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Chapter 28: 当初の目的は達成できる模-sama

OracleMikoよ、よくぞこの【Capital of the SunTalosheimに御Adventくださいました。ただ塵に還るのを待つ我らに、救いをお与えください!」

 そうミイラ姿のUndeadに拝まれたVandalieuは、暫し呆然としていた。はっと正気に戻ったのは、Darciaに声をかけられた時だった。


Vandalieu、ねぇ、大丈夫?』

「っ! あ、はい。大丈夫、ちょっと驚いていただけだから。

 話を聞かせてもらってもいいですか? えーと……」


certainlyです、Mikoよ。私はLichNuazaと申します」

 Lichmagic skillを持つHumanが、死後その知識と技術を持ったままUndead Transformationしたmonstersであると名乗ったNuazaは、そのまま続けた。


「今Mikoに無残な姿を晒すは、【Capital of the Sun】と謳われ栄えたGiant raceの城塞都市国家 Talosheim。失われしChampion Zakkartの残した秘伝と、Goddess Vidaの恵みにより繁栄を謳歌しておりましたが、二百年程前にMirg Shield Nationの突然の侵略と破壊により、今はご覧の通りDevil Nestsと化しております。

 どうかただ塵に還るのを待つ我ら――」

「すみません、もう少し詳しく話を聞かせてもらってからでいいですか?」


 Undeadとの会話は根気が必須だが、時には話を遮って誘導するのも大切だ。


 Nuazaの説明を要約すると、ここは十万年前Goddess VidaAldaが争った戦いに参加し、敗退したが生き残ったGiant raceが集まって出来た都市国だったらしい。

 Devil Nestsでない部分の方が少ないBoundary Mountain Rangeの合間という立地だったが、Champion Zakkartが残してくれた秘術と知識で本来日が射す時間の短いこの土地で、豊かな太陽の恵みを得る事に成功した。


 そしてGiant race達は持ち前のRobust HealthBodyで土地を切り拓き、開墾し、豊かな田畑を作り上げ、彼らの始祖の名を頂き【Capital of the SunTalosheimと名付け、Goddess VidaChampion Zakkartを信仰しながら生きていた。

 Bodyを鍛え、武術の腕を磨き、不足する物資を求めてDungeonに挑み豊富な石材を得て堅牢にして美しい白い城砦を築いた。


 岩塩も金属も肉も、Giant race達はmonstersとの戦いで手に入れた。

 そして東のMountain Rangeに古代に作られたtunnelがあるのを発見してからは、東のOrbaum Elective Kingdomへ続く街道を敷き、交易を始めた。


 Dungeon産の産物はOrbaum Elective Kingdomで高く売れ、Talosheimに富と繁栄を齎した。

 だが繁栄は、突然現れたMirg Shield Nationの軍勢によって踏み荒らされた。

「何の通告も無く、ある日突然Mountain Rangeを越えて現れた軍勢がTalosheimに押し寄せたのです」


 from here先は、生前Mirg Shield NationNobleに仕えていたSam父娘や、Vandalieu達が戻るのを待っていた元adventurerKatiaから後で聞いた話と、そこからのconjectureNuazaの話を補足して記述する。


 約二百年前、Amid Empire及びAlda templeの名でMirg Shield NationGiant raceの国の討伐が命じられた。

 それは当時国力を増していたMirg Shield Nationとの主従関係を維持するため、Giant raceの国とぶつけて蓄えた力を削るため、そしてChampion Bellwoodの信念を実現するためという宗教的な意味があった。


 この時初めてVandalieuは知ったのだが、God of Law and Life Aldaの側で戦った三人のChampion達の代表、Bellwoodは「another worldから来た自分達が悪戯にanother worldの知識や技術をこのworldにもたらす事は、このworld人々が自力で進歩するための機会を奪い、短期的には良い事のように見えても長期的には必ず災いとなる」と常々言っていたらしい。


 そのため、このLambdaで米のPure-bornを探してmagicで品種改良を行い稲作を勧める等、another worldの技術や知識、文化を広めさせようとしていたChampion Zakkartとは、Goddess Vidaによって彼がUndeadとして蘇る前からたびたび衝突していたらしい。


