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Chapter 5: 自分が強くなれないなら周りが強くなればいいじゃない的発想

『特訓だ』


 VandalieuminionsUndeadを洞窟の前に整列させて、そう念じた。




 RodcorteCurseによって、level upJob changeをして自力で強くなる事が出来ないと思ったVandalieuは、『自分が強くなれないなら、僕( しもべ)を強くすれば良いじゃないか』と考え方を変えてminionsを強くする事にした。


 強いUndeadを従えていれば、これから出来る事の幅が広がると考えたからだ。


に連れて行くのは厳しいかもしれないけど、kaa-sanが言うにはmonstersを従えるTamerや従Mage、召喚術師といったJobに就いているadventurerも居るらしいし、何とかなるだろう』


 将来的にはmonstersstabilityして勝てる程度の戦闘力が欲しいが、今は自分を背負って生きていた時と同じくらいの素早さで走れるようになれば、この森から離れて旅に出るには十分だ。


『それに、今のままだとmonstersどころか野生の狼や熊にも負けるからな。このまえ、Goblinbone Goblinが殴り壊されたし』


 作ったばかりのUndead達は、とても弱かった。Rank1相当のUndeadばかりだから当然だが、では最初から強いmonstersを作れば良いじゃないかと思うが、Rank2以上の強いUndeadの作り方をVandalieuは知らなかった。

 Death-Attribute Magicを初めて習得した前世では、自分以外をUndead Transformationさせた経験が殆ど無かったからだ。


『あの施設の研究者が、俺にminionsを集めさせる隙を与えるはずがない。とっくに体もmagicも自由が利かなくなっていた。それが無ければ連中がしていた不死身のSoldier研究とか、色々分かったのに。

 結局その研究は失敗したらしいけど』


 頭を切り替えて、まずは現在ある戦力の確認。

 虫等の情報収集用のUndeadを除いて、戦闘が出来そうな物を整列させる。

 Bone MonkeyBone WolfBone ManBone BearBone Bird、見込みがありそうなのはこんなところだろうか。他にもbone猪やbone兎、bone Goblin等々いるが、boneが足りなかったり大きく欠けていたりして、全てのboneが大きな傷も無く揃っているのはこの五体だけなのだ。


『さて、じゃあ早速特訓を……特訓って、何をさせればいいんだ?』


 はたと、Bone Monkey達に何をさせれば良いのか全く分からない事に気が付いたVandalieuは、愕然とした。




 強くなるための特訓と言えば、素人でもある程度は思いつくだろう。

 走り込みをして持久力を、Muscular Strength TrainingMuscular Strengthを向上させる。

 格闘技や武術の型を習得する、実戦形式の組手を行う、等々だ。


 しかしVandalieuの前に並ぶUndead達に効果的な、Experience Pointを稼ぐ事が出来るTrainingとは何だろうか?


 走り込み――意味が無い。heartlungも無いのに、そもそも疲れ知らずのUndeadが持久力の向上を目指して何になる。

 Muscular Strength Training――やはり意味が無いだろう。そもそもmuscleが無いboneだけのbody partで腕立て伏せや腹筋運動をして、何が鍛えられるというのか。

 格闘技や武術の型を習得――そもそもVandalieuが知らないので、教える事が出来ない。

 実践形式の組手――Undead達の知能が低すぎて、戦えというとどちらかがバラバラになるまで戦うので、ただの潰し合いになってしまう。


 そもそもVandalieu自身、戦闘訓練の類を受けた経験が無い。Earthでは平均程度には運動は出来た方だと思うが、中学や高校での体育の授業で柔道を習った程度で、とても実戦で使えるものではない。Originでは、言うに及ばずだ。


『……Orbie達の霊に――いや、無理か』


 あいつらが知っているのは、弓の技術だ。そしてUndead達には、まだ弓を使う知能が無い。これでは教える意味が無い。


『とりあえず、Statusを改めて確認してみよう』


 以前DarciaVandalieuStatusを確認できたらと嘆いていたが、VandalieuUndead達のStatusを確認する事が出来た。

 親子でも不可能な事が可能だったのは、恐らくUndead達がVandalieuDependentしているからだろう。DarciamonstersDependentさせる従MageTamerといった種類のJobskillに付いて詳しくは知らなかったので、確証はないが。


 Undead達のStatusは、以下の通りである。


Name: (Bone Monkey Bone Wolf Bone Bear Bone Man Bone Bird)

Rank:

Race: Living Bone

Level:


