三月。まだ冷えるが、春らしい温かい日差しも感じる頃、Vandalieuは炊き上がったSauron米を皿に盛っていた。
白い艶やかな米から上がる湯気の香りを嗅いだ瞬間、感動がwhole bodyに走る。
「おぉ……」
自然と感嘆の声が出た。今のVandalieuにとって、どんな香辛料の香りよりもappetiteを誘う香りに自然と体が震える。
Pure-breed Vampireとの殺し合いでも怒り以外で震えた事の無いVandalieuの反応に、それを見守る者達に動揺が走った。
「……Privel、だったわね? あれは、ただの食べ物よね?」
「そのはずだけど……だんだん自信が無くなって来たよ」
『ところで、これは何かの儀式なのでしょうか?』
元Sauron Duchyに行かず留守番をしていたEleonoraの質問に、Sauron米を提供したScylla族のPrivelは歯切れ悪く答えた。
そしてTalosheimのChurch of VidaのClergymanにしてLichのNuazaは、首を傾げていた。
『これまでMikoは数え切れないほどの新しい食べ物を創り出し、若しくは再現してきました。しかし、ここまで喜びを露わにした事は無い筈』
「確かに、儂のMemoryでも味噌の時も醤油の時も、curryの時も喜んでいたが今ほどではなかった筈じゃ」
ZadirisもNuazaに同意するが、Privel達には別の衝撃が走った。
「……Vandalieu -kun、喜んでるの、あれで。Orbia -san、分かった?」
『いや~、全然。Ghostに成ったからって、オーラとかスピリチアル? 的な物が見える訳じゃないからねー』
「意外とノリが良い子だけど、黙っている時は何考えているのか分かり辛いね」
Periveilが言う通り、ある程度親しくなるとVandalieuの喜怒哀楽はすぐ読めるようになる。無表情なのは変わらないが、彼は無口ではないし頻繁に身振り手振りでemotionsを表現するからだ。
しかし、それを止めると途端内心が読めなくなってしまう。
「まだまだですわね」
「Vanの癖が分かってないな」
「そんな事じゃ、Vandalieu -samaの僕は務まらないわよ」
だがそれでも内心を読めるGhoulのTareaやBasdia、VampireのEleonoraが得意気な顔をする。
「くぅっ!」
「いや、あたし等僕じゃないし。Privelも黙って悔しがるんじゃないよっ!」
「だってっ! ボクより胸が大きいからって許せないよ!」
『え? そういう話だったの!?』
「いや、胸が大きいからどうと言うつもりは無いのだが」
「足の数なら負けないのにぃ!」
「八本足のScyllaに勝てる訳がないでしょう!?」
「絡めないでくださいますっ!?」
無意識に蠢かせていたPrivelのtentacleに、近くにいたTareaが巻き込まれている。
「良い気味じゃ。しかし Arachneぐらいじゃろうな、張り合えるのは」
しょうも無い口喧嘩、若しくは一方的に絡まれ始めた自分の娘とライバル、そしてEleonoraを横目に、Zadirisは白米の香りをVandalieuがしているように嗅いでみた。
「確かに良い香りじゃが……」
インディカ米に近い南部米は、米だけで炊くと馴染みの無い彼女にとってはやや臭う。それと比べればジャポニカ米に近いSauron米は、確かに良い匂いがする。
しかしあそこまで喜びを……いや、感動を露わにする程だろうか?