 そして、当時のAldaVidaの戦いの折Bellwood達はZakkartが築いたanother worldの技術や文化を出来るだけ破壊して回ったらしい。

 これはBellwoodの子孫をself-proclaimedするAmid Empireと、彼を聖人として称えるAlda templeに現在でも国是や教義に形を変えて息づいている。certainlyChampionや彼らを呼んだ神以外にその知識や技術がanother worldから来たのか、それともこのworlddevelopmentした結果なのかを見分ける事は出来ないので、Zakkartの遺産か否かという、かなりあやふやな基準で判断しているそうだ。


 因みに、稲作文化のあるOrbaum Elective KingdomAmid Empireが侵略しようとしている事の大義名分もfrom hereきている。


 まあ、そういった政治的な理由と宗教的な意義によってAmid Empireの軍人がCommandingを執るMirg Shield Nationの軍勢は苦労して安全にBoundary Mountain Rangeを越えるルートを探しだし、万を超える軍勢をTalosheimに向けて派兵した。

 きっとAmid Empireには上記の理由以外にも、Talosheimの富を奪うという目的もあったに違いない。

 そして渋々派兵したMirg Shield Nationの軍人も、彼らにとってGiant raceHumanではなく、穢れたGoddessの生み出したHumanより劣るraceだ。容赦の無い略奪と殺戮を行ったに違いない。


 幾つもの村落を焼かれ奪われたTalosheimだったが、彼らが勇猛で優秀なWarriorなのはmonstersに対してだけではなかった。

 大規模な対人戦の経験こそ無かったが、Warriorの振るう剣はMirg Shield NationSoldierを易々と屠り、Knightが前にthrust出した盾はMirg Shield NationKnightが振るうか細い槍と共に肉とboneまで叩き潰した。

 何より、Talosheimには幾人ものHeroが居た。


 どんな強大なmonstersも剣一本で倒してきた【Sword KingBorkus

 Church of Vidaの若き長にしてLife-Attribute Magicに長けた【Saintess of HealingJeena

 孤独を好み、Talosheimに存在する全てのDungeonをソロで攻略した【Hungry WolfOgbarn

 両腕にHalberdを持ち、まるで暴風のように敵を蹴散らした【双槍斧】のBarigen

 magicを苦手とするGiant raceに生まれたにもかかわらず、全attributeに適性を持つ幼き第二PrincessTiny GeniusZandia


『濁点が無いnameが無いのは、Ghoulと同じでVida's New Racesだからかな?』

 そう思ったVandalieuだが、空気を読んで口には出さなかった。


 そういったHero達の活躍でMirg Shield Nationの進軍を押し止めたTalosheimだったが、Heroが居るのは敵も同じだった。

 援軍として参戦したMirg Shield NationHero、次期SClass昇格CandidateのAClass adventurer、【Divine Spear of Ice】のMikhail。彼の参戦によって再び戦いの天秤はMirg Shield Nationに傾いた。


Hero達と共に戦ったWarrior達はMikhailが振るうlegend Class magic itemGoddess of Water and Knowledge Periaに仕えたGod of IceChampionのために鍛えたという逸話を持つMirg Shield Nationの国宝、氷のMagic SpearIce Age】の前に次々に倒されてしまいました。

 遂には城壁が破られ、野蛮なMirg Shield Nation軍がに雪崩込んできました」


 Talosheimに出来たのは、戦えない女childや老人をFirst Princessとその親衛隊が護衛してtunnelから交易のあるOrbaum Elective Kingdomに逃がすことだけだった。


「かくいう私も、Apprenticeとは言えGoddess VidaClericの一人として最後まで戦いました。

 しかし、憎きMikhailに一矢報いる事も、Jeena -samaZandia -samaをお守りする事も出来ず、死んだのです」

 そしてNuazaが死んだ後もMirg Shield Nationは破壊と略奪を止めず、MikhailTalosheimの王城地下深くに隠された、Goddess Vidaの秘宝の破壊を試みた。


