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Special thanks to MBA and the Users from the LBN #spoilers Discord. Without them this would not be possible.

Chapter 148: Evil God (P)の真の最期と蠢く十五剣

 約五万年前、このBoundary Mountain Range内部を守るBarrierの外側にHeroic GodとなったFarmoun Goldが現れた。

 それを聞いたGodwinは思わず顔を上げかけるほど驚愕した。

「何だと!? Xerx、儂はそんな事聞いてねぇぞ!」

『当たり前だ、Godwin。貴-samaが生まれるずっと前の出来事なのだぞ』


 Boundary Mountain Rangeの内側に籠っていたGodsは、十万年前のVidaAldaの戦争以降初めて見るFarmounの姿に、やはり神に至っていたかと苦々しい思いを抱いた。


 FarmounVida's FactionGodsにとって、共にDemon King Guduranisと戦った戦友であると同時に、『God of Law and LifeAldaやそのChampion Bellwoodと共に戦争を仕掛けてきた仇だ。それもただの仇では無い。怨敵と言っても過言では無い、憎んでも憎み足りない存在だ。


 突然戦争を仕掛けてきたAldaChampion達によって、主神であるVidaは深く傷つけられ、Undead TransformationしたZakkartは倒され、二人の子であるVampireTrue Ancestorも命を落とした。

 幾柱もの神が討ち取られてsealedされ、何人ものPure-breed Vampireや他のVida's New Races 's ancestor達が殺された。


 Farmoun本人は主にZantarkと戦っていたので、奪った命の数自体は他のChampionAldaと比べれば少ない。だが、彼がいなければChampionを抑えられるZantarkという強力な戦力が自由に動く事が出来た。もし彼が敵として現れなかったら……もし、allyになっていたらAlda達を返り討ちにして戦争に勝つ事も出来たかもしれない。

 もし勝てなくても、被害はずっと少なく抑えられたはずだ。


 故にBarrierの外に現れたFarmounの姿に、Godsは畏れると同時に怒りと憎悪を掻き立てられた。他のHeroic GodSubordinate Godを連れていなかった彼を故意にBarrierの内側に入れ、総力を結集して倒しsealedする事も考えた。

 しかしそれこそがFarmounの狙いで、少しでもBarrierを開けた途端隠れている伏兵が出現して雪崩込んで来る事も考えられる。


 だから当時のGodsは力を振り絞って一時的にBarrierEnhanced (1)し、守りに徹する事を選んだ。

『奴はまだ人であった頃、Evil God (M)Fusionしたばかりで思うように力を振るえなかったとはいえ『War-God of Fire and DestructionZantark -samaと一対一で互以上に戦ったChampionHeroic Godに至った事で、その力が増す事はあっても逆は無い』

 『God of BattleflagsXerxは皮肉気にそう言い、続きを『Evil god of Carapaces and Compound EyesZanalpadnaや『God of HuntingRishareが引き継ぐ。


『当時、既に各raceの数はAlda達と戦う前よりもずっと増えていた。しかし我々Godsの消耗は今よりも回復していなかった。とても戦えるconditionでは無かった』

『それに、姿の見えないBellwoodNineroadの存在を無視する事は出来なかった。……その頃、Bellwoodが姿を消したらしい事を、そしてAlda陣営の消耗ぶりを知っていれば、別の判断もあったかもしれないが』


 当時のBoundary Mountain Range内部のGodsBarrierの外側の情報を得る手段が無かった。Vidaと共にAldaと戦った彼等はBoundary Mountain Rangeの外部では信仰されていなかったからだ。

 だからMerrebeveilから聞くまで、Alda陣営の消耗ぶりが自分達の想像を上回っている事を知らなかった。Alda陣営に戦争を仕掛ける余裕が無い事を事前に知っていたら、行動に出ていたかもしれない。


 そしてGodsが守りを固めている間に、Farmounは諦めたのか何処かへと去っていた。

『暫く何か唱え、こちらをProvocationしているのか故意に隙だらけの姿を晒していた。BarrierEnhanced (1)したため音も遮断され、奴が何を唱えているのかは幸いにも分からなかったがな』

『幸い?』

『……分ったら怒りを抑えられなかったかもしれん』


 聞き返したFidirgに答えたXerxの吐き捨てる-samaな口調から、彼がFarmounに対して特に怒りと恨みを抱いている事が分かった。

 originallyは彼の主神であるZantarkが選び、力を与えたChampionであるのに敵に回ったFarmounに対して、裏切られたと感じているのだろう。


『その後、各race達が自主的に学び成長するのを待っている余裕は無いと妾達は判断した。

 今では賢帝と称えられ妾のHeroic spiritとなったブーギを含めて幾人かにOracleblessingsを与えて、各raceが小競り合いを収めるよう促したのだが、それは別の話だ』

