・Scylla
『Goddess of Life and Love』Vidaがmonsters(実際は『Evil God of Slime and Tentacles』Merrebeveil)と交わって誕生したrace。
美女の上半身と、八本のtentacleを生やしたoctopusに似たlower bodyを持つ、femaleだけの単性race。
上半身は多くの場合緑色の髪と瞳をしたHumanに似た物だが、親によってElfやDwarf、Dark ElfやBeast raceに似る場合もある。尚、Giant raceのbloodが混じっている場合、上半身だけでは無くlower bodyもGiantに成る。
ただどんなraceの父親との間に生まれても、美人なのは共通している。
lower bodyのtentacleは多くの場合octopusと同じ八本だが、時には九本以上生えている場合もある。又、legendでは太古のScylla族は、tentacleの先端に狼や蛇、竜の頭が生えていたとされるが現在では確認されていない。
当時存在したScyllaのVariantをChampion Bellwood達が全て討伐したからか、後世の者がScylla族を邪悪なraceだと言う印象を強めるために創作したのではないかとの説が現代では有力である。
片親であるmonstersの特性を引き継いだのか、多くの個体がWater-Attributeと土attributeの二つのattributeの素質を持ち、次いで生命attributeの素質を持つ者が多い。
生まれつき【Underwater Adaptation】、【Night Vision】、【Mysterious Strength】skillを持つため、上半身の美貌とは裏腹に強力なWarrior兼Mageに成り得る。又、octopusのように墨を吐き、lower bodyを使ううちに自然と【Ink Secretion】や【Enhanced Body Part (Lower body half)】のskillを獲得する個体が多い。
また、lower bodyのtentacleの根元にはサブの脳がそれぞれ存在し、上半身と別々の作業を行う事が出来る。そのため、【Parallel Thought Processing】skillを獲得している者も他のraceに比べると多い。
因みに、lower bodyのtentacleは切断されてもその後栄養conditionが良好なら新しく生え変わる。
寿命は四百年と長く、十代半ばまでHumanと同じように成長し、その後個人毎に差はあるが一定のageで成長とAgingが完全に止る。Scylla族で成人と認められるのは、その止った時である。
性格は明るく陽気で、しかし一度怒らせると根に持つ者が多い。femaleだけの単性raceだが、female上位の価値観はあまり無い。ただ、基本的に男は守る存在だと思っている者が多いため、そのように感じられるかもしれない。彼女達本人に言わせると、単なる役割分担であるそうだが。
Bahn Gaia continentではadventurer登録をしているScyllaは存在しないが、adventurerに成る場合前衛職、rearguard職共に万能の素質を持つ。ただ、scout職には向かないとされる。野外や、野外を模した内部の広いDungeonなら活躍できるが、Humanの狭い街や遺跡を模したDungeonでは自慢のlower bodyの大きさが邪魔に成るからだ。
ただ、海上やOn WaterならMerfolkに次ぐ強力なallyに成るだろう。
一般人としてはHunterやFishing師、FarmerになるScyllaが多く、また信仰の一環でdanceや歌に優れる者も多い。
自らが分泌する墨と植物等の材料を混ぜて作る特性の染料で染めた織物を作る職人も存在するが、実際に作業する職人は、Scyllaの夫や息子達である事が多い。
素質以前にScyllaは生まれつきRank3で、平地で戦っても新米adventurerでは相手に成らない戦闘力を持っている。HunterやFishing師等の一般人でも、並のSoldier数人では抑える事も難しい。
多くの場合Marshlandsや湖、海辺などに集落を形成する。小さければfamily単位だが、最大で Bahn Gaia continentのSauron Duchy(現在はAmid Empireに占領されている)のAutonomous Territoryに千人規模の大集落が五つ存在する。
ただ共通しているのは他raceと完全に距離を置く事は無く、ある程度近くで集落を築く事だ。これはScyllaが単性raceであり、生殖に他raceのmaleの力が必要であるため。
ただGod of Law and Life Aldaのtemple勢力が強い国家や集団から討伐の対象として長く迫害されたため、Humanのような国家を形成した事は無いとされる。
食生活は、一時期Humanの男を貪り食うと恐れられていたがそんな事は無く、魚介類や肉類、野菜や果物、穀物何でも食べる。特にSauron DuchyのAutonomous Territoryに生息しているScylla族は、何万年も前から稲作を続けており、そのFarming技術は人を上回るとさえ言われている。
主にVidaとVidaのSubordinate God、ScyllaのHeroが神に至ったとされるHeroic God Merrebeveil等を信仰している。
race単位で対立しているraceは存在しないが、『God of Law and Life』Aldaのbelieverに対しては長らく迫害されてきた歴史があるため強い警戒心を露わにする。
