現れたfemaleのgiantは足元で逃げ惑うmonstersを火炎樹ごと蹴散らし、Cuatroに向かってまっすぐ進んでくる。
凛々しい美貌に、whole bodyから漂うGodsしさ。歩く度に揺れる地面と、そのGiantさに気がつかなければ……いや、気がついてもGoddessのようだと評するしかない。
『我が名は、『Giant of the Moon』Diana。『Giant God』Zernoの子の一人。汝らが、Vida's Mikoにして新たなChampionとその仲間達か?』
そして火炎樹の森の縁に立ったgiant、Dianaはそう問いかけてきた。それは穏やかな口調でなされたが、OniwakaやKanako達、Cuatroは気圧されてしまい、無意識に後ずさってしまう。
「はい! 俺がその『Champion』の! Vandalieuです! 『Champion』の!」
ただVandalieuは、『Demon King』ではなく『Champion』と呼んでくれた事が余程嬉しかったのか、Cuatroから身を乗り出してDianaに答えた。Championのと、二回言ったのは大事な事だからである。
『普通に話してくれれば聞こえるから。そんな船から乗り出して叫ばなくてもいい。ほら、危ないから止めなさい』
そのVandalieuが毒の海に落ちないように注意してから、コホンと咳払いをしたDianaは再び厳かに話しだした。
『汝らの事はVidaの忠実な使徒、Schneider達から聞き及んでいる。我々は汝らの訪問を心から歓迎しよう』
LeoとCuatroを装備したVandalieuは、Legionと共にTalosheimに帰ったKanako達以外の仲間と共にDianaの両手の中に居た。
『汝らが歩くのに合わせていると、数か月はかかるからな』
『Evil God of dark seas』Gyubarzoに勝るとも劣らない巨体のDianaが歩く度に樹や岩が砕け、monstersが逃げ惑う。足元がどんな環境のDevil Nestsでも、彼女の歩みは乱れる-sama子は無い。
「単純な距離だけの問題では無さそうですね」
『うむ。奴と……Schneider達から聞いたが、汝らがDemon continentと呼ぶここはHuman達が住むContinentと比べて過酷な環境のDevil Nestsが乱立し、出現するmonstersもまずDungeonの中でしか出現しない強力な個体ばかりらしい。
ここはContinentの端だからそれ程ではないが、奥はRank10のmonstersが普通に群れている』
「Rank10が普通……群……」
Boundary Mountain Range内部でも、Dungeonの外ではRank10のmonstersはMountain Rangeの上空に巣食うHurricane Dragonなど、限られた個体だけなのにと、Oniwakaは呆然とする。
彼女の-sama子に、Dianaは苦笑いを浮かべた。
『だいたいの原因は『Evil god of release』Ravovifardだ。あのEvil God (P)が、monstersのRank upを促して他のEvil God (M)やEvil God (P)との覇権争いに利用したり、我々にちょっかいをかけて来たりしたせいでこのContinentは他の地より危険になってしまった。
だが奴がいなくなった今、徐々にだが高位のmonstersの数は減りつつある。後百年もかからず落ち着くだろう……先のEclipseで、また更に荒れたが』
他のEvil God (M) Evil God (P)を倒してこのDemon continentを牛耳っていたRavovifardが排除された事で、これでも以前よりは安全になっているらしい。
『ただ、それで汝達には負担をかける結果になってしまったようだな。あの駄龍からだいたいの事情は聞いている……Zantarkからも言葉があると思うが、我からも詫びよう。すまなかった』
そのRavovifardがDemon continentから逃げ出した結果、Boundary Mountain Range内部で当時EmpireだったNoble Orcの国のBugitas皇子を唆し、大きな戦が起きてしまった。
certainly、全てRavovifardが行った事だが、逃亡を許してしまったDianaは責任を感じているようだ。