 だが地下には秘宝を守るためにGoddess自らが創り上げたDragon Golemが配置されていて、SClass昇格が確実視されていたMikhailといえど破壊する事は出来なかった。

 それどころか、Dragon GolemRight Armと翼を破壊し、尾を半ばで切断して頭部を砕くも仲間は全滅。Mikhail自身も重傷を負い、尚も動き続けるGolemMagic Spearを投擲して束の間氷の中に閉じ込め、その隙に逃げ出す事しか出来なかったらしい。


 そして勝利こそしたもののGiant raceの強硬な抵抗によって消耗し、旗頭のHeroも死に瀕していたMirg Shield Nation軍はそのままTalosheimを占領する事が出来ず、撤退する事となった。

 TalosheimGiant race達を倒し尽くしても、周囲のDevil Nestsからbloodの匂いに誘われてやって来るmonstersは際限が無かったからだ。


 その後、戦勝国であるMirg Shield NationAmid EmpireがどうなったかをNuazaは知らなかったが、とても勝利を祝える状況では無くなってしまったらしい。

 Mikhailは懸命な治療も虚しく、Mirg Shield Nationに戻って数日で死亡。他にもMirg Shield Nationが誇る精鋭の将兵の多くが死傷し、生きている者も戦働きが出来なくなった者が少なくなかった。


 その上莫大な戦費を消費したのに比べ、Talosheim側が脱出させたFirst Princess達に本当に貴重な宝やpropertyを全て持たせていたため略奪出来た金品の価値は戦争前に想定していた物より低かった。

 更にFirst PrincessOrbaum Elective Kingdomに逃げ込んだ為、Talosheim侵略の情報を手に入れたElective Kingdom側が、友好国に大義名分無く攻撃を仕掛けたMirg Shield Nationとその宗主国であるAmid Empireに天誅を下すと、兵を挙げた。


 対Talosheim戦で予想しなかった苦戦により、援軍を送っていた分手薄になっていた国境沿いの守りを突破されたMirg Shield Nationは、幾つもの砦を落とされを占領されてしまった。

 本来盾にするための国を守るために、Amid Empireが慌てて軍を派遣しなければならなかった程だった。


 それまでAmid Empire側がOrbaum Elective Kingdomをジリジリと侵略して領土を広げていたのだが、この敗戦で一気にそれまで奪って来た領土を奪い返されてしまった。ここ二百年の戦争の殆どは、その時奪い返された領土を再度奪い返すために費やされたそうだ。この前の戦争で、やっと新しい領土を手に入れたのだとか。


 その上、今までTalosheimadventurer達が間引いていたBoundary Mountain Rangemonstersが、Talosheim滅亡によって急激に増え、攻略する者が居なくなったDungeonからはmonstersが溢れ出るようになった。


 結果Devil Nestsが広がり、Mirg Shield Nationは再び安全なルートを使ってTalosheimに赴き国宝を取り戻すどころか、Boundary Mountain Rangeに近付く事も難しくなってしまったらしい。

 つまり、Talosheim侵略はAmid Empireと、特にMirg Shield Nationにとって歴史的失敗だった訳だ。


 それを知るとNuazaはミイラ顔なのに満面のSmiling Faceになって――。

「ザマァ!」

 スカッとしすぎて、思わず昇天しそうになったらしい。


 実際自分も含めて国が滅ぼされているのだから、そう思うのも当然だ。

 それにしてもAmid EmpireMirg Shield Nationには呆れると、Vandalieuは思った。

 東側のMountain Rangeを安全に越えるtunnelTalosheimには在ったのだから、力ずくの侵略をいきなりするのではなく、TalosheimOrbaum Elective Kingdomとの間に亀裂を入れる離反工作を行い、寝返らせるまで行かなくても不可侵条約でも結んでから、tunnelを通じてOrbaum Elective Kingdomを奇襲でもすればよかったのだ。


 それならTalosheimから糧食を含んだ物資を購入するなりして補給線を維持しつつ、有利に戦う事が出来ただろうに。


 それなのに妙な国是やら宗教的意味やらを優先して、Mirg Shield Nationの国力を予定より削り過ぎて敵国の反撃を許すとは。軍事シミュレーションgameの経験すら無いVandalieuでもこれぐらい思いつくのに、BAKANAんじゃないだろうか?


