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Chapter 130: 南部進出の初日、森の端で蜘蛛-sanに出会った

 Marshlandsの更に南にある、Noble OrcEmpireへの対処のため、一週間の準備期間を終えて参加memberを発表する事と成った。

 まずVandalieu、そして【Dead Spirit Magic】に協力して貰うGhostの面々に、【Plant Binding Technique】や【Insect Binding Technique】で装備する面々。


 monstersMountできるOrcusで構成された、Gorba率いる黒fangs Knight団合計十名と十匹。

 Rank upZombie Epic Heroに成った、『Sword KingBorkus

 同じくRank upに成功したZadirisVigaroBasdia

 そしてBone ManRank10にRank upする事に成功したEleonoraである。


 別に戦争になると決まった訳でも無いので、特に出発式等は行われなかった。……気分的に盛り上がり過ぎて勢いそのままChargeしたら困るからだ。

『そう言えば、他国に正面から攻め込むのはこれが初めてだぜ! これまで攻め込まれてばかりだったし、Hartner Duchyの時は、正面からじゃなかったからな!』

『攻め込む訳じゃありませんよ、Borkus。まず-sama子を見て、話し合いです』


 しなくても物騒な事を言ってPrincess Leviaに窘められているので、下手に式典をしたら大変な事に成っていただろう。

『私達は陛下-kun達が留守の間、頑張って強く成っておくから、次の機会によろしくね』

『次の機会って言ってもそうそう無いと思うけど』

 JeenaZandiaBorkusZadirisが抜けた後もlevellingを続けるようだ。Zandiaは大分生前の力を取り戻しているが、Jeenaはまだまだ取り戻しきれていないらしい。


「何故それに私が付き合うのだね!? BClass Dungeonになんて入ったら死んでしまう!」

 そのJeenaに猫の子のように襟首を掴まれているLucilianoが青い顔をして叫んでいた。

『えーと、覗いた責任を取るため? ほら、私、嫁入り前だし?』

「それは抑えきれない学術的興味故であって、しかも Surgery着一枚で師Artisan片手に飛び出してきたのは-kunじゃないか!?」


 しかもその際肋boneを何本も踏み折られているLucilianoとしては、納得がいかないようだ。

Zadiris -sanが抜けるので、partyMageが足りないんですよ。Katia -sanにも声をかけましたけど、BClass Dungeonだと話したら『死んじゃうからpatienceして』って』

「私だって死ぬと言っているだろう!?」

『え~、Luciliano -sanは元CClass adventurerじゃないですか。元DClassKatia -sanより行けますよ』

「今は明らかに彼女の方が強いだろう! 確かに彼女より『逝けて』しまうだろうがね!」


 元CClass adventurerの、しかもあまり戦闘向きでは無いadventurerLucilianoにとってBClass Dungeonに足を踏み入れる事は自殺に等しい行為だ。そのDungeonの攻略経験があるBClassやAClassadventurerで構成されたpartyに、援護や荷物持ち担当で参加して戦闘で出来るだけ矢面に立たないなら、生還する事は可能だ。

 しかしJeenaZandiaはまだ生前の力を取り戻していない。RitaSalireも加わるが、まだ不安があるようだ。


「浅い階層ならBClass Dungeonでも難易度はCClass Dungeonと変わりませんから、大丈夫ですよ。Lucilianoが慣れるまで深い階層に行っちゃダメですよ」

『はーい』

「いや、師Artisan、そもそも私はlevellingよりも研究をしていたいのだが――」


「間近でJeena達が戦っている-sama子が見られるのだから、良いじゃないですか」

「むぅ……貴重なdata収集の場だと考えれば、偶にはfield workも悪くないか」

 こうしてLucilianoも納得したのだった。


「見ろ、Basdia。我達の新たなライバルだ」

Vigaroのライバルと言っていいのか少し微妙だが、確かに私にとってはライバルだな」

 そのJeena達の-sama子を二対四本の腕を組んでみているRank9、Ghoul Arch-TyrantRank upして額に第三の目が出現したVigaro。そしてRank8、Ghoul Amazoness GeronimoRank upしたBasdiaが見つめている。