恋愛観はVida's New Racesらしい物で、特定の夫と結婚するが、その関係はchildが生まれて十年程で区切られている。childが小さいうちは協力し合うが、十年も経てばある程度大きくなり手がかからなくなるため、別れても問題無いからだ。
尤も、大体の夫婦は十年が過ぎても情が通じ合っているため夫婦関係を続ける事の方が多い。
また、結婚と言っても複数のScyllaが一人の夫を囲む場合や、一人のScyllaが複数の夫を侍らす事も多い。
rootsは不明だが独特な求婚の儀式があり、水から上半身だけを出したScyllaが歌とdanceを披露して求愛し、それにmaleが応える場合はScyllaに近づき声をかけるなり抱きつくなりすれば成立する。
この求婚の儀式は誤解を生みやすく、歌い踊っているScyllaを「溺れているHumanのfemale」と勘違いして助けに入る男が多く、またその儀式を「溺れている女の演技をして、助けようと近づいてきた男を溺死させるためだ」と解釈される事も多かった。
現在は廃れており、信仰的な儀式の時にShrine Maiden役のScyllaが披露するか、古風なカップルが行う程度である。
Scyllaは多産で、平均して一度に三つの卵を産む。その後一年程で卵が孵り、新生児が誕生する。
・Demon King GuduranisとDemon King Armyが元居たworld
Age of Gods Eraこのworld(Lambda)に現れたDemon King Guduranisと配下の邪悪なGodsが存在したworldが、どのようなworldだったのかは殆ど知られていない。
これはDemon King ArmyがDemon Kingと邪悪なGods以外は、全てこのworldでDemon King達によって生み出されたmonstersによって構成されているため、邪悪なGodsにインタビューでもしなければ知りようがないからだ。
また、Demon Kingや邪悪なGodsは書物や石板等のrecordを持ち出せなかったのか、若しくはoriginallyそれらの情報を残す発想が無かったのか、資料となる物が殆ど存在しない。
Champion達が戦いの最中見聞きした事をrecordした文献や、Demon King達がこのworldに来た後に残した物品などが、数少ない研究資料だ。
『Goddess of Life and Love』VidaのChampion Zakkart、『Goddess of Water and Knowledge』PeriaのChampion Solder、『Magic God of Time and Arts』RicklentのChampion Ark、『Mother God of the Earth and Craftsmanship』BotinのChampion Hillwillowが残した、邪悪なGodsやその高位の配下から直接聞き取ったとしか思えない、詳細な文献が存在すると言われているが、実在するかは定かではない。
以下に記すのは現在までに発表されている物の内、信憑性が高いとされるものを纏めた物である。
・Demon Kingのworldの名称
不明。Demon King Guduranisや邪悪なGodsは「元居たworld」等の言葉で呼んでいる。この事から決まった名称は存在しなかったと思われる。
同時に、Demon King達がanother worldに渡ったのは我々のworld(Lambda)に来た一度だけだとconjectureされる。
複数のworldに行き来していたなら、自分達のworldに固有の名称を付けるだろうが、他のworldの存在を知らなければ、worldはただworldとだけ呼べば良いからだ。
・Demon Kingのworld
Demon Kingのworldその物について、地形や気候、動植物や歴史や国家についての情報は全く残っていない。
この事からDemon Kingや邪悪なGodsには、文字や口伝で世代間に情報を伝達する文化が無かったのではないかと思われる。
ただ、完全に謎に包まれている訳ではない。Demon Kingと邪悪なGodsの姿や、彼等が作りだしたmonstersからどのようなworldだったのかがconjectureできる。
恐らく、このworldとは比べ物に成らない程過酷な環境で、単独か多くても同raceの群れ程度の集団を作って生物が激しい生存競争を繰り広げていた、修羅のworldであると思われる。
・Demon Kingのworldの神
Demon Kingのworldが何者によって造られたのかは不明だ。ただGodsの在り方は、このworldと大きく異なっている。
Demon Kingのworldの神とは、『通常の生物を超越する程の強さを持った上位者』である。強く成長したその先に、Demon Kingのworldでは『神』と呼ばれる段階が存在し、それに到達した存在は全て神と呼ばれる。
多くの者に信奉されるから神に至るのではなく、神に至ってから信奉する存在を創りだすのだ。
その中でDemon Kingとは、Godsの中で最も強大な存在であり、Demon King Guduranisは先代のDemon Kingを倒してDemon Kingに成ったとconjectureされる。
・Demon Kingのworldの生物
Demon Kingのworldの生物は、Demon King達が作りだしたmonstersからconjectureできる。Demon King Armyが初期に創り出したmonstersの多くは、このworldの生物とは全く異なる姿をしていたと記されている。
ただ異なり過ぎていたため、創りだしてもこのworldに適応できずに短時間で死滅するmonstersが多かったと記されている。