Passive skills

Dark Vision


Active skills

none




weak……弱すぎる』


 Undead達は、材料に成ったboneの種類に関わらず全て同じraceで、Statusの内容は同じだった。


 Living Bone。それは死後boneだけに成ったのに動き出した死体である。それ以外に特徴は無い。

 動き出してはいるが、所詮boneなので動きは鈍く力も平均的な成人maleよりもずっとweakAgility性はゆっくりと動く事しか出来ず、走る事は出来ない。また、boneの主が生前持っていたAbilityskillを使う事も出来ない。

 boneだけに硬いが、関節部分を攻撃すると意外と簡単に倒せる事が多い。

 知能もInstinctも殆ど無く、Apprentice adventurerの練習相手として最適である。

 つまり、戦力として当てにできないUndeadなのだ。


『そのこいつらをどうやって強くすれば良いんだ? 創ってから二か月たつのに、levelは0のままだ。だから、これまではLiving BoneにとってExperience Pointになるような事をしてこなかったという事だ。

 じゃあ、何がExperience Pointになるんだ?』


 Swordsmanは実戦と剣の訓練で、Farmerは農作業で、Weapon SmithingWeapon Equipmentの製造でExperience Pointを稼ぐ。だったらUndeadは何でExperience Pointを稼ぐ? monstersはどうやってExperience Pointを稼ぐ?


Humanを殺すとかかな?』


 思いついたのは、monstersらしくHumanを害する事だが……もし正解だったとしてもこれは実行しがたい。

 EvbejiaHumanを幾ら殺してもVandalieuの心は痛まないだろうが、人を殺してAdventurer’s Guildから討伐依頼を出されたら、またあの地下生活に逆戻りして隠れなければ殺されてしまうからだ。


 Undeadだけを囮にして、逃げ延びる事は出来るかもしれない。しかしBone Monkeyのような大きな動物のwhole bodyboneは、簡単には見つからない。際限なく使い潰して良い駒ではないのだ。


『じゃあ、兎や野鼠のような生き物を殺してみようか』


 今まではVandalieuが母乳の代わりに新鮮な生きbloodを必要としていたため、Undead達は野兎等の獲物がTrapにかかっても、生け捕りにしていた。それをVandalieufangsで噛み、bloodを吸っていたのだ。

 だから、もしかしたらUndead達が自分の手で殺せばExperience Pointを稼ぐ事が出来るかもしれない。




 次の日、Undead達はGoblinを一匹生け捕りにする事に成功した。

 Gordan High Priest一行に随分数を減らされたはずだが、絶滅はしていなかったようだ。流石Adventurer’s Guildが討伐依頼を常設させるだけはある。


「ぎぃぃっ、ギャゲェー!」


 ただの威嚇なのか、それともGoblin語で罵り声を上げているのか分からないが、GoblinUndead達に押さえつけられたまま、耳障りな叫び声をあげる。


『これがGoblinか……』


 それを見つめるVandalieuは、無表情なまま感動していた。流石fantasy worldだと。

 Goblin。数々のfantasy作品で代表的な雑魚Monsterとして扱われる存在は、Lambdaでも例外ではないらしい。


 monstersが数多く生息するDevil Nests以外の普通の森や草原でも生息する、下Classmonsters。暗緑色の肌のbody partは大人の胸ほどしか無く、耳はElfのように長いが顔は比べ物に成らないぐらい醜い。

 力はHumanと同じか若干下回る程度で、特にAgilityという訳でも無い。知能は三age児程度で、武装は木の枝を振り回し、獣の皮をbody partに巻きつけていれば上等な方。

 Rankは1でLiving Bone単体よりは強いが、一匹ならFarmerに鍬で殴り倒される程度の雑魚。ただし、複数の上位種が存在するため注意が必要。

 そして、Goblinが最も恐れられるのはそのBreeding力と適応Abilityである。

 Goblinは一度のBreedingで最低でも三匹、多い時で八匹ものchildを産み、生まれたchildは半年で大人になる。そして増えたGoblinは灼熱の砂漠から極寒の永久凍土まで幅広く適応しながら広がって行くのだ。


『後、fantasy物によくあるHumanの女を攫う設定もあるらしい。Orc程じゃないらしいけど』


 Darciaから聞いた知識を反芻するが、目の前のGoblinはそういう事はしていないだろうと思った。単純に、それが出来るほどの戦力が無いという意味で。


『とりあえず……みんなで止めを刺して』


 感動の時間も終わったので、早速Undead達がExperience Pointを手に入れられるかどうか試す事にする。


「ぎぎゃぁぁぁぁっ!」


 screechを上げるGoblinの頭部をBone MonkeyBone Manが殴る蹴る、Bone BearBone Wolfが噛んで引っ掻き、Bone Birdが突っつく。惨たらしい方法だが、Living Bone単体ではGoblinに一撃で致命傷を与えられないので仕方がない。