 Rodcorteに同意する訳ではないが、流石劣等worldEmpireだ。


「うんうん、Mirg Shield NationAmid Empireも本当に碌なことをしない。死に絶えれば良いのに」

「坊や、一応Sam -dono達はMirg Shield NationHumanだったと思うのじゃが……」

BocchanMirg Shield NationHumanにも、Katia -sanみたいな人も居るんですから、皆殺しはちょっと』

『そうよ。まあ、Mirg Shield NationのせいであのDevil Nestsを追われたけど、皆悪い人って訳じゃないわ』

『私達はMirg Shield Nationに生を受けましたが、今はBocchanの命とあらば同国人でも轢き殺す覚悟です。ですがBocchan、広い視野を忘れないでください』


Mikoよ、我々も恨んでいるのは二百年前のMirg Shield NationAmid Empireです。我々Giant raceでも親や祖父の代、Humanでは既に曽祖父の代もとっくに過ぎている頃。憎しみを子孫にまで向けるなと、Goddessも言っておられます」

『そうよ、VandalieuEvbejiaの時の-samaな優しさを忘れないで。kaa-sanは、あなたが優しさを忘れないでくれれば、それだけで幸せよ』


 心の底に澱の-samaに堪った憎しみをつられて発露したら、四方八方から諭された。解せぬ。いや、実際には解せるし、皆の言っている事の方が正しいって分かるけど。

「はい、程々にします。

 ところで、OracleMikoっていうのは?」


 心の底の憎しみに蓋をしてNuazaに話の続きを促すと、彼は戦争後自分達に何が起こったのかを話してくれた。

 殺された憎しみと葬られなかった事で死んだGiant raceの内、半数が一月以内にUndead Transformationし、同じくUndead TransformationしたMirg Shield NationSoldierと顔を合わせるや、すぐにお互い死んでいるが殺し合いにdevelopment


 そして勝利を収める。しかしUndead Transformationしても祖国を守るという想いは強く、Mirg Shield Nationに遠征して復讐するという行動には出なかった。

 だがFirst Princess達が無事に民をOrbaum Elective Kingdomに逃がせたかは気掛かりだったので、何人かがtunnelへと向かった。


 しかし、既にtunnelは崩れて入口は塞がっていた。originallyMirg Shield Nation軍の追っ手が行かない-samaに一行がtunnelを抜けたら、秘密の仕掛けで塞ぐ予定だったのだ。

 tunnelが塞がっているという事は、Princess達はtunnelを抜けたという事だ。Orbaum Elective Kingdomで彼女達がどんな困難に晒されているか分からないが、友好国であるElective Kingdomと直接取引があったHartner Dukeを信じる事にした。


 自分達はUndeadであり、自分ではreasonを保っているつもりでもそれが確かかどうか分からず、また何時まで持つか分からない。そんなconditionPrincess達を追いかけても助けになるどころか逆に脚を引っ張ってしまうだろう。

 そう大多数の者が考えたからだ。


 それでも何人かはMountain Rangeを越えようと去り、戻らなかった。Princess達を追わなかった者達も数十程が未練を無くし消えていった。

 そして残ったNuaza達は既に生きる民の無いこのTalosheimに戻ると、廃墟をただ守る日々を過ごした。

『それはゆっくりと滅びへと向かう道でした』

 Talosheimの周囲には幾つものDevil Nestsがあり、そして日々物資を得るためにadventurerが潜っていたDungeonがあった。


 しかし Undead TransformationしたNuaza達は廃墟の中心部、王城やその周囲に集まり外に向かう事もせず、当然monstersを自分から狩ったりDungeonに潜ったりもしなかった。

 そのためmonstersの数は増え続け、そのmonstersが放つ汚染されたManamiasmaが溜まりDevil Nestsは二百年かけて広がり続け、遂にこのTalosheimの中にまで及ぶようになった。


