在り方が彼の性に合っていたのだ。
「もし俺がVida believerとVida's New Racesを率いてEmpire相手に革命戦争でも起こしていたら、俺も【Guider】だったかもしれないけどな」
「うわ、似合わない。そんな事やるつもりだったの?」
意識せず漏らした呟きをLissanaに聞かれたSchneiderは、苦笑いをして続けた。
「まあ、お前とZodと会わなければ、それでVandalieuが出て来なければ最終的にはやったかもな。裏で保護するにも限界が在ったし、俺が老いさらばえて死んだ後どうなるか分からなかった。
なら、老兵として去る前に大仕事をしなけりゃならなかったろうよ」
Amid Empire相手の大暴れ。それはそれで面白そうだが、出来ればやりたくは無い事だ。どんな展開になったとしても、流れるbloodが多すぎる。
そんな決断を下さなければならない程追い詰められる前に、寿命を持たないEvil God (M)のLissanaやVampireのZodと出会い、そして自分の代わりに自分よりずっと上手くVida's New Races達の国を建てたVandalieuが出現したのは、僥倖だった。
「……いや、だからあんたUnagingでしょ。StatusにもUnique skillとして出てるじゃない」
「いや、あの【Unaging】って見た目が若いままとか、そういう意味だろ。実際、白髪になっちまったしな」
「Lissana、もう諦めようよ。これがSchneiderの個性なんだよ、きっと」
「ダメよ、Meldin! 諦めたらそこで終わりなんだから!」
自分をまだ若いと元気づけてくれるLissanaと、あるがままを受け止めてくれるMeldin。良い女に恵まれたなぁと思いつつ、SchneiderはVandalieuの説明会が終わるのを待っていた。
「老人らしく、思い切り世話になるぜ、若人」
恩義は忘れないし、協力は惜しまない。Amid EmpireやAlda temple……Aldaそのものと戦う時も命を賭けよう。
だがやはり政治は性に合わない。面倒な事を背負わせて悪いと思わなくもないが、最近腰が悪い気がするからやはり若者に任せたいSchneiderだった。
《【Mysterious Strength】、【Hell Demon Creator Path Enticement】、【Guidance: Dark Demon Creator Path】、【Strengthen Subordinates】、【Enhanced Body Part (Hair, Claws, Tongue, Fangs)】、【Bloodwork】、【Golem Creation】、【Materialization】、【Group Manipulation】skillのlevelが上がりました!》
説明会は順調に進んだ。
移住希望者の迎えには、spaceに門を持続的に開き、多くの存在をTeleportationさせられる【Teleportation Gate】の術を使う事が出来て、LissanaやZodと面識のあるGufadgarnに行ってもらった。
Legionの【Teleportation】は彼女達に触れていないといけないので、既に知っているDaltonはin any case移住希望者たちには刺激が強すぎると思ったからだ。
そしてやって来た彼等を、IrisやZadiris、Basdia等Vida's New Racesを中心としたmemberで落ち着かせ、Vandalieu本人が説明会を行う。monstersやUndeadはまだ不慣れだろうから、離れた場所で作業をしてもらう。
お蔭で大したtroubleも無く一回目の説明会を終える事が出来た。この後とりあえずの住居を割り当て、明日から戸籍作りの為の名簿作成、食料と生活必需品の配給をし、monstersやUndead、そしてHuman……特に元Amid EmpireやMirg Shield Nation出身のHumanについて慣れて貰うためのguidanceを行っていく。
これまでも何回かしてきた事なので、今回も大丈夫だろう。
ただ実は座っているだけでも疲れるVandalieuとしては、説明会の司会を誰かに任せたかったのだが……適任者が彼しかいなかったのが誤算だった。
(GeneralのChezareと副GeneralのKurtは元Mirg Shield Nation Nobleだし、他のcivil officialの大多数はCuocoみたいなAmid Empire Nobleか、Undeadだし……人員が偏っているなぁ、俺の国)
移住希望のVida's New RacesがChezare達の顔を知っているかは分からないし、Cuoco達は他のEmpire Nobleと比べて特別Vida's New Racesを迫害した訳では無い。しかし、Empireの勢力圏で隠れ住んできたnew-racesから恨まれる立場であるのは事実なので、いきなり対面させる事は出来なかったのだ。
Dalton達がTalosheimでAmid EmpireやMirg Shield NationのHumanを受け入れていると、前もって説明して納得させていたとしても。
『それで、彼がSiegですか』
「ああ。あんまり耳も尖ってないから、全く気がつかなかったぜ」
そして『Storm of Tyranny』とSelf introductionやOracleの解釈を間違えて助けられなかった事の謝罪や、Schneiderが生け捕りにしたDemon King Fragmentのsealedなどの受け取り、等諸々の事を済ませた後……何故Gufadgarnが今の姿に成ったのかの説明も含めて……Vandalieuは、Zodの義理の息子であるSiegと対面していた。
Rachelから眠っているSiegを預かって来たZodが、父親の顔で静かに頭を下げる。
「なにとぞ、寛大な判断を」
『はい、構いません。彼はZorcodrio -samaの息子、Sieg。それ以上でもそれ以下でもありません』