 そしてGoblinは十数秒で動かなくなった。それからBone Monkey達のStatusを確認すると――



Name: (Bone Monkey Bone Wolf Bone Bear Bone Man Bone Bird)

Rank:

Race: Living Bone

Level:


Passive skills

Dark Vision

Active skills

none



 levelが0から2に上がっていた。

『おお、level upした。これでUndeadは生き物を殺せばExperience Pointを稼ぐことが出来るとはっきりした訳だ』


 Death-Attribute Magicで創ったUndeadでもlevel upする事がはっきりして、Vandalieuはほっとすると同時に高揚した。

 これならAmid EmpireAlda神のinfluenceが及ばない場所で、adventurerとして生きていく目途が立つと。とてもいい気分だ。


『ん? 若干良い気分すぎるような気が……Status


 気になったので、今度は自分のStatusを確認する。




Name: Vandalieu

Race: Dhampir(Dark Elf)

Age: 八か月

Title: none

Job: none

Level: 3(UP!)

Job History: none

Ability Values

Vitality: 24

Mana: 100,001,203

Strength: 29

Agility :4

Endurance :31

Intelligence :29


Passive skills

Mysterious Strength:1Lv

Rapid Healing:2Lv

Death-Attribute Magic:3Lv

Abnormal Condition Resistance:3Lv

Magic Resistance:1Lv

Dark Vision

Mental Corruption:10Lv

Death-Attribute Charm:1Lv


Active skills

Bloodsucking:2Lv

-Surpass Limits-:2Lv

Golem Creation:2Lv


Curse

 Experience gained in previous life not carried over

 Cannot learn existing jobs

 Unable to gain experience independently




 驚くべき変化が起きていた。


levelが0から3に上がった!? Curseは残っているのに、一体なんで?』


 このLambdaに生まれ出でて八か月余り。今までは何をしてもlevelが上がらなかった。Death-Attribute Magicの修行をしても、野兎を吸い殺しても、Orbie達を同じように殺してもだ。

 Statusをもう一度確認しても、見間違いでは無い。しかし、相変わらずUnable to gain experience independentlyCurseは消えた訳では無いようだ。

 では何故と考え込んだVandalieuは、ふと思った。


『もしかして、Bone Monkey達がExperience Pointを稼ぐとその一部が俺の物になるのか?』


 Earthでは仲間にしたMonsterprotagonistCloneExperience Pointを手に入れると、その一部がprotagonistに加算されるというsystemgameが存在していたらしい。

 それと同じ事が起きたのではないだろうか?


Curseの効果は、あくまでも自力でExperience Pointを稼ぐ事が出来ないだけで、僕にしたUndeadに稼がせるのは有効なのか。……仮にも神のCurseにしては大きな穴だな』


 Death-Attribute Magicを使うVandalieudespairさせsuicideを促すためのCurseなのに、Undeadを使えば経験点を得られる事を見逃す。思わず何かのTrapじゃないかと疑う程の、大きな抜け道だ。考えなくてもVandalieuUndeadを作る事なんて、すぐ予想できただろうに。

 しかしRodcorteの事を考えるとただの間抜けのように思えてきた。


『そういえば、あいつのやっている事は基本的に投げっぱなしだったな。力や機会を俺達……俺以外に与えて、後は細かい指示もfollowも何もnone

 だったら、これくらい気がつかなくても無理は無いか』


 恐らく、RodcorteVandalieuAmemiya Hiroto達を凄く上から眺めているのだ。Nobleと平民とか、そう言ったdimensionでは無い。シミュレーションgameplayするplayerと、画面の中のgame Character。それぐらいの差がある。


 だからVandalieuにしたような仕打ちをしても「悪い事をしたな」で済ませて、その上復讐を諦めさせるためにdespairしてsuicideさせようと促すなんて、惨い真似を平気な顔で出来る。

 だからRodcorteVandalieuの事を深く考えない。彼にとってVandalieuは、百と一居るCharacterの中の一体でしかないからだ。


『だからこんなCurseになるのか。この分なら、Jobの方も何とかなるかもしれないな』


 喜びと安堵を覚えるVandalieuだったが、思い返すとまたRodcorteに対する怒りが湧き起こる。

 そして絶対suicideなんてしないと、何度目かの誓いを新たにするのだった。


 因みに、Goblinの死体はそのまま埋めた。Goblinbloodは不味いし、剥ぎ取れる素材は無いし、討伐部位はadventurerでなければ買い取ってもらえないからだ。死体をUndeadにする事は考えたが、育成する個体を増やすと手間が増えるので今回は見送った。