 自分達Giant raceUndead以外のmonstersTalosheimの中心部に入れば、Nuaza達は退治する。彼らの練度……monstersとしてのRankは、かなり高い。精鋭であるGiant raceWarrior達の死体に、Warrior達の霊が宿って出来たUndeadで、その上Nuazaのように生前のMemoryや人格を、ある程度保っている。

 彼らにとって、生前狩りに行っていたDevil Nestsや攻略していたDungeonから溢れ出たmonstersの百や二百は暇潰しの相手でしかない。


 しかし psychological問題なのか、自分達で廃墟に入り込んできたDevil Nestsを浄化しようという程積極的に動く者はいなかった。

 そもそも自分達もmonstersなのだから、完全に浄化する事はできないのだが。


 それに対して徐々に侵食してくる外のDevil Nestsでは、通常の生物とは比べ物にならないpacemonstersが増え続けている。そして増えた分激しい生存競争で消費されるのだが、その生存競争の結果強者が増えていく。

 対してTalosheimUndead達は数が減る事はあっても増える事は無い。


 通常Undeadの群れは、返り討ちにしたadventurermonstersの死体もUndead Transformationしていき、犠牲者の数だけ増えていくものだがここに訪れるadventurerは皆無だ。

 そしてUndead Transformationしたmonstersの方もNuaza達の多くが生前の人格を維持しているため同類とは認め難く、動き出す端から倒していたらしい。


 何時か外部のDevil Nestsから千を超える数の、強力なmonstersが押し寄せて来た時、NuazaTalosheimUndead達は塵に還るだろう。


『それが正しいのだろうと、我々は思っていました。年月が過ぎる度に、徐々に我々は減っていく。未練も怨念も忘れた野良Undeadが存在する意味はありません。故国の墓守をしながらPrincess -sama達とその子等に幸多からんと祈りながら、滅びの時を私はただ待っていました。

 ですが、そんなある日GoddessよりOracleを賜ったのです』


 NuazaMirg Shield NationSoldierに破壊された女Idol Statueの修復を、五十年かけて終えたその時だった。

『西より忘れられた我が子等を連れて、白い子がやって来る。その子が汝らを繁栄と栄光にGuidingであろう』

 深く慈愛に満ちた声を聞き、彼はそれをGoddessOracleであるとIntuitionした。


 それと同時に先祖より伝えられたlegendを思い出した。Goddess Vidaと偉大なるChampion Zakkartの間に生まれたVampireの始祖、彼はChampion Bellwoodに討たれた時に在る予言を残したのだ。

『我滅ぶとも再び蘇り、brothers達と立ち上がりarroganceな神の使徒に滅びを齎-san!』

 そして確信した。Oracleに在る白い子とは、legendVampireの始祖に違いないと。


 それから百年以上たった後、NuazaVida's New RacesでありながらHuman社会では完全にmonstersとしか認識されていないGhoulを引き連れた、Godsしいオーラを放つ(Death-Attribute Charmの効果)白いchildと出会ったのだ。

「おおMikoよ、あなたこそOracleにある白い子にしてGoddessChampionの息子の再来。我らと共に立ち上がり、繁栄と栄光を――」


「いやちょっと待ちましょうよ、Oracleと予言が混じっていますよ」

 感極まった-sama子のNuazaを、Vandalieuは慌てて制止した。

 OracleMikoと言われて困惑していたが、そこに妙な予言まで加わってはただ困惑し続けるのは危険だ。このままでは対Alda神の旗頭に祭り上げられかねない。


 VandalieuAlda神とそのbelieverは嫌いだし、基本的に敵対関係に在るのだが、こっちはHigh Priest一人とその部下数人から十数人と戦うのも躊躇う戦力だ。

 Undeadはどんなに冷静でreason的に見えても、基本的に欲望と衝動で動く存在だ。下手に盛り上がったら「このままMirg Shield Nationに攻め込むぞ!」みたいな話になりかねない。


