Tsuchiya Kanakoの一度目の人生で、childの頃の夢はIdolだった。両親もImoutoも弟も友達も可愛いと褒めてくれたし、歌もdanceも自分はGeniusだと思っていた。
両親に頼んで地元のバレエ教室に通い、歌の練習も頑張った。頑張ったから上手くはなったが……そこで自分には人並みのaptitudeしかない事を思い知った。
両親も娘が本当にEntertainment Worldで通用するとは思っていなかったのか、それとも実は反対だったか、ただ単に経済的な理由なのかは定かでは無かったが事務所に登録し養成所に通わせる事は無かった。
そして小学校、中学校と進み、productionにscoutされるような奇跡も起こらず、演劇部では主役や準主役を経験したが、それは彼女の思い描く煌びやかなIdol像では無かった。
そしてKanakoは中学の頃には気がついていた。自分の可愛さはclassでは一番だ。しかし学年全体では自分と同じくらい可愛い女子がclassに一人はいると。
そして高校に入学する頃には、Kanakoは自分の凡庸さを自覚していた。確かに自分は比較的可愛いし、歌もdanceも演技も素人にしては上手い。
学年では目立てるしclassでは人気者になれる。
だがそれをWeapon EquipmentにEntertainment Worldにやって行けるかと考えると、とても無理だ。mediaでは「classにいる可愛い娘」ぐらいの「会いに行けるIdol」が持てはやされていたが、そこに自分が混じる事を考えると、とても現実的では無かった。
もしかしたらAuditionに合格するかもしれない。何人もいるmemberの中から、もしかしたらcenterに立てるようになるかもしれない。しかしそんな奇跡的な「もしかしたら」に賭けるためには、Kanakoだと死に物狂いの努力をしてチップを手に入れなければならず、そこまでしても賭けに負ければ何も残らない。
それどころかEmotionalにボロボロになるとか、AVに出演するはめになって人生に負債を抱え込むことになるかもしれない。
失敗は人生の糧と言う言葉をどこかで聞いた覚えもあったが、Kanakoは夢を諦める事を選んだ。
充実した学生生活を楽しみながら大学に進学して、就職。働きながら彼氏を探して結婚して、できれば悠々自適に専業主婦がやれればいいな。
Kanakoは煌びやかで幼い夢の代わりに、そんな人生設計をぼんやり考えながら日々を過ごした。しかし参加した修学旅行で乗ったferryで起きたテロ事件で、生き残ろうと色々頑張ったが結局死んでしまった。
普通ならここでTsuchiya Kanakoの人生は終わるはずだった。
しかし、何の奇跡か二度目の人生をKanakoは生きる事になった。それもmagicが存在するworldで、Kami-samaに色々貰ったconditionで。
Entertainment productionにscoutされる以上の奇跡が起きた訳だ。
そして彼女が『Origin』で生まれついたのは会社経営者の娘で、いわゆる社長令嬢だった。その上容姿は前世よりも可愛くなっており(この時点では主観。後の同じReincarnatorから確認を取っている)、更に前世では人並みだったdanceや歌のaptitudeが揃っていた。
そこまで揃っているのだ。Kanakoが前世で果たせなかった夢、Idolを目指すのは当然の流れだった。
「ぐふっ、ぐふふっ、いいぞ……初めてにしては上手いじゃないか……」
ベッドから聞こえてくる野太い男の嬌声を聞きながら、Kanakoはそっちを見ないように作業を続けていた。
「本当にぐふふって笑う人っているんですね~。え~っと、隠しcameraはありませんね。自分の犯罪の証拠になるから。でもswitch一つで他のroomから怖いお兄-san達が駈け込んでくるRemote Control発見。脇に退けちゃいましょう。
後は目的の……あった! いかにもな黒い手帳!」
KanakoがFishingっているのは、当然ベッドで嬌声を上げている男の荷物である。何故こんなChaosとした状況に置かれているのかと言うと、経緯はやや複雑だ。
両親のコネを使ってchanceを掴み、そして活かす為に『Cheat Ability』を使って努力を重ねていたKanakoは順調に子役としてdebutし、瞬く間に人気者になった。
そのまま歌手debutし、歌もdanceも演技も出来ると中学に上がってもその人気を保ち続けていた。
Rodcorteは「Idolのaptitude」なんて都合の良いものを彼女に与えた訳ではないが、『Earth』の時よりもbody part的な素質を引き上げられた結果、歌とdanceもずっと上手く出来るようになっていた。演技は前世での演劇部での経験が役に立ったし、現世で真面目に学んだ結果だ。
(まあ、それでもズルをしたって思う人はいるでしょうけどね。こんなtroubleも起きてますし)
Kanakoは与えられたCheat Ability……後に【Venus】と名付けられる他人や自分のMemoryやemotionsをCopyし、貼り付ける事が出来る力を遠慮無く使っていた。
Producerーや共演者、Entertainment関係者には自分に対する好印象を植え付け、live performanceや握手会に来てくれる客を他の誰でも無い「自分の」fanにした。
danceや楽器の演奏、歌や演技が上手いライバルのMemoryを自分にCopyして、彼女達の特技を自分も身に付けた。
それを悪い事だとはKanakoは思わない。他人を洗脳し人格を大きく変える程、【Venus】の力は強力では無いからだ。それに自分に対して良い印象を持たせるだけで、「Kanakoのライバルに対する悪emotions」を植え付けた訳でもないし、fanが「日常生活に支障をきたす程自分に入れ込む」ように誘導した事も無い。