「何故だ? あの上腕二頭筋と深く割れた腹筋、逞しい広背筋、僧帽筋に、我のそれは劣ると言うのか?」

 どうやら、Vigaroはライバルと断言した相手の性別は無視するらしい。

 Rank upして王者の風格を漂わせるようになったVigaroだが、その逞しいBody美をもってしてもJeenaのそれは脅威に映るらしい。……量ではloseいるし。


「劣るとは思わないが、何故と言われても、彼女は女でWarriorだ。どちらかと言えば、私のライバルなのが道理だろう」

 Rank upしてもappearanceの変化は肌に浮き出た模-samaが少し変わった程度のBasdiaだが、やはりその風格は大したものだ。Vigaro程ではないが、Geronimo(Elder)の名を冠するraceRank upしただけの事は在る。


 そのBodyJeenaと比べても遜色ない程逞しく力強いmuscleをつけながら、femaleらしい豊かな曲線と艶を両立させている。

 サイドチェストやモスト・マScyllaーのポーズをとっても、Jeenaに劣るものではないだろう。


「それは確かに。負けるなよ」

certainlyだ。Jadalの弟かImoutoの父親はVanだからな」

 まるで認め合った戦友同士のように頷き合うVigaroBasdia。当人達も忘れているだろうが、この二人は父と娘である。Basdiaが集落全体でchildを育てた時代の生まれなので産んだ女親はin any case、父親の方は自覚が薄い。


 そのせいかVigaroBasdiaは父と娘ではなく、Warrior長と年若いWarriorという関係としてお互いを認識しているようで、それを変えようとは思わないようだ。


 尚、当然ながら二人がライバル視しているのはJeena達では無く、Jeena個人である。

kaa-sanZandiaに負けないように頑張るんだぞ」

ZadirisVandalieuとの付き合いが長く、人工呼吸もしたお前なら、Zandiaには負けないだろう。我が保証する」


「別に儂はZandiaをライバル視しとらんと、何度言えば分かるのじゃ!」

 もう一人のZandiaは、むっとした-sama子で言い返すZadirisのライバルだと思っているからである。


「確かにnameは似ておるっ! 体つきが幼いのも認めよう! magicの腕では適性の多いZandiaの方が有利である事も、否定はせん。

 しかし、別に争う必要などないじゃろうが。magicの腕だけならばin any case……儂らに将来は無いのじゃからな」


 最初は威勢良く言葉を発していたZadirisが、肩を落とす。最初にchildを妊娠した時期でappearance ageが止まるGhoulの彼女と、Zombie化しているZandiaには、Body的な成長性の意味で将来は闇に閉ざされているのだった。

『いや、えーっと、Rank upすれば変わるかもしれないよ?』

 そこにZandia本人が口を挟む。


Ghoul-kunがそれ以上Rank upするとどんな姿になるかは分からないけど、目や腕が増えるくらいだし、appearanceが成長するくらいあるんじゃないかな? それに私だって、Rank upすればバインバインに――』

「そうかっ、Rank upと言う可能性があったか! おおZandiaっ、礼を言う。お主は心の友じゃ!」

『よ、喜んでくれて嬉しいよ』


 喜んでいるZadirisだが、Zandia達のlevellingに付き合った事もあって、Rank9のGhoulハイWizardRank upしていたので、次のRank upは当分先になるだろう。


「何はともあれ、Bugoganが追放された国だからな。Bugogan並のNoble Orcも珍しくないだろう。立ち塞がるなら次々に狩ってやろう」

「私達も強くなったからな。Katia達も、『逆らうならやっちゃえ』と言っていたし」


 約六年前Noble OrcBugogan率いるOrcの軍勢と戦っていた時とは、比べ物にならない程皆強くなっている。今ならVigaroZadirisBasdiaでも当時のBugogan程度なら危なげなく勝つ事が出来るだろう。