そう思ったZadirisだが、その理由はすぐ分かった気がする。
「これだっ、これこそ本物の米だ!」
「うう、懐かしいっ!」
そう言いながら涙ぐんでいるoriginally Sauron Duchyの農村でSauron米を栽培していたKasimやFester。Zenoは静かだが、それは無言のまま感動の涙を流しているからだった。
「なるほど、思い入れか」
そう理解したZadirisは、最近すっかり慣れた箸で白米を一口食べた。
「……うむ、まあ旨い」
だが、VandalieuやKasim達のように白米だけで食べ続けられるほどではないが。
もぐもぐとSauron米を咀嚼すると、南部米とは違う味わいが広がる。Earthの白米と比べると、やはり味は若干落ちる……のかもしれない。
『実は、あまり覚えてないのですよねー。ジャポニカ米を食べたのって、もう三十年ぐらい前ですから』
Earthでの伯父も流石に白米を食べる事をluxuryだとは言わなかったので、当時は普通に白米を食していた。
しかし、Originで二度目の人生を過ごした軍事国家の研究所は、EarthのEurope圏に該当する文化圏にあった。米が無い訳じゃなかったが、実験体だった彼に態々出す事は無かった。食事らしい食事が出た時の主食はほぼbreadで、Pastaが何回かあっただけのような気がする。
それとなく米を希望した事もあるが、「負のemotionsがDeath-Attribute Magicに良いimpactを与える」と言う理由で叶えられる事は無かった。それ以後食事はblock状の栄養補助食品、そして最終的には故意に不味くした流動食か、点滴になった。
それにEarthでAmamiya Hirotoとして生きていた時、朝の主食は実を言うとbread派だった。囲んで楽しい食卓が無かったため、さっさと済ませられるbreadの方を好んでいたのだ。
それでもEarthのご飯の方が美味しかったように思えるが、それはmaybe炊き方の問題だろう。Japanの炊飯器の性能が凄すぎたのだ。
『だから比べる事は出来ませんが、美味しいと思います』
「そう言って貰えると嬉しいよ」
Bodyが米を求めているので、【Out-of-body Experience】でSpirit Formだけ抜け出て礼を言いに来たVandalieuに、PrivelはSmiling Faceでそう答えた。
考えてみれば、このSauron米を手に入れるためにVandalieuは彼女達の下を訪ねたのだった。
……もう一つの目的、allyに成ってくれる外部勢力を作る事は、Scylla族が移住してきてしまったので完全には達成できていないが。
Iris率いる『Sauron Liberation Front』と繋がりが出来たので、それで良しとしよう。
『Privel -san、Periveil -san、Scyllaの皆-san、本当にありがとうございます。Vandalieuったら、赤-chanの頃からご飯が食べたいって言っていたから……』
『うう、良かったですねBocchan。このSamめは覚えておりますぞ、Darcia -samaからOrbaum Elective Kingdomに米があると聞いた時、『マジで!?』と聞き返していた時の事を!』
『私達も覚えてますよ、その時はまだこうして話す事も出来ませんでしたけど!』
『うう、良かったですねっ、私はbreadの方が好きですけど、本当に『マジで!?』って言ってましたもん。本当に良かったですねぇ!』
『……kaa-san、皆、喜んでくれるのは良いけれど、もう少し忘却Abilityを発揮しても良いと思いますよ』
Darcia達はまだGhoul達の集落に滞在する前の事をよく覚えていたようだ。
『なんと、それほど主が昔からこの米を求めていたとは……』
『おぉん?』
そして当時はただ人boneに宿っただけのmouseの霊だったBone Manや、Bone BeastだったKnochenは覚えていなかった。当時は人語をaccurateには理解していなかったので無理もない。
『へえ、そういう事も言うんだ。いつもchildらしくない丁寧な口調だから、赤ん坊の時からそうなのかと思ったよ』
『陛下も昔はヤンチャだったんですねー』
『それよりもよぉ、そろそろ米だけじゃ飽きてきたぜ』
「我もだ。肉を焼いても良いか?」
TalosheimのHeroの一人、Zombie Heroの『Sword King』Borkusと、Ghoulの若長でBasdiaの父親のVigaroがおかずを所望する。
『じゃあ、curry riceにしましょうか』
平皿なので見た目も合うだろうと、Spirit Form Vandalieuは鍋から温めた熟curryを配るのだった。
ScyllaのAutonomous Territoryに隣接した関所を兼ねた小砦のCommander、Kurt Legstonは結局Vandalieuからのscoutに応じた。
originally応じなければUndeadにしてでも連れて行くと言われては仕方がないと応じるつもりだったそうだ。しかし母国であるMirg Shield NationのThomas Palpapek Marshallが『Evil God of Joyful Life』Hihiryushukakaを奉じるVampireと通じていたと知った事が、心変わりするきっかけだったようだ。