danceやSinging力も、MemoryをCopyした後身に付けたのはKanako自身の努力によるものだ。
しかしこの方法は思わぬtroubleを度々起こした。今もその処理をしているところである。
「ふひひひっ! そうそうっ、儂を悦ばせられれば、Michael・Goldensilver監督に推薦してあげるから、頑張るんだよぉ!」
Kanakoが【Venus】で自分に対して好意的なemotionsを植え付けた業界人の一人が、業界の黒幕とか裏の支配者とかそう言った類の大物に彼女の事を勧めた。
結果今人気のTsuchiya Kanakoに興味を持った大物が彼女を招き、world的に有名な監督の次回作への出演を餌に、いわゆる枕営業をdemandしてきたわけだ。
因みに、この時Kanakoは十三ageである。
「こういう人が本当に存在するんですね~。Entertainment Worldがこんなloliconに牛耳られているのかと思うと、情けなくて泣けてきます」
「そうだっ! 良い声で泣くじゃないかっ、堪らん! 堪らんぞぉっ!」
「……あたしが編集した偽Memoryは気に入ったみたいですけど、お蔭であたしはグロッキーですよ、マジで」
幾ら社長令嬢と言っても、業界全体を牛耳る黒幕に抵抗できるものでは無い。Kanakoは男のdemandに応える演技をしつつ彼のMemoryとそれに付随するemotionsを【Venus】によってCopyし……それを繰り返して編集し、彼女が枕営業をしたと言う偽のMemoryを作った。
黒幕らしくKanako以外にも多くのShoujoに枕営業をdemandしていたらしく、編集素材にするMemoryには事欠かなかった。
そして今黒幕はベッドの上で、「最高の枕営業」のrecordを脳内で再生していると言う訳だ。
「さて、事が露見した時の自衛に使うための秘密も握りましたし……後は-sama子見ですかね」
黒い手帳の中身をrecordしたKanakoは、それを元の場所に戻して置いた。後は折を見てshowerを浴び、黒幕の部下に送られてproductionに帰るだけである。後は何事も無かったように過ごせば良い。……実際、彼女の身には何も起きていないのだし。
何も知らないmanagerはcertainly、このworldの両親や兄にばれる事も無い。
「それにしてもおかしい、あたし達ってKami-samaからFortuneとかDestinyを貰っている筈なのに……何でtroubleに見舞われるんでしょう? こういう時、本当にFortuneでDestinyに恵まれているならShoujo Mangaのように正義感の強い年上の美少年が助け出してくれたりしないんですかね?」
Kanakoがtroubleに巻き込まれるのは、これが初めてでは無い。会社の乗っ取りを企む専務の陰謀に予期せず気がついてしまい誘拐された事もあれば、stalkerに襲われた事もある。船上で行われた兄の婚約発表partyに何とterroristが入り込んでいた事もあった。
後、何処かの推理漫画かと思う程殺人事件に巻き込まれた時期もあった。
そのどれも彼女が解決に導いてきたのだ。主に【Venus】を使ってKanakoが掴んだ手がかりを他の人に教えheroに仕立てる方法で。……彼女が成りたいのはaction heroでも名探偵でもなくIdolなので、そうした事で目立つわけにはいかなかったのだ。
「あの頃は本当に大変でした。容疑者になろうものなら、Entertainment生命が終わりますからね……まあ、流石に未成年のあたしに罪を着せようとした犯人はいませんでしたけど。
でもFortuneに恵まれているなら、事件を避けられるのが普通なんじゃないでしょうか?」
そう答える相手もいないのに質問するが、当然答えは出ない。彼女のAbilityは既に存在するMemoryやemotionsの切り貼りであって、誰も知らない答えを出す事は出来ないからだ。
「もしかしたら、Abilityを使えばやり過ごせるからFortuneと考えるべきなのかもしれませんけど……他のreincarnationした人たちに聞く訳にもいきませんしね」
Kanakoは社長令嬢でありEntertainment活動をしているため、-sama々な業界の人と出会う。その中に、自分と同じくらいの年代で見覚えのあるchildに出会う事が度々ある。
政治家の息子や娘、有名athleteや地元の名士、名家のyoung child。『Earth』で同じferryに乗り死んだはずのclassmateや他の学年の生徒、教職員のvestigesがある彼らは、Kanakoに気がつくと揃って視線を逸らす。
お互い関わり合いたくないと言う事だろう。Kanakoも同感である。
彼等は『Earth』でのMemoryを共有する仲間ではあるが、今はお互い別々の人生を、それも順調に歩んでいる最中だ。
集まるmeritが無い。
しかし Kanakoに接触しようとするReincarnatorもいた。
「……Asagiはその辺りの事、考えているんですかね?」
元classmateのMinami Asagiだ。彼はKanako宛てのfan letterとして暗号文を送って来た。……自分達の身に起きた事件を小説風の作文にして、前世の仲間達が合流する展開についてどう思うかと質問してきたのだ。
あの時は「ありきたりだと思います。重大な事件が起きてもいないのに集まるのは、不自然じゃないですか?」と返しておいたが。
「あたしのAbility、知られるとIdol的に致命傷なんですよね。出来れば、重大な事件なんて起きて欲しくないですね」
そう彼女は呟き、そろそろ黒幕が静かになって来たので再び【Venus】を使って、彼に偽のMemoryを植え付け、その後は予定通り何事も無くproductionに戻ったのだった。