前から聞いていたので、Vandalieuは特に驚かずに穏やかに眠っている男児を受け入れた。
SchneiderやDaltonの予想通り、VandalieuはMashkzar本人ならin any case、そのblood族……特にMemoryを改竄されたfemaleや、そのfemaleとの間に生まれた幼児には恨みも何も持っていなかった。
寧ろ同情を覚えたぐらいだ。これから人生大変だろうなと。
『俺に協力できることがあったら言ってください。出来る限り善処します。なので……例の物を、二つ』
「certainlyです。こんなもので良いのなら百でも千でも押しましょう」
決して、【Muscle Technique】の使い手であるZorcodrioの手形を貰う約束をしたからでは無い。
その時、ふとSiegが小さく唸ると、瞼を開いた。どうやら起こしてしまったらしい。
「ん……んヴァ!?」
だが、何処かぼんやりとした眼差しでVandalieu達を眺めた次の瞬間、Siegは瞼を限界まで見開いて可能な限り仰け反った。
反射的にVandalieuから逃げようとしたかのように。
「おお、起こしてしまいましたか。よしよし、驚く事はありませんぞ」
「おかしいわね、この子普段は胆が据わっていて、滅多に怖がることが無いのに」
慌ててSiegを抱き上げあやしにかかるZodとMeldin。
「まあ、起きたら見慣れない上に同じ顔が幾つもあったら、驚くわよね」
まだVandalieuの激しい成長痛は続いており、動かないbody partを数体のCloneで支えていたのだった。
『そんなに怖いでしょうか……?』
「まあ、怖いって言うか……驚くだろ。同じ顔が幾つもあったら」
shockを受けているらしいVandalieuに、Schneiderは少し言葉を選んで答えてから、「その内あいつも慣れるって」と慰めた。
何せSiegはZodの……Abyssal Pure-breed Vampireの義理の息子で、もうすぐ生まれてくるDhampirの兄になる少年だ。VandalieuがZodのfanである以外の理由でも彼と会う機会は多い筈なのだから。
「……そうですね。とりあえず、折角生け捕りにしてもらったので、宿主を生かしたままrunawayしたfragmentをAbsorptionできるか、試してみましょう」
「おう、役に立ちそうで嬉しいぜ」
・Name: Schneider
・Race: Human
・Age: 58age
・Title: 【Thunderclap】 【Noble Slayer】 【King of Tyranny】 【Dragon Slayer】【Lady Killer】 【Person Launcher】 【Seed-Provider】 【Savior】 【Son-in-law of the Goddess】 【One who is loved by Alda】 【Evil God Slayer】 【Self-proclaimed Old Man】 【False Saint】 【Demon Continent Survivor】
・Job: Fist God
・Level: 58
・Job History: Apprentice Warrior、Warrior、Unarmed Fighter、Mage、Magic Warrior、Magic Fighter、Martial Artist、Light-Attribute Mage、Berserker、Dragon Fist Warrior、Fist Saint、Kicking Spearman、Adventurer、Super Warrior、Super Magic Fighter
・Ability Values
Vitality: 175,470
Mana: 119,163
Strength: 27,525
Agility :35,344
Endurance :30,092
Intelligence :6,871
・Passive skills
Abnormal Condition Resistance:10Lv
All-Attribute Resistance:10Lv
Augmented Vitality: Very Large
Increased Attack Power while Unarmed: Very Large
Detect Presence:8Lv
Extreme Peerless Vigor:1Lv
Physical Resistance:3Lv
Augmented Attribute Values: Adventuring:10Lv
Self-Enhancement: Adventuring:10Lv
Rapid Healing:10Lv
Mana Recovery Rate Increase:4Lv
・Active skills
God Fist Technique:7Lv
Dagger Technique:10Lv
Throwing Technique:3Lv
-Transcend Limits-:10Lv
Dismantling:5Lv
Armor Technique:10Lv
Silent Steps:7Lv
No-Attribute Magic:1Lv
Mana Control:8Lv
Life-Attribute Magic:10Lv
Light-Attribute Magic:10Lv
Wind-Attribute Magic:3Lv
Coordination:10Lv
Magic Fighting Technique:5Lv
Cooking:2Lv
No-Sword Technique:3Lv
No-Spear Technique:3Lv
No-Axe Technique:1Lv
No-Club Technique:1Lv
No-Halberd Technique:1Lv
High-speed Thought Processing:2Lv