 太陽が完全に沈んだ森の洞窟の前に、焚火が燃えていた。

 その焚火で燃える赤い炎を囲むのは、虚ろな眼窩に青白い炎を灯す五体のUndead。そして、炎に照らされてもゾッとする程の白さを保つ、まだ赤ん坊と言える大きさの幼児。


 そして幼児の横に寄り添うように現れたのが、美しいが体中に痣や傷を作っている姿のDark Elfの霊。

 旅人が通りかかったらhorrorのあまり一目散に逃げ出すだろう光景だ。

 そして、Dark Elfの霊がおもむろに口を開いた。


『~♪』


 それはたどたどしい歌だった。遥か昔、Champion達が誕生日を祝う時に歌ったとされる誕生歌で、今でもLambda worldで誕生日を祝う時はこの歌が歌われている。


 カッカッカ、カシャカシャカシャ、コツコツコツ。


 boneだけのUndead達が、歌の代わりなのか歯や嘴をかみ合わせ、手拍子や足踏みでboneが擦れる音を立てる。


『一ageの誕生日おめでとう、Vandalieu!』


 霊の祝福に合わせて、幼児は大きく息を吸い、短い言葉と共に焚火に向かって吐き出した。


Heat Leech


 Manaの籠った息を吹きかけられた焚火は、熱を奪われてパッと消えた。辺りは暗闇に満たされるが、この場に集まった者達の心は太陽のように明るかった。


『一ageの誕生日、おめでとうVandalieukaa-san、とっても嬉しいわ』


「ありがとう、kaa-san


 Japanの初夏と比べると湿気はそれほどではない、Mirg Shield Nationの六月。Vandalieuは今日満一ageに成った。

 その誕生日を祝っている訳だが、EarthOriginの一般庭の誕生日partyと比べると貧相としか言いようがないのは、否定できない。


 誕生日Cakeもプレゼントもnone。ご馳走はタヌキのboneで出汁をとり、肉を細かく刻んで香草と一緒に煮て作ったsoupモドキ。

そして、新鮮な狸のblood


 硬くて臭い狸の肉を無理矢理食べられるようにした物で、とても上等な食事とは言えない。DhampirであるVandalieuにとっては、bloodだけが救いだと言える。


『ごめんね。kaa-sanが生きていたら、ご馳走を作ってあげられたのに』


 だが、Vandalieuは嬉しかった。


「謝る事は無いよ、kaa-san。俺は、とても嬉しいから」


 EarthOriginと生きたVandalieuだったが、誕生日を祝われる事は初めてだった。Originではモルモットの誕生日を祝う研究者なんて居なかった。奴らにとっては、dataage欄の数字を一つ増やす日ぐらいの意味しか無かったのだろう。


 Earthでは、伯父familyと暮らしていたが「お前は将来一人で生きて行かなければならないのだから、childの内から誕生日だのクリスマスだの祝って甘やかしたら、ダメになる」と言われて、Cakeもプレゼントもnoneだ。おめでとうの一言すら、言われた事が無い。伯父夫婦のchildには、-chanと祝っていたのに。

 だから、これが初めての誕生日partyなのだ。


Vandalieu……』


「それに、今日は嬉しい事が沢あった記念日だから」


 うるうると瞳を潤ませるDarciaに、Vandalieuは他にも記念すべきことが沢あったと言う。


 まず、-chanと喋る事が出来るようになった。これは意外と重要な事で、言葉を話せるようになった事で、今までは出来なかった呪文の詠唱が出来るようになったのだ。

 今までは呪文の詠唱が出来なかったので、Manaを過剰に消費してゴリ押しで術をActivateしていたのだ。お蔭で、通常の数倍のManaを消費し、更にそれで効果は通常の半分以下という割の合わなさだ。Vandalieuが莫大過ぎるManaを持っていなければ、とてもやっていられなかっただろう。

 ただ、Null Chantingmagicを使い続けていた結果、喋れるようになった直後に【Chant Revocationskillを獲得したので結局呪文の詠唱はしなくて良くなったのだが。


 Darciaも驚くほどのレアskillだったが、timingの悪さにちょっと落ち込んだ。


 そしてBone Monkey達が全員level100に到達し、Rank2にRank upした。



Name: (Bone Monkey Bone Wolf Bone Bear Bone Bird)