「駄龍? ……お気になさらず、その言葉で十分です。それより、Eclipseで荒れたとは?」
『Aldaが起こした……accurateには、光と生命attributeの管理に手を抜く事で太陽を陰らせて起こした『Eclipse』のimpactで、Demon King Army Remnantsのsealedの幾つかが緩んだのだ』
どうやら『Evil God of dark seas』Gyubarzo以外にも、revived神が存在したらしい。
『 Bahn Gaia continentは奴の膝元故に『Eclipse』に際しても注意していたのだろうが……他は目が行き届かなかったのか、それとも故意か。Godsが施したsealedが弱まってしまった。
Demon King Armyとの戦いで神を封じる際は複数のGreat GodのDivine Authorityが施されていたのだが……今worldの管理を行っているのはAlda一柱だけ故に』
そのAldaが『Eclipse』を起こす為にworldの管理から手を抜いたため、sealedまで緩んでしまったらしい。certainly、全てのEvil God (M) Evil God (P)のsealedが解けた訳ではない。
しかしこのDemon continentやその周辺の海域には、Demon King Guduranisが当時「破れてsealedされるような弱卒に用は無い」と放置したsealedや、Diana達が直接倒した場合やRavovifardとの戦いに敗れて弱った隙を突いて施したsealedが幾つもある。
それらが一斉に緩んだせいで、大変だったらしい。
『お蔭で大忙しだ。多くはそう強いDivinityでは無かったから大事には至っていないが……汝らを迎える担当も本来なら昼とnightの二交代制なのだが、昼担当のTiamatが逃げようとしたEvil God (P)をsealedするのにEnduranceを消費して眠りこけてしまって、nightまで待たせる事になってしまった。
何のつもりで『Eclipse』を起こしたのかは知らないが、Aldaも傍迷惑な事だ』
「恐らく、それがAldaの狙いの一つだったのだろう」
それまで黙ってDianaの言葉を聞いていたGufadgarnが、不意にそう口を開いた。
「Boundary Mountain Range内部を除いた Bahn Gaia continentでは直接被害を受けないようにする一方、お前達をsealedが解けたEvil God (M) Evil God (P)の対処に追わせて消耗させる。
多少Human達に被害が出ても、Aldaを含めたGodsの支援を受けたHero達が対処する事で、信仰集めとHero達のEnhanced (1)を同時に行えば、収支はあう。考えていたほど上手くはいかなかったようだが」
そうconjectureを口にするGufadgarnに、Dianaは思わず目を丸くして聞き返した。
『汝は……もしかしてGufadgarn、なのか?』
「そうだが、気がついていなかったのか?」
どうやらDianaは、可憐なBishoujo Elfの姿の憑代に宿っているGufadgarnに、今まで気がついていなかったようだ。
「だとすれば、私としては喜ぶべき事だ。この憑代の完成度が、神の目も欺ける程高いと言う事なのだから。
私は、Bishoujoを求めるZakkartの遺志により沿う事が出来るだろう」
『……いや、ElfのShoujoに似た妙なのがいるなとは気がついていたのだが……言っては悪いが我から見るとお前達は奇妙な者が多いのだ』
Half-Noble OrcのPauvinaに、奇妙なRank upを遂げているGhost達や、Undeadなのにreason的なBone Manに、誰よりもsignと存在感が奇妙なVandalieu。先程まで口を閉じていたGufadgarnの存在はそうした面々の間に埋没していたらしい。
『何よりあのGufadgarnが……いや、それよりZakkartの遺志とはどう言う意味なのだ?』
「あ、今はこの話題に触れないでください。Zantark達と会った時に改めて説明するので」
困惑と驚きを隠そうとせず聞き返すDianaを、Vandalieuがそう言って止める。彼女以外にも今のGufadgarnの姿に驚くGodsは多いだろうから、その度に説明を繰り返す手間を省きたかったのだ。