 一方、そんなZadiris達を余所にVandalieuは皆と暫しの別れを惜しまれていた。

Vandalieu、ハンカチは持った? bloodを飲んだ後は口元を袖じゃなくてハンカチで拭くのよ。後、幾ら【Abnormal Condition Resistance】があるからって、内臓は生で食べちゃダメよ。寝惚けてbody partを置いてSpirit Formだけで起きださないよう気をつけるのよ』

「はい、kaa-san。ところで俺、何日か毎に戻ってくる予定なのですけど」


「旦那-sama、僭越ながら留守の間は我々がDarcia -samaをお守りいたします」

「ううっ、暫しのお別れですわね。名残惜しいですわ」

『ふぅ、暫くBocchan成分を貯めておかないと』

『足りなくなると、なんだか落ち着かなくなるんですよね、Bocchan分』

『あ、Bocchan。娘達だけでは無く私も宜しいですか?』


Vanっ、-chanと帰って来ないとダメだからね」

Van -kunっ、向こうで足の多い人を見つけても、ボクがいる事を忘れちゃダメだよ! ボクの脚にはsuction cupsもあるんだからね!」

『おちつ、け』

『『『どうどう』』』


『皆、Undead……主との間は私達が瞬間移動で往復するから、なんなら毎日でも帰って来る事が出来るのよ? 説明したわよね?』

 Legionがそう言うが、一度盛り上がってしまった別れの雰囲気は中々変わらないようだ。


Gorba、行って来い。留守任せろ。Reincarnator来たら、皆倒す」

「俺達もいる。Talosheimは万全だ」

BragaZemedoMemediga、俺のfamilyを頼む」

「任せて!」


 Gorbaは、同じ時期に生まれ以後brothersのように育ったBlack GoblinBragaAnubisZemedoMemedigaと平和に暫しの別れを惜しんでいた。




「留守番の貴女に代わって、しっかりVandalieu -samaにお仕えするから安心して。留守番の貴女に代わって」

『まあ、頼もしいわ。元上司の貴女なら安心ね。今は部下も居なくて身軽に成った事だし』

 Smiling Faceで握手を交わすEleonoraIsla。張り付いたようなSmiling Face、笑っていない瞳、ミシミシゴキボキと聞こえてくる音……心温まらない光景である。


「これも強敵と書いて友と読む関係故かな?」

『おぉぉん?』

 そんな事を言うVandalieuに、砦と化しているKnochenが不思議そうな鳴き声を上げる。


 黒fangs Knight団を始め重量Classmemberが多いので、VandalieuSpirit Formを怪鳥の形にして飛んでも一度では運べない。そして何よりaccurateNoble Orc Empireの場所が分からないため、まずはこのKnochen砦が活動の拠点となる。

 LizardmanNoble Orcは長年没交渉だったため、誰もEmpireがあるaccurateな位置を知らないためだ。


 Death-Attribute Magicで作る透明な、空を飛ぶ髑髏型の使い魔『Lemure』や、蟲Undeadを放ち、空から偵察すれば、maybe数日とかからず見つける事が出来るだろう。東西がBoundary Mountain Rangeに挟まれているContinent南部で、三meterの巨体を誇るNoble OrcEmpireは目立つはずだ。

 ただ、その偵察に気がつかれると即敵対行為と取られかねない。


 勘が鋭いmonstersLemureや蟲Undeadに気がつく事がある。このmonstersが跋扈するContinent南部で十万年以上Empireを維持しているNoble Orc達なら、十分察知する可能性がある。

 Noble Orc Empireの周囲にどんなmonstersが生息しているのか不明だが、body partを透明に出来るmonstersもいるかもしれない。いるなら、そのmonstersの侵入を防ぐ仕組みがあるのが当然だ。