Chant Revocation:1Lv
Familiar Spirit Advent:2Lv
・Unique skill
Accelerated Growth: Attribute Values
True Warrior
Unaging
Vida’s Divine Protection
Zantark’s Divine Protection
Farmaun’s Divine Protection
Tiamat’s Divine Protection
ヴ■■■■■'s Divine Protection
Amid Empire側のSClass adventurerにして、隠れVida believerの『Thunderclap』のSchneider。一応Humanである。adventurerに成ってから四十年以上表と裏で活躍を続けている。
secondary nameの多彩さは、彼の複雑な背景を表している。『Thunderclap』のsecondary nameを得た時には既にAClass adventurerであり、それから彼の活躍は過激さを増して行った。
childのSlaveを公衆の面前で殺したNobleを、公衆の面前で撲殺した事から『Noble Slayer』。その際彼を捕縛しようとしたSoldier、Knight、adventurer全員相手に素手で圧倒し続け、逃げずに逮捕を免れた事で『King of Tyranny』。そしてEmperor Mashkzarから、赦免と引き換えに命じられた龍討伐を果たした事で『Dragon Slayer』のsecondary nameを獲得した。
なお、『One who is loved by Alda』とあるが、それは彼が表向きAlda believerのように装っていた事と、『God of Law and Life』AldaからAlda Grand TempleのPopeが彼のみに起きる危険を予言するOracleを受け取った事から付けられた。……実際には愛されるどころか危険人物としてmarkされており、Oracleも「奴は危険だ」と警告したのを当時のPopeが解釈を間違えて「奴が危険だ」と勘違いしただけである。
当人にとっては真意を隠すのには丁度良いが、極めて不本意なsecondary nameだ。
『Son-in-law of the Goddess』は、彼のVidaに対するreligionとSeed-Providerさ加減を表している。
『False Saint』は、Alda believerだと偽る自分を皮肉って言った言葉がVida's New Races達の間で流行し付いてしまった。
この二つのsecondary nameがばれないように、SchneiderはAmid Empireで活動している間は隠蔽用のmagic itemを身に着けている。
adventurerに成りたての頃経済的に困窮していた為Defense Equipmentを買ったらWeapon Equipment代が残らなかったため、【Unarmed Fighting Technique】を身に付ける事にした。その結果自分に【Unarmed Fighting Technique】のaptitudeがあると気がつき、その後はUnarmed Fighting Techniqueに関係するJobを多く選択するようになった。Light-Attribute Magicを多用するのは、表向きAlda believerである事の説得力を増す為だ。
Unarmed Fighting TechniqueのSuperior Skill【God Fist Technique】、そして武具を使用しない事を表すSword TechniqueのSuperior Skill【No-Sword Technique】や同-samaの【No-Spear Technique】等数多くのSuperior Skillを獲得している。
Humanでありながら【Rapid Healing】や【Physical Resistance】、【Unaging】skill等を獲得している理由は、龍の末期のbloodを繰り返し浴びた効果である。
尚同じSClass adventurerのHeinzと比べてSchneiderのAbility Valuesが高いのは、【Accelerated Growth: Attribute Values】のUnique skillと長年First線で活躍し続けた経験のためだ。
ただ、実は最近まで分厚い成長の壁にぶつかっていた。これは彼がblessingsを一つも得ていなかった事と、既に超人的な力を持っている事。そしてHuman社会では、AClass adventurer以上の存在が十分な経験を積める場所が少ない事が原因である。……AClass adventurerが倒すのに苦労するようなmonstersが頻繁に現れるようなら、そこはAClass adventurer未満の者にとって日々の生活の場所には相応しくない。
これまではmonstersに堕ちた龍等を討伐して限界を超えて来たが、そうそう龍が出るはずも無いので壁を強引に越える事が出来ず、それも「俺も老いたな」と彼が思う原因の一つと思っていた。
なお、『Evil God of Degeneration and Intoxication』JurizanapipeであるLissanaは、Elfにreincarnationして純粋な神であるconditionから、Demi-Godと言えるconditionになっていたためSchneiderにblessingsを与える事が出来なかった。
しかし VandalieuがVidaのsealedを解いた事、Demon continentでZantarkとFarmoun、Tiamatと直接会った事で一気にblessingsを獲得。更に、Vandalieuと直接会った後謎's Divine Protectionも獲得した。
これにより成長の壁を越えている。