「それよりも、あなたは『Giant of the Sun』Talosと何か関係があるのですか? Talosheimに残っていたrecordにはあなたの名が無かったので、俺達の知識には無いのですが」
話題を逸らす意味もあるが、『Giant of the Moon』というDianaの尊称を聞いた時から気になっていた事を尋ねる。
『そうだ。我は『Giant of the Sun』Talosの双子のImoutoだ。
我も含めたAge of Gods Eraに創られたgiantは、giantの始祖にしてGreat Godたる『Giant God』Zernoの子に当たるが、我とTalosは同時に誕生した。Zernoは太陽から温もりを、月からは光を手に取り、私達双子にそれぞれ片方ずつ与えたのだ』
特に粘る事なく話題を変えようとするVandalieuの質問に答えると、彼の背後に憑いているPrincess Leviaに慈しむような笑みを向けた。
『故に、我は全てのGiant raceの叔母と言う事になる。十万年前の戦いでは、我もTalosと共に戦ったが……汝らには我らの力が及ばなかったせいで苦労を掛けたな』
声をかけられたSatan Prometheus GhostにRank upしたPrincess Leviaは慌てて姿を現し、黒さを含んだオレンジの炎を纏ったまま深々と頭を下げた。
『い、いえっ、そんな、勿体ないお言葉です! でも……いつかTalosheimに来て皆を労って頂ければ、きっと喜ぶと思います』
『ああ、何れ必ず。汝はGhostとなった事で、より我が兄に近くなったようだな』
炎を衣装のように纏っているPrincess Leviaに、Dianaは『汝と、汝の同胞に祝福を』と微笑を深くした。
DianaがVandalieu達を連れて来たのは、一見すると禍々しい岩と溶岩の池ばかりが広がる死の大地だった。
だがどう言う訳か大気には火山性ガス等毒性のある物質は含まれていないようだ。certainly暑くはあるが、それも耐えられない程では無かった。
熱energyをAbsorptionして冷たい炎を燃やす【Demon Fire】を幾つか灯せば、適温になるだろう。
「恐らく、周囲の溶岩が火山活動ではなくZantarkのimpactで生じた物だからでしょう」
それをVandalieuが疑問に思っていると、Gufadgarnがそうconjectureした。
「なるほど……これがGreat Godの力か。しかし、それだけではなさそうだ」
「その通りだ。ここは半ばZantarkのDivine Realmと変化している。Evil God (M)とEvil God (P)とFusionし、異なる存在になってしまい元のDivine Realmに戻れなくなったと十万年前に聞いている。今は、このDemon continentの一部をDivine Realm化させているのだろう。……その分無理をしているように見えるが」
Continent全てがDungeonの内部並みにManaで汚染されているDemon continentであり、三分の二が邪悪な神と化しているZantarkだからこそ出来る苦肉の策だろうと、Gufadgarnはconjectureした。
「ほほぅ、これは歴史的な大発見だ」
汗でwhole bodyを濡らしたLucilianoが、そうしないと気を失うというようにメモを取りながらそう言う。
彼でも気圧され、緊張のあまり汗が止まらなくなるほどの存在が此処では集まっていたからだ。
RyuujinのfemaleをGiantにしたような龍、『Mountain Queen Dragon God』Tiamat。頭が二つあるGiantな鳥、『Bird Beast King』Lafaz。それにgiantと見紛うばかりの巨体にfurを纏い仮面を被ったKijinの始祖に、逆にHumanと同じ程度の小さな体格ながら凄まじい存在感を放つMajin Raceの始祖。
他にも幾柱もの神や、そのFollowersが集まっている。
中でも別格なのが、淡い輝きをwhole bodyから放つAdventurer風の格好をした男。そして岩山と一体化したような姿で腰掛けた、厳めしい顔つきのまま瞼を固く閉じた男神だった。
……別の意味で格が違う存在として、何故か通常よりやや大きい程度のWyvernがAdventurer風の男の横で始終震えているのだが、あれは何だろうか?