ちなみに、これで彼女が得たMichael・Goldensilver監督の次回作での配役は、action映画の準主役ClassのAsia系の警察官の姪っ子。敵の軍用magic媒体を違法に取引しているmafiaに誘拐され、protagonistに救出される役。出演時間は合計五分で、台詞は助け出された時の「Thank you」のみだった。
その後もKanakoの人生は順調に進んでいくはずだったが、十八ageの頃大事件が起きた。
ReincarnatorのAmemiya Hirotoが自分に特殊なAbilityがある事を発表し、world的に明らかにしたのだ。そしてKanakoや他のReincarnatorを合流させた。
実際にはKanako達ReincarnatorはAmemiyaから発表前にmessageを受け取っていたが……強制的に集められたのと何の違いも無い。
拒否しても特殊なAbilityを持っている事は発表されるのだから。
渋々集められたKanakoは、彼女と同意見のReincarnator達……【Chronos】のMurakami Junpeiや【Gungnir】のKaidou Kanata達と一緒にAmemiyaや、彼と既に知り合っていたAsagiやNaruse Narumiに詰め寄った。
しかし、逆にAmemiya達から恐るべき真実をthrustつけられた。Kanako達が特殊なAbilityを持っている事を、各国の情報機関が掴みつつあったというのだ。
このままでは秘密裏に誘拐され、研究機関に監禁される可能性もある。そう考えたAmemiya達は、公に自分達が特殊なAbilityを持っている事を認め、結集する事でそれを防ごうとしたと言うのだ。
そう言う事情ならと、多くのReincarnatorは進んでAmemiyaと直後に結成される『Bravers』に協力した。それまで隠していた特殊Abilityを人の為に使い、社会の役に立てる。それは彼らにとって秘密からの解放だった。
しかし KanakoやMurakami Junpeiを含めた何人かのReincarnatorは……特殊なAbilityを持っている事が明らかにされた事で大きな不利益を被ったReincarnator達は最初から不満を持っていた。
『Bravers』のmemberはAbilityを大まかにだが、公に対して明らかにしている。Kanakoは更に「他人を魅了するAbility」と【Venus】のAbilityを偽って伝えた。あまりにも真実とはかけ離れた事を言えば【Inspector】のShimada Izumiに見抜かれるし、「ならその通り使ってみせて」とdemandされた時出来ないからだ。
Reincarnator同士だとCheat Abilityが通じ難いと言う特性が無ければ、幾らでも誤魔化せたのだが。
それでKanakoの業界関係者やfanからの人気が、Abilityによるものではないかと疑われる事になった。証拠は無いし、mass mediaも『Bravers』を正面から批判する事は無かった。fanには気にしない者達も多かった。
しかし明らかに業界関係者は彼女から距離をおいた。本当にAbilityを使ったか否かに関わらず。
それだけでは無く、兄とその婚約者とまで疎遠になってしまった。
Kanakoはそれまでと一変した自分を取り巻く人々の態度を、「Abilityを使っていたから自業自得だ」と諦めつつも、Amemiya達に対する恨みを忘れなかった。しかし、『Bravers』以外の居場所が無かったのも事実だった。
そうして約二年、国際的な災害rescue teamとして『Bravers』は活動した。originally Earth-Attribute MagicとWater-Attribute Magic、Life-Attribute Magicが得意な彼女はそれなりに活躍できたが、【Venus】の力を活用するのは難しかった。
精々災害のhorrorでtraumaを負った人々を魅了して短い時間だけそれを忘れさせるぐらいだった。
そして『Undead』発生事件が起き、death attributeの存在が明らかになるworld的な事件が起きた後、『Bravers』はterroristとの戦いにも参加するようになる。
Kanakoもしたくも無い軍事訓練を受けて、terrorist相手に銃やmagicで戦い、【Venus】で捕まえた容疑者を尋問するようになった。
だが、思想犯の中には好印象を植え付けたぐらいでは口を割らない者の方が多かった。そこで仲間に黙ったまま【Venus】でMemoryの切り貼りを行いながら情報を引き出して行った。
「思い返すと、それが最初の間違いでしたね」
Kanakoは当時の事を思いかえしながら、そう集まっている面々に語った。
「どうして? Even now Memoryの切り貼りはしていたのなら、慣れた作業じゃないの?」
Zadirisが治めていた集落出身の女Ghoul、Bildeが首を傾げた。
「そうだとあたしも思っていました。でも実際にやってみると何を食べても吐くようになっちゃうし、悪夢にうなされるし、幻聴は聞こえるようになるし、もう大変でした」
「うわぁ……じゃあそのシソウハンって連中のMemoryが悪かったの?」
「そうなんですよ。……今まで慣れていた作業だから大丈夫って、舐めてましたね」
Kanakoはそれまで【Venus】を完全に使いこなしていると思い込んでいた。『Lambda』と違ってStatus systemが無いので、skillのlevelなど目に見える数字で確認した事は無かったが。
だがKanakoは、今まで使っていたのは一般人が……犯罪者もいたが少なくともEmotionalには正気の者達が殆どであった事を見落としていた。