それによるとscaleを持つ竜や蛇、crocodileに似た存在、tentacleを生やした若しくはtentacleだけの生物、複数の頭や五本以上若しくは一本しか手足が無い獣、蟲に似た存在、半ば植物のような存在等、纏まりが無い。
多くは我々が嫌悪感やhorrorを覚える、禍々しい姿をしていたと伝えられている。
これらは全て伝聞によるrecordや、後世のconjectureを纏めた物に過ぎない。ただ現在も闇に蠢く邪悪なGodsのbeliever達が崇めるIdol Statueや、数少ない現存する初期のmonstersの姿を見れば、十分な信憑性を感じる事が出来るだろう。
だがDemon Kingのworldの生物の生態や文化、価値観などは、monstersの生態から詳細にconjectureする事が出来る。
何故ならmonstersはChampionがDemon Kingを倒した後も-sama々な亜種や新種が誕生しているが、その生態や文化は殆ど変っていないからだ。
Demon Kingのworldでは個々に知識の蓄積や技術の練磨等は行われていたが、それらを次世代に伝達する文化が無く、更に道具を作りだす事が無かったのではないか。
その証拠に、monstersはraceによって群を形成し、中には原始的な集落を形成する種もあるが、総じて親から子への知識や技術の伝達が粗雑だ。
GoblinやOrcを例に考えれば分かり易いだろう。多くの次世代を作り、その中に居る他の個体より優秀な個体が、自主的に群の大人の知識や技術を見て盗み、習得する。Mage等は素質のある個体をpupilsにする事があるとの報告がAdventurer’s Guildの報告に在るが、それも稀なケースだ。
道具を作る事に関しては更にお粗末だ。適当な木の枝を棍棒代わりに振り回している個体も多く、道具の多くを略奪に頼っている。槍や弓矢を作りだす個体もいるが、それらは殆ど自分で使うか上位者に差し出すだけで、群れ全体に行き渡らせるような事もせず、更に他の個体に創り方を教える事もしないと言う。
より知能が高いとされるLizardmanやNoble Orc等は産まれたchildに訓練を施し、武具を集落全体に行き渡らせるが、monsters全体から見れば少数派だ。
この事から、Demon Kingのworldでは道具を使う文化が……発想が無く、自らのBodyに備わったAbilityや体得したmagicで全てを済ませていたと思われる。
更にFarmingも存在せず狩猟と採集に頼った……獣同然の生活をしていたと思われる。
ただ下位raceを家畜のように飼育し、必要に応じて労働力や食料にする事は在ったのではないかと言われている。
古い本を閉じたVandalieuは、『Evil Dragon God of Five Sins』Fidirgに質問した。
「この本にはこう書いてありますが、どれくらい事実ですか?」
『概ね事実です』
『しかし、何万年も俺達について論じるって……』
『Human共俺達に興味津々ッスね』
十万年前のVidaとAldaの戦争後、数万年眠りにつき、目覚めた後もBoundary Mountain Rangeに隔てられHuman社会から隔絶されていたFidirgは、Human達の好奇心に呆れていた。
ただ、関心を持たれるのは悪い事ではない。畏怖の心は信仰に似るし。……Fidirgの存在は歴史に残っていないので、幾ら当時のDemon King Armyが畏怖されても、彼にとって意味は無いのだが。
『俺もoriginallyは■■■■■と言うraceの一匹でした』
『このworldで言うとExperience Pointか? まあ、沢山喰って強くなって神に成った』
『あ、聞き取れないッスよね? こっちのworldの言葉に無いんで、勘弁して欲しいっス』
あの時は苦労したなぁ。そう遠い目をするFidirg。
『それで『Evil Dragon God of Five Sins』ってnameを名乗る事になりまして』
『因みに、似たnameのEvil God (P)やEvil God (M)がいますが、それは似たrace出身って事です』
『豹と虎的な? 全然違うかもしれないッスけど、あっちのworldだとそれぐらいの違いは些事っス』
Demon KingのworldのGodsは通常の意味でbelieverの獲得や布教活動を必要としなかった。自らの出身raceがそのままbelieverになったからだ。居なければ新たに生み出せば良いし、nameが似ている事で不都合があれば殺しあうだけだ。
そのためVandalieuは知らないが、『Evil god of Magic Tome』や『Evil God of Foreign Writings』等似たnameの神が存在するようになったらしい。
『いやー、こっちのworldに来た時は衝撃的でした』
『大体の生き物の頭が一つしかないし、tentacleが生えてるのは殆どいないし。あ、でもscaleがある生き物は結構いましたから、俺はまだマシでしたけど』
『Merrebeveil -sanみたいなtentacle神連中は、マジで驚いてたッス』
口々に初めてLambdaに来た時の驚きを訴えるFidirg。どうやら、彼等から見るとLambdaの方が異-samaなworldに感じたらしい。
「そう感じたのに、何故Zakkartの誘いに乗ったのですか? Demon Kingが気に入らなかった事は知っていますけど、貴方からすると得体の知れない生き物の怪しげな誘いだったでしょうに」
しかし、Fidirg達寝返り組はZakkartの誘いに乗ってLambda側に寝返っている。今の話を聞くと、何故communicationを取る気に成ったのか疑問なのだが。
Zakkartは何か特殊な交渉テクニックでも持っていたのだろうか?