その場違いなWyvernも気になった一行だが、それを態度で示す前に右半身は黒い砂鉄のような物に覆われ、左半身はやはり黒い靄のような物を漂わせている男神……『War-God of Fire and Destruction』Zantarkは、突然かっと目を見開きゾロリとfangsの生えた口を開いた。
『■■■■■■■■■~っ!』
まるで嵐のように激しい、物理的な圧力を伴った叫び声にVandalieuでも身を固くした。
ただ、何て叫ばれたのか意味が全く分からない。
「も、申し訳ない!?」
『ボスっ、もしかしてまず膝を突くとか、祈りを捧げるとか、供え物をするとか、やるべきだったんじゃぁ?』
「Van、何で怒られたんだろう?」
叫び声の迫力に押されて、Lucilianoは反射的にメモを取るのを止めて平伏し、Kimberlyは狼狽し、Pauvinaは困惑している。
『Bocchan、どうしましょう!?』
『Gyubarzoのトロをお供えしますか!?』
「落ち着いて、Salireはトロをしまって、皆驚いているから。そもそも、俺達は怒られたのでしょうか?」
慌てふためく皆を落ち着かせようとするVandalieuだが、彼も困惑していた。異形のEvil God (M) Evil God (P)を見慣れている彼は、Zantarkが怒っているようには感じなかったのだ。
ただ、地の顔つきが厳めしく声が大きいだけのように思える。
しかし叫び声の意味までは分からない。すると、顔を顰めたMajin Raceの始祖が緊張して顔を強張らせているAdventurer風の男の肩を叩く。
『あ、ああ。親父は……Zantarkは『よくぞ来てくれた、Championのsoul fragmentを持つVida's Mikoよ』って言ったんだ。怒っている訳じゃない』
どうやら、彼には……Heroic God FarmounにはZantarkの叫び声の意味が分かるらしい。
再びZantarkが叫ぶが、今度はすぐにFarmounが通訳する。どうやらZantarkは『魔塵のEvil God (M)』と『Evil God of Evil Darkness』とFusionしたために、以前のように意思を伝える事が出来なくなってしまい、他の神の通訳が必要なconditionらしい。
『歓迎しよう……とは言っても、岩や溶岩ばかりのこの地では大した事も出来ないがって、痛た!? 今のはZantarkの言葉だ!』
『それは分かっているが、貴-samaの口を通して聞くとつい反射的に手が動く。話の邪魔をしてすまない、親父-dono、そして客人よ』
通訳の途中でFarmounを殴ったMajin Raceの始祖が、彼以外に謝って元いた位置より後ろに下がる。周囲のGodsはMajin Raceの始祖に窘めるような視線を向けるが、Farmounに同情する-sama子は見られなかった。
この事からもFarmounと彼等の関係は和解ではなく、休戦conditionでしかない事が分かる。
尤も、約十万年前から続くVida's FactionとAlda's Factionの戦いと確執を考えれば、休戦しているだけでも十分すぎるのかもしれない。
Majin Raceの始祖や他のGodsにとって、Farmounは自分達の親brothersを傷つけ、多くの子を殺した敵の主戦力だった一人だ。主にZantarkと戦っていたので、彼自身の手によって傷つき倒れた者は残り二人の戦闘系Championと比べれば少ない。
しかし、もし彼が自らをChampionに選んだZantarkのallyで在り続けたら、そうでなくてもせめてあの戦いに参加していなければ。そう考えれば、過去の因縁を忘れる事は出来ないのだろう。
そんな-sama子のGodsを見つめるZantarkの口元に苦笑いが浮かんだようにVandalieuには見えたが、錯覚だったかもしれない。
『■■■■■■~! ■■■、■■、■■■■!』
『汝と共に再びAldaと一戦交えたいが、残念ながら我々は今しばらく動く事は出来ない。先のEclipseでDemon King Army Remnantsのsealedの内一部が弱った事もあるが、このDemon continentを放置すればmonstersは増え続けDevil Nestsは際限なく広がって海を渡り、早ければ数年で Bahn Gaia continentに到達してしまうかもしれないからだ。
Zantark、少しpaceを抑えてくれ。一つの言葉に込める意味をもっと少なくしてくれないと、言葉じゃ間に合わない!』
どうやらZantarkの叫びには圧縮され密度を増した情報が含まれているようで、Farmounは苦労しながら通訳をしていた。
「なるほど、事情は分かりました。それでこちらの事情なのですが、VidaをsealedしていたAldaのDivine Authorityを破壊しました」
Vandalieuがそれを伝えると、Godsがざわめいた。
『母上がrevival……いや、意識を取り戻されたのか!?』
『いつか再びとお慕い続けていたが、それが叶うのか』
『クエェェェ!』
Vidaの直系の子であるMajin RaceとKijinの始祖が驚愕と喜びに打ち震え、Tiamatが陶酔も露わにtailをくねらせ、Lafazが翼を広げて鳴き声を上げる。
Zantarkも天を仰いで咆哮を……いや、嬉しげな笑い声を上げた。
『予想を超える吉報をもたらしてくれた。我が姉にしてImouto、childらの母を解放してくれた事に感謝……そんなに早口じゃ、俺も聞き取れないぞ。
……受け取る価値は無いかもしれないが、俺からも心からの感謝を』
Farmounは肩から力を抜き、安堵した-sama子でそう述べると腰を折り、深々と頭を下げた。
「いえ、謹んで受け取らせていただきます」
対してVandalieuも、出来るだけ礼儀正しく見えるように頭を下げる。その彼の対応にFarmounは驚いたような顔をして顔を上げた。
しかし、Vandalieuが気になったのはやはりWyvernの方だった。他のGodsが喜んでいるのに、何故か彼だけは死んだ目で涙を流しながら『もうダメだ……終わりだ……』と呟いている。言葉を話すという事は、Wyvernの上位種なのだろうか?