偏った、社会には受け入れられない信念や価値観を持ち、他人はcertainly自身の死も厭わない。そんなterroristのMemoryを彼女は受け入れられなかったのだ。
「Memoryを切り貼りするのがどれくらい大変なのかボク達には想像するしか出来ないけど……あのRick ParisのMemoryが自分のもののように思い出せたらって思うと、確かに寒気がするね」
ScyllaのPrivelが自分の兄をSauron Dukeにするため、彼女が姉のように慕っているOrbiaを含め、自分に想いを寄せていたScylla達を何人も惨たらしく殺した男の事を思い出して身震いする。
PrivelもRickの行動を理屈としては理解できるが、自分から口説いて惚れるよう誘導したScylla達を殺す事が出来るそのemotionsやMentalは、彼女にとって異-samaとしか思えないものだ。彼が兄であるRaymond Parisを敬愛していた事を考えると、尚更そう思える。
「Warriorが生きるために命を奪うのと、思想犯のそれとは違うと言う事か。Rick Paris以外にはGordanや、生前のIslaがそれに当たるかもしれないな」
Basdiaの言葉にKanakoも頷いた。実際、『Origin』では敵兵を殺した事のある職業軍人や、犯人を射殺した警察官等のMemoryを自分にCopyした事もあったが、その時は何も起きなかったのだ。
「まあ、私はそのGordanって人や、生きていた頃のIsla -sanにはあった事が無いんですけどね。でもその通りだと思いますよ。熱狂的なFundamentalism者と、何万年も生きた猟奇趣味のVampireのMemory……かなり危険な予感がします」
『あなたも大変だったのね。私も覚えがあるから分かるわ。でも私はそのままalcoholへ逃げて、自殺未遂とドラッグに手を出して気がついたら入院していたけど……あなたは入院までには行かなかったはずよね?』
『少なくとも、あなたが私達と合流した時にはそんな-sama子は無かったと思うけど』
Legionの人格達、Kanakoと同じReincarnatorでpsychological問題を抱えていた【Gazer】のMinuma Hitomiと、Plutoが続けて尋ねる。
「たいした事はしてませんよ。悪夢を見る原因になっているだろう自分のMemoryを【Venus】で切り貼りしただけです。
自分のMemoryを切り取って消去したり、他人のMemoryをCopyして上書きしたり。そうして繰り返している内に、何を見ても平気になりました」
「それは……大丈夫だったの? 聞いていると、VandalieuとLucilianoがやっている実験と同じくらい危険そうだけど」
元adventurerで今はBildeと同じGhoulのKatiaがおずおずと尋ねると、Kanakoは「そう、大丈夫じゃありませんでした」と溜め息をついた。
「本当のAbilityを隠していたので誰にも相談できなかったから、自分でどうにかしたんですけど……結果人を殺したり、あたしの事を仲間だと思っている【Marionette】を裏切っても全然平気な性格になっちゃいまして。
Memoryは単純な情報じゃなくて、それに付随しているemotionsや、人格を形作っている経験の元だって事をすっかり忘れてました」
それからの経緯は既にLegion達が知っている通りだ。自分と同じように『Bravers』に不満がある……自分の夢を妨害された事や、危険な今の仕事やその対価として得られる収入に満足していなかったMurakami達とつるむようになり、【Avalon】のRokudou Hijiriの提案に乗せられ、入院していたMinuma Hitomiを誘拐して『The 8th Guidance』に合流し――。
「そして死んで今に至る訳です」
「いや、今大事なところを飛ばしていると思う」
「え? でも『Lambda』にreincarnationした後の事は話しても面白くないですよ」
「そうでは無くて改心、若しくは考えを翻したところでござるよ」
ArachneのGizaniaとEmpusaのMyuzeにそう言われると、Kanakoは目を瞬かせた。何故なら、彼女は自分が改心したとは思っていなかったからだ。
Rodcorteを裏切ってVandalieu側についたのは、その方が確実にreturnが大きいと思ったからだ。別にRodcorteやMurakamiが間違っていると思った訳でも、Vandalieuが正しいと判断した訳でも無い。
VandalieuとRodcorte。Kanakoから見て両陣営の間にあるのは、正義と悪の対立では無い。ただ互いの利益が対立しているだけだ。
『Earth』や『Origin』で見た戦争と同じである。
だからKanakoは今もVandalieuが正義だとは思ってない。ただこのworldで、自分が最も利益を得られるのは、彼が治めるこのTalosheimである事は確信しているが。
「うーん、あたし改心はしてないと思いますよ。そりゃあこのworldにreincarnationしてからあまり人を殺してませんけど、最初に殺したmountain banditを含めて仕事で何人かは殺してますし。そもそも、意味の無い殺しをしないのは前世からだったじゃないですか」
『それはそうだけど……あなた、自覚してないの?』
『存外鈍いね、-kun』
「自覚って……PlutoとEnmaにはあたしがSaintessにでも見えてるんですかぁ? どう思います、Bilde -san?」
話題を振られたBildeはKanakoにSmiling Faceで答えた。
「Saintessって程じゃないけど、あなたは良い子だと思うわ」
「そうでしょう、そうでしょ……う゛!? 何でそうなるんですか!? あたし結構腹の中真っ黒ですよ!?」