「Marshallは国の為だと思っているだろうが、それでも越えちゃいけない一線ってものがある。……まあ、俺が今からする事も、Marshallから見れば一線を越えた行為なのだろうが」
そう言うと彼は部下の命を保証する事と引き換えに、VandalieuにLoyaltyを誓ったのだった。
後は彼の部下約百人を説得して小砦はVandalieuの手中に収まった。Kurtの部下は殆どが前の戦争で降格された者や左遷された者で構成されていた。
そのため、「Memoryを消された後解放されるのと、Kurt -sanと一緒に来るのと、どちらが良いですか?」と言うVandalieuの説得に、九割以上が後者を選んだのだった。
無論、Kurtの堅実な人柄やVandalieuに約束された待遇に惹かれただけではなく、廃人と化したMardock達を見てMentalを弄られるhorrorに耐えられなかった者も少なくなかったが。
その後は、それでも拒否した数人のSoldier達を洗脳して情報漏洩を防ぎ、続いて引っ越し作業を開始した。
『そういう訳だから皆、このVan -kunの国に引っ越そう!』
Orbiaによって、Talosheimの南に在るLizardmanのMarshlandsにScylla族を受け入れる事に成ったからだ。
彼女達の信仰対象であるMerrebeveilからのOracleや、Scylla連続猟奇殺人事件を解決した事でVandalieuは既にScylla族全体から信用されている。
更に『Tentacle King』のsecondary nameを獲得した事で彼女達から好意を受け易くなっていたため、スムーズに話は進んだ。
それに試してみたら【Insect Binding Technique】でScyllaも装備出来たので、それを利用して各集落の長を現地に連れて行き、プレゼンテーションを行ったのも良かったのだろう。originally彼女達はAmid Empireの占領軍から逃れるためにこっそり移住先を探していたので、それを大Marshlandsにする事を認めてくれた。
後は只管Vandalieuが動いてピストン輸送である。
certainly Scylla族も着の身着のままでは困るし、そのままではVandalieuが装備できない夫や息子達も居るので、KnochenやSam、それに新しく部下になったMiles達に荷物を運んで何度も往復して貰う事になった。蟲をInfestさせてもいいが、彼らの多くは一般人でVigaro達より圧倒的にbody part Abilityが低いため、何かあったら困る。そのため、丁寧な方法をとる事にした。
ルートは、丁度Vandalieu達が来る時討伐したHurricane Dragonの縄張りが穴に成っている。Hurricane Dragonのboneが混じっているKnochenが居れば、それ以下のmonstersはまず寄って来ない。
「こんなに何回もBoundary Mountain Rangeを越えちゃあ、ありがたみも何も無いわね!」
『はははっ、確かに! Boundary Mountain Rangeを越えた数ならもうBocchanより上ですぞ!』
『おおぉぉぉぉん』
荷物のtransportationの為に、嫌悪感を抑えてSpace-Attribute Magicを使うGubamonのUndeadを作るべきかと思ったVandalieuだったが、SamやMilesが楽しそうにBody労働をしているのを見て、気にしない事にした。
後Sauron領では、Iris率いる『Sauron Liberation Front』を秘密裏に援助する事になった。
RaymondとRickのbrothersが率いていた『新生Sauron Duke軍』が瓦解したため、占領軍が勢い付かない-samaに頑張ってもらうためだ。
主にIrisと交渉したのは対人Abilityが実は低い事が明らかに成ったBellmondだったが、彼女は物わかりが良かったらしい。
「originally自分が犯罪者側になるのでAldaのbelieverを止めていたそうなので、改宗には快く応じて頂けました。ただ、彼女の父親を解放する事は譲れないそうです」
Irisの父親、Amid Empireとの戦争で戦死したBearheart卿はGubamonの手の者に死体を回収された。そしてUndeadにされていたのを、既にVandalieuが回収してある。
「まあ、それぐらいなら構いませんけど。でもRodcorteの所に戻すのも何なので、一度破壊して霊を取り出して彼女に目に見える形で預けましょうか」
VandalieuはIrisの父親に対して何の思い入れも無いので、別に解放しても惜しいとは思わなかった。
預けた後父親の霊が宿ったitemを使うか、浄化するために打ち壊して聖水をかけるのかは、Irisの自由だ。
こうして『Sauron Liberation Front』を食料や物資面で援助する事になった。Iris達はVidaやVida's FactionのGodsのbelieverとして、そしてResistanceとしてAmid Empireと戦う事になる。