 それにOracleはまだしも、予言は怪しいとVandalieuは考えていた。

 OracleNuazaUndead Transformationした事で聞いたと思い込んでいる妄想である可能性もあるが、それにしては内容がVandalieu達と一致している。繁栄と栄光にGuidingつもりは無かったが、これからVandalieu達が行う事が、Nuaza達にとっての繁栄と栄光に繋がる可能性もある。


 Earthで生きていた頃ならOracleなんて言われても信じなかっただろうが、実際にろくでなしだが神は存在した以上、LambdaにもMythnameの出るGodsがいて、believerOracleを下す事があってもおかしくない。

 しかし、そのOracleVampireの始祖が残した『予言』が何故混じるのか。まったく関連性が無いように思えるのだが。


「ふむ、確かに坊やは白いし、儂らGhoulGoddess Vidarootsを持つraceじゃが、Oraclein any case予言にある始祖の生まれ変わりとは関係無いと思うのじゃがの」

 Zadirisも同意見のようで、Nuazaを諌めようとするが彼はそれでも一向に構わないらしい。


『それでも構いませぬ。未練を無くし塵に還る事も出来ず、かといって憎しみに魂を焦がす事も出来ず、ただ諦観に浸っていた我々にとってMikoよ、あなたの到来だけが希望だったのです』

 初対面の人物(?)にそこまで期待されても、嬉しくない訳ではないが困惑の方が強い。分かりました、繁栄と栄光はこちらですって、案内できるようなプランもtacticsも無いのに。


 しかしoriginally行うつもりだった事を実行するには、Nuaza達がこちらに好印象を持ってくれているのは好都合だ。

「じゃあ、俺が連れてきたGhoulを含めた約六百名をTalosheimに移住させても構いませんか」

「おおっ! 我らの都市に居を移されるのですか、Mikoよ! ここは民亡き廃墟、誰が異を唱えましょうや、なあ皆!?」


 それまで黙って膝を突いていたGiant raceUndead達は、Nuazaに声を掛けられると『うおおおおお』と地鳴りのような歓声を響かせた。

Mikoとその一党を歓迎するぜ! うおおおおおおおお!』

『あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ! があ゛あ゛あ゛あ゛!』

『殺せ! 殺せ! 邪魔する奴らをぶち殺せ!』

『皆殺シダ!』


 先ほどまでまさに墓地の-samaな静けさだった廃墟に、歓喜とbloodthirstが満ちる。Giant raceUndead達はWeapon Equipmentを振り上げ、足踏みをして、今から戦にでも赴くかのように戦意を滾らせる。

 さっきまでの大人しさは何処に行ったのかと問いたくなる変貌ぶりだが、一度火が付くと止まらなくなるのもUndeadの性質だ。


 大抵のUndeadは発生した瞬間から消滅する一瞬前までずっと火が付きっぱなしだから、知っている者は少ないが。


「ぼ、坊や? 中々物騒な事を言っている御仁が居るようじゃが……?」

「俺達の移住を邪魔する者を皆殺しだって意味ですよ」

『私も同意見ですが、勢い余ってという事もありますし……』

『父-sanが言うと、説得力あるなぁ』

「そうですね、じゃあ手伝ってくれる人は俺達について来てください」


 そして数百のGiant raceUndead達は、自分達のいるTalosheim中心部とGhoul達が待っている臨時キャンプの間を隔てているDevil Nestsを、平地にする勢いでChargeしていった。

 襲い掛かって来るNeedle WolfRaptorを屠り、邪魔な木を切り倒し、距離的には二キロ少々とはいえ、城塞国の表門まで、鼠一匹いない安全な廃墟になったのだった。


 彼らを動かしたVandalieuが凄いのか、それとも不確かな希望が提示されただけでここまで出来る彼らが凄いのか。

「俺は後者だと思います」




 その後、安全に通れる道が出来たので、Vandalieu達は戦意に猛り狂うUndeadの群れに驚くGhoul達を連れて、Talosheimの中心部へと移住を開始した。