 どうやらlegendの『賢帝』ブーギの誕生には、隠れた秘話があったようだ。父祖の真実に触れたBudarionが、声を出さずに驚いている。


『五万年前以降、Farmounは姿を現していない。恐らく、Zantarkに代わってFire-Attributeを管理するのに忙殺されているのだろうが……今後も姿を現さないとは限らん。Merrebeveilに聞くと、Adventurer’s Guildなるorganizationを作り上げるなど油断ならない動きをしているようだからな』

『よくできたorganization-samaだ。効率良く若者を鍛え、将来のFamiliar SpiritHeroic spirit Candidateの量産……自らのFollowersを増やす事を企むとは』

『我々Evil God (M) Evil God (P)も、顔負けの狡猾さよな。共にDemon Kingと戦った当時の奴からは想像も出来ん』


『え? Adventurer’s Guildってそんな意図で創られたのですか?』

『いや、流石にそんな企みは無いと思います。結果的にはそういった側面が無いとは言いませんが』

 Farmounが創設者であるAdventurer’s Guildに対して、その有用性を認め感心しつつも戦慄するXerxZanalpadna、他のEvil God (M)達。

 Vandalieuまでそうなのかと思いかけたようなので、Merrebeveilが慌ててcorrectionする。


 確かにAdventurer’s Guildは結果的にHeroが誕生するのを促して援助しており、誕生したHero達の殆どは死後Alda側のGodsFamiliar SpiritHeroic spiritに至っている。

 しかしAdventurer’s GuildGodsの新戦力補充のためのorganizationでは無いのは明らかだ。


 Adventurer’s Guildが創設される以前にも、似たような小organizationが幾つも存在したのだから。仮にFarmounが創設しなくても、何時かはAdventurer’s Guildと同じ役割を行う大organizationに統一されただろう。

 MerrebeveilFarmounには小さくない恨みを持っているため、弁護するつもりはない。しかし、存在しない陰謀をあると思い込むのはいい事では無い。


『なるほど、そうでしたか』

『偶然だったか。まあ、敵同士に成ったとはいえ確かに奴は陰謀を巡らせるTypeでは無かったな』

 Merrebeveilcorrectionにそれぞれ納得するVandalieuと、XerxGods

 だが、Farmounに関する最も大きい誤解には誰も気がつかないし、気がつけなかった。


 残り一欠けらにまで減った『Evil god of releaseRavovifard。彼はoriginally Demon continentで一大勢力を築いたEvil God (P)だった。それがこの Bahn Gaia continentBoundary Mountain Range内部に進出してきた理由は、約百年前にZantarkHeroic God Farmounとの戦いに敗れて、Demon continentから逃げ出したからだ。

 つまり、最低でも約百年前の段階でZantarkFarmounは共に協力して戦う程に、関係を修復しているのだ。


 その関係がRavovifardとの戦いに関する事だけの一時的な物だったのか、それとも本格的に和解したのか、それは逃げ出した本人も知らない。Demon King Army RemnantsであるRavovifardにとっては、Alda陣営とVida陣営、どちらであっても敵でしかないため、それを探る必要性を感じなかったのだろう。


 ただ、『God of Law and LifeAldaは最近までVida's New RacesDemon King Army Remnants、どちらに対しても等しく敵として対応するpolicyを曲げていなかった。

 Farmounが一時的にでもZantarkと協力するのは、Alda陣営に属したままでは難しい。


 以上を考えると、十万年前のAldaVidaの戦争後Farmounは、どの時点でかは不明だがAlda陣営から離れて独自の行動を開始していた可能性が高い。……それをAlda陣営がなぜ放置しているのかも不明だが。

 そう考えると、五万年前姿を現した時点でFarmounAlda陣営から離れていたのかもしれない。


 しかし、それをXerxMububujengeが察するのは無理だし、察したところで信じる事は更に無理だし、十万年前の恨みを捨てて手を取り合うのは、難しい。

 それだけの存在を、Vida's FactionGodsは十万年前に奪われているのだから。


『もぐもぐ』

 尤も、それを知る唯一の存在であるRavovifardは今、完全に消滅した訳だが。


『……ん。それで、これからFarmounを含めたAlda陣営が攻めて来ても大丈夫なようにBarrierEnhanced (1)するために、【Demon King Fragment】をAbsorptionして欲しいと?』