……『Demon King Fragment』製武具やBlood potionの援助を受けていて、Scylla族が引っ越した後のAutonomous Territoryをhideoutとして使える為、Empireに勝利できるかはin any case、余程の事が無い限り壊滅する事は無いだろう。
因みに、Haj達偽ResistanceはTalosheimに運ばれた後鍛え直され、人材の援助として『Sauron Liberation Front』に参加する事になるのだった。
そして引っ越し等諸々が一段落ついた段階で、Kurt達も小砦から離れた。後は討伐隊のUndeadとKnochenから分離したSkeletonが適度に壊して小砦にMardock達の死体を幾つか残し、群れを成して移動すれば野良Undeadの襲撃で砦が落ちたと誰もが思うだろう。
Memoryを消したSoldierは数少ない生き残りという訳だ。
「だが、上層部のHumanの内何人かは気が付くでしょう。Marshallは確実に陛下が関係していると疑うはず」
『問題ないでしょう。気が付かれても疑われても、既にその時我々はContinent南部に戻った後。軍の再編に苦労しているMarshallには、精々唸っていただこう』
既に口調が臣下のそれに成ったKurtに、Chezareが答える。彼等brothersは互いに以前と同じ態度で接する事に決めたらしい。
Vandalieuが最も大変だったのは、その後だ。
約五千人のScylla族の引っ越しは、彼女達をMarshlandsに放してお仕舞とはいかない。住む場所とSauron米を栽培するRice fieldsに、家畜であるカモやHuge Capivaraの飼育施設も必要だ。
ただScyllaや彼女達の夫の中にはCarpentry等の職人が居たので、Vandalieuは彼女達の指示に従って木材等をGolem Transformationして運び、住居の形に組み建てるだけで良かった。
「陛下-san、これって陛下-san以外にも出来る人居るのかい? 居たら俺ら廃業するしかないんだが」
「いえ、俺だけです。そして何時もArchitectureだけやってはいられないので、廃業しないで頑張ってください」
指示を出すだけでWood Golemを家の形に出来るVandalieuの答えに、職人達は深く安堵するのだった。
そしてMarshlandsをやはり【Golem Transmutation】で水田に整備する。Scylla族のAutonomous Territoryとは気候や日照時間が多少変わるが、土は良いそうなので味は変わるかもしれないが収穫は可能だろうとの事だった。
後はSauron DuchyとScylla Autonomous Territoryの関係を反面Instructorにして、特定の場所に特定のraceだけが固まらない-samaにした。MarshlandsにLizardmanやScyllaが多いのは自然だが、そこにGhoulやUndeadが加わる-samaにしたのだ。
逆に、LizardmanやScyllaから代表者を出してもらい、交代制でTalosheimに暮らしてもらうようにする。
人材の交流と、政治や軍事、商業に関わってもらう事で、関心を持ち続けてもらうようにするために。そして何より、共通する国への帰属意識を持ってもらうためだ。
将来raceごとに分かれて分離独立運動が始まって国がバラバラに成るなんて嫌すぎる。Dark ElfとのDhampirであるVandalieuは寿命が長い為、その『将来』にまだ生きているだろうから尚更だ。
そして後はScylla族の戸籍の作成に所得税の納め方のguidance等が残っているが、Scylla族の移住は三月を迎えた頃には落ち着き、こうして米の試食会などを開く事が出来たのだった。
TalosheimへのScylla族の移住は落ち着いたが、それ以外の Bahn Gaia continentの各地では落ち着くどころではなかった。
まず元Sauron Duchyだが、春を迎えても大きく揺れていた。
Amid Empireに占領されている事に不満を持つ人々にとって希望の双璧だったうちの片方、『新生Sauron Duke軍』。そのleaderのRaymond Parisとその弟でvice-leaderのRick Parisが討ち取られてしまったからだ。
各地に散っている小隊規模のmemberが残っているが、それを統括しCommandingする立場の者達が殆ど居なくなってしまった。これではorganizationとして機能しない。
しかしそれを救ったのが、残った『Sauron Liberation Front』だ。leaderの『Liberating Princess Knight』は各地で孤立していた『新生Sauron Duke軍』のmemberを纏めつつある。
人員以外にも謎の協力者から提供される物資に支えられている事も大きい。
ただResistance運動全体で見れば、Sauron Dukeの遺児だったRaymondを失ったimpactは小さくなく、Orbaum Elective KingdomとのCoordinationが危ぶまれている。