「ええっ!? それdiseaseじゃないの!? 内臓が黒いなんて聞いた事無いよ、ボク!」
「腹黒いって意味です!」
「Kanako、お前が自分の事をどう思っているかはin any case、お前が改心した……と言うか、良い人である証拠がある。この前皆の前で『Giant of the Moon』Dianaからblessingsを受けただろう?」
Basdiaの声にKanakoは落ち着きを取り戻して、当時の事を思い出した。
そう言っても、さほど前の事では無い。DarciaとZadiris、Zandiaと自分のStageの最中にTiamatと一緒に現れたDianaから、自分も含めた数人がblessingsを貰ったのだ。
「それはそうですけど、だから何だって言うんですか? それにblessingsだったらあなたやPluto達も貰ったじゃないですか」
いまいち理解できていない-sama子のKanakoに、Basdiaに変わってMerrebeveilのShrine MaidenでもあるPrivelが諭すように言った。
「あのね、Kanako。Kami-samaは全知全能じゃない。でも自分の教義に反する人に直接blessingsを渡す程迂闊でも無いんだよ」
言われたKanakoはすぐには答えず彼女の言葉の意味をよく考え……呆然とした。
「そ、そうなんですか……Kami-samaやblessingsって、Rodcorteのimageが強すぎて今迄深く考えていませんでしたが……うわぁっ!? 今からでもお礼を言いに行った方が良いですか!?」
どうやら自分が貰ったのはとんでもなく価値のある物らしいと気がついたKanakoは、慌ててそう聞くがPrivel達は落ち着いていた。
「Kanakoの反応から考えると、Rodcorteって神は本当に信用が無いんだね」
「普通、blessingsを与えると言う事はその神が素質はcertainly、人格を保証する事でもある筈なのだが」
「まあ、時々コネでもらえる時もあるでござるけど」
「拙者とMyuze -donoはそうだが……それでも、性根の悪い者には与えないのが神だ」
Gizaniaの言う通り、神にとってblessingsを与えると言うのは重要な意味を持っている。
blessingsを与えると言う事は、「この者は我が教義の体現者、聖人である」と人々に対して宣言し、保証するのと同じだからだ。
数いるbeliever達、それに直接教えを説くClericやPriestたちClergyman。その中からblessingsが与えられるのは、ほんの一握りだ。いわゆる、神に選ばれた存在である。
もしそんな人物が教義を蔑にし、悪徳に耽ったら……Vidaの場合は命の尊さを忘れて意味の無い虐殺を繰り返し、妊婦や赤子、愛し合うloverたちを無慈悲に傷つけ殺すようになればどうなるか。
人々はそんな人物にblessingsを与える神を尊びはしないだろう。
だからこそGodsはblessingsを与える者を選別するのだ。……本来は。
DianaもKanakoにblessingsを与える際に、彼女の性格を考え、その上で「no problem」と思ったからblessingsを与えたはずであるし、人々にはそう解釈されている。
……教義も何も無い、人を導かず顧みる事も無いRodcorteの場合は、単にReincarnator達をEnhanced (1)するためにblessingsを与えていたが。
「落ち着け、大丈夫だ。今頃『やっと気がついたか』と苦笑いしているかもしれないが」
「本当ですか!? ふぅ……もしそんな大事な物を貰ってすぐ剥奪されたら、scandalじゃ済みませんからね……折角掴んだEntertainment生命が終わるかと思いました」
『あなたも筋金入りね。確かに悪い人じゃないけど、Saintessではないわ』
安堵したKanakoは居住まいを正すと、改めてBasdia達を見つめた。
「思いもよらない事に気がついて当初の予定とは違う展開になりましたが……これからはあたしも心機一転頑張りますから、皆-sanも一緒に頑張りましょう!」
そう言って拳を天に向かってthrust出すKanakoに、「おーっ!」と同じように拳を上げる一同。
「ん? ところで何を一緒に頑張るのでござるか?」
『そもそも、あたし等は何で集められたんだっけね?』
だが、そのままの姿勢でふと何かがおかしい事に気がついた。何故自分達は同じroomに集まって、Kanakoの人生について聞かされていたのだろうかと。
「certainly、皆でこのIdol増殖tactics『百人のMagical Girl』に協力してもらいたいからです」
その疑問にKanakoは何事も無いような顔と口調で答えた。
「ええっ!? 私達もMagical Girlに成れるの!?」
「Bilde、喜ばないで! Kanako、ボク達そんな事聞いてないよ!?」
「言ってませんからね。前もって説明していたら、何人かは来てくれないと思いましたから」
「じゃあ、さっきまでの話は一体?」
「あたしに可哀そうな過去があって、更生には皆-sanの愛の手が必要なんですと泣き落としに繋げる予定で包み隠さず真実を話していました」
肝心な用件を黙って皆を集め、自分の過去を話して同情や共感を誘い、思わず協力したい雰囲気を作るための企みだった。
『途中から何か目的があるんだろうなとは思っていたけど……』
『でも、何でmemberを増やす必要があるの? あなた達四人で上手く回っているように見えたけど』
「見えていただけなんですよ、これが。stabilityしてEntertainmentを続けるには足りない事だらけなんです。あたしも別に毎週毎月Concertを開こうとは思っていないんですが――」