 口の中の物を飲み下したVandalieuに、Godsは頷いた。


『我々は【Demon King Fragment】のsealedに少なくない力を割いているし、もしもの時にfragmentを抑えるための余力を常に残さなければならない。

 それから解放されればBarrierEnhanced (1)だけでは無く、-sama々な事が可能に成るだろう』


『ぶっちゃけると、その可能に成る-sama々な事で便宜を図るから、宜しくという事です』

Barrierを改良して、Ravovifardみたいなのがもう手出しできないようにしたいそうです』

『ヘルプミーって、事ッス』


 VandalieuGodsの意図を解説するFidirgに、それまで沈黙していた水晶のを生やした龍が怒りをあらわにする。

『貴-samaっ! 仮にも神、それも我と同じ龍で在りながらなんという口のきき方をっ! ……するのですか。お、お止めなさい』

 しかし、その怒声は萎むように勢いを失った。


『…………』

 Vandalieuwhole bodyから、countlessの【Demon King's Horn】が生えたからだ。先端を、その龍に向けて。

 その瞬間、龍が抱える『Demon King Fragment』のsealedがざわめくように揺らいだ。Intuition的に龍は、このままでは自分がRavovifardの二の舞になりかねないと判断して、口調を和らげたのだ。


『す、すまない、『Crystal Horned Dragon GodLioen -dono

『口が過ぎたようだ』

『以後気を付けるっス』

 そしてFidirgも慌てて龍……『Crystal Horned Dragon GodLioenに謝罪する。自分が怒鳴られた事で、Vandalieuが反射的に戦闘態勢を取った事は分かったが、だからこそ自分から謝罪して和解する事が必要だと考えたためだ。


『う、うむ。我も大人げなかった。お互いに注意しよう、brothersよ』

 そして『Crystal Horned Dragon God』がそう言うと、Vandalieuが生やした【Demon King's Horn】はゆっくりと引っ込んで行った。


『【Demon King Fragment】は俺にとっては力に成りますし、-sama々な形で有効利用できます。それがこの地の安寧に繋がるのなら、是非もありません。受け入れましょう』

 そしてVandalieuは自分が反射的に『Crystal Horned Dragon God』に対して戦闘態勢を取った事に無自覚なまま、彼等の提案を受け入れた。


『ですが、その代わりに俺からも皆に頼みたい事があります』

『な、何でしょう?』

 まさか我の首? いや、肉を寄越せと? 神を喰うVandalieuに、Lioenが声を引き攣らせて聞き返す。


『俺の母親を生き返すのに力を貸してください。VidaResurrection Deviceを修理するか、Homunculusを製作して新しいBodyを創り、魂をそこに入れる方法で生き返そうと思っているのですが……』

 その言葉に、『Crystal Horned Dragon God』は深く安堵の息を吐いた。


『そ、それか。良かった』

『……それ?』

『いやいやいやっ、MerrebeveilFidirg、それにZuruwarn -samaから汝が母親の蘇生revivalの手段を求めている事は聞き及んでいる、という意味だ!』


 再びVandalieuwhole bodyから捻じれたが生えるのを見て、慌ててcorrectionするLioen。そのcorrectionの中に、珍しいnameが含まれていた。


Zuruwarnからも、ですか?』

 恐らくanother worldOrigin』で死んだ『The 8th Guidance』のmemberLegionreincarnationするために力を貸し、blessingsを与えた神の一柱、『God of Space and CreationZuruwarn

 その行動からRicklentと同じく、Vandalieuは自分のally……そこまででなくても好意的な神であると認識している存在だ。


 しかしBoundary Mountain Range内部に彼は存在していない。ZuruwarnRicklentは他の主だった神同-samaに、Demon KingBellwood達が倒す前に力を失い眠りについたからだ。

 この場に今も彼の姿が無いのは、Godsが張り巡らしたBarrierによってZuruwarn達も中に入る事が出来ないためだろう。


『はい。一年以上前に彼女がZuruwarnからOracleを受けたそうです』

 これ以上『Crystal Horned Dragon God』が失言を繰り返すのを避けたかったのか、MerrebeveilGodsの中からあるGoddesstentacleで示す。