そして占領軍はResistanceの大物二人を討ち取って順風満帆――だと占領下の人々やOrbaum Elective Kingdomには偽装している。
精鋭の討伐隊やScylla族Autonomous Territoryに隣接していた小砦がUndeadの群れによって壊滅し、大規模なUndeadの掃討tacticsを行わなければならなかった事は、それなりに痛い。
だが最も痛いのはScylla族がAutonomous Territoryから消えた事だ。将来的には締め上げて暴動を誘発して根絶やしにしてしまう予定ではあったが、それはAmid EmpireのEmperor Mashkzarの予定では百年以上の時間をかけて行うはずだった。
その間Scylla族から得られるはずだった税収や、Productionされる産物が産み出す利益が消えてしまった。
百年の間に友好ムードを演出してScylla族の技術やFarmingのKnowkow等を手に入れる目算も、泡と消えてしまった。
しかも無人になったScylla族Autonomous Territoryは、占領軍にとって重荷に変化する。大部分は今や無人の山地と沼だが、小規模だがmonstersが跋扈するDevil NestsとDungeonが一つある。放置すると、monstersが増えてDevil Nestsの面積が一気に拡大してしまう危険性がある。
謎のUndeadも大量発生し砦を落としている以上、予算を組んで管理しなければならない。
そして占領軍を派遣しているAmid EmpireとMirg Shield Nationでは、それぞれの上層部が揃って唸っていた。
-sama々な情報を集めた結果Amid EmpireのEmperor Mashkzarは、そしてまた代わったpipe役のVampireからの情報でMirg Shield Nationの現Marshall Thomas Palpapek Earlは、一連の事件がVandalieuによるものだと確信した。
「何処までも引っ掻き回してくれる……っ!」
そして場所も時間も違うが、そう同じ言葉を吐き捨てたという。
そしてContinent東部のOrbaum Elective Kingdomだが、少し騒ぎに成っていた。何故ならRaymondと繋がっていた他のDukeや軍人が協力者を失ってしまったからだ。
Raymondと協力関係にあったのは、既に脱出しているSauron Dukeの正子達と繋がる事が出来ず、順当に行けばSauron Duchyを取り返しても大きな利権には与れない者達だ。
そこで継承権を放棄しているもののDuke 家のbloodを引くRaymondにSauron Duchyを取り戻させ、彼を新Dukeに押し上げる。その恩とコネで利権に与ろうと画策していたのだ。
それが泡と消え、しかし今更Sauron Duke 家の正子達とコネを結ぶことも出来ず狼狽えていた。
一連の事件で得をしたのはScylla族を除けば、何も知らないContinentの一般人かもしれない。
Gubamonが倒され、彼自身が手下のVampire達を激減させた事で、恐ろしいmonsterが大勢減ったのだから。
『そういえば、Noble OrcのEmpireには何時行くの?』
「とりあえず、今年の作付けが終わって、稲の生育が落ち着いてからですかね。その間にZandiaやJeenaの調整もしたいですし」
「ピギィ~」
Darciaに聞かれて思い出したNoble OrcのEmpireだが、Marshlandsの南端にLemureや監視用Golemを配置しても、動きらしいものは見られない。
少し先送りにしても問題無いだろう。
「はいはい、肉団子ですね」
頭の上に乗っている、少し前に卵から孵ったCemetery BeeのQueenの幼虫に特製の肉団子を食べさせる。一見消化に悪そうだが、働き蜂が唾液を混ぜてboneまでツミレ状にしているのでとても消化に良い。
「ピュギュピギュ」
compound eyesがくりっとした白い幼虫に【Preservation】のmagicで保存していた肉団子を食べさせながら、ふとVandalieuは思い出した。
「そういえばkaa-san、MerrebeveilがHomunculusに関して『tentacleでなら力になれる』と言ってくれているのですが?」
『えーっと、tentacle以外の部分はどうなるのかしら? kaa-san、Scylla -san達みたいにtentacleが生えるのは構わないのだけど、tentacleだけなのはちょっと……』
「ですよねー」
「tentacleの生えたkaa-san」と「tentacleだけのkaa-san」、この二つには大きな違いがある。
色々とimpactを受けて価値観が変わってきたDarciaだが、流石にtentacleだけに成るのは嫌だった。そこに『Evil Dragon God of Five Sins』Fidirgのscaleが加わっても、同じである。
「ああ、後今日中に【Zombie Maker】にJob changeする予定です」
これでGubamonに改造されたHero Undead達の調整も捗るだろう。
・Name: Vandalieu