 それで関係が険悪になり、戦争になってから「実は良いOrcだった」と解ったら拙すぎる。

 だからVandalieu達が偵察に出て、Isla率いるDark Night KnightsはこのKnochen砦でmonstersの侵入を警戒する予定なのである。


『だけどOrichalcum頼みの素人Sword Techniqueじゃ心配ねぇ。-chanとお稽古出来たのかしら、Eleonoraお嬢-chan?』

「大丈夫よ、ご自慢の剣を素人Sword Techniqueで防がれて首を落とされたIslaおば-sanに心配されないように、しっかりlevellingしたから」

 抑えきれず、周囲にbloodthirstを振りまき始めたIslaEleonora。ここまで来たら一度殴り合いでもした方が、すっきりした関係を築けるのではないだろうかとVandalieuは思うのだが、何故か握手の姿勢を保ったままお互いの手を握り潰そうとしながら、心理戦を繰り広げている。


 お互い【Mysterious Strengthskill持ちで猛獣の頭蓋boneを握り潰せる握力の持ち主だが、同時に【Rapid Regenerationskill持ちでもあるので、どちらかの手が完全に潰れても数時間で治る。

 ただ逆に言うと数時間は利き腕が使用できなくなるため、お互いにそれは避けようとしているらしい。


Isla -dono、私のLeoをよろしくお願いいたします。偶にscaleを磨いてやると喜ぶので。しかし、口の中に手を入れると噛み千切られますのでご注意を』

 乗騎だがMarshlandsや水辺以外での活動に向かないLeoを置いて行くBone ManIslaに世話を頼んでいるが、Eleonoraとの戦いに忙しい彼女の耳にはあまり届いてないらしい。


 Vandalieuはいがみ合う二人を止めるべく、口を開いた。

magic none Martial Arts none Flight none、先にダウンを取った方が勝ち。ファイッ」

 途端、本格的に両手でがっしりと組み合うEleonoraIslalower bodyでは相手の体勢を崩そうと、足払いの掛け合いを始める。


 Brown Bearどころか恐竜を殴殺出来る力が込められた、柔道に似た美女同士の戦いが始まった。


『ヂュ? 主、普通止めるのでは?』

「一度決着が着けば、暫くは二人共冷静に成るでしょうから」

『おぉん……』

 戦いの舞台にされたKnochenが若干迷惑そうだが、彼を構成するboneは並の石材よりもずっと丈夫なので問題無いだろう。


 そのまま二人の戦いを暫く見守っていたVandalieu達だったが、ふと風に混じるbloodの臭いを感じた。

「ちょっとbloodの臭いがしますね」

monstersの小競り合いか、GoblinCannibalismでも始めたのかと』

 環境が異なるMarshlandsに入ってくるmonstersは極少数だが、近くに生息しているmonsters同士が殺し合う事は珍しくない。


 その際の咆哮や断末魔のscreechKnochen砦に届く事は、日常茶飯事である。一応その度にKnochenClone Skeletonや、Dark Night KnightsVampire Zombie-sama子を見に行くのだが、現時点ではEmpireとは関係の無いmonstersが狩りをしているだけで収穫はほぼ無い。


 Vandalieuも霊を幾つか回収したが、知能が低く生活していた範囲も狭くてNoble Orc Empireの手がかりには成らなかった。

 普通なら確認作業は今まで通り、KnochenDark Night Knightsに任せただろう。


「……妙な胸騒ぎがする」

 しかし Vandalieubloodの臭いを嗅いでから、不自然に落ち着かない気分になった。原因不明の危機感を覚えて、焦燥に駆られる。

 【Intuitionskillは無いし、【Danger Sense: Death】とも異なる反応なのだが。


「ちょっと見てきます」

『ヂュ!? 主自ら!?』

「ちょっ、ちょっとVandalieu -samaっ、危険よ!」

『そうですっ! 我々にお任せください!』


 慌てるBone Manの声で状況を察知したEleonoraIslaが組み合ったまま振り返るが、その時にはVandalieuは【Flight】でmidairに浮かびあがっていた。