 そのGoddessは、筆と巻物を持ち白い貫頭衣を纏ったHumanfemaleの姿をしていた。そのため、異形のGodsが多いこの場ではXerxと同じく逆に目立っている。彼女は柔らかい表情で口を開いた。

『私はZuruwarn -samaSubordinate God、『Goddess of MapsWarnlyzaFarmounsealedされた同志に替わり、High Goblinの守護Goddessを務めています。

 此度は、あの子達を助けて頂き感謝します。Budarion、それにZanalpadnaの子等にも』


 そして一礼してから、WarnlyzaZuruwarnから受け取ったOracleの内容を語った。

Zuruwarn -samaから受けたOracleは、あなたの願いは『Trial of Zakkart』の最奥、『Evil God of LabyrinthsGufadgarnが守るZakkartの遺産によって成就するとの事です。

 Gufadgarnが守る遺産の中に兵器と呼べるものは銃の試作品しか無かったはずなので、恐らくあなたの母親のrevivalを可能とする物があるはずです』


 Oracleには他にもVandalieuがどんな存在なのか、そしてそれを他のGodsに伝えるようにとあった。しかしそこまで本人に伝えなくていいだろうと判断したようだ。


 因みに、ZanalpadnaDonaneris Queenが受けたOracleは、WarnlyzaZuruwarnから、ZanalpadnaRicklentから受けたOracleの内容を聞いたGodsが、Vandalieuが何れこの地を訪れTrial of Zakkartに挑むだろう事をそれぞれのPriestOracleで伝えようとした結果である。


kaa-sanrevivalを可能にする何かが、『Trial of Zakkart』の最奥に……』

 originallyHeinzの仲間だったadventurerの死体を目当てに『Trial of Zakkart』に挑戦するつもりだったVandalieuだが、Warnlyzaからそれを聞いた瞬間目的が変わった。

 何としても、Heinzより先に『Trial of Zakkart』を攻略しなくてはならない。


『それで、『Trial of Zakkart』は次に何時このBoundary Mountain Range内部に現れるか分かりますか?』

 攻略しなくてはならないが、最近きな臭いらしいSauron領もどうにかしないといけないので、出来れば一ヶ月程後にして欲しい。

 そう思いながら尋ねると、今度はXerxがすまなそうに答えた。


『恐らく、来年中に成るだろう』

 だが、思った以上に時間があるようだ。


『本来なら半月ほど前に現れるはずだったが、Ravovifardが警戒したのだろう。『Evil God of LabyrinthsGufadgarnの【Teleportation】を妨害してしまった。次に現れるのは来年になる』

「御言葉ながら、『Evil God of Labyrinths』がRavovifardの敗北に気がついたらまた現れるのでは?」

 Gizaniaがそう尋ねるが、どうやらそう上手くはいかないらしい。Zanalpadnaがキチキチと音を立てながら答える。


『我が一族の子、GizaniaGufadgarnが『Trial of Zakkart』を移動させるためにActivateさせる【Teleportation】は、前もって施されたもので、既にGufadgarnの意思は無い。

 かのEvil God (M)は百年前RicklentOracleを受けた直後、Zakkartを継ぐ者を選別するためのDungeonを創り上げworldをさすらうようになったが、その力はDungeonの内側にしか及んでいない。Ravovifardに妨害された事にも気がついていないだろう』


 どうやら『Trial of Zakkart』は、自動操縦に近いconditionworld中に出没しているようだ。

『色々準備もしたかったので時間があるのはいいのですが、一年以上先になったら流石に不安に成りますねー。Boundary Mountain Range内部以外で、何処に出現するか分かりますか?』


 SClass adventurerに成ったHeinzleaderの『Five-colored blades』が、『Trial of Zakkart』の攻略を目標としている以上不安は拭いきれない。

 しかしMerrebeveilを含めたGodsは『心配いらない』と言った。


『かのEvil God (M)Alda陣営のGodsbelieverを、心の底から嫌悪しています。迷宮の内部には、彼等を抹殺するための悪辣なTrapが数え切れないほど仕掛けられているそうです。