Rank:

Race: Bone Animal

Level: 0~7


Passive skills

Dark Vision

Active skills

none



Name: Bone Man

Rank:

Race: Skeleton

Level:


Passive skills

Dark Vision

Active skills

none




 相変わらずskillDark Vision以外何も無いが、Rank upの恩恵は大きかった。

 Bone Animalに成ったBone Monkey達は、全体的にAbility Valuesが上がり生前と同程度にまでAbility Valuesが上がった。後、Vandalieuの命令に従うだけでは無く、獣並の知能を取り戻している。


 Bone ManだけはRank up先のraceSkeletonだったが、これは材料が人boneなのだから当然だろう。Human並みの力に、Human並みの俊敏さを持つSkeletonは、adventurerから見ればまだ雑魚だがVandalieuにとって頼もしい戦力である。

 Orbie達から剥ぎ取って置いたleather Armorを着せ、短剣とWood Golemを錬成して作った木の盾を装備させれば、立派なSkeleton Warriorの出来上がりだ。尚、弓矢は現在練習中である。


 ついでに、Vandalieulevelが100に到達した。しかしJobnone】のlevel100なので、Ability Valuesもあまり上がらなかった。これで一応Job changeの条件を満たしたが、現状Job changeに必要な施設……各種guildtempleに在る特別なroomを使う事が出来ないため、意味が無い。


 そして戦力はある程度整ったが、Evbejiaに復讐するにはまだ早いとVandalieuは思っていた。まだまだ力が足りない。復讐を実行して完了する事は、今でも出来る。でもその後Evbejiaから逃げて、Mirg Shield NationからDhampir中でも安全に暮らせる場所に辿り着くには心もとない。

 Evbejiaに復讐して満足する訳にはいかないのだから、今は戦力と物資を充実させなければならない。


「だから、明日からmountain banditを狩ろうと思うんだ」


 mountain banditMonsterでは無く、武装して徒党を組み、野外で強盗を働く犯罪者である。

 つまりは、Humanだ。

 何故戦力と物資の充実を目指す事が、積極的にHumanを殺す事になるのかというと合理的な理由があった。


「最近、野兎や狸を幾ら狩ってもBone Man達のlevelが上がらなくなったし、この森じゃGoblinよりも強いmonstersはいない。

 でも、Evbejiaは他の村に繋がる街道の中心だから、mountain banditなら探せば幾つか居ると思う。mountain banditを殺せばBone Monkey達のExperience Pointに成って、溜め込んだ物資も手に入る。

 一石二鳥だと思って」


 更にいえばmountain banditを殺しても、そしてmountain banditが被害者から奪った盗品を懐に入れても、このworldでは罰する法が無いのだ。EarthOriginで犯罪者を殺せば、更に盗品の横領を行えば立派な犯罪者になる。しかしLambdaではmountain banditを一般人が殺しても罪に問われる事は無い、

 それどころか、良くやったと賞賛される事はあっても「人殺し」とか「人権を軽視している」とか非難される事も無い。

 盗品の横領も、それはmountain banditを討伐した者の正当な権利とされている。持ち主がどうしても取り戻したい場合は、討伐した者と個別に交渉するべきだという考え方なのだ。


『でも、mountain bandit退治なんて危ないわ。adventurerでも、DClass相当の仕事よ』


 Vandalieuを心配するDarciaに、Vandalieuは大丈夫だよと微笑む。


-chanと奇襲するから大丈夫。それに、もうmountain banditの居場所に幾つか目星がついているから」


 そして次の日からVandalieuは、adventurerでもDClass相当の仕事を一ageにして自主的に行うのだった。




Name: Vandalieu

Race: Dhampir(Dark Elf)

Age: age

Title: none

Job: none

Level: 100(UP!)

Job History: none

Ability Values

Vitality: 34

Mana: 100,001,223

Strength: 32

Agility :7

Endurance :33

Intelligence :45


Passive skills

Mysterious Strength:1Lv

Rapid Healing:2Lv

Death-Attribute Magic:3Lv

Abnormal Condition Resistance:3Lv

Magic Resistance:1Lv

Dark Vision

Mental Corruption:10Lv

Death-Attribute Charm:2Lv(UP!)

Chant Revocation:1Lv(NEW!)


Active skills

Bloodsucking:3Lv(UP!)

-Surpass Limits-:2Lv

Golem Transmutation:2Lv


Curse

 Experience gained in previous life not carried over

 Cannot learn existing jobs

 Unable to gain experience independently



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