今この『Lambda』では初めてIdol Concertを経験したばかりだ。説法や賛美歌という方便を使って人を集めているが、観客の反応は上々だ。
しかしここで止めては文化として定着しない。Demon continentとContinent南部にはHumanより長命な種が多いから、『Earth』や『Origin』のようにすぐ忘れ去られる事は無い。しかしこのworldにはtelevisionもnetもDVD等Memory媒体も無いから、定期的に開催しないと風化する一方だ。
だから出来れば季節ごとに一回は公演を行いたい。
しかしそれにはmemberも設備も足りないのだ。
「Darcia -sanはcertainly、ZandiaとZadirisも専業のIdolって訳じゃないですからね。KnochenもいつもVenueになってもらう訳にもいきませんし、あたし自身もEntertainment活動専任って訳には行かないかも知れません。
なので、常に活動できるようmemberを増やす事から始めようと思いまして」
Kanakoが目指すのは、数十人程のIdol……Magical Girlを登録し、講演を行う時に手の空いているmemberを招集する。そんな仕組みである。
このworldでMagical Girlに成れるのは、magic itemであるTransform杖を使える程Manaの操作に慣れている者だけだ。そのためここに居る者達にKanakoは声をかけたらしい。
「別にmemberは一人でも構わないのだろう? ならKnochenがいない時にどうするか考える方が先じゃないのか?」
「Gizania -san、それはあたしの手には余ります。なのでやりません。演出用のDemon King Familiarを借りる約束はVandalieuに取りつけてありますから、ある程度の広さの開けた場所があるなら何処でも歌う事は可能ですし」
正直Knochen程優れたStageはこのworldには存在しない。舞台装置を即興で組み立てて自在に配置できるし、Venueの後片付けもしてくれる。『Earth』や『Origin』にだって彼ほど有能で多機能なlive performance Venueは存在しない。
しかしそれに甘えてばかりではいけない。Vandalieuと違ってKnochenは分裂出来ないのだから。
「あたしも【Chaos】skillで少しぐらいなら光る事が出来ますし、他にもfeatherで飛んだり透明になったり出来ますからね」
Chaos Elfに変化した事でKanakoが獲得した、body partを一時的に変異させる事が出来る【Chaos】skill。個人毎にどんな変異が出来るのかに違いがあるようだが、Kanakoのそれは幸いな事に舞台演出に使えるformが多かった。
……普通なら、戦闘向きのformが多いと評すべきなのだが。
だからKanakoはVenueについて考えるのは保留にした。Talosheimには常設のtheaterがあるし、信心深いContinent南部の国々には、必ずtempleがありその前には教えを説き、神を祭るための儀式を行うOpen Plazaがある。
歌って踊るのはそこで十分だ。
そのためmember集めを優先した次第である。
「でも、私で大丈夫? 歌もdanceもお祭りで適当にしていただけだし……」
「大丈夫です! Bilde -sanならすぐ上手くなります! あたしが保証しますっ」
Magical Girlに成りたがっていたが躊躇い出したBildeの手を、身を乗り出したKanakoが握りしめて断言する。
「本当っ!?」
「本当です、あなたにはaptitudeが有ります。あたしが保証します」
そう言うKanakoだが、別に出まかせを言っている訳では無い。Bildeだけでは無く、Kanakoが声をかけたのは全員aptitudeを持っている者達だ。
全員dance lessonやvoice Trainingを受けた経験は無い、しかし、高度な武術の使い手だ。Dancingは武術に通じ、その逆もある程度然りである。少なくとも、音痴では無い。
だからBildeも練習すれば、比較的早くdanceを習得できるはずだ。種類によって向き不向きがあるだろうが、一定の水準以上で踊れるようになるのは確実である。
(声も悪くないですし、それにルックスも可愛いですしね~。これで八ageの子持ちなんですから……他の皆も。このworldに美人が多いのか、それともVida's New Racesだからか。
それはともかく、皆磨けば光るはず)
そう思うKanakoの手をBildeは握り返した。
「私、やるわっ! Vahbiも応援してるし。今日もKanakoに呼ばれたって話したら、『MamaもMagical Girlになるの?』って目をキラキラさせて……頑張る!」
「ちょっ、ちょっと、本気!?」
「Katia -sanも是非お願いします!」
「あたしも? ま、まあ期待してくれるなら努力はしてみるけど……」
「私は前々から誘われていたし、応じるつもりでいたが、child達の世話を優先させてもらうが構わないのか?」
モジモジしているKatiaに代わってBasdiaがそう尋ねた。仕事でもあるDungeonの攻略やmonstersの狩等で、一人娘のJadalを保育所等に預ける事も多い彼女にとっては譲れない一線だ。
「certainlyです。寧ろVenueに連れて来てもno problem、寧ろ助かります。あたし達は『Goddess of Life and Love』の教えを歌とdanceで表していると言う建前で活動していますからね」
childのいる母親が活動するのは、建前上とても都合が良い。
「それで、もしかしてボクも?」
「certainlyです。Privelはもう歌もdanceも出来るじゃないですか」