 あのHeinz達が二度目の挑戦を試みたとしても、失敗に終わるでしょう』


『なるほど。それなら安心ですね。

 では、攻略に備えて【Demon King Fragment】を頂けますか?』




 Vandalieu達が地上に去った後、集まったGodsは『Crystal Horned Dragon GodLioenFidirgに説教を開始した。

『あれほど怒鳴るな、特に母親の事に成ると激高するから注意するようにと釘を刺したはずです、Lioen -dono

『も、申し訳ない』


Fidirg、お前も口が過ぎる』

『同じく、申し訳ない』

『真に……』

『以後注意するッス』


 Godsにとって、VandalieuRavovifardを倒した恩人であると同時に、扱いに困る存在である。

 まず神では無くHumanだが、神を殺す事が出来る力と並の神以上のManaを持つ。

 それでいてRavovifardのように明確に敵対しない限り、基本的には神を敬おうとする思考。

 しかし敬われる側としてはblessings等の恩寵を与える事が、Manaが大きすぎるせいで出来ない。


 それでも神と人のごく普通な関係なら、構わないのだが……神として何かを頼むとなると具合が悪い。何せ、神として与えられる報酬が、殆ど無いからだ。

blessingscertainly、今の我々ではArtifactを与える事も出来ん。Ricklent -samaZuruwarn -samaが動いたが、我々が何もしないのは……たとえ、本人がそれを気にしていなくても気不味い』

『故に、まずは友好的な関係を築き、折を見て借りを返す事にしようと決めたと言うのに……そうそう直に話す事は無いのですよ』


『すまぬ、Rishare -donoWarnlyza -dono。だが、あそこまで激怒するとは……』

『怒った訳では無い、Lioen -dono

『反射的に戦闘態勢を取っただけで』

maybe、本人はムっとした程度の感覚だったと思うッス』


 一度Vandalieuを激怒させかけた、若しくはさせたFidirgは思う。あの程度では怒った内に入らないと。

 思わず身構えてしまったのと、同じ程度の反応だ。

『……ムッとした程度で魂に【Demon King's Horn】をcountlessに生やすのか? あれが刺さったら、我もただでは済まないのだが』

 ただ、その反応の現れ方が過激だったが。


『それは剥き出しの魂だったからだ。既にかの者の身に宿る【Demon King Fragment】は、かの者の魂とFusionし一つの存在と化している。故に、Bodyが無いconditionの方が容易く表に出てしまうのだ』

 Vandalieuに宿ったDemon King Guduranisfragmentは、既にDemon King FragmentであってDemon King Fragmentでは無い存在に変化している。


 あれは既にVandalieuの一部だ。もし仮にDemon King Guduranisrevivedとしても、【Demon King's Horn】等のfragmentGuduranisに戻る事は無いだろう。

 それ程までに一体化しているため、Vandalieuemotionsが動けば、【Demon King Fragment】は敏感に反応する。


Mububujenge、ではここ以外の場所に招くべきだったのではないのか?』

 そうXerxに問われたMububujengeは、肉の塊を蠢かせた。


『妾のtempleが近くにあるのに、理由を告げずに他の国のtempleへ呼びつけろと?』

『……理由を告げると、我々の立場が無い訳か』

 怖いから態々他の国の聖域で謁見したいので、そっちに行ってください。神が人にするdemandとしては、土下座するより情けない事のように、Xerxには感じられた。


in any case、以後は各々神として出来る事をしましょう』

『例えば、secondary name。各々方、打ち合わせ通りに』


『……何れ目覚めるVida -samaの為に』

『何れ来る、Aldaとの戦いに今度こそ勝つ為に』

『今も虐げられる我らの子の為に』


『『『我等、かの者をChampionと認めん』』』




《【Mysterious Strength】、【Rapid Regeneration】、【Automatic Mana Recovery】、【Venom Secretion (Claws, Fangs, Tongue)】、【Enhanced Agility】、【Body Expansion (Tongue)】、【-Surpass Limits-】、【Soul Devour】、【God Devourer】、【Demon King Fusionskilllevelが上がりました!》

Vitalityが五千increaseしました!》

《【Demon King's Blubber】、【Demon Kingfangs】、【Demon King's Jaws】、【Demon King's Eyeballs】、【Demon King's Proboscis】、【Demon King's Fur】、【Demon King's exoskeleton】、【Demon King's Jointed legs】を獲得しました!》

《【Demon Kingfangs】と【Demon King's Jaws】がFusionし、【Demon Kingchin(あぎと)】にintegrationされました!》


《『Champion』のsecondary nameを獲得しました!》




 Divine Realmから出てDungeonから戻ったVandalieuは、途端に鳴り響き続ける脳内アナウンスに眩暈がした。

 どうやら脳内アナウンスは、魂だけのconditionでは鳴らないらしい。


「だ、大丈夫でござるか?」

 よろめいたところをMyuzeに支えて貰ったVandalieuは、くらくらする頭を押さえて「大丈夫です」と言った。


「ちょっとフラフラしますが。……Demon King Fragmentを手に入れただけで、何故skilllevelが上がるのでしょう? しかもVitalityまで上がったし。後、secondary nameKami-sama達がそう呼んでくれたのかな?」

 何故上がったのかと疑問に思うが、きっかけが思い当たらない。Dungeonでは殆ど戦わなかったし。

 あの美味しい食べ物のお蔭だろうか?