・Race: Dhampir(Dark Elf)
・Age: 8age
・Title: 【Ghoul King】 【Eclipse King】 【Second Coming of the Demon King】 【Guardian of the Cultivation Villages】 【Vida's Miko】 【Monstrosity】 【Scale King】 【Tentacle King】
・Job: Zombie Maker
・Level: 0
・Job History: Death-Attribute Mage、Golem Transmuter、Undead Tamer、Soul Breaker、Venom Fist User、Insect User、Tree Caster、Demon Guider、Archenemy
・Ability Values
Vitality: 2,066
Mana: 1,071,505,533+(321,451,659)
Strength: 943
Agility :698
Endurance :1,003
Intelligence :1,919
・Passive skills
Mysterious Strength:5Lv
Rapid Healing:9Lv(UP!)
Death-Attribute Magic:10Lv(UP!)
Abnormal Condition Resistance:8Lv(UP!)
Magic Resistance:6Lv(UP!)
Dark Vision
Demon Path Enticement:2Lv(UP!)
Chant Revocation:6Lv
Guidance: Demon Path:4Lv(UP!)
Automatic Mana Recovery:6Lv
Strengthen Subordinates:7Lv(UP!)
Venom Secretion (Claws, Fangs, Tongue):5Lv
Enhanced Agility:3Lv
Body Expansion (Tongue):5Lv
Strengthened Attack Power while Unarmed: Large(UP!)
Enhanced Body Part (Hair, Claws, Tongue, Fangs):4Lv
Thread Refining:3Lv
Mana Enlargement:3Lv(UP!)
・Active skills
Bloodwork:3Lv
-Surpass Limits-:7Lv
Golem Transmutation:8Lv
No-Attribute Magic:8Lv(UP!)
Mana Control:7Lv(UP!)
Spirit Form:8Lv(UP!)
Carpentry:6Lv
Engineering:4Lv
Cooking:5Lv
Alchemy:6Lv
Unarmed Fighting Technique:6Lv
Soul Break:8Lv
Multi-Cast:6Lv(UP!)
Long-distance Control:7Lv
Surgery:5Lv
Parallel Thought Processing:6Lv(UP!)
Materialization:4Lv
Coordination:4Lv
High-speed Thought Processing:5Lv(UP!)
Commanding:4Lv
Plant Binding Technique:5Lv(UP!)
Thread-reeling:5Lv
Throwing Technique:5Lv
Scream:4Lv
Dead Spirit Magic:5Lv(UP!)
Insect Binding Technique:5Lv(UP!)
Blacksmith:1Lv
Artillery Technique:4Lv(UP!)
・Unique skill
God Slayer:6Lv
Grotesque Mind:6Lv
Mind Encroachment:5Lv
Labyrinth Creation:6Lv
Demon King Fusion:4Lv(UP!)
Abyss:3Lv(UP!)
Hostility
・Demon King Fragment
blood
角
suction cups
ink sacs
carapace(NEW!)
・Curse
Experience gained in previous life not carried over
Cannot learn existing jobs
Unable to gain experience independently
・Job解説: Large敵
Death-Attribute Mageが神に呪われるか複数の強大な存在やorganizationに敵対対象として認識され、さらにそれらを敵として認識した場合Job changeできるJob。
あらゆる敵に対して与えるDamageをEnlarged (3)させる【Hostility】skillを獲得し、Ability ValuesはVitalityと力のincrease率が高く、逆にManaやIntelligenceは上がり難い。