(もしかして、Wyvernではないのかな? Shashujaにちょっと似ているかも)
Talosheimの南にある、今ではLizardmanとそのVariantのAhemait、そしてScylla族の主な居住地である大Marshlands。そこに住むLizardman達の纏め役で、かつて捨てられた子犬のような瞳で泣き落とされた彼を、Vandalieuは思い出した。
そう言えば今年に入ってからまだ一度も会っていないので、Ahemait達の成長やCapricorn牧場の視察も兼ねて、今度大Marshlandsを訪ねてみよう。
そんな風に思う。
「Vandalieuよ、Zantarkは『だがそれではますます我々は動けない。Aldaが十万年前のように攻めて来たならin any case』と言っているようです」
いよいよ通訳が間に合わなくなったらしいFarmounに代わって、Gufadgarnがそう訳する。
「ますます動けないと言うのは、自分達が大きな動きをするとAldaに察知され、なし崩し的に神と神の戦いにdevelopmentすると困るとか、そう言う理由でしょうか?」
「それもあると思われますが、やはりworldの管理に関する問題かと。Alda共と戦い勝つ事が出来ても、その後attributeの管理を維持できなければ、worldは荒廃し最悪の場合滅びる事になるので」
GufadgarnがZantarkの言葉を訳するまでもなく、Godsが抱えている事情についてVandalieuに説明する。
この『Lambda』worldは、Godsが土水火風と時間とspace、そして光と生命の八つのattributeを管理する事で維持されている。その管理に不具合が起これば、worldは乱れそれが続くと最終的にDecayしてしまう。
今は『God of Law and Life』Aldaが本来のLight Attributeに加えてVidaの生命attributeの管理を行い、Demon Kingに滅ぼされた『God of Wind and Art』Shizarionの代わりにHeroic God NineroadがWind-Attributeの管理を、Zantarkに代わってHeroic God Farmoun GoldがFire-Attributeの管理をSubordinate God達の補佐を受けながら行っている。
そして残りの四つのattributeの管理は、時間とspaceはRicklentとZuruwarnが残したSubordinate God達が行っている。しかし土と水はDemon Kingとの戦いを生き残ったSubordinate God達以外にも、戦いの後にAldaが神に昇華させた者達も加わって維持されている。
離反したFarmounが管理するFire-Attributeを抜いても、五つのattributeの管理がAlda's FactionのGodsの手によって行われているのが今の状況だ。
「なるほど。今の状況でもしAlda's Factionに勝利できても、その後のattributeの管理まで手が回るか微妙と言う事ですか」
Vandalieuが思い至ったのが、Zantarkが抱えるジレンマだった。
今attributeの管理に関わっていないDemon King ArmyからVida's Factionに鞍替えしたEvil God (M) Evil God (P)の力を借りれば何とかなるとVidaやRicklentは考えているが、Zantarkはそれでは足りないとconjectureしていた。
滅ぼされなかったGreat Godの内VidaとRicklent、Zuruwarnはrevivedがとても完全なconditionとは言い難く、PeriaとBotinは未だ戻らない。
自分がAldaのように他のattributeの管理を行う事も考えたが、彼はVida's Factionの主要戦力である。敵からも注目されており、戦いで予想以上の消耗を強いられる可能性もある。
厳しい戦いに勝利した結果、「worldが後戻りできない程荒廃し、最終的に滅びました」では意味がないのだ。
「難しい問題だね。Van、何とか出来る?」
「Pauvina、流石にKami-samaの事情は俺の手に余ります。sealedやCurseを解くとか、Vidaの宗教関係者として布教活動に励むとかなら、何とか」
『主よ、Undeadを量産しそれらにVida's FactionのGodsを信仰するよう命じ、believerを増やすのをAccelerationさせては?』
『Even now行っている事ですし、劇的に状況が変わる事はないでしょうが、継続は力と言いますし』