 EarthMythlegendでは食べるだけでUnaging不死に成ったり、それほどでは無くても寿命が伸びたり、仙人に成れる食べ物が登場する。アムRitaやソーマ、仙桃等だったかなとVandalieuは思い出した。

 きっと、あの食べ物もその類だろうと。


「そう言えば、あの食べ物は何の肉だったのでしょう?」

「……sealedされたRavovifardじゃないのか?」

「いやいや、そんな訳が……あるんですか?」


 Vandalieuは、遅ればせながらEvil God (P)を食べた事を自覚したのだった。




 濃く暗い緑色の布を被って姿を隠した者達が、元Scylla Autonomous Territoryであり、現在Resistance organizationSauron Liberation Front』の支配領域となっている土地を駆けていた。

 その動きは素早く、無駄が無い。


 彼等はAmid Empireが誇る秘密部隊『Fifteen Evil-Breaking Swords』の下部organization『Hilt』memberだ。

 その主なmissionは『Fifteen Evil-Breaking Swords』の活動のSuport。こうして事前に情報を集めるのも、彼等の仕事だ。

 だが本来ならResistanceに関する情報を調べるのは『Hilt』では無く、『Fifteen Evil-Breaking Swords』の出動を要請したMarme Dukeの軍の仕事の筈だった。


 Marme Dukeも全てを『Fifteen Evil-Breaking Swords』に丸投げしたのでは、面目が潰れすぎると思ったのだろう。

 だがMarme Duke軍の調査は完全に行き詰っていた。

 使い魔を飛ばして上空から偵察を行おうにもMageが次々に発狂し、Resistanceの支配地に以前は無かったはずのmonolithや、Stoneサークルが存在する事しか分からなかった。


 犯罪Slaveを中心に編成した部隊で地上から偵察を何度か試みたが、誰一人として帰って来ない。

 あまりの成果の少なさに正気を失ったのか、農村から女childを徴発して肉の盾にしながら索敵を行うのはどうかと提案する武官まで現れる始末だ。


 originally期待していなかったが、あまりに酷過ぎる。

 そこで事前に派遣されていた『Hilt』が、Marme Duke軍に無断で独自の探索を行っていた。しかし、やはり成果は上がっていない。


「……奴らが連絡を絶ったのはこの辺りか?」

「前とは違い、近くにmonolithStoneサークルは無い。周囲にsign、争ったような痕跡none


 既に小隊が二つやられていた。

 Dark隊はmonolithに近づき、調査しようとしたところをGolem Transformationしたmonolith……表面を【Demon Kingの墨】でPainトされたRock Golemに不意を突かれて殴り倒され、半壊。生き残りはその情報を持ち帰った後、やはりMentalDiseaseみ発狂した。


 それからmonolithStoneサークルの幾つか、若しくは全てはGolemであり見るだけでMentalに悪impactを受けるだけではなく、迂闊に近づくと襲い掛かって来る事が判明した。


 そしてダガー隊は定期連絡が途絶えた後、誰一人帰還していない。


 だが、それ自体が重要な情報だ。ここでダガー隊をやったのがResistanceなら、この近くにResistanceに繋がる何かが存在するという事なのだから。

 それを探そうと、このscimitar隊の隊長がハンドsignを出そうとした。


「あんた達って、この前来た奴らの仲間? 似たような恰好をしているし、maybeそうよね?」

 前触れも無く野太い声を上からかけられたscimitar隊の『Hilt』達は、その場で素早く散った。反射的に上を見上げて、「何者だ!?」と叫ぶような、無駄な事はしない。