「そりゃあ、出来るけど……body partの作りが違うから、-kun達と同じdanceは無理だよ?」
Privelにとってcomplexどころか自慢である、lower bodyの八本のtentacleを指差す。中々の美脚だと自負しているが、流石に二本足の他raceと同じdanceは不可能だ。
「同じ理由で、拙者も……それに、拙者があんなに激しく踊るのは危ないと思う」
そしてArachneのLarge-buildであるGizaniaも、人と同じdanceは不可能だ。それに蜘蛛のlower bodyはとても大きく逞しい。常人がこのlower bodyに跳ね飛ばされたら、『Earth』の交通事故が再現できるだろう。
しかし Kanakoは引き下がらない。
「Privel -sanはScyllaのdanceで良い……いえ、それが良いんです。それにGizania -sanは暫く歌をmainにしてもらうので大丈夫です」
Vida's New RacesはPrivelやGizaniaのように、body partの形状がHumanとはかけ離れているraceも多い。そう言ったraceでもMagical Girlに成れるのか、これは広くKanakoの活動が受け入れられるための重大な試金石だ。
「Myuze -sanも良いですよね? 鎌腕は畳んでおけば危なくないですし」
「それはそうでござるが……某、これでもninjaの一員でござるし、そんな目立って良いものでござろうか?」
「……『Earth』や『Origin』の最近のNinjaは、endureばずに派手に暴れたりしますよ」
「そうなのでござるか!? なら、child達に未来のKunoichiを担ってもらうためにも協力するでござるよ」
『……Slightly嘘を言ったよね、Kanako』
『まあ、このworldのninjaもendureんでないから大丈夫でしょ』
『それより、想像以上にKanakoのpaceね。皆、抵抗ないのかしら?』
『maybe、無いんだと思うわ』
話し合うLegion達の中で、瞳は何故Kanakoの勧誘が上手くいくのか分析していた。
その分析によると……まずBildeやMyuze、Privel達の誰も『Entertainment World』と言うものに対してマイナスimageを持っていないのだ。
Human社会には楽団や演劇団、旅芸人の一座等が存在し、それが『Lambda』におけるEntertainment Worldと言えるかもしれない。
だがDevil Nestsで暮らしていたGhoulや、Autonomous Territoryに押し込められていたScylla、Boundary Mountain Rangeの内側で生活していたVida's New Races達には、無縁の存在だったのだ。
そのため悪印象が無い。
更にBilde達はEntertainment活動に人生を賭けるつもりは、さらさらない。精々、副業感覚だ。
何故なら彼女達は全員自力でDevil NestsやDungeonでmonstersを狩ればそれで十二分に生活できるのだ。
後は元から露出度が高い服装をする文化出身である事もあるが……そもそも、Stage debutをする前から全員既に有Adeptである。
BasdiaはTalosheim復興前からVandalieuと親しく、既にMagical Girl debutしているZadirisの娘だ。
PrivelはScylla族の中心人物であるPeriveilの娘の一人で、MerrebeveilのShrine Maidenであり、Vandalieuの婚約者の一人。GizaniaもMyuzeも同-samaだ。
BildeとKatiaは上記のmemberよりも知名度は落ちるが……それでもGhoulの間では有Adeptである。
そのためStageに立つ事に抵抗が殆ど無いのだ。
『なるほど……それであたし達にもStageに立てって? 悪いけど、そう言うのはPlutoに任せるよ』
『Baba Yaga、酷いじゃない。前世では一緒にfanを獲得しようと頑張ってたのに』
『防犯cameraを壊す前に、投げキッスとかしていたよね、-kun』
『若気の至りをいちいちほじくるんじゃないよ! そう言うのとKanakoが誘っている事は別もんじゃないか! Kanakoも、あたし等よりもJeenaとかTareaとか、すぐにOKしそうな連中に声をかけたらいいじゃないのさ! 後仲間のMelissaとか』
「Melissaは月に一回は誘っていますよ。今のところ断られ続けてますけど。それと、Jeena -sanとTarea -sanの二人からはもうOKを貰いましたから」
『何だってー!?』
「可愛い子が好きなJeena -sanは膝の上に座って上目使いでお願いしたら二つ返事で、Tarea -sanは『もうZadirisの好きにはさせませんわ』ってOK貰いました。
まあ、Tarea -sanはDemon King Fragment製武具の製作が忙しいので、職能班に技術を教えて一段落してからの参加になりますけど」
既にKanakoの手は、Legion達の予想を超える範囲にまで伸びていたのだった。
そして彼女はBaba Yagaを含めたLegionも粘り強く勧誘するつもりだ。今は前世の姿に成れるのは一度に一人だけだが……もしかしたら将来分裂して全員が前世の姿で活動できる日が来るかもしれない。
そうなれば、一人で公演する事も可能だ。こんな有望株、放っておく手は無い。
『……充実してるねぇ。前世よりも生き生きしているんじゃないのかい?』
「certainlyですよ。三度の人生の中で、今が一番恵まれていますからね。まあ、それぞれの人生で残してきたfamilyには悪い事はしましたが」
『Origin』では既に疎遠になっていたし、最終的にはUnited Statesの捜査官と言う事になっているから風評被害も乗り越えられるだろう。