world全体の管理という個人の目線では、特に情報科学が発達していないこのworldの人々にはスケールの大きい事情を知ったPauvinaやBone Man達は、完全に分かった訳ではないが各々理解力が及んだ範囲でそう提案する。
Vandalieu自身も神ならぬ身なので「attributeの管理」の難易度や、必要なGodsの数や力について理解は出来ていない。漠然と、簡単ではないだろうなとimageできる程度だ。
ただ、この手の話は『God of the Seas』Tristanにもされたので、神には神の事情があるのだと納得する事にしている。
しかしこうしてVandalieu達が言葉を交わしているのは、先程からZantark達が話しかけてこないからだった。考え込んでいるか、近くの神と囁き合っているのだろうとVandalieuは思っていたが、そうではなかった。
『もしや、Gufadgarnか?』
『あの姿……てっきり男神だと思っていたが、かのEvil God (M)はGoddessだったのか?』
どうやら、Zantarkの言葉を訳せるShoujoの正体がGufadgarnである事に気がついて、驚愕のあまり絶句していたらしい。
「Dianaも最初は気がつかなかったが……この寄り代の完成度は、私の想定を遥かに越えるものだったようだ。まさかZantarkの目すら欺く事に成功するとは」
chinが落ちんばかりに驚いているZantarkの顔を見て、やはり満足そうに何度もnod Gufadgarn。
「あ、事情は俺から説明しますね。これはちょっとした誤解が原因で――」
Zakkartが誤解されないよう、Zantark達に事情の説明を始めるVandalieuだったが、その時よろめくような足取りでWyvernが彼に近づいてきた。
『た、頼む……いえ……お願いです……』
反射的にVandalieuの前に出ようとしたSalireとRitaに対して、躊躇う程弱々しい声をWyvernは絞り出すと、bone格上難しいだろうに地面に膝をthrust、彼に向かって頭を垂れる。
『喰うのだけは……魂を砕くのだけは、どうかお許しください』
「いや、別に今空腹ではないですし、食料にも困っていないので食べませんから。と言うか、あなたは誰でしょうか?」
『ル……Luvezfol。『Raging Evil Dragon God』Luvezfolだ……です』
Wyvernの正体は、当然だがVandalieu達にSpirit Cloneを砕かれBoundary Mountain Rangeから逃げ出す途中でSchneider達『Storm of Tyranny』によって袋叩きにされた後、sealedによってWyvernの姿にされたLuvezfolだった。彼はhorrorと緊張の限界に達し、せめて魂を砕くのだけは許して欲しいと命乞いを始めたのである。
Schneider達にDemon continentに置いて行かれ、Tiamatに散々叱責と説教をされ、しかも revived直後倒されたGyubarzoの肉片を食材としても保存しているVandalieuがやって来た。そしてVidaがrevivedと言う。
Vida's Factionが力を取り戻しつつある現状では、自分の力など然したる価値は無いと思ったLuvezfolには、このままでは自分も食材と素材にするために魂を喰われる。そうとしか考えられなかった。
彼がsealedし、believerであるLizardman達を奪った『Evil Dragon God of Five Sins』FidirgはEvil God (P)の中でも下の方で、Vida's Factionとしても重要な存在では無い。
しかし VidaにとってFidirgは仲間で、それに対して自分は裏切り者である。
例え服従を誓っても、生かしておくとは思えない。だからせめてsealedで済ませて欲しいとただ願ったのである。
「……ああ、そう言えば。とりあえず、それは俺が判断する事ではないですね。FidirgとShashujaの判断に任せます」
『ああ、やはり喰われるDestiny……は? Fidirgと、シャシュ?』
「はい、直接被害を受けたのは彼ですし。昔の事を言うのなら、裏切られたのはMardukeやTiamat、Lioen達でしょう?」
特に怒るでもなく、判決を拒否するVandalieuにLuvezfolは目を丸くした。
しかし、VandalieuにとってLuvezfolは特別憎しみの対象と言う訳では無かった。それほど印象に残っていなかったのだ。Daltonに彼がDemon continentに居る事を教えられていなければ、思い出さなかったかもしれない。