 その素早い動きにMilesは口紅が鮮やかなlipsを釣り上げ、獰猛な笑みを浮かべた。

「この前の連中と同じ程度の動きね。命が惜しければ投降なさい、情報を生きている内に渡してくれたら、特別待遇で迎えるわよ?」

 その勧告の答えは、knifeの投擲という形で返って来た。


 投げられたのは投擲用のknifeであるために刃は小さいが、毒が塗られている。それをMilesは地面に自ら落下する事で回避する。

「なるほど、答えは昨日の連中と同じって事ね。じゃあ……殺してあげるわ!」

 二本の足で着地した直後に猛然と走り出すMilesに、『Hilt』達はshadoworganizationらしい冷徹な覚悟で対応した。


 『Hilt』memberの戦闘Abilityは高くない。そのため彼等は、自分達がMilesを相手に勝つ事は難しい事を認めた。だから、情報を持ち帰る一人以外の全員が時間稼ぎのための捨石に成る事を決断したのだ。


「……【連続投げ】!」

「きえええええ!」

 二人が故意に己の存在を誇示して、Milesに攻撃を仕掛ける。彼等のWeapon Equipmentには黒いDeadly Poisonが塗られており、それが見抜ける歴戦の猛者ほど無視できず注目してしまう。


 しかし Milesは獰猛な笑みを崩さず、投げknifeに向かって直進した。

「【鉄裂】! 【抜き手】!」

 そのまま奇声を上げる『Hilt』の一人目のmemberの胴体を伸ばしたclawsで切り裂き、knifeを投擲した二人目の胸板を【抜き手】で貫く。


「きゅ、Vampire!? 何故昼間に!?」

 即効性のDeadly Poisonが塗られた投げknifeで傷ついても平気な顔をして、clawsを振るって瞬く間に二人の仲間を屠ったMilesの正体に気がついた三人目の『Hilt』が、驚愕の声を上げた。


 そしてMilesに顔を向けられると、三人目の『Hilt』は手に持っていたknifeをその場に落すと、手を頭上に上げた。

「ま……待ってくれ。分かった、投降する。知っている事は、全て話す。だから命だけは助け――」

「【飛斬爪】」

 Milesが放った【Unarmed Fighting Technique】のMartial Artsで、三人目の首は跳ね飛ばされて宙に舞った。


「……降参すると言っていたようでしたが?」

 四人目が逃走した方向から姿を現した、刃を紅く染めた剣を手に下げたIrisに問われると、Milesは皮肉気に笑って、三人目の首なし死体を爪先で軽く蹴る。


「あれは、こいつ等の手よ。敵わないと思ったら、一人を逃がすために他は全員時間稼ぎの捨石に成る。何人かが注意を惹き付けようと攻撃して来て、失敗すると捨石の最後の一人が降参するって言い出すのよ。

 そして近づいたら、懐に仕込んだ自爆用のmagic itemで自爆するって訳。maybe、最初から役割分担が決まっているのね。自爆用のmagic itemなんて、そうそう量産できる物でも無いから」


「それは……凄まじい。並のorganizationではそんな事は出来ない。Miles -donoは、彼等を知っているのか?」

 秘密を守るために、自分が捕まったらsuicideするAssassinSpyは珍しくない。Iris自身も、自殺用のmagic itemを持ち歩いていた。

 しかしそれは個人としての覚悟であり、organizationとして構成員全員に強いられたものとは性質が異なる。


 元Pure-breed Vampire Gubamonの配下のNoble-born Vampireとして裏のworldで暗躍していたMilesは、そういった連中とも暗闘を繰り広げて来たのかとIrisは思ったが、そうでは無いようだ。

「違うわ。報告したでしょ? 一昨日にSpyなのかAssassinなのか微妙な連中を五人始末したって。その連中とこいつ等の手口が同じなのよ。

 きっと、マニュアル通りの対応なのね」


 お蔭で一昨日は苦労したわと、Milesは溜息をついた。結局は全員始末したのだが、それまでに自爆に巻き込まれて服が焦げるし、逃げた一人を探すのに苦労したし、散々だった。

「そうですか……」

Abyss種に成って強くなったのはいいんだけど、お蔭で多少の危険じゃ【Warningskillが反応しないのよね。困ったもんだわ」


「それで、彼等の霊は?」

「無理よ。こいつ等、服の裏にAldaの護符を縫い付けているのよ。殺す前に素っ裸にしないと、死んだ瞬間昇天しちゃうわ。しかも自爆上等の連中だから、自殺の用意は周到よ。意識だけ奪って捕まえるなんて、まず無理。

 originallyボスじゃなければ霊から話を聞く事は無理だし、Abyss種に成ってもただの霊は見えないけど」


「それは、やはりVandalieu -dono対策か。上手く隠しているつもりだったが……」

 今までVandalieuの存在を隠しているつもりだったIrisだが、やはり情報は何時の間にか流出してしまう物の-samaだ。

「でしょうね、早くこっちに来て欲しいところだけど……Legionの定期報告ではそろそろ向こうも落ち着く頃ね」


「では、一先ず戻りましょう」

「こいつ等の死体はどうする? もしかしたら何か手がかりがあるかもしれないけど」

 地面に横たわる死体を一瞥するMilesに、Irisは首を横に振った。


「自殺用のmagic itemや護符を持ち歩くような連中です。検分するだけ無駄だ。それに、自分の位置を雇い主に知らせるmagic itemが体内に埋め込まれているかもしれない」