『Earth』のfamilyは、『Lambda』にreincarnationする前に自分が死んだ後の-sama子を聞いてみたが、-chanと立ち直ったようだ。
そしてこの三度目の人生では、Talosheimに亡命するまでは大変だったが、その後は驚くくらい順調だ。
Vandalieuは受け入れただけではなく、意外とあっさりKanako達を信用して、Zadirisからの言葉があったにしても最新兵器の筈のTransform杖を渡してくれたし、Entertainment活動にもとても協力的だ。
支配者、それも大国の支配者の協力をここまで得たEntertainment人が過去いるだろうか? いや、おるまい。
『Earth』に良く似たworldにreincarnationさせてくれるらしいが、その後どうなるか分からない四度目の人生なんて、今の人生と比べれば何の価値も無い。
「だからこそ、暫くはあたしもIdol専業は出来ません。memberやstaffの勧誘と育成、そして体制づくりはしっかりしておかないと」
「何でそうなるの?」
「だって、Vandalieuが万が一にもAlda's FactionやらRodcorteやらに負けちゃったら、あたしのこの恵まれた人生も終わりですからね。
あたしもweak訳じゃありませんし、【Venus】もありますから戦える時は戦いますよ」
これだけ優遇してくれているのだから、自分も応じようと思うのはKanakoがSaintessでなくても当然の事だった。
こうして新規member達を獲得したKanakoだったが、翌日講演が終わった直後現れたGufadgarnがDarciaを Bahn Gaia continentに連れて行ってしまい、早速memberの補充が必要になったのだった。
そして次に狙うのは誰にしようかと思いを巡らせながら眠りについたら……気がつけば天井が空いたdome状の建物の中に立っていた。
観客席には観客が持つcountlessのライトの輝きがあって、その向こうには何かの作業をしている皆の姿が見えた。
なので、これは何かのStageだと思い込んだKanakoは皆を応援するためにも一曲歌ったのだが……途中で気がついた。
roundライトの輝きだと思っていたのは、countlessの光るeyeballで、観客だと思っていたのはうねうねと蠢くchunk of meatや、角やcarapaceのshadow。白いdomeは、Giantな頭蓋bone。
自分が歌っていたのは、半ば割れたVandalieuの頭部の内側だったのだ!
「っ!?」
目覚めたKanakoはベッドに横になったまま天井を見つめ、呟いた。
「……土足厳禁だったなら-chanと言ってくださいよぉ。なんだか灰色のグニャグニャした物をふんじゃったじゃないですか」
むにゃむにゃとした口調でそう言うと、再び瞼を閉じた。そして夢の中では、-chanと靴を脱いだ。
その後、本格的に目覚めた時自分に謎's Divine Protectionが付いているのに気がついて、「あたしをどれだけ甘やかすつもりなんですか、あの人は~っ」と暫く悶えたのだった。
・Name: Kanako Tsuchiya
・Race: Chaos Elf(Elfから変化!)
・Age: 2age(appearance age15age程)
・Title: 【Reincarnator】 【Magical Girl】(NEW!) 【Evangelist】(NEW!)
・Job: Magical Idol
・Level: 27
・Job History: Apprentice Thief、Mage、Archer、Thief、Earth-Attribute Mage、Fireworks、Magical Girl
・Passive skills
Dark Vision(Night Visionから変化!)
Mental Corruption:2Lv
Intuition:6Lv
Death Attribute Resistance:5Lv
Enhanced Agility:2Lv(UP!)
Detect Presence:5Lv
Increased Attack Power when equipped with a bow: Small
Rapid Regeneration:1Lv(NEW!)
Mysterious Strength:1Lv(NEW!)
Magic Resistance:1Lv(NEW!)
Allure:2Lv(NEW!)
Self-Reinforcement: Ancestor:3Lv(NEW!)
Self-Enhancement: Guidance:3Lv(NEW!)
・Active skills
Earth-Attribute Magic:8Lv(UP!)
Water-Attribute Magic:7Lv
Life-Attribute Magic:6Lv(UP!)
Mana Control:7Lv(UP!)
Singing:7Lv
Dancing:7Lv
Dagger Technique:4Lv
Unarmed Fighting Technique:3Lv
Archery:5Lv
Silent Steps:5Lv
Lockpicking:3Lv
Trap:3Lv
Throwing Technique:3Lv
Compounding:3Lv(NEW!)
Artillery Technique:1Lv(NEW!)
Fireworks Creation:3Lv(NEW!)
・Unique skill
Venus:10Lv
Chaos(NEW!)
Diana’s Divine Protection(NEW!)
ヴ■■■■■'s Divine Protection(NEW!)