「大丈夫ですよ、俺は常に一人ではありません」

そう言った途端、Vandalieuの周囲にPrincess LeviaOrbiaKimberlyが姿を現す。


「そう言えばそうだったわね。何かあったら戻って来るのよ」

『ヂュウ、一応Vigaro達には声をかけておきます』

 そう言えばそうかと落ち着いて見送る三人。Vandalieuは「はーい」と返事をしながら、砦から飛び出して行った。


『でも陛下、まだ何があるか分からないので【Dead Spirit Magic】を含めた【Death-Attribute Magic】は隠した方が良いのではないでしょうか?』

Noble Orcってのは、Orcと違いHuman並みにwisdomが回るmonstersですからねぇ。万が一の事態を考えて、あっしも情報は隠すべきだと思いますぜ』

『えー? 面倒じゃない? そう言うもんなの?』


「そう言うものらしいですよ、Orbia。では、Princess LeviaKimberlyの助言に従って……PeteKühlEisen、よろしくお願いします」




「ブギィ!」

「ブッホホホホ!」

 下卑た笑い声を上げる残り十匹ほどの敵を両目とcompound eyesで認めながら、Gizaniaは苦笑いを浮かべた。


「ブケッ、ブコ……我々は貴-samaにまんまとしてやられたと言う訳だな」

 敵のCommander、一匹のNoble Orcが喉の調子を整えると、Orcでは無く人の言葉でGizaniaに話しかけてきた。

「我らが神Ravovifardのご指示により、貴-sama等がMarshlandslizard共を戦に巻き込もうと使者を送る事に気がつき、急ぎ襲撃をかけたが……手勢の三分の二を失い、肝心のKurnelia姫に逃げられるとは。貴-sama等の一族に伝わるという秘薬を侮ったわ」


 忌々しげに、しかし興奮を完全には抑えられない-sama子のNoble OrcGizaniaはそれに淡々と応えた。

「我等一族を舐めるからだ。Noble Orcは貴-sama一人、他は多少使い物になる程度の練度でしかないOrcKoboldばかりでは、当然の結果だ。

 力を誇っても、所詮は簒奪者。志のある将兵はいないと見える」


「貴-samaっ!? BugitasEmperor陛下を愚弄するブギィィィィ!?」

 途端、面白い程激高するNoble Orc。茸を想わせる形に生えた金髪が、今にも逆立ちそうだ。

「フゴオオオオっ! せめてHonoraryある死を与えてやろうと思ったが、貴-samaは嬲り殺される事がお望みのようだな! 腕と全ての脚を切り落として、死ぬまで犯してくれるわ!」


 Noble Orcが唾を飛ばして叫んだOrc語混じりの怒声に、周囲の生き残ったOrc達が歓声をあげる。その目は欲望でblood走っていた。

(秘薬の効果とは言え、効きすぎだな)

 Gizaniaは内心でそう呟きながら、Provocation的な笑みを浮かべようとして……口元が引き攣って上手く出来ない。


 秘薬を使ってNoble Orc達を自分に惹き付け、Kurnelia姫達から引き剥がす事に成功した。しかもここまで惹き付けながらTrapにかけ、一匹で駆け寄ってきたところを返り討ちにして、敵の数を大分減らした。

 だが代償に右側の脚を全て失い、Left Armも折られている。もう戦えない以上、まだ残っている秘薬の効果を活かして、自分のbody partで時間を稼ぐしかないだろう。


 どんなに無残な最期であろうとも、一族はこの献身を褒めてくれるだろう。誇り高い最期だと、Memoryしてくれるに違いない。

 だが……悔しいし、怖い事は否定しきれない。

 これから自分の身に起こる事を考えればいっそsuicideしたいくらいだが、幾らOrcでも死体に盛りはしないだろう。


「こんな事なら、母上に言われたように相手を選んでおくべきだったかな。だが、ただではやられん!」

「いい度胸だ! 生き残ったのなら良い母体になるだろう! や――」

 Noble OrcGizaniaOrc達をけしかけようと号令を下そうとしたその時、丁度二人の間に在った茂みからGiantな黒いを生やしたCentipedeの頭が現れた。