 そう言う彼女の髪に小指の先程の小さなfeather虫が付いている事に、彼女自身もMilesも気がつかなかった。




『自殺用のmagic itemや護符を持ち歩くような連中です。検分するだけ無駄だ。それに、自分の位置を雇い主に知らせるmagic itemが体内に埋め込まれているかもしれない』


「ブブブ……惜しい」

 『Fifteen Evil-Breaking Swords』の一人、十五剣、『Insect Army』のBebeckettは、『Hilt』につけておいた蟲を通じて聞いたIrisの言葉に、そう答えた。


「位置だけでは無く、私の蟲は音も伝えてくれるのよ……ブブブ」


 そのBebeckett『Hilt』scimitar小隊に仕込んでいた小さな蟲は、masterに情報を伝えていた。




Monster explanation:Majin Race


 以下は、Adventurer’s Guildrecordである。真実かどうかはin any caseHuman社会ではMajin Raceはこのように認識されている。


 『Goddess of Life and LoveVidaと、現在では名も残っていない邪悪な神との間に産まれたVida's New Races

 個体ごとに異なるappearance的特徴を持ち、共通しているのは二本のと先端が尖ったtailのみ。

 他は肌の色や瞳の数、翼の有無まで千差万別。


 大まかにだが、"muscle and bones"たくましい巨体を誇る戦闘狂であるBattle-Majin Diablo。魔性の美しさを持ちEnergyを吸い取るObscene-Majin Succubus、インキュバス。獣の特徴を多く持つBeast-Majin Vander。そして最も数が多い、Body的には頑強でもmagicが不得意な赤い肌のKijinハイOgre等に分けられている。

 ただこれらはguildが勝手にMajin Raceを分類し命名したものなので、Majin Race自身がこれらのraceに分けられている訳では無い。


 Kijin以外のMajinは最低でもRank6以上だが、Rank7や8以上の者もおり、Majin Raceは個体ごとに素のRankが異なるのではないかと言われている。

 多くのBattle-MajinRankは7以上で、Obscene-MajinBeast-Majinは6。そしてKijinは4。それが一応の平均的な強さとされている。


 Kijin以外のMajin RaceBody的だけでは無くmagic的にも優れており、更に-sama々な特殊Abilityを持っている場合が多い。


 多くのMajinには寿命は無く、Agingせず外的な要因が無ければ永遠に生き続ける事が出来るとされる。ただ、その代わりBreeding力がweak。それを補うように他raceMajin Raceと化す儀式を行う事が出来るが、同族を次々に増やすVampireとは違い、滅多に行われる事は無い。

 ただ昔から淫魔に魅入られた者がMajin Race化する事例が報告されている。


 またrace的に汚染されたManaが凝り固まってRealizationしたmonstersであるDemonを使役するAbilityを持っており、数の少なさをDemonで補う事が多い。この事からMajin RaceDemonの上位種であるとの説が昔は根強かった。しかし、近年では研究者達の長年の研究によって否定されている。


 ただKijinには寿命が有り、Agingし、その代わり他のMajin RaceよりもBreeding力が強い。そうした生態が異なるためMajin Raceとは別の種なのではないかとの説もあるが、KijinMajinは協力体制を築いている事が多く、他のMajin RaceKijinの集団を率いている事が多い為、KijinMajin Raceの劣等種、若しくはSubordinate-bornであるとの説の方が広く支持されている。


 ただそうした説はadventurerには関係無い。重要なのは、Majin Raceは強力だがそのBodyは素材の宝庫であり、-sama々なmagic itemや薬の材料に成る。またMajinを討伐して得られる『Majin殺し』の名声は、『Dragon Slayer』に勝るとも劣らない。


 一説では、Majin Race 's ancestorの片親はEvil God (M)Fusionした『War-God of Fire and DestructionZantarkであるとの説があり、Majin Race本人がこの説を肯定する事もあるが、各templeはこの説に否定的である。


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