 住宅地ではなく、王城を始めtempleや役所など公共機関だった建物が多い中心部を選んだのは、建物のconditionが堅牢な中心部の建物の方が良かったからだ。


 中心部の建物は二百年前の激しい戦いに晒されていたが、あの戦いでMirg Shield Nation側が破壊しようとしていたのはVidatempleと、何より王城の地下にあるVidaの遺産。なのでoriginally堅牢な石造りの建物を破壊するには至らなかった。

 それに、Undead達が守っていた中心部は二百年間他のmonstersが棲み付かず、荒らされていなかったので掃除すれば使える。


 Giant race-samaの建物はGhoul達には大きく、また具や調度品の類は石で作られている物以外朽ちており、更に残っていた物もGhoulにはSizeが合わなかったので、かなりの改装と必要な具を作る必要があったが。

 ただ、材料はほどある。


 まずUndead GiantSlash倒したDevil Nestsの木々を並べる。

「【Wither】 起きろ、製材、出ろ」

 Vandalieuが木々から【Wither】のDeath-Attribute Magicで適度に水分を抜いてDryingさせ、Wood Golemにし、【Golem Transmutation】で製材して、最後に宿らせた魂を抜く。


 この方法でDevil Nestsの木々が材木に早変わり。そしてGhoul達がroomの仕切りや具を作っていく。originally密林Devil Nestsで原住民生活をしていたので、あまり凝った具を必要としないためこの準備は数日で終わった。


 これ以外にもVandalieuは建物のヒビが入った部分や崩れた場所を【Golem Transmutation】で治して回り、その姿に奮起したらしい、生前職人だったUndead Giantが『儂らもloseいられん!』『Mikoばかり、働かせるな!』とWeapon Equipmentを手放し仕事を開始したのは、嬉しい誤算だった。


 誤算といえば、Nuazaが生前Cleric Apprenticeだったと言った通り、Undead Giantの中ではただのtempleの代表者(Cleric以上のGiant raceUndeadになれなかった、若しくは既に消滅していたので)でしかなく、全体の意思を決定できる立場に無かった事だろうか。


 なので、移住に協力してくれたUndead以外にも建物の中に残っていた者がかなり居て、特に王城の中でTalosheimHeroの一人、【Sword KingBorkusUndead Transformationして今もそこを守っているらしい。

 是非ともallyになって欲しい人材……屍材だ。


「彼にUndeadの纏め役をやってもらえば、俺がOrbaum Elective Kingdomに行った後、race間でtroubleが起きる割合も減るでしょうし」

 居住spaceはもう十分確保しているし、王城を明け渡してもらう必要も無いが、Borkusallyに付けるためにVandalieuNuazaに仲介を頼み、何故かついて来てくれなかったZadirisSalire達に首を傾げながら王城に向かった。




《【Strengthen Follower】が5levelに上がりました!》

《【Carpentry】が2levelに上がりました!》

《【Cookingskillを獲得しました!》




Monster explanation: Orcus


 death attributeManaに胎児の頃から浸っていたために生まれた、OrcVariant。基礎的なRankは4。

 Muscular StrengthOrcと同程度だが、耐久力や持久力、俊敏性、特に知能でOrcを上回る。

 生まれつき【Dark Vision】や【Mysterious Strength】、【Physical Resistance】と【Bad Eatingskillを持っている。そのため成体になるとWeapon Equipment Defense Equipmentを全く身に着けていなくても、そのAttack PowerDefense Powerは武装しているOrcを上回る。


 ただしOrcよりも【Peerless Vigor】や【Breeding】のskill levelが低く、所持していない場合もある。Humanよりも多少上程度のBreeding力しか持ち合わせていない。

 姿は黒や灰色のfurを生やした猪に似た頭を持つ太った人のbody partという物で、現在は雄しか存在しない。


 寿命はconjectureだがHumanと同じ程度ではないかと思われる。

 raceとして生まれたばかりなのでどのような上位種が存在するかは不明。

 Adventurer’s Guildに証拠と共にOrcusの存在を報告した場合、未知のmonstersの報告であるため多少の報奨金を手に入れる事が出来るが、現状は困難である。


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