『ああ、あれは時期が良かった。Bellwood達が出てきて、全体ではDemon King Army優勢だったけど、結構局所的には負ける事が多くなってきて……』
『後、作りだしたmonstersの中にHumanから奪った武具を自分で使う奴が出てきたりして……』
『こっちのworldの事見直した時期だったんスよ。俺もLizardmanにHumanが作ったのを参考に武具を作れって、命令しましたし』
それで、Championの一人が戦闘以外で会いに来たから、珍しいので話を聞いてみた、魅力的な話だったという事らしい。
ただの偶然か、それとも時期を見計らっていたのかは定かではないが……後者ならZakkartは戦略眼もある人物だったのかもしれない。
「ところで、道具を作らないって俺達からすると不思議なのですが、何故Demon Kingのworldに居る時は道具を作る事が無かったのですか?」
Earthの文明がdevelopmentしていく過程を学校で習ったVandalieuからすると、知的生命体に道具を作る文化が無いと言うのはかなり異質に思えるのだが、それに対するFidirgの答えは大変わかりやすい物だった。
『ああ、それはSolderやArkにも聞かれた』
『俺達のworldにも木や石なんかの材料はあったけど……』
『その材料が、ある程度強い奴のskinやfangsよりずっとweakんで、使う必要が無いんスよ。magicもあるし』
何でも、Demon King達が元居たworldにはLambdaに存在するMythrilやAdamantite、Orichalcum等の特別な金属が存在しなかったらしい。
実際は存在したのかもしれないが、それを発見して利用する前の段階である鉱石のMiningやRefining技術がdevelopmentする余地が無かったのだろう。
石器を必要としない生物が、突然銅や鉄のRefiningと加工技術を発達させる事は無いという事か。
『そう言う訳で、道具を使うのはweak下等生物だけってconditionが続いて。そのせいで道具を使う生物は上位者の食料に成る家畜の証明と成りまして』
『weakけど道具を作るraceも存在はしましたけど、Demon Kingが神未満の奴は全部置いて行く事にしたんで、このworldには連れてこなかったな』
『それで武具を使うこのworldのHumanを見下していたッス。でもChampionに討ち取られるか、それを見て俺みたいに考えを改める奴に別れたッス』
どうやら、Demon King ArmyもLambdaに来た後経験から学び、価値観を変えた者が少なくなかったらしい。
『まあ、どうしてもmonstersの技術はHumanの技術に追いつきませんでしたが』
『俺達Evil God (M) Evil God (P)でも、結局武具やDefense Equipmentを身につけたのは少数派だったし』
『やっぱHumanって舐められないっスね』
「……俺は逆にDemon King Armyを見直しましたよ」
Fidirgが言うには、特に熱心にmonstersに道具を作らせるようになったGodsの殆どは、彼のようにZakkartの誘いに乗る後の寝返り組が多かったという。
Lizardmanの創り主の一柱であるFidirg。途中『Raging Evil Dragon God』Luvezfolに乗っ取られたが、彼が創りだしたMarshlandsのLizardman達は、HumanのSoldierが使っている物と比べても遜色無い出来の武具を製作し、使用している。
それにScyllaの片親と成ったMerrebeveilは、彼女達に高度なFarming技術を持たせるに至っている。
(ZakkartがFidirg達を寝返らせなかったら、このworldはDemon Kingにloseいたかも)
そう思うVandalieuだった。