「ちょっとすみませーん」

 そして話しかけてきた。

「「えっ? はっ?」」

 思わずお互いに顔を見合わせ、困惑するGizaniaNoble Orc。他のOrc達も欲望にblood走っていた目を丸くして、瞬かせている。


 それに構わず大Centipede……Peteの腹にくっついているVandalieuは質問した。

「一応確認しておきますが、そちらの満身創痍の方はArachne族の方で、あなたはNoble Orcの方ですよね?」

 Vandalieuは言葉を話すNoble Orcと、Giantな出刃包丁に似た形のGiant剣を杖のようにして立つ、満身創痍の蜘蛛のlower bodyを持つVida's New RacesArachneGizaniaを交互に見た。


「事情は分かりませんが、会話を盗み聞いて判断した結果、Arachneの方の方を助けようと思いますが……問題ありませんよね?」

 もしかしたらGizaniaが凶悪な犯罪者で、このNoble Orcが真面目な豚のお巡り-sanかもしれないので念のために聞いてみる。


 こんな事を聞いて、答えが返って来る訳ないと思うかもしれない。


「な、何だこいつは!? Vidaに与する神を信仰する奴らがTamerしたmonstersか!?」

 意外な事に、答えが返って来た。

「どちらが善か悪かはさて置いて、どちらを倒すべきかは分かりました」

 とりあえず『Vida's Miko』なのだから、Vidabelieverと敵対するmonstersと戦っても問題無いだろう。


「ギシャアアアアア!」

 Petefangsを剥いて咆哮を上げ、に稲光を纏わせた。




Name: Vigaro

Rank:

Race: Ghoul Arch-Tyrant

Level:

Job: Great Axe Master

Job Level: 11

Job History: Apprentice WarriorWarriorAxe WarriorAxe MasterMagic Axe User

Age: 172age


Passive skills

Dark Vision(Night Visionから変化!)

Mysterious Strength:9Lv(UP!)

Pain Resistance:5Lv(UP!)

Paralyzing Venom Secretion (Claws):4Lv(UP!)

Axe weapon equipped, then Ability Values Enhanced (1):大(UP!)

Magic Resistance:2Lv(NEW!)

Peerless Vigor:1Lv(NEW!)


Active skills

Axe Technique:10Lv(UP!)

Unarmed Fighting Technique:6Lv(UP!)

Commanding:5Lv(UP!)

Coordination:6Lv(UP!)

Deforestation:3Lv(UP!)

Dismantling:2Lv(UP!)

Shield Technique:3Lv(UP!)

-Surpass Limits-:4Lv(NEW!)

Surpass Limits – Magic Axe:3Lv(NEW!)

Parallel Thought Processing:3Lv(NEW!)




Monster explanation:Ghoul Arch-Tyrant


 Adventurer’s Guildrecordにはその名しか記されておらず、Mage guildに収められた古文書に多少記述が存在するのみのmonsters

 Ghoul Tyrantの中でも特に偉大な個体が複数確認されると、その中で最も優れた一体が額に目をモChiefにした刺青を入れる儀式を行い、頂点に立つと記されている。


 以上の情報からGhoul Arch-Tyrantは概念上の存在で、実際には他のGhoul Tyrantの中でも特別に強力な個体を見間違えただけだとされている。


 当然、実際の目撃例は無い。




Job解説:Great Axe Master


 斧使い系のJobの頂点に存在するJob。歴史上このJobに就ける斧使いは全員が歴史に名を残しているとされる。

 Nobleであれば武勇で国の内外に名を轟かし、adventurerであればAClass以上に在るのが当然である。


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