それに今の弱々しく震えている-sama子を見ると、怒りや侮蔑よりも憐憫を覚えてしまう。これがRank5のWyvernの姿ではなく、Luvezfol本来の龍の姿なら多少は変わったと思うが。
それでも直接被害を受けたFidirgや、Shashujaが「魂を喰うべきだ」と言うのなら、喰う事になるだろうが。
「そう言う事です。分かりましたか? では、すみませんが俺には重要な説明があるので――」
『えぇ!? ZakkartがBishoujoを!? ……あいつが……そんなそぶりはなかったのに……』
「あ、若干間に合わないかも」
『God of Law and Life』Aldaによって創られたDungeonの、古戦場を再現した階層で凄まじい気迫が込められた声が響いた。
『どうした!? その程度の腕では新たなDemon Kingを倒すなど、夢のまた夢だぞ! それとも、Vida's New Racesにすら安寧をもたらすと言う貴-samaの理想を諦めるか!?』
光り輝く武具を身に着け、背中に純白の翼を広げたKnight……AldaのHeroic spiritの一柱の言葉に、仲間達の先頭に立つ『Blue-flame Sword』のHeinzは下がっていた腕と剣を構え直し、叫んだ。
「私は……いや、我々は諦めない!」
・Name: Levia
・Rank: 11
・Race: Satan Prometheus Ghost
・Level: 60
・Passive skills
Spirit Form:10Lv
Mental Corruption:5Lv
Heat Manipulation:10Lv
Flame Nullification
Materialization:10Lv(UP!)
Augmented Mana:9Lv(UP!)
Self-Enhancement: Subordinate:10Lv
Self-Enhancement: Demon King’s Blood:7Lv(UP!)
Self-Enhancement: Guidance:3Lv(NEW!)
Strengthened Attribute Values: Creator:7Lv(NEW!)
・Active skills
Housework:5Lv
Projectile Fire:10Lv
Possession:5Lv
Silent Steps:2Lv
Long-distance Control:7Lv(UP!)
Unarmed Fighting Technique:3Lv(UP!)
Shield Technique:3Lv
-Surpass Limits-:6Lv(UP!)
Aura of Fear:8Lv(UP!)
Fire-Attribute Magic:4Lv(NEW!)
・Unique skill
ヴァ■■■■'s Divine Protection(NEW!)
・Monster explanation::Satan Prometheus Ghost Luciliano著
師Artisanによると、あるMythで人類に火を教えた神プロメテウスの名とDemon Kingの名、両方を持つGhost。もういっそ神霊とでも名乗れば良いのではないだろうか? まだRank11であるし、Guidanceの効果でincreaseしているAbility Valuesを含めても、実際に名乗るとname負けしてしまうのだが。
【Self-Enhancement: Guidance】や【Strengthened Attribute Values: Creator】等のskillを獲得し、更に強力な存在となっている。ImoutoのZandiaの指導でFire-Attributeのmagicも扱えるようになったが……【Mana Control】skillを習得していないため、非常に危なっかしい。彼女自身は【Flame Nullification】なのでFire-Attribute Magicが暴発しても無傷で済むのだが、彼女の周囲に居る者、つまり師Artisanが主に巻き込まれている。
師Artisanも【Magic Resistance】skillを持っているし、Barrierで防ぐので火傷一つした事が無いらしいが。
『Giant of the Moon』Dianaによると、彼女の双子の兄である『Giant of the Sun』Talosに近づいているそうだ。
・Name: Orbia
・Rank: 10
・Race: Chaos Broad Ghost
・Level: 95
・Passive skills
Spirit Form:10Lv(UP!)
Mental Corruption:6Lv
Water Attribute Nullification
Fluid Manipulation:1Lv(Liquid Manipulation awakened into!)
Materialization:9Lv(UP!)
Augmented Mana:6Lv(UP!)
Earth-Attribute Resistance:7Lv(UP!)
Self-Enhancement: Subordinate:1Lv(NEW!)
Self-Enhancement: Demon King’s Blood:3Lv(NEW!)
Self-Enhancement: Guidance:2Lv(NEW!)
Strengthened Attribute Values: Creator:2Lv(NEW!)
・Active skills
Unarmed Fighting Technique:4Lv(UP!)
Fishing:3Lv
Housework:3Lv(UP!)
Dancing:5Lv(UP!)
Projectile Fire:9Lv(UP!)
Long-distance Control:5Lv(UP!)
No-Attribute Magic:1Lv
Water-Attribute Magic:5Lv(UP!)
Earth-Attribute Magic:2Lv(UP!)
Mana Control:4Lv(UP!)
・Unique skill
Merrebeveil’s Divine Protection
■■ンダ■■'s Divine Protection(NEW!)
・Monster explanation::Chaos Broad Ghost Luciliano著
液体の色がさらに深みを増し、Princess Leviaと付き合ううちに【Housework】skillのlevelもincreaseしたOrbia。
名称がDarkよりも物騒だが、今のところ形状に変化は無いようだ。
【Liquid Manipulation】skillのSuperior Skill、【Fluid Manipulation】skillによって更に自身を構成する、そして周囲の液体を巧みに操作する事が可能になった。流石に海や大河は不可能だが、鉄砲水の向きや勢いを操作する事も可能らしい。
Water-Attribute Magicよりも効率良く大量の液体を操作する事が可能なようだ。
Marshlandsの水田で行われる今年の田植えに、このskillを活用する事を考えているらしい。Superior Skillの有効活用なのか、それとも無駄遣いなのか微妙なところだ。
・Name: Kimberly
・Rank: 10
・Race: Schwarz Blitz Ghost
・Level: 3
・Passive skills
Spirit Form:9Lv(UP!)
Mental Corruption:3Lv
Wind-Attribute Nullification
Lightning Manipulation:9Lv(UP!)
Materialization:7Lv(UP!)
Intuition:3Lv
Mana Enlargement:4Lv(UP!)
Self-Enhancement: Subordinate:5Lv(NEW!)
Self-Enhancement: Demon King’s Blood:1Lv(NEW!)
Self-Enhancement: Guidance:4Lv(NEW!)
Strengthened Attribute Values: Creator:4Lv(NEW!)
・Active skills
Silent Steps:6Lv
Trap:5Lv
Projectile Fire:7Lv(UP!)
Possession:5Lv
Long-distance Control:7Lv(UP!)
Archery:6Lv(UP!)
・Unique skill
■■■■ルー's Divine Protection(NEW!)
・Monster explanation::Schwarz Blitz Ghost Luciliano著
黒い稲妻を纏った、見るからに邪悪そうな姿をしたGhost。当人はtensionが上がると「ヒャッハ~っ」と笑いだすため、どうしても悪そうに感じられる。しかし当然race名にシュバルツとあっても、Kimberlyの内面が腹黒く変化した訳では無く、Rank up前と性格は変わっていない。
ただAbility面ではSelf Enhanced (1)やAbility Values Enhanced (1) skill、そして仮称「謎's Divine Protection」の効果もあって更に強力なGhostとなっている。
certainly Lambdaで初めて誕生したraceである。……ちなみに彼がRank upしてから暫くの間、顔を合わせる度に彼にオンリーワンか確認